要旨 サラ金業者の支配人の実質がないとして訴訟代理権がないとの中間判決をした事例 裁判所 名古屋地方裁判所民事第6部 安田大二郎 平成18年ワ第2468号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)11月27日 事件名 不当利得返還等請求事件 問合先 ノヴァ法律会計事務所052(221)0092 業者名等 (株)ユアーズ (株)ユアーズは、地方裁判所での過払い金請求に対して、本社の営業本部部長兼債権管理部副部長たる地位にある者が対応できるようにするために、同人に支配人登記をしていた。そこで、支配人たる地位にはないとして、争ったものである。 本件の裁判所は、支配人性については、基本的には形式的 […]
要旨 武富士の、不当利得返還請求に応じないで応訴した後に和解申入れをする営業姿勢が不法行為であるとして慰謝料と弁護士費用の支払い請求を認めた事例 裁判所 仙台地方裁判所第2民事部 畑中芳子 平成18年ワ第1158号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)11月8日 事件名 不当利得返還等請求事件 問合先 吉岡和弘・山田いずみ弁護士 022(214)0550 業者名等 (株)武富士 武富士ら消費者金融業者は、返還義務のある過払金について、返還請求を受けても返還せずにいながら、訴訟が提起されると一転して和解解決を希望するという現状にあります。このような態度は、多重債務者の平穏かつ迅速な経済的 […]
要旨 銀行がヤミ金口座の名義人の住所・氏名について、いわゆる弁護士法23条の弁護士会からの照会ないし裁判所の調査嘱託の照会に対して、その回答を拒否したことが違法であるとした事例 裁判所 大阪高等裁判所第12民事部 渡邉等、八木良一、樋口英明 平成18年ネ第779号 判決・和解・決定日 2007年(平成19年)1月30日 事件名 損害賠償請求控訴事件 問合先 植田勝博弁護士 06(6362)8177 業者名等 (株)みずほ銀行(株)三井住友銀行 ヤミ金営業は、被害者の口座へ貸金を振込み、回収はヤミ金業者の銀行口座へ振込ませる方法を取る。 ヤミ金被害者の2名は、ヤミ金口座の開設者の氏名・住所等の開 […]
要旨 悪質電話機リースの事件で、リース会社が東京簡易裁判所に提訴したところ、争点との関係で人証は被告の近隣であり、原告は全国展開している大手業者であること等を理由に、民訴法17条に基づき、被告らの普通裁判籍の管轄裁判所である洲本簡易裁判所への移送を認めた事例 裁判所 東京簡易裁判所 若生朋美 本訴平成18年ハ第76726号、平成18年サ第14404号移送申立事件 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)10月20日 事件名 リース料請求事件 問合先 安部将規弁護士 06(6201)0500 業者名等 オリックス(株) 基本事件は、オリックス株式会社が、東京簡易裁判所に対し、兵庫県洲本市所在 […]
要旨 パチンコにおける「サクラ・打ち子」勧誘詐欺について、被告業者の行為を不法行為と認定した上で、不法行為に基づく損害賠償として原告が被告業者に支払った金員94万5000円、慰謝料5万円、司法書士費用10万円の計109万5000円の支払いを命じた事例 裁判所 千葉簡易裁判所民事第1室 平山準二 平成18年ハ第10119号 平成18年ハ第10208号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)11月29日 事件名 損害賠償等請求事件 問合先 沖邦彦司法書士043(221)0318 業者名等 (有)ドリームラッシュ外1名 「パチンコ」を巡る詐欺商法については、「パチンコ台に特殊な設定をしており出 […]
要旨 連鎖販売取引については、契約に際して概要書面と契約書面の交付が求められており、クーリング・オフの起算点が契約書面の交付時からとされている。本判決は、契約締結前に契約内容を明らかにする書面が交付されても、契約書面の交付とは認められず、契約成立後10ヶ月が経過していた事案で、クーリング・オフを認めた 裁判所 京都地方裁判所第3民事部 下馬場直志 平成18年ワ第1117号 判決・和解・決定日 2007年(平成19年)1月26日 事件名 不当利得返還請求事件 問合先 井関佳法弁護士 075(604)2133 業者名等 ユナイテッド・パワー(株) 特定商取引法は、連鎖販売取引について、契約に際して […]
要旨 取引1と取引2の間に322日間、取引2と取引3との間に871日間の、それぞれ「空白」期間があった場合において、これらを一連の取引と認定し、充当計算を認めた判決 裁判所和歌山簡易裁判所 今井勝敏 平成18年ハ第807号 判決・和解・決定日 2007年(平成19年)1月16日 事件名 不当利得金返還請求事件 問合先 戸井洋木司法書士 073(402)1120 業者名等 CFJ(株) 平成15年7月18日最高裁第2小法廷判決によって、同一の貸主と借主との間で複数の金銭消費貸借取引が存する場合においては、1つの取引において過払いが生じた場合、弁済当時存在する他の借入金債務に充当されるとの司法判断 […]
