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文書提出命令

No.1057の文書提出命令に対する抗告許可申立事件について、抗告を許可しないとした決定 名古屋高等裁判所民事第2部 熊田士朗、川添利賢、多見谷寿郎 2004年(平成16年)9月29日 平成16年(ラ許)第24号 保険金請求事件 非公表 青木重臣弁護士 052(202)0910 (No.1057とNo.1058共通の解説) No.1057及びNo.1058は、本橋No.1050の事案を本案とする文書提出命令と、これに対する抗告許可申立て事件であり、便宜上一括して解説する。 原告は、本件事故に関して、保険会社の依頼を受けた調査会社及び調査員が調査結果を被告に報告したメモ書き等の文書一切(以下「本 […]

文書提出命令

自動車の盗難保険金請求事件において、保険会社が事故調査を行った結果を記載した文書を提出するよう命じた文書提出命令 名古屋地方裁判所民事第7部 長谷川恭弘 2004年(平成16年)5月11日 平成16年(モ)第67号 保険金請求事件 非公表 青木重臣弁護士 052(202)0910 (No.1057とNo.1058共通の解説) No.1057及びNo.1058は、本橋No.1050の事案を本案とする文書提出命令と、これに対する抗告許可申立て事件であり、便宜上一括して解説する。 原告は、本件事故に関して、保険会社の依頼を受けた調査会社及び調査員が調査結果を被告に報告したメモ書き等の文書一切(以下「 […]

保険

イモビライザー付きボルボセダン(購入価格275万円)の盗難について、偶然の事故ではないとの農協の主張を退け、購入時の時価相当額(約185万円)の支払いを命じた事件 大阪地方裁判所堺支部第1民事部 宮本初美 2005年(平成17年)12月2日 平成16年(ワ)第1196号 保険金請求事件 大阪和泉農業協同組合 村木茂弁護士 06(6361)5532 原告は、平成18年2月5日、ボルボセダンS90を駐車場で盗まれ、共済金(275万円)の支払いを保険会社に求めた。 保険会社は、以下の理由で、偶然の事故にはあたらないとして、支払いを拒否した。①原告の職業について、調査員に対する説明と本人尋問の供述とで […]

保険

スキー場駐車場で、夜間、何者かに線傷(自動車の周囲に1本ないし2本)をつけられた被害について、保険会社が、偶然の事故ではないとして修理費用(60万7343円)の支払いを拒んだ事件で、事故の偶然性の立証責任に言及することなく、偶然の事故であることを認めたが、修理費用については約40万円だけを認めた事件 大阪地方裁判所第7民事部 廣谷章雄 2006年(平成18年)4月26日 平成17年(ワ)第4370号 保険金請求事件 非公表 高橋正人弁護士 06(6362)4167 原告は、平成16年3月14日午前1時30分ころ、スキー場の駐車場に本件自動車を駐め、ナイタースキーをして、午前6時過ぎに自動車に戻 […]

保険

ビュイック(平成6年新車登録)が平成13年12月15日に盗まれ、3日後に窓ガラス等が割られ、車内に消火剤が撒かれた状態で発見された事故について、虚偽の盗難自己申告であるとして、修理費用相当額の保険金支払いを拒絶した保険会社に対して、保険金の支払いを命じた事案 大阪地方裁判所堺支部第2民事部 佐藤明 2003年(平成15年)7月30日 平成14年(ワ)1104号 保険金請求事件 東京海上火災保険(株) 成見暁子弁護士 06(6773)6921 原告は、要旨記載の通りの被害に遭い、修理費用見込額(181万円)の内、車両保険金額170万円を請求した。 保険会社は、本件被害は、以下の理由から、原告の自 […]

保険

イモビライザー付きメルセデスベンツが盗難されたが、保険会社が車両保険に基づく保険金の支払いを拒絶した事案について、偶然性の立証責任を保険請求者側にあるとしながら、警察への被害届出とその後車両が発見されていないという外形的事情があれば、偶然性が一応推認されるとした上で、これを覆す事情が認められない限り、偶然のものと認めるとの一般論を示した上で、原告の請求を棄却した原審判決を破棄し、原告の請求を認めた事案 大阪高等裁判所第6民事部 矢延正平、川口泰司、田中一彦 2006年(平成18年)1月27日 平成17年(ネ)第1727号 保険金請求控訴事件 日本興亜損害保険(株) 赤星正美弁護士 06(641 […]

保険

自動車運転中に電柱に激突して死亡した者について、借金・事故の態様等から、自殺が疑われるとして、遺族に対する傷害保険金の支払いを拒絶した保険会社に対して、保険金の支払いを命じ、弁護士費用の支払いは認めなかった事案(同事故に対するほぼ同一の事件をNo.1051にて紹介しています) 大分地方裁判所民事第一部 2006年(平成18年)3月31日 平成16年(ワ)第470号 保険金請求事件 ザ・ロンドン・アッシュアランスおよびアメリカン・ホーム・アシュアランス・カンパニー 古庄玄知弁護士 097(532)0744 (No.1051とNo.1052共通の解説) 右の2件は、同一の事故で同一人物が死亡したこ […]

