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ヤミ金・保証会社

ヤミ金の保証会社からの求償金請求に対し、委託保証名目に不法な暴利を得ようとして保証委託契約を締結したものだから、保証委託契約は公序良俗に違反して無効であり、代位弁済金と保証料との差額の請求についても、社会的に許されない(法による保護に値しない)として一切の請求を棄却した。 札幌簡易裁判所 西山昇一 2005年(平成17年)11年30日 平成17年(少コ)第390号 求償金請求事件 (有)エムアンドシーコーポレーション 椎名尚文司法書士 011(738)1101 本件は、ヤミ金から借入れする際に、金銭消費貸借契約は、出資法の範囲内の一見適法な利率29・2%であるが、1週間で30%の高額な保証科を […]

消費者契約法

子ども英会話講師養成講座の受講契約は、準委任契約にあたるとして、被控訴人である消費者からの本件受講契約の解約を認め、入学金を除く受講料全額の返還を業者に命じた事例である。準委任契約の解除について、契約書に記載されている契約の不解除条項及び契約解除に伴う代金の不返還条項で制限を設けることは、消費者の利益を一方的に害する条項にあたり、消費者契約法10条に基づき無効であるとした。 大阪地方裁判所 三代川俊一郎、金田洋一、三芳純平 2005年(平成17年)9月30日 平成17年(レ)第72号 受講料等返還請求控訴事件 子ども学び協会 堀泰夫司法書士 06(6872)3400 本事件は消費者法ニュース6 […]

欠陥住宅

一級建築士によるリフォーム工事につき、既履行部分を含む請負契約全体の解除を認め、既払金の返還、および、解体再築費用に照らした不足額、慰謝料、弁護士費用の支払いを命じた事例 大阪地方裁判所 谷村武則 2005年(平成17年)10月25日 平成16年(ワ)第4292号 損害賠償等請求事件 吉田保夫建築研究所こと吉田保夫 三浦直樹弁護士 06(4800)3277 建築事務所登録をしていない一級建築士が請け負ったリフォーム工事につき、構造上の安全性に欠け、建築基準法所定の構造強度を大きく下回る危険な建物となっており、全体としても杜撰な工事となっていると認定した上、請負契約の解除は特段の事情のない限り未 […]

シックハウス

シックスクール問題が日本で初めて訴訟になったケースにおいて、学校側が化学物質過敏症に罹患していた生徒への対応について理解不足があったとして遺憾の意を表明したうえ、一定の金額の解決金を支払った裁判上の和解の事例 大阪地方裁判所民事第8部 2004年(平成16年)3月2日 平成15年(ワ)第3133号 シックスクール損害賠償請求事件 公表しない 中島宏治弁護士 06(6944)1271 住宅におけるシックハウスの問題は1980年代から社会問題化したが、学校におけるシックハウス問題、いわゆるシックスクール」問題は、1990年代の後半から社会問題化しな。本件は学校における施設の化学物質が問題となった事 […]

消費者契約法

敷金返還請求訴訟において、敷引特約は、消費者の義務を加重するものであり、民法第1条第2項に規定する基本原則に反し、消費者の利益を一方的に害するものであり消費者契約法10条により無効であるとして、被告に敷金全額の返還を命じた事例 枚方簡易裁判所 淵脇洋 2005年(平成17年)10月14日 平成17年(ハ)第181号 敷地返還請求事件 個人名のため公表しない 畑理枝司法書士 072(867)7440 本判決は、敷引金は、一般的に、賃借人退去後、自然損耗、故意過失による損耗を考慮することなく、新たな賃借人のためのリフォーム費用に充当されているのが実情であるが、本来、敷金は賃借人の債務不履行がない場 […]

サラ金

貸付限度内で借増・返済をし、定額の返済をするリボルビング取引について、高等裁判所の貸金業法43条のみなし弁済を認めた判決に対し、上告審での弁論において、業者が、みなし弁済の主張を放棄して債務者の利息制限法の主張を認諾した事例 最高等裁判所 横尾和子、甲斐中辰夫、泉徳治、島田仁郎、才口千晴 2005年(平成17年)10月17日 平成17年(オ)第412号、平成17年(受)第471号 不当利得返還請求事件 三洋信販(株) 辻泰弘弁護士 0952(22)7424 三洋信販のリボルビング方式の取引について、一審の佐賀地裁判決(2004年4月13日)は、リボルビング方式自由弁済方式)による本件の貸付は、 […]

クレジット・サラ金

本件は、取引経過の開示を拒否して、原告の不当利得金300万円の請求を認諾し、その後取引経過の開示をしたものであるが、業者が開示を拒否したことを理由に、慰謝料30万円の支払いを認めた事例 大阪地方裁判所 岡山忠広 2005年(平成17年)10月28日 平成16年(ワ)14056号 不当利得金返還等請求事件 CFJ(株) 植田勝博弁護士 06(6362)8177 本件は見出し事件のとおり、業者が債務者の主張する不当利得企を認諾して開示をせず、不法行為のみを争った事件である。 判決は「貸金業法は、罰則をもって貸金業者に対してその業務に開する帳簿(以下「業務帳簿」という)の作成、備付け義務を課すことに […]

