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特定継続的役務提供のクーリング・オフ

「クーリング・オフ制度の本質的価値は、勧誘実態や誤認の有無などを立証することなく、無理由での契約解除を可能とする点にあるから、交付した書面にクーリング・オフ関係事項の記載を欠く場合に、その取引実態等を総合してクーリング・オフの行使が可能か否かを検討、判断する必要はない」として、契約書面にクーリング・オフに関する記載事項等が欠落していることをもって、クーリング・オフ行使期間は進行しないとして、契約日から約2か月後のクーリング・オフを認めた事例(事業者側控訴後和解)裁判所 三島簡易裁判所 瀧田隆判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月24日事件番号 平成23年(ハ)第308号事件名 不当 […]

PL・車タイヤの剥がれ

有名メーカーのタイヤを装着した自動車を運転中に、2回もタイヤの一部が剥がれるという事故に遭い、その恐怖からPTSDを発症した。交渉の結果、後遺症は12級相当、労働能率喪失率14%、和解金約930万円で合意に至った。しかし、合意書には「正当な理由なく第三者に口外しない」との条項が付けられた裁判所判決・和解・決定日 2011年(平成23年)事件番号事件名業者名等 公表しない問合先 樋口和彦弁護士 027(256)8910 解決水準は不十分な面がないではないが、依頼者の事情から早期解決を優先した。問題は秘匿条項である。メーカーは当初、無条件の秘匿を要求した。安全を第一優先としなければならないタイヤの […]

サラ金・無担保取引と担保取引の一連一体

通常の貸付を不動産担保ローンに切り替えた場合に切替前に発生した過払金は切替後の不動産担保ローンの元本に充当されるという判決裁判所 横浜地方裁判所小田原支部民事部 山崎惠判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月17日事件番号 平成23年(ワ)第216号事件名 過払金返還請求事件業者名等 アイフル(株)問合先 小野仁司弁護士 045(212)0673 本件は、通常の貸付を不動産担保ローンに切り替えた場合に切替前に発生した過払金は切替後の不動産担保ローンの元本に充当されるかという裁判例で、結論から言うと充当を肯定しています。この問題は、二つの側面から説明することが可能かと思います。すなわち […]

民調法17条決定の精算条項

特定調停における17条決定において、「本件に関し、本決定条項に定めるほか、何らの債権債務がない」との「本件」には開示されなかった部分の取引は含まれないとして既判力の範囲を制限した判決裁判所 青森地方裁判所第2民事部貝原信之、小川理佳、須藤隆太判決・和解・決定日 2011年(平成23年)1月28日事件番号 平成22年(レ)第95号事件名 不当利得返還等請求控訴事件業者名等 アイフル(株)問合先 藤本祥平司法書士 0172(36)8140 特定調停制度を利用した消費者が、その後の社会情勢により自らの取引が実は過払い状態であったのではと疑問を持ち、相談を受けた事例です。なお、本件事例は支払債務がある […]

サラ金・不動産担保同日切替

レイクに対する無担保ローンから不動産担保ローンへの切り替え事案で、本件は単なる借換え(借増しないし貸増し)と見るのが相当であり、借換えの場合は事実上一個の貸付取引として扱い、先行する取引により発生した過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意があると推認するのが相当である旨判示して、両取引の一連一体計算を認めた判決裁判所 高知地方裁判所須崎支部 大橋弘治判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月17日事件番号 平成23年(ワ)第16号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 新生フィナンシャル(株)問合先 河端武史弁護士 086(231)1141 本件は、レイクとの間で無担保ローン取引(旧 […]

投資詐欺商法(FX関連ファンド商法)

詐欺的金融商品取引(FX関連ファンド商法)業者の事務担当従業員について、「過失による幇助責任」を認めた事例裁判所 東京高等裁判所第1民事部福田剛久、田川直之、東亜由美判決・和解・決定日 2011年(平成23年)12月7日事件番号 平成23年(ネ)第1635号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)ファンドシステムことファンドシステム・インコーポレイテッド従業員問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 Aは、ファンドシステムというFXで運用するという触れ込みで資金集めをしていた預り商法業者の従業員として、取引の計算書の作成、取引報告メールの送信、顧客との入出金、海外のFX業者への送金 […]

契約切替と過払金の承継

切替契約によりクオークローンからプロミスに債権者が変更された取引についてクオークローン時代の取引をプロミスが承継したとして、各々の取引を一連一体のものとして充当計算すべきであると認めた判決裁判所 仙台高等裁判所第3民事部石原直樹、瀬戸口壯夫、中島朋宏判決・和解・決定日 2011年(平成23年)12月21日事件番号 平成23年(ツ)第11号事件名 不当利得返還請求上告事件業者名等 プロミス(株)問合先 藤本祥平司法書士 0172(36)8140 いわゆる「切替契約」により債権者が変更された取引について、旧貸主時代の取引による過払金を新貸主が承継するか否かについての上告審です。控訴審では、①貸主と […]