保険

自動車運転中に電柱に激突して死亡した者について、借金・事故の態様等から、自殺が疑われるとして、遺族に対する傷害保険金の支払いを拒絶した保険会社に対して、保険金の支払いを命じ、弁護士費用の支払いは認めなかった事案(同事故に対するほぼ同一の事件をNo.1052にて紹介しています) 大分地方裁判所民事第2部 細野なおみ 2006年(平成18年)3月15日 平成16年(ワ)第469号 保険金請求事件 チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー 古庄玄知弁護士 097(532)0744 (No.1051とNo.1052共通の解説) 右の2件は、同一の事故で同一人物が死亡したことに基づく保険金請求事件であ […]

保険

イモビライザー及び盗難防止警報システム(変則的な方法でドアを開けると警報及び非常点滅灯が点滅して周囲に知らせるシステム)付きのメルセデスベンツが盗まれた事件について、車両保険金(1260万円)の支払いを命じ、弁護士費用(216万円)及び名誉毀損による慰謝料(300万円)の支払いは認めなかった事案 名古屋地方裁判所民事第7部 中村直文、平山馨、武村重樹 2006年(平成18年)2月3日 平成15年(ワ)第2740号 保険金請求事件 非公表 青木重臣弁護士 052(202)0910 原告は、従業員21名の板金加工会社の代表者である。平成15年2月6日夜、原告は、飲食店前路上に駐車したベンツを盗まれ […]

保険

イモビライザー付きランドクルーザーが盗難されたが、保険会社が車両保険に基づく保険金の支払いを拒絶した事案について、盗難の発生を疑わせる具体的な事情がないとして、保険金の支払いを命じた事案 大阪地方裁判所第9民事部 島田佳子 2005年(平成17年)12月13日 平成16年(ワ)第14353号 保険金等請求事件 (株)損保ジャパン 阿津地勲弁護士 072(223)9238 原告は、イモビライザー付きのランドクルーザー(車両保険金額500万円)を、平成16年3月21日、駐車中に盗まれた。 保険会社は、①イモビライザー付き自動車の始動は正規キーがなければ不可能、②駐車場にはレッカー車等で牽引した痕跡 […]

消費者契約法

消費者契約法4条1項1号に基づき、学習教材に関する購入契約の取消を認め、被控訴人は、控訴人ジャックスの立替金請求について、割賦販売法30条の4第1項により支払を拒絶できるとした事例 東京高等裁判所 横山匡輝、石井忠雄、相澤眞木 2006年(平成18年)1月31日 平成17年(ネ)第4640号 立替金請求控訴事件 (株)ジャックス 平哲也弁護士 025(233)4115 被控訴人は、既に他社の学習教材を利用していたが、控訴人補助参加人(以下「補助参加人」とい立営業マンの勧誘を受け、他社を中途解約して補助参加人から学習教材を購入することとし、その購入代金について控訴人ジャックスと立替払契約を締結し […]

証券

EBを勧誘するには、投資者が自ら株価を把握や予測できる株式投資経験やこれに比類する知識等を有していることが必要であるとして、適合性原則違反による損害賠償(過失相殺3割)を認めた事例 大阪地方裁判所 瀧華聡之、堀部亮一、芝本昌征 2006年(平成18年)3月24日 平成16年(ワ)第835号 損害賠償請求事件 三菱UFJ証券(株) 本元宏和弁護士 06(6363)5356 EBの適合性原則や説明義務の内容については、①株式下落リスクの引き受け、②途中売却の不可、③リスクとリターンの運動性について理解する能力ないし説明を必要とするかが争われ、②の要否について裁判例が分かれている。 本判決は適合性原 […]

証券

①証券外務員による一任の趣旨に反する取引によって顧客が被った損害につき、賠償を命じた事例である。②判決は、85%の過失相殺をし、1281万5225円を認容した 大阪地方裁判所 齊藤聡、鈴木紀子、中村修輔 2006年(平成18年)3月27日 平成15年(ワ)第2719号 損害賠償請求事件 東海東京証券(株) 中嶋弘弁護士 06(6365)9181 1 事案の概要田 (1) 原告は大正15年生まれの専業主婦である。 (2) 別件訴訟の存在 原告は、A証券において、昭和62年から平成8年まで取引をしていたが、その内、平成と年8月以降平成5年11月まで、鳶証券は原告に信用取引をさせ、現物取引と合わせて […]

