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最高裁・優生保護法違憲判決

要旨 障害者等に不妊手術を定めた旧優生保護法の規定は憲法13条、14条に違反し、立法当時から違法であった。原告等が不妊手術を強制されたとして国に対する損害賠償請求権の行使に対し国が除斥期間の主張をすることは、信義則に反し、権利の濫用であり許されない
裁判所 最高裁判所大法廷
戸倉三郎外
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)7月3日
事件番号 令和4年(受)第1050号 損害賠償請求事件
令和4年(受)第1411号 国家賠償請求事件
令和5年(受)第1319号 国会賠償請求事件
令和5年(受)第1323号 国家賠償請求事件
令和5年(オ)第1341号、同年(受)第1682号 国家賠償請求事件
事件名 損害賠償請求事件、国家賠償請求事件
業者名等 国
問合先 新里宏二弁護士 022(263)3191

不当利得返還請求

要旨 事案は、全国を転々とするペットの移動販売業者による被害です。被害者が購入した子犬が、およそ二週間後死亡しました。死因は感染症によるものです。原告は、被告が感染していた事実を告知しなかったこと(消費者契約法第4条1項の不実告知)を主張し、契約の取消しを求めました。加害者は欠席したため、争わない旨の自白が陳述擬制され、原告の勝訴判決により終結しました
裁判所 松江簡易裁判所
吉田典史
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)4月10日
事件番号 令和6年(ハ)第15号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 (株)ブロニア
問合先 根来川弘充司法書士 0852(32)5272

統一教会事件

要旨 霊感商法や違法な献金勧誘が問題視されている世界平和統一家庭連合の関連団体である世界平和女性連合が、全国霊感商法対策弁護士連絡会の代表世話人ら7名に対し、同連絡会が世界平和女性連合の計画しているイベントに警鐘を鳴らす声明を公表したことについて、「宗教ヘイト」や名誉毀損を理由として3300万円の損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提起したが、請求が棄却された事案 裁判所 東京地方裁判所民事第7部 新谷祐子、齊藤敦、永見理保 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)7月1日 事件番号 令和5年(ワ)第16818号 事件名 宗教ヘイト等損害賠償請求事件 業者名等 世界平和女性連合 問合先 木村  […]

最高裁判決・請求しない「念書」の無効

要旨 ①旧統一教会にした献金の損害賠償請求をしない旨の念書について、有効とした地裁・高裁判決を破棄して、判断基準を提示した上で、信者らの主導で作成された本件念書は公序良俗に反し無効とした。②献金勧誘行為による献金が社会通念上相当な範囲を逸脱して不法行為法上違法と評価する判断基準を明示した上で、原審はその判断枠組みを採っていない審理不尽だとして高裁に差し戻した。
裁判所 最高裁判所第一小法廷
堺 徹、深山卓也、安浪亮介、岡 正晶、宮川美津子
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)7月11日
事件番号 令和4年(受)第2281号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 世界平和統一家庭連合
問合先 山口広弁護士 03(3341)3133

インターネットバンキングにおける損害賠償請求事件

要旨 銀行である被告に預金口座を開設していた原告が、原因不明の不正出金をされた344万9890円を、主位的には預金返還請求として、予備的にはインターネットバンキングにおける取引限定(以下「約款」という)による補償請求として預金返還及び遅延損害金を求めた。原告の請求棄却。
裁判所 大阪地方裁判所第20民事部
長谷川利明
判決・和解・決定日 2023年(令和5年)10月25日
事件番号 令和4年(ワ)第4140号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 (株)三井住友銀行
問合先 松田真紀弁護士 06(6131)3222

証券取引・先物取引

要旨 被告(金融商品取引業者)が、原告(取引当時48歳の会社役員、男性)に対し、取引所株価証拠金取引(くりっく株365)を勧誘して取引を行わせて552万円余の損失を与えた事例において、原告の保護に欠けるような不適当な数量及び価格による取引を行わせた違法があるとし、被告に対して、304万円余の損害賠償を命じた事例(過失相殺5割、双方控訴)
裁判所 京都地方裁判所第1民事部
松山昇平、田中いゑ奈、山根青葉
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)5月22日
事件番号 令和2年(ワ)第1798号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 KOYO証券(株)
問合先 住田浩史弁護士 075(222)0011

消費者契約法・ネット詐欺

要旨 ①被告会社がLINE、チャットワーク等で本件セールスレター(商品販促情報)を公開、送信したことは、不特定多数者に対する宣伝、広告ではあるが、消契法4条1項所定の「勧誘」に当たるとし、さらに、②本件セールスレターは、FX取引の将来における財産上の利得について、同法4条1項2号所定の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供するものであるなどとした判決
裁判所 旭川地方裁判所民事部(第一審)
大川恭平
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)8月1日(確定)
事件番号 平成4年(ワ)第213号
事件名 不当利得返還等請求事件
業者名等 匿名
問合先 金昌宏弁護士 0166(76)5407