銀行・預金過誤払

①80万円という、一般市民生活上の取引額としては少額といえない額の払戻請求であったこと、②「○子」という預金者の氏名からは預金者は女性と推察されるため、男性である本件来店者が預金者でないことは明らかであったことから、本件払戻しに際しては、少なくとも本件来店者に身分証明書の提示を求めて身元の確認を行う必要あったといえる。 大阪地方裁判所 山下郁夫、横路朋生、片田真志 2005年(平成17年)11月4日 平成16年(ワ)第1787号 預金払戻請求事件 十三信用金庫 今井孝直弁護士 06(6362)5801 本判決は、無権限者への預金払戻について、払戻請求者に正当な受領権限を有しないのではないかと疑 […]

銀行・預金過誤払

①預金払戻請求書に記載された鶴の字の偏の部分は、「ウ冠」と「ナ」と「隹」が組み合わさったようになっており、誤字と思われること、②本件口座では窓口での払戻はなく、過去3年間では10万円を超える払戻すらなかったこと、③払戻請求額は残高105万円のほぼ全額である100万円であること、④払戻請求者はやや猫背で深く帽子をかぶっていたことからすれば、払戻請求者に権限がないと疑うべき特別の事情がある。 大阪高等裁判所 松山恒昭、小原卓雄、吉岡真一 2005年(平成17年)11月29日 平成17年(ネ)第1154号 預金払戻請求控訴事件 大阪信用金庫 今井孝直弁護士 06(6362)5801 本判決は、無権限 […]

銀行・預金過誤払

本件においては、払戻請求者の持参した印鑑による印影と登録印の印影は完全に一致しているとはいえない。また、本件では、被告の不正引出防止に関する注意についての職員についての教育、システムの整備が不十分であり、その結果窓口担当者も不十分な印影照合、本人確認しか行うことができなかったから、払戻には過失がある。 名古屋地方裁判所岡崎支部 大石啓子 2005年(平成17年)3月24日 平成16年(ワ)第76号 預金払戻請求事件 碧海信用金庫 高橋直紹弁護士 052(954)0345 本判決は、無権限者への預金払戻について、払戻請求者に正当な受領権限を有しないのではないかと疑念を抱かせるべき特段の事情のない […]

銀行・預金過誤払

1、①開店直後、②500万円、預金の97%、③口座開設後の初めての払戻請求であった以上、身分証明書の提示を求める等して払戻権限の有無を確認すべきであった、との原判決の判断は相当である。2、①直前に1000円の入金があったこと、②口座開設支店から離れた支店での請求であったこと、③500万円、預金の約99%の請求であったこと、④払戻請求者は、500万円の現金を収納する鞄等を持参していなかった以上、身分証明書の提示を求める等して払戻権限の有無を確認すべきであった、との原判決の判断は相当である。 東京高等裁判所 根本眞、持本健司、片野格好 2005年(平成17年)5月25日 平成17年(ネ)第564号 […]

銀行・預金過誤払

以下の事実のもとでは、預金払戻に際して担当者は身分証明書の提示を求める等して払戻権限の確認をするべきである。事例1「①開店直後の請求、②金額は500万円、預金の97%相当額、③口座開設後の初めての払戻請求であった」。事例2「①払戻請求の直前に1000円の入金があり、②口座開設支店から離れた支店での請求であり、③金額は500万円、預金の99%相当額で、④払戻請求者は、500万円の現金を収納する鞄等を持参していなかった」 東京地方裁判所 坂井満、佐藤重憲、芝田由平 2004年(平成16年)12月24日 平成14年(ワ)第26794号 預金払戻等請求事件 (株)茨城銀行、(株)奈良銀行 関口正人弁護 […]

銀行・預金過誤払

①払戻請求額が430万円で払戻当時の支払可能残高の約97%であったこと、②普段はキャッシュカードでの取引が通常であり、かつ、10万円を超える出金もなかったこと、③払戻担当者は、本件預金口座が原告の父親によって開設され、日常的にも同人が来店し、預金通帳を管理していることを認識しながら、別人に払戻しをした、という事情のもとでは、払戻請求者は、身分証明書の提示を求める等して預金払戻権限の有無を確認するべきであった。 大阪地方裁判所 瀧華聡之 2005年(平成17年)9月21日 平成16年(ワ)第1788号 預金払戻請求事件 近畿産業信用組 今井孝直弁護士 06(6362)5801 本判決は、無権限者 […]