証券

金商法21条の2第2項の推定計算に基づく損害賠償請求が認容された事例。同条第4項及び第5項の「虚偽記載等によって生ずべき当該有価証券の値下り以外の事情による値下り」の解釈。有価証券報告書の虚偽記載等がなされている上場株式を取引所市場において取得した投資者につき、当該虚偽記載がなければこれを取得することはなかったと見るべきであるとされた事例裁判所 東京高等裁判所第9民事部下田文男、綿引穣、北澤純一判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月30日事件番号 平成21年(ネ)第3956号事件名 各損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)ライブドアホールディングス、外問合先 米川長平弁護士 03(3 […]

不動産担保同日切替

無担保取引の途中で不動産担保取引を契約し貸付を受けその金で従前の無担保取引を完済清算した等の事実関係に照らすと、不動産担保取引は、従前の無担保取引の貸し増しとして行われたものであり、貸し増しを行う上では当事者間に過払金充当合意があったと解するのが合理的であるとした事例裁判所 名古屋地方裁判所民事第9部増田稔、松本明敏、山田亜湖判決・和解・決定日 2011年(平成23年)9月22日事件番号 平成23年(レ)第46号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 アイフル(株)問合先 平井宏和弁護士 052(529)6155 本件判決は、(第1)無担保取引→(第2)不動産担保取引→(第3)無担保取引→( […]

手続(旧住所の記載のない公示送達による判決の執行方法)

訴状等の公示送達による送達を経て、被告の最後の住所地が不明である判決がなされた場合であって、後に被告の住所地が判明した場合に、新たに給付判決を求める利益を肯定した事例裁判所 東京地方裁判所民事第28部 阪本勝判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月21日事件番号 平成23年(ワ)第21145号事件名 執行文付与請求事件業者名等 (株)ハイ・トレード従業員問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 公示送達による送達を経て被告の最後の住所地を不明とする判決がなされた後に被告の住所地が判明した場合、如何にして強制執行手続と連結させるべきかという問題は、正面から議論されていない。執行 […]

宗教

統一協会信者らの説得で、独身の時献金等をくりかえし、結婚してからも夫のお金を献金や貸金させられてきた女性の被害と、看護師の独身女性が献身者として酷使されるに至るまで搾取されつづけた金銭被害について、いずれも一連の不法行為として把握し、個々の金銭交付の際に威迫的言辞がなくとも、その前の経緯から違法性を認めるなど、原告の請求をほぼ認容した(確定)裁判所 東京高等裁判所第11民事部岡久幸治、三代川俊一郎、梶智紀判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月16日事件番号 平成23年(ネ)第483号事件名 損害賠請求事件業者名等 世界基督教統一神霊協会問合先 山口広弁護士 03(3341)3133 […]

電子商取引

携帯電話をパソコンに接続してパケット通信を行ったために生じた高額なパケット通信料金について、携帯電話会社の損害賠償責任を認めた事例裁判所京都地方裁判所第4民事部佐藤明、栁本つとむ、坂東純判決・和解・決定日 2012年(平成24年)1月12日事件番号 平成22年(ワ)第3533号事件名 通信料金返還請求事件業者名等 ソフトバンクモバイル(株)問合先 長野浩三弁護士 075(222)0011 本件は、携帯電話をパソコンに接続してモデムとして使用した消費者が、7日間のうちに20万円あまりのパケット料金を課金されたことについて、①消費者が予想できる料金である1万円を超える部分については消費者契約法10 […]

欠陥住宅

マンションの購入者が契約関係にない建築業者と設計会社の不法行為責任を追及した訴訟で、ひび割れの原因とそれによる耐力不足が確認された部屋のひび割れなどについては不法行為責任を認めたが、多くのひび割れについては故意過失を認めることができないなどとして不法行為責任を否定し、外部階段の手摺りが低い点についても直ちに落下の危険性があるとは言えないとして不法行為責任を否定した裁判所 福岡高等裁判所第1民事部古賀寛、武野康代、常磐紀之判決・和解・決定日 2012年(平成24年)1月10日事件番号 平成23年(ネ)第764号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)住報一級建築士事務所、(株)菅組問合先 幸 […]