要旨 柔道整復専門学校の授業について、債務不履行(不完全履行)による損害賠償請求を認めた原判決が維持された事例(確定) 裁判所 東京高等裁判所第22民事部 石川善則、倉吉敬、徳増誠一 平成18年ネ第3196号、第3730号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)10月25日 事件名 損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件 問合先 茨木茂弁護士 03(3592)1301 業者名等 朋友柔道整復専門学校(学校法人日本医科学総合学院) 原告は、平成14年4月1日に被告学校(修学年限3年)に入学し、第2学年まで在学したが、第3学年の授業開始前の平成16年4月8日に被告学校を自主退学した。原判決は「平成 […]
要旨 柔道整復専門学校の授業について、債務不履行(不完全履行)による損害賠償請求が認められた事例(控訴) 裁判所 東京地方裁判所民事14部 片野正樹 平成17年ワ第1046号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)5月19日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 茨木茂弁護士 03(3592)1301 業者名等 朋友柔道整復専門学校(学校法人日本医科学総合学院) 原告は、平成14年4月1日に被告学校(修学年限3年)に入学し、第2学年まで在学したが、第3学年の授業開始前の平成16年4月8日に被告学校を自主退学した。原判決は「平成14年度(原告の第1学年次)においては、学期途中で授業が終了してし […]
指定暴力団五代目山口組の二次団体である五菱会が組織したヤミ金融の被害者一一名が統括経営者であった被告に対して、不法行為損害賠償請求権に基づいて、ヤミ金融に交付した金員全額の損害賠償と同額の慰謝料請求をした事案である( No.1140の控訴審 ) 裁判所 高松高等裁判所第2部 紙浦健二、小池晴彦、島岡大雄 平成18年ネ第231号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)12月21日 事件名 損害賠償請求控訴事件 問合先 五葉明徳弁護士 089(947)4155 業者名等 五菱会ヤミ金融組織の統括経営者 五菱会系ヤミ金融は、平成11年頃から平成15年頃までの間に暗躍したヤミ金融組織で、最盛期に […]
要旨 指定暴力団5代目山口組の2次団体である五菱会が組織したヤミ金融の被害者11名が統括経営者であった被告に対して、不法行為損害賠償請求権に基づいて、ヤミ金融に交付した金員全額の損害賠償と同額の慰謝料請求をした事案である 裁判所 松山地方裁判所民事第1部 澤野芳夫、竹尾信道、白石裕子 平成16年ワ第612号 平成17年ワ第69号、第540号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)6月7日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 五葉明徳弁護士 089(947)4155 業者名等 五菱会ヤミ金融組織の統括経営者 五菱会系ヤミ金融は、平成11年頃から平成15年頃までの間に暗躍したヤミ金融組織で、最 […]
要旨 根保証契約を錯誤であるとして無効とした事例 裁判所 佐賀地方裁判所民事部 神山隆一 平成17年ワ第257号、第457号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)12月20日 事件名 保証債務金請求事件 損害賠償反訴請求事件 問合先 松尾法律事務所 0955(74)5051 業者名等 (株)しんわ 本件は、被告の署名押印のある連帯根保証契約書が存在したが、連帯根保証の意思がないとして、連帯根保証契約の有効性を争った事案である。 本件判決は、根保証否認に関する裁判例を踏襲し、根保証ないし保証極度額などの用語が一般人をして理解困難であるという認識の下に、本件における個別的事情に加え、原告担 […]
要旨 連鎖販売取引業者株式会社サミットインターナショナルは、契約時に交付する概要書面・契約書面の一部または全部の記載を欠いており、法定書面の交付がなされていないとし、被告のクーリング・オフは有効になされたものとして、割賦販売法30条の4により抗弁の接続を認め原告ファインクレジットの請求を棄却したものである 裁判所 津山簡易裁判所 羽生眞 平成17年ハ第244号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)12月7日 事件名 立替金請求事件 問合先 福田啓吾司法書士 0868(32)2561 業者名等 ファインクレジット(株) 本件は、消費者(被告)が、平成17年1月24日、連鎖販売取引業者サミ […]
