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保証料仮装

保証料の名目で出資法の上限利率を遥かに上回る利息を徴収した貸金業者及び保証業者に共同不法行為が成立するとした事例。右の保証料が出資法上のみなし利息に該当するとされた事例。借主が貸付にあたり受け取った金員は不法原因給付であり、民法708条の趣旨に照らし、損益相殺により損害から差し引くのは相当でないとされた事例。業者による取立が使用者責任に基づく不法行為であるとされた事例 大阪地方裁判所第19民事部 角隆博、大森直哉、岩田絵理子 平成18年レ第46号、第84号 2006年(平成18年)8月30日 損害賠償請求控訴事件 同附帯控訴事件 上 将倫弁護士 06(6222)2031 ライズこと植松俊之、関 […]

ヤミ金

ヤミ金業者の行為は、貸金業法や出資法を全く無視した無法な貸付と回収で不法行為に当たり、ヤミ金業者から債務者が貸金として受領した金員については保護に値しないとし、債務者がヤミ金業者に支払った全額を損害賠償金として支払うようヤミ金業者に命じた札幌高等裁判所の判決を支持した 最高裁判所第3小法廷 堀籠幸男、濱田邦夫、上田豊三、藤田宙靖 平成17年オ第966号 平成17年(受)第1109号 2006年(平成18年)3月7日 不当利得返還、貸金請求事件 吉原美智世弁護士 011(622)7963 (有)ゴーリキ 1 本件では、①ヤミ金の貸付、回収の行為が不法行為に当たるか、②債務者がヤミ金から受領した金 […]

サラ金

武富士に対する過払金返還請求訴訟において、武富士が唯一争点として争った過払金に対する法定利息の利率について、武富士の「年5%」の主張を排斥して「年6%」と判断した事例 唐津簡易裁判所 武野康代 平成17年ハ第321号 2006年(平成18年)5月24日 不当利得返還等請求事件 辻 泰弘弁護士 0952(22)7424 (株)武富士 サラ金大手の武富士に対して、過払金返還請求訴訟を提起したところ、武富士は他の争点は一切争わず、過払金に対する利率について「年5%」と主張したが、判決は、この争点に正面から答える形で「年6%」と判示した。 判決理由では、不当利得返還請求権が利得者の利得を損失者に返還さ […]

欠陥工事

中越地震後の復旧工事において、無意味、不必要な工事を行った上、契約金額を上回る請求を行った業者に対し、債務不存在及び損害賠償請求を認めた事例 新潟地方裁判所長岡支部 惣脇美奈子 平成17年ワ第158号 2006年(平成18年)4月28日 債務不存在確認等請求事件 平哲也弁護士 025(233)4115 (株)会津 外1名 本件は、先の中越地震後の復旧工事において、不安に陥っている被災者に対して、業者が無意味、過大な工事を行い、契約金額以上の請求を行ったという事案である。原告は、代金をほぼ全額支払った後、職場へのファックス送付、自宅へ張り紙等をされ、過大な請求をされた(約400万円)。震災当時、 […]

日掛け

日掛業者に対する貸金について、別会社の信用保証が付されていた場合でも、信用保証契約が形骸化していること、貸主と保証会社が一体化していること、利息と保証料を合わせた額が高率である場合には、利息制限法のみなし利息と解することができるとした高裁段階での初めての判決 広島高等裁判所第4部 草野芳郎、山本和人、山口浩司 平成17年ネ第325号 2006年(平成18年)2月16日 不当利得返還請求控訴事件 板根富規弁護士 082(224)2345 (有)コスモ商事(有)クレスト 本判決は、債務者が信用保証会社に支払った保証料について、利息制限法3条のみなし利息に該当する旨の判決を言い渡した、高裁段階で初め […]

敷金返還

敷引特約は消費者契約法10条に違反し、特約全体が無効として、敷引額全額の返還を認めた 木津簡易裁判所 根本正彦 平成17年ハ第170号 2006年(平成18年)4月28日 敷金返還請求事件 長谷川聡司法書士 0774(62)4255 積和不動産関西(株) 敷金35万円、敷引き30万円の契約で5万円の返還を受け、残額30万円を返還請求した事件。居住期間は2年9ヶ月。判決理由として 1、賃貸人・賃借人間は情報力・交渉力において必ずしも対等とは言えない。賃借人が対等な立場で契約を締結し、条項の削除を要求する事は事実上困難。 2、民法上、賃料以上の金銭的負担を負わせる明文規定は無い。更新料及び謝礼金を […]

証券取引

原告が、老後資金の運用を証券会社に託するに当り、予め、もし、被告勧奨によって購入・保有する投資信託(3種類)の評価額の下落額が投資総額の10%を超える危険が生じた場合には、その投資信託(前同)を一旦売却する方針を伝え、被告もこれを認識認容していた以上、下落額が投資総額の10%を超えたにもかかわらず、その旨の連絡を怠ったことは、信義則上の「危険連絡義務違反」に当たる 大阪高等裁判所第5民事部 大和陽一郎、菊池徹、細島秀勝 平成17年ネ第1985号 2006年(平成18年)3月30日 損害賠償請求控訴事件 原告は、自己が短命と考えて早期退職した後、遺される妻がその老後を安心して暮すことを支え得るよ […]