破産

破産免責が確定した破産者に対して、住宅ローンの保証保険会社が二重契約による年金融資は20%の自己資本基準を詐称した詐欺だとして損害賠償を求めた件につき、悪意による詐欺の意思がないとされた。 津地方裁判所 水谷正俊 2005年(平成17年)10月25日 平成16年(ワ)第141号 損害賠償請求事件 日本興亜損害保険(株) 村田正人弁護士 059(226)0451 日本興亜損害保険(株)が、住宅販売会社と破産者を相手取り、住宅ローン保証保険契約につき共謀して二重契約書を作成し「20%自己資金基準」を潜脱した年金融資を受けたのは詐欺であるとして、双方に損害賠償を求めた裁判である。判決は、住宅販売会社 […]

年金担保

年金担保融資が公序良俗違反として無効とされ、また、このような融資方法及び業者が行った仮差押えの違法が認められ、業者に対する損害賠償請求が認められた事例 大阪簡易裁判所 増田輝夫 2005年(平成17年)10月7日 平成17年(ハ)第6187号、平成17年(ハ)第8133号 貸金請求事件、損害賠償反訴請求事件 ゆとり 久岡英樹弁護士 06(6365)1808 本件は、貸金業者から平成15年6月28日から同17年3月10日まで、年金担保で融資を受けていた高齢者(79歳、女性)に対し、貸金請求訴訟が提起された事例である。貸金業者は、同年4月15日、女性の年金が振り込まれる銀行口座に対して仮差押えもし […]

年金担保

年金担保被害の事例で、年金担保貸付行為の不法行為性を認め、また、取引途中で同族会社間での営業の移行がなされた点につき、移行前の会社の行為と移行後の会社の行為とを一連一体のものと評価し、共同不法行為を認定した裁判例 大阪地方裁判所 小西義博、梅本幸作、大黒淳子 2005年(平成17年)10月6日 平成15年(ワ)第12082号、平成16年(ワ)第6500号 不当利得金返還請求事件 (株)ゆかり、播磨信販(株) 山田治彦弁護士 06(6360)2031 貸金業者が債務者の年金証書、年金受給口座の通帳等を取り上げ、年金受給口座から年金を引き落として返済を受けるという年金担保被害の事例である。 裁判所 […]

年金担保

年金担保被害の事例で、原審が年金担保設定行為と金銭貸付行為とを別個の行為として貸金行為の不法行為性を否定したのに対し、これらを不可分一体の行為として、全体について不法行為性を認めた裁判例 大阪高等裁判所 横田勝年、植屋伸一、末永雅之 2005年(平成17年)9月30日 平成16年(ネ)第3027号 損害賠償請求控訴事件 ファミリーローン(株)、ファミリークレジット(株) 山田治彦弁護士 06(6360)2031 貸金業者が債務者の年金証書及び年金受給口座の通帳を取り上げ、年金受給口座から自動送金で返済を受けるという年金担保被害の事例である。 原審は、年金担保設定行為と金銭貸付行為とを別個の行為 […]

年金担保

年金担保業者の会社の不法行為の他、会社代表者の不法行為も認め、会社と連帯して同額の損害賠償額の支払を命じた事例 大阪高等裁判所 竹中省吾、竹中邦夫、矢田廣高 2005年(平成17年)10月19日 平成17年(ネ)第1289号、平成16年(ワ)第11525号 損害賠償請求控訴事件 (株)エスエス 植田勝博弁護士 06(6362)8177 裁判所は、「被控訴人阪田は、被控訴人会社設立の中心的な人物であったところ、被控訴人会社設立後代表取締役に就任し、十数年にわたり代表取締役を務め、代表取締役退任後も、取締役の地位に留まり、被控訴人会社の事実上の経営者として経営方針を自ら決定するなど、経営に関与して […]

年金担保

年金担保取引について、取引をした会社だけではなく、代表者個人についても民法709条の不法行為であるとして、会社との共同不法行為者として連帯して損害賠償の責任を負うとした事例 大阪高等裁判所 武田和博、松山文彦、鈴木和典 2005年(平成17年)9月30日 平成17年(ネ)第939号、平成16年(ワ)第4210号 損害賠償請求控訴事件 (株)エスエス 植田勝博弁護士 06(6362)8177 年金担保取引は不法行為として業者会社と代表者個人が連帯責任を負うとした事例。 一審大阪地裁は、会社の責任として、業者の取得年金から資金額を差引いた額、約354万円と慰謝料30万円、弁護士費用38万円の支払を […]

サラ金

GEへの過払金請求訴訟で、第1の取引と第2の取引との間、7年以上全く取引が無いが、第1取引の過払金を第2取引の貸付に充当した判決。なお、みなし弁済も否定し、悪意利息は年6分が認められている。 前橋地方裁判所太田支部 菅原崇 2005年(平成17年)9月9日 平成16年(ワ)第158号 不当利得返還請求事件 GEコンシューマー・ファイナンス(株) 斎藤匠弁護士 0276(30)2345 1 GEへの不当利得請求訴訟で、第1取引(昭和60年7月8日か.ら平成元年3月2日)と第2の取引(平成8年5月2日から平成14年3月4日)との間、7年以上全く取引の無い事案で、第1取引の過払全を第2取引の貸付に充 […]

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