株式会社近未來通信が展開していた「IP電話中継局オーナーシステム」について、実体がないことを明確に認定した上で、被害者が近未來通信に支払った金額と近未來通信が被害者に配当した金額の差額について、不法行為に基づく損害賠償請求権の被保全権利を認め差押決定をした事例 東京地方裁判所 葛西功洋 事件番号 公開せず 2006年(平成18年)10月10日 債権仮差押命令申立事件 山口貴士弁護士 03(3515)6681 (株)近未來通信(株)三菱東京UFJ銀行 近未來通信は、ネット技術を使って通話料を安くするIP電話事業を展開しているという触れ込みで、「IP電話中継局オーナーシステム」と称する事業を展開す […]
入学しなかった私立大学等への前納学納金の不当利得返還請求が、「入学金」を除く部分について、また解除の意思表示の時期など一定の条件を満たした事案について、いわゆる「不返還特約」が消費者契約法9条1号により無効とされる結果、請求が認められることが確定した 最高裁判所第2小法廷 古田佑紀、津野修、今井功、中川了滋、滝井繁男 平成17年(受)1437号ほか多数 2006年(平成18年)11月27日 学納金返還請求事件 先原啓一郎弁護士 06(6365)7292 学校法人同志社ほか多数 授業を受けていないのに授業料を(*「施設利用費」「自治会費」など他の名目の金員も同様)、入学もしていないのに「入学金」 […]
プロミスとの取引が第1取引と第2取引の間約4年空いており、プロミスは、昭和61年8月20日に完済された第1取引について発生した過払金返還請求権については消滅時効が成立している旨主張したが、同一の貸主と借主との間で、継続的に貸付けとその返済が繰り返される金銭消費貸借契約が行われる場合においては、過払金返還請求権が成立した後に新たに借り入れが発生する場合は、過払金及びその利息は新たに発生した借入金債務に充当されると判断した事例(本人訴訟) 大阪地方裁判所第13民事部 府内覚 平成18年ワ第7081号 2006年(平成18年)11月28日 不当利得金返還請求事件 滝川あおい司法書士 0729(81) […]
サヤ取引は相場の値動きが予想に反すれば高額の損失を被る危険があり、むしろ、単品銘柄の商品取引よりも相場を読むことが難しいとして不法行為を認めた事例 大阪高裁第4民事部 小田耕治、富川照雄、三宅康弘 平成18年ネ第676号 2006年(平成18年)9月20日 損害賠償請求控訴事件 三木俊博・原啓一郎弁護士 06(6365)9181 クレボ(現フィリップ・フューチャーズ)(高裁判決だが1審通り、原告被告と呼称する) 被告は、定年退職直後の年金生活者(男性・独身)である原告に対して、20年以上前の1年間ほどの商品取引経験(損失100万円ほど)を理由に、新規委託者でないと取扱い、取引開始後2日目には3 […]
年金担保業者の取得した年金全額を不法行為の損害賠償額とし、これに慰謝料、弁護士費用を付加した金額を損害額とした 大阪地方裁判所第17民事部 西岡繁靖 平成17年ワ第5264号 平成17年ワ第7833号 2006年(平成18年)10月31日 貸金等請求事件損害賠償請求事件 植田勝博弁護士 06(6362)8177 (株)月城と代表者(月城成吉、新井文姫こと朴文姫) 原告(債務者)は、株式会社月城から年金担保で借金をした。経営者月城は「アーク年金」の名前でも年金担保営業をしていた。 また、共済制度をつくり、その掛金も徴収し、死亡したときなどの給付金を質権設定で業者がとる契約をしていた。しかし、共済 […]
ハッピークレジットの営業がトライトに移転したことについて、前業者ハッピークレジットの取引履歴の非開示と過払金返還義務の責任について、譲受業者トラトが承継して負うとした事例 津地方裁判所民事第2部 水谷正俊、上野泰史、薄井真由子 平成18年レ第2号 平成18年レ第6号 2006年(平成18年)8月17日 不当利得返還等請求控訴事件、付帯控訴事件 鵜の木総合法律事務所 FAX03(6380)8570 トライト(株) 第1 事案の概要 依頼人は旧ハッピークレジット株式会社からトライト株式会社に至るまでの間、同社と借入返済を繰り返しており、同社に対して過払金返還請求及び取引経過不開示による損害賠償請求 […]
商品先物取引の相場がストップ高を続けているときに、業者が自社の利益を企て、自社の買建玉を成立させるために顧客に売建を勧誘したことを会社ぐるみの故意の不法行為と認定し、過失相殺を否定した 大阪高等裁判所第6民事部 渡邉安一、矢延正平、松本清隆 平成18年ネ第588号 2006年(平成18年)9月15日 事件名損害賠償請求控訴事件 山根良一弁護士 078(391)0502 グローバリー(株) 原審神戸地裁判決(裁判官大野正男)の全部敗訴判決が信じられない思いで控訴した高裁の逆転勝訴判決(過失相殺なし)。 依頼者は取引全体としては1000万円強の利益があったが、01年1月17日から31日までストップ […]