商工ローン・根保証

SFCGの貸付金の根保証人9人について根保証は不成立ないし公序良俗違反で無効であるとし、内6人は債務が存在しないとされ、他の3人は個別保証の枠内で有効とされた事例 長野地方裁判所民事部 桂木正樹 平成14年ワ第127号 平成17年ワ第57号 2006年(平成18年)3月10日 請求異議申立事件 保証債務履行反訴請求事件 中島嘉尚弁護士 0263(32)3455 (株)FCG 1、本件事案は、SFCG(旧商工ファンド、以下、商工ファンドという)が地方の村の食品加工工場を主債務者として、平成8年9月から平成11年7月までの間に、約3400万円の貸付残金となる貸付(利息制限法による計算前の残額)を行 […]

先物取引

顧客が先物取引業者の勧誘を受け、商品先物取引を行い、合計3659万2655円の損失が生じたことについて、業者外務員の勧誘には適合性原則違反等の違法事由があるとして、不法行為に基づく損害賠償請求を行った。裁判所は、適合性原則違反等の違法行為の存在を認め損害賠償を肯定した。損害賠償額について、業者外務員の違法行為の悪質さ等から、一般顧客がそのような違法行為を強くはねつけ損害の発生・拡大を食い止めることなどほとんど不可能である等として、過失相殺をせず、顧客の損失額全額の賠償を命じた 神戸地方裁判所第6民事部 橋詰均、宮端謙一、大藪和男事 平成16年ワ第1478号 2006年(平成18年)5月12日 […]

商工ローン

ロプロの利息制限法の適用利率を手形毎に18%とする計算を採用せず、総債務につき適用利率を算出し、過払後の貸付にも過払金が充当されるとし、貸付日と返済日の2重の利息の取得を許さず、振込料は実際の利用することが可能な貸付額ではないとし、利息制限法を超過する貸付けであることを知っているので悪意と認定し、民法704条の損害金を6%と認定し、取引経過不開示により30万円の損害賠償を認定した 東京地方裁判所民事第4部 槐智子 平成17年ワ第11617号 2006年(平成18年)4月12日 不当利得返還請求事件 茆原洋子弁護士 044(855)5414 (株)ロプロ ロプロが今でも主張している各争点に対して […]

破産

破産宣告を受けた地方公務員が退職した場合に、退職金支給機関が破産者に対して支払うべき退職金から破産者の破産債権者(市町村職員共済組合)に対する貸金債務を控除してこれを破産債権者に払い込んだ場合、その払込みは破産者の任意の弁済であるということはできないとして、破産債権者の払込金の受領は法律上の原因はなく、破産債権者は破産者に対し払込金相当額を不当利得として返還すべきとした。 最高裁判所第2小法廷 津野修、滝井繁男、今井功、中川了滋、古田佑紀 平成17年(受)第1344号 2006年(平成18年)1月23日不当利得返還請求事件 篠原健弁護士 088(652)8030 徳島県市町村職員共済組合 本件 […]

サラ金

いったん完済し、過払金が発生した後、約9年9ヶ月の間隔を空けて再度借入れを行った場合に、それらを一連の契約に基づく取引と認め、原告の通算計算の主張を認めた。また、被告の取引履歴の小出しの開示・昭和63年5月9日より前の取引履歴を開示しない点が貸金業者の取引履歴開示義務に反するもので、不法行為を構成するとして、被告に20万円の慰謝料の支払を命じた 京都地方裁判所福知山支部 野村明弘 平成17年ワ第46号 2006年(平成18年)3月8日 不当利得返還請求事件 村越仁元司法書士 090(3628)8591 CFJ(株) 本件では、被告は昭和63年5月9日より前の取引履歴は所持していないとして開示し […]

先物取引

商品取引員のような専門的知識を有する受任者は善管注意義務の1内容として委任事務の処理に関して委任者である顧客から不適当な指示があった場合には指示内容の変更を求める等の適切な措置を採るべき義務がある(我妻・債権各論・中巻2・670頁以下、673頁参照)。商品取引員は顧客に対して不適切な手法による取引を勧誘ないし受託してはならない注意義務を負っている。「両建て」「両建て的取引」は顧客が十分に理解して行うものでない限り、原則として不適切な取引方法である。過失相殺は認めないとした事例 大阪高等裁判所第6民事部 矢延正平、川口泰司、田中一彦 平成17年ネ第1999号 2006年(平成18年)3月17日 […]