生活保護、国家賠償法違反の損害賠償

要旨 「扶養の方法(民法879条)は、金銭的扶養が原則であり、引取扶養は、当事者間の合意を前提とした例外的な扶養の方法と解される」ことを前提に、本人の申し出によるとされた引取扶養を理由とする保護廃止処分、及び、その後の、本人の母の意向よるとされた引取扶養を理由とする二度の保護申請却下処分は国家賠償法上違法であるとした判例
裁判所 奈良地方裁判所民事部
寺本佳子、石間大輔、矢島佑一
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)5月30日
事件番号 令和3年(行ウ)第25号
事件名 生活保護開始申請却下処分取消等請求事件
業者名等 生駒市
問合先 水丸貴美子弁護士 0742(81)3121

取引分断・一連判決

要旨 基本契約が別個の過払事案で、第1取引終了から第2取引開始までの期間が9か月にとどまるうえ、被告は第1取引終了後から間もなく原告に対して借入れの勧誘を繰り返し行い、それによって原告が再度借入れをするに至っていることから、第1取引終了時において、少なくとも被告において第2取引は想定されていたとして、第1取引と第2取引は、事実上1個の連続した貸付取引であると認定した
裁判所 佐賀地方裁判所武雄支部
益留龍也
判決・和解・決定日 2023年(令和5年)10月26日
事件番号 令和4年(ワ)第47号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 SMBCコンシューマーファイナンス(株)
問合先 富永洋一弁護士 0952(37)9084

貸金請求の権利承認後の消滅時効援用

要旨 貸金業者が、既に消滅時効期間を経過している貸付金債権の支払いを求めて提起した訴訟において、債務者である被告が、裁判所所定の答弁書の用紙(訴状に同封して送達されたもの)を利用して、請求の原因をすべて認めたうえで分割払いを提案後に消滅時効を援用したことが、信義則に反せず、援用権を喪失したとはいうことはできないと判示し、貸金業者の請求を棄却した事案である。
裁判所 大阪地方裁判所第18民事部
長 丈博
判決・和解・決定日 2024年(令和6年)5月10日
事件番号 令和5年(ハ)第2931号
事件名 和解金請求事件
業者名等 非公開
問合先 伊藤芳晃弁護士 06(6365)6631

宗教法人法・統一教会

要旨 宗教法人法78条の2に基づく報告聴取に対する不報告について、対象宗教法人である旧統一教会の代表者に過料10万円を命じた。  解散命令事由である「法令に違反」(法81条1項1号)に「民法上の不法行為」違反も含まれるとし、本件では解散命令事由の「疑い」が認められるとした。報告聴取・質問権の趣旨から、所轄庁は必要な限度・範囲で法人に広く報告を求めることができるとした 裁判所 東京地方裁判所民事第8部 鈴木謙也、笹本哲朗、足立拓人 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)3月26日 事件番号 令和5年(ホ)第30087号 事件名 宗教法人法違反事件 業者名等 宗教法人「世界平和統一家庭連合」( […]

製造物責任、クーリング・オフ

要旨 1 窓カバー製品の操作コードが首に絡まって幼児(6歳)が縊死した事故について、(1)当該製品には指示・警告上の欠陥があったとして製造物責任法上の欠陥を認定し、(2)施工業者の注意義務違反も認定し、メーカー及び施工業者の損害賠償責任を認めた(過失相殺なし)。 2 リフォーム工事のクーリング・オフを認めた 裁判所 大阪高等裁判所第13民事部 黒野功久、馬場俊宏、田辺麻里子 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)年3月14日 事件番号 令和5年(ネ)第4号(原審・大阪地方裁判所令和2年(ワ)第7462号) 事件名 本訴損害賠償等・反訴請負代金等請求控訴事件 業者名等 YKK AP(株)、( […]

民事・製造物責任

要旨 自宅で、大人用ベッドに子どもの転落防止用ベッドガード(以下「本件製品」)を取り付け、9か月の男児を一人で寝かせたところ、男児が本件製品とマットレスの間に体幹を挟まれた状態で発見され、その後死亡した。原告ら両親は、製造販売元を被告として、製造物責任法第3条に基づく損害賠償を求めて提訴した。裁判所は、本件製品の指示・警告上の欠陥を認定し、被告の賠償責任を認めた 裁判所 東京地方裁判所 西村康一郎、君島直之、篠原優斗 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)3月22日 事件番号 令和3年(ワ)第3374号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)カトージ 問合先 志村知彦弁護士 03(35 […]

みかじめ料損害賠償請求事件

要旨 指定暴力団幹部からみかじめ料等の請求を受け支払わされていた被害者が、指定暴力団幹部及び指定暴力団代表者に対して損害賠償を請求したのに対し、請求の大部分について不法行為の成立を認めながら、そのほとんどについて、指定暴力団側主張の消滅時効が完成したとして請求を排斥した原判決を変更し、指定暴力団側の消滅時効の援用が権利の濫用に該当するとして、請求の大部分を認容した 裁判所 名古屋高等裁判所民事第1部 松村 徹、入江克明、本松 智 判決・和解・決定日 2023年(令和5年)12月14日 事件番号 令和4年(ネ)第908号(原審・名古屋地方裁判所平成31年(ワ)第1210号) 事件名 損害賠償諸求 […]