証券

証券外務員が個人投資家に信用売り取引を勧誘する場合には当該銘柄の逆日歩を調査し、損益判断に相当の影響を与える可能性のある高額な逆日歩が発生している場合にはこれを顧客に説明する義務がある。逆日歩は通常はごく少額であり、しかも本件では担当者ですら気づかないまま放置していたのだから過失相殺すべきでない。但し株価変動による損害分は逆日歩の説明義務違反との間に相当因果関係がないのでその分の賠償責任はない 東京高等裁判所 2006年(平成18年)3月15日 平成17年(ネ)第3960号、平成17年(ネ)第5339号 損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件 日興コーディアル証券(株) 近藤博徳弁護士 03(335 […]

宗教・統一協会

控訴人(統一協会)の信者の被控訴人(原告)らに対する入信勧誘・教化行為は、先祖の因縁や死後の世界で苦しむなど必ずしも真実とは言い難い事実を執拗に告げて、被控訴人らに恐怖を感じさせる等の方法によって入信させ、また離脱が困難な精神状態に追いつめて活動を継続させるなど社会通念上許容される限度を逸脱して違法であり、不法行為に当るとして、統一協会に対して使用者責任に基づく損害賠償責任を認めた事例 東京高等裁判所 清野惶、長久保尚善、今泉秀和 2006年(平成18年)1月31日 平成16年(ネ)第1892号 損害賠償請求控訴事件 世界基督教統一神霊協会 中村周而弁護士 025(245)0123 本判決は、 […]

商工ローン(和解)

弁護士和解(裁判外)後の過払金返還請求について、SFCGが、過払金の約5割の返還を認めた訴訟上の和解 東京高等裁判所 打越康雄 2006年(平成18年)3月27日 平成17年(ネ)第5358号 不当利得返還請求事件 (株)SFCG 及川智志弁護士 047(367)1313 利息制限法超過の約定利息も支払うとの和解成立(平成13年10月)後、完済した事案。過払金の返還を求めて平成16年4月、提訴した。争点は、利息制限法違反の和解が有効か、その1点のみ(みなし弁済の主張なし)。一審判決(平成17年10月21日)は、「みなし弁済の成立を前提とした和解契約のうち、少なくとも本件のように、債務整理に通じ […]

宗教・刑事事件

京都聖神中央教会強姦事件である。教会の主管牧師の被告人の言うことに従順であることが神の祝福を受けることであり、従わないと地獄に落ちるとして姦淫した行為について強姦罪により懲役20年とした刑事裁判例 京都地方裁判所 2006年(平成18年)2月21日 強姦・準強姦罪 京都聖神中央教会強姦事件 永田保こと金保 山口広弁護士 03(3341)3133 13歳未満の少女7名に対して姦淫既遂又は未遂、更に抗拒不能に乗じて既遂という刑法177条、178条、179条で、懲役20年の刑に処した。被告人は、87年に宗教法人となり、自ら代表に就任した主管牧師であった。 宗教団体内部の人権侵害事件は表面化しにくい面 […]

サラ金

貸金業法43条1項のみなし弁済が適用されるかについて、最高等裁判所小法廷の平成2年1月22日判決より平成18年1月19日判決までの一連の判決を引用した、非常に明快な判決 四日市簡易裁判所 黒瀬久忠 2006年(平成18年)3月24日 平成17年(ハ)第706号 不当利得返還請求事件 (株)ダイワクレジットサービス 佐賀和美司法書士 072(840)1411 貸金業法43条1項のみなし弁済が適用されるかについて平成18年1月の最高裁小法廷判決でほぽ決着したといえます。本判決は平成2年1月22日以来の最高裁小法廷のみなし弁済に関する一連の判決を引用した明快な判決です。 1 債務者が利息として任意に […]

先物取引

被告は、定年退職直後の年金生活者(男性・独身)である原告に対し、20年以上前の1年間ほどの先物取引経験(損失100万円ほど)を理由に、新規委託者でないと扱い、取引開始後2日目には300枚の建玉・2ヶ月半の間に211回の取引を行い、仕切り拒否もして、資産のほぼ全てにあたる約8000万円の損失を生じさせた。裁判所は、違法性が顕著として、損失全額のほか(過失相殺なし)、慰謝料300万円も認容した 大阪地方裁判所 2006年(平成18年)2月15日 クレボ(株)(旧西友商事グループ) 三木俊博・原啓一郎弁護士 06(6365)9181 原告は真面目で知力もあるが、てんかんの発作の持病があり、気が弱く社 […]

出資法

(株)近未来通信の「IP電話中継局オーナー事業」に関する「加盟金」「設備費」名目の約1133万円、「エリアエージェント」契約に関する「加盟金」名目の105万円、合計約1238万円の損害賠償請求権ないし不当利得返還請求権を被保全権利として、同社の預金仮差押え(担保保証金450万円)が認められ、約1ヶ月後に解約を理由として全額返金された事例 名古屋地方裁判所 小松秀大 2005年(平成17年)12月16日 平成17年(ヨ)第594号 債権仮差押命令申立事件 (株)近未來通信 浅井岩根弁護士 052(504)8030 「独立・起業・副業をお考えのあなたへ」とのうたい文句で、女優や野球選手を用いた新聞 […]

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