債務弁済協定調停

債務弁済協定調停において、裁判官及び調停委員が、みなし弁済の要件についてフリーパスに近い事情聴取に止め、業者に対して従前の取引履歴の提出を熱心に要求をしないまま、ほぼ約定残金を支払うことを内容とする調停を成立させ、17条決定をした等の行為は、国家賠償法違法の違法性があるとまでは言えないが、多大な問題があり、特定調停法施行後の現時点では、国家賠償法上違法であるとの見方も成り立ち得る 東京地方裁判所民事第40部 市川正巳、賴晋一、髙嶋卓 平成13年ワ第17003号 2006年(平成18年)3月24日 損害賠償請求事件 岩重佳治弁護士 03(3571)6051 国 本件は、平成10年に伊予三島簡裁に […]

悪質リフォーム

悪質リフォーム工事代金支払いの為の立替払契約と工事契約は一体のものであり、契約目的が不必要工事のための支払いであるという不利益事実を故意に告げなかったことは、消費者契約法4条2項に該当するとして、信販会社に既払金の返還を命じた 小林簡易裁判所 大田茂 平成17年ハ第247号 2006年(平成18年)3月22日 不当利得返還請求事件 瀬戸山雅光司法書士 0984(23)0038 楽天KC(株) 高齢者に対する悪質リフォーム詐欺被害で、工事業者が行方不明になっているので、信販会社に対し、消費者契約法に基づき立替払契約を取り消し、既払金の返還を求めた事案である。 本件工事は、工事業者から「住宅の耐震 […]

欠陥住宅

新築マンションにおける集団的なシックハウス被害につき、売主・施工業者・部材メーカーが、連帯して、相当額を支払う旨の和解が成立した 大阪地方裁判所 小久保孝雄 平成16年ワ第1147号 2006年(平成18年)9月11日 損害賠償請求事件 三浦直樹弁護士 06(4800)3277 (株)大京、大末建設(株)、(株)ブリヂストン シックハウス対策(建材の使用制限、換気設備の設置)が盛り込まれた平成14年改正建築基準法の施行(平成15年7月1日)前に設計・建築・引き渡しが行われた建物について、主たる原因物質の放散経路が解明され、主要な発生源たる動産が特定されたことから、売主に対する瑕疵担保責任や施工 […]

先物取引

54歳の女性が、株式購入に利用していた証券会社から保有する株式を担保に商品先物取引を勧誘され、損失を被った事件において、勧誘時の文言をそのまま認めて260万4800円(弁護士費用を含む)の支払を認容した事例 大阪地方裁判所 横路朋生 平成17年ワ第2708号 2006年(平成18年)4月26日 損害賠償請求事件 高瀬朋子弁護士06(6365)9184 大塚証券(現岡安証券)被害者は、勧誘当時54歳の女性で、夫を亡くし自己の年収200万円で生活していた。ペイオフ制度の導入や預金金利の低迷から、預金代わりに有名会社の株式を保有しておくことを考え、大塚証券で現物株を1000万円弱で購入した。株式購入 […]

貸金・保証

業者から連帯債務者および根抵当権設定者とされた者に対する請求が認められなかった事例。親族に対する支払い請求が不法行為として慰謝料が認められた事例 千葉地方裁判所民事第5部 安藤裕子 平成15年ワ2627号 平成17年ワ1394号 平成16年ワ1173号 2006年(平成18年)1月16日 債務不存在確認等請求事件、貸金支払請求反訴事件、根抵当権設定仮登記抹消登記手続等請求事件 伊東達也弁護士 043(202)5025 (株)ユニオンリーシング(旧商号 (株)ジョウナン) Aさんは、次男に連れて行かれた場所で、内容が分からないまま言われるとおりにいろいろな書類に署名した。その書類の中には、次男が […]

サラ金

貸金業者に対する過払金請求に要した弁護士費用を民法704条後段の損害と認めた判決 大阪地方裁判所第24民事部 岩松浩之 平成17年ワ第8091号 2006年(平成18年)7月10日 不当利得返還等請求事件 井上耕史弁護士06(6365)8891 プロミス(株) 本判決は、過払金請求に要した弁護士費用のうち、当初請求額(1部推定計算により過払金元金234万円余を請求。後に取引履歴開示を受けて過払金元金182万円余に請求を減縮)の1割にあたる23万円(請求額全額)について、民法704条後段に基づく損害賠償を認容した。 不当利得が意思に基づかずに発生する債権であって、予め履行確保のための措置がとれな […]

サラ金

貸金業者に対する過払金請求において、その継続的貸借取引の途中に、当該貸金業者が類似の商号を用い、株式会社から個人事業形態にするなどしてその営業を承継したにもかかわらずこれを否定し、過払金はないと主張していた状況の下、「店舗」「従業員」「電話番号」などがほぼ同一の間接的事実関係により「営業の譲渡」が認定された事例 大阪地方裁判所第11民事部 山下郁夫 ①平成17年ワ第5339号②平成17年ワ第10256号2006年(平成18年)4月26日 不当利得金返還等請求事件(本訴)貸金返還請求事件(反訴) 西田庄吾司法書士 06(6941)2343 キャッシングステーションワコーこと橋本裕雄 原告は、被告 […]

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