器物損壊・詐欺

要旨 塗装工事業者である本件業者が、原告ら7名の自宅について、台風被害があると偽って修理工事を請け負い、保険金を詐取しようとして、点検名目で所有者らの自宅の屋根に上がり、故意に屋根を破壊した事案である。業者は故意に損傷していないと争っていたものの、裁判所は、業者が組織的に人為的な破壊行為をしていたものと認定し、屋根等の修理費用の請求を認容した裁判例である(被告控訴せず地裁判決で確定) 裁判所 横浜地方裁判所第5民事部 藤岡 淳 判決・和解・決定日 2023年(令和5年)3月17日 事件番号 令和2年(ワ)第3499号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)シンエイ 問合先 造力宣彦弁護士  […]

レスキュー商法に対する集団訴訟で不法行為を認めた判決

要旨 自宅での水回りのトラブルについて、ウェブサイトを通じ、修理業者の派遣を依頼し、高額の代金を支払った原告らが、同ウェブサイトの関係者らに対し、不法行為に基づく損害賠償等を求めた事案で、名義を無断使用されたとする1名を除く被告らについて、社会的相当性を超える手段及び態様で原告らに契約を締結させ、かつ、被告らの関連共同性を認めて、共同不法行為の成立を認定した事例 裁判所 京都地方裁判所第1民事部 松山昇平、田中いゑ奈、髙岡寛実 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)1月19日 事件番号 令和3年(ワ)第2352号 事件名 レスキュー商法損害賠償等請求事件 業者名等 アクアセーフティー、ライ […]

消費者契約法・芸能人養成スクール

要旨 芸能人養成スクールを経営する事業者が、受講契約において、受講者から、38万円の入学時諸費用を徴収しており、学則において、「退学又は除籍処分の際、既に納入している入学時諸費用については返還しない」旨定めていた。適格消費者団体が、当該条項は消費者契約法9条1号に該当する旨主張し、同法12条3項に基づき、当該条項を内容とする意思表示の差止め等を求めた訴訟である 裁判所 ①最高裁判所第二小法廷 尾島明、三浦守、草野耕一、岡村和美②東京高等裁判所第24民事部 増田稔、日暮直子、鈴木博③東京地方裁判所民事第8部 林史高、秋山沙織、加賀谷友行 判決・和解・決定日 ①2024年(令和6年)3月15日②2 […]

ソーシャルレンディング

要旨 いわゆるソーシャルレンディングの取引について、最終貸付先事業者が債務超過であったことについて、信義則上の説明義務違反を認め、不法行為責任等を肯定した事案 裁判所 東京地方裁判所民事第16部 池原桃子、益留龍也、北澤陸 判決・和解・決定日 2023年(令和5年)6月26日 事件番号 令和元年(ワ)第20556号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 maneoマーケット(株) 問合先 島幸明弁護士 03(3567)0301 要旨 上記の控訴審。原審維持 裁判所 東京高等裁判所民事第20部 手嶋あさみ、内堀宏達、寺田利彦 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)1月24日 事件番号 令和5年 […]

不法行為(担保不動産の価額を正確に表示する注意義務違反)

要旨 ソーシャルレンディングにおいて、ウェブページに担保不動産である物件の価額を正確に表示する注意義務違反による不法行為の成立を認めた裁判例 裁判所 名古屋高等裁判所民事第2部 長谷川恭弘、寺本明弘、亀村恵子 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)2月1日 事件番号 令和4年(ネ)第270号 事件名 出資金返還等請求控訴事件 業者名等 ラッキーバンク・インベストメント(株) 問合先 今泉麻衣子弁護士 052(950)5355  いわゆるソーシャルレンディングの事案である。ウェブページには、不動産を担保として貸付けを行う旨の記載のみで、具体的な担保物件や借入人等の情報はなく、掲載された各物件 […]

最判:消費者裁判手続特例法の事件に該当する

要旨 特定適格消費者団体が提起した情報商材被害にかかる共通義務確認訴訟につき、過失相殺又は因果関係に関する審理判断を理由に、消費者裁判手続特例法3条4項にいう「簡易確定手続において対象債権の存否及び内容を適切かつ迅速に判断することが困難であると認めるとき」に該当するとして訴えを却下した控訴審判決を破棄、第1審判決を取り消して、一審に差し戻した最高裁判決 裁判所 最高裁判所 長嶺安政、宇賀克也、林 道晴、今崎幸彦 判決・和解・決定日 2024年(令和6年)3月12日 事件番号 令和4年(受)第1041号 事件名 共通義務確認請求事件 業者名等 (株)ONE MASSAGE 外1名 問合先 北後政 […]

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