未公開株・名目取締役責任

未公開株商法の発行会社の取締役の責任について、名目取締役であったという主張に対して、仮に名目取締役であったとしても会社の登記を調査すれば大規模な新株発行を繰り返していることも知り得たし、代表取締役に確認を求めれば未公開株の販売委託を中止せざるを得ない状況に追い込めたとして責任を肯定した事例裁判所 東京地方裁判所民事第33部小林久起、寺垣孝彦、見原涼介判決・和解・決定日 2012年(平成24年)1月16日事件番号 平成22年(ワ)第1940号-1事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)田村、外問合先 佐藤顕子弁護士 03(3501)3600 本件は未公開株詐欺商法の事案であるが、発行会社の取締役 […]

商品CFD取引・役員従業員責任

商品CFD取引の仕組み自体を違法であるとし、「被告らは、被告会社の関東地区における組織的不法行為の拠点として東京支店を設置し、同支店においてその違法な事業の方法などについて決定し、個別の顧客に対する接触について随時意思の連絡を行って共謀し、高齢者を主な標的とする違法な事業を行っていた。」として、役員及び被害者に関与した従業員らの損害賠償責任を認めた事例裁判所 東京地方裁判所民事第12部相澤哲、中俣千珠、浦川剛判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月22日事件番号 平成23年(ワ)第21579号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)プロフィットコム問合先 荒井哲朗弁護士 03(350 […]

消費者契約法

手配旅行契約における取消料については、業界内に標準約款が存在せず、旅館ごとに大きく異なる金額を定めているから、旅館のホームページ上に記載された取消料が、直ちに消費者契約法9条1号にいう「平均的な損害」とはならず、解除の事由、時期に従い、事業者に生ずべき損害の内容、損害回避の可能性等に照らし具体的に判断すべきとしたうえで、取消料の一部を同条により無効とした判決裁判所 東京地方裁判所民事第44部木敏文、日景聡、百瀨玲判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月17日事件番号 平成23年(レ)第26号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 公表しない問合先 小松良匡弁護士 03(5159)5 […]

西武鉄道 有価証券報告書虚偽記載

取引所市場で上場株式を取得した投資家による、有価証券報告書等に虚偽記載があったことを理由とする不法行為等に基づく損害賠償につき、当該虚偽記載がなければ株式を取得することがなかったとみるべき場合は、取得価額と処分価額との差額を基礎として相当因果関係ある損害を認めるべきとした判決裁判所 最高裁判所第三小法廷 那須弘平、田原睦夫、岡部喜代子、大谷剛彦、寺田逸郎判決・和解・決定日 2011年(平成23年)9月13日事件番号 平成22年(受)第1485号平成21年(受)第1177号事件名 損害賠償請求事件業者名等 西武鉄道(株)、外問合先 高柳孔明弁護士 03(6418)1888 本件は、東京証券取引所 […]

クレジット・既払金返還

個品割賦購入あっせん契約において、購入者と販売業者との売買契約が公序良俗違反で無効であるとされた場合であっても、販売業者とあっせん業者との関係、販売業者の手続きへの関与の程度、販売業者の認識の有無及び程度に照らし、売買契約と一体的に立替払契約についてもその効力を否定することを信義則上相当とする特段の事情があるときでない限り立替払契約が無効となる余地はない裁判所 最高裁判所第三小法廷 那須弘平、田原睦夫、岡部喜代子、大谷剛彦、寺田逸郎判決・和解・決定日 2011年(平成23年)10月25日事件番号 平成21年(受)第1096号事件名 債務不存在確認等請求及び当事者参加事件業者名等 GEコンシュー […]

サラ金・違法な強制執行停止申立

別件訴訟における(株)フロックスの応訴態度に照らせば、(株)フロックスのした控訴に伴う強制執行停止の申立ては、同業者が自らの控訴に理由がないことを知りながら専ら第一審判決の確定により控訴人が強制執行を行うことを阻止するために行われたものと認められ、故意又は過失に基づく違法なものであり、これによって生じた消費者(原告)の損害を賠償する責任があると判示した控訴審判決(静岡地裁)。上告審(東京高裁)でも維持裁判所 東京高等裁判所第8民事部髙世三郎、森一岳、増森珠美判決・和解・決定日 2011年(平成23年)10月27日事件番号 平成23年(ツ)第46号事件名 損害賠償請求上告事件業者名等 (株)フロ […]

文書提出命令・クレジットカード取引履歴

相手方貸金業者三菱UFJニコス(株)は、未開示取引履歴に係る帳簿等を保管する法的義務を負っており、特段の事情がない限り、これを所持しているものと推認されるとした上で、文書等の廃棄に関する社内規程の存在は認められるが、規程どおりに確実に廃棄した具体的証拠を提出していないことから、未開示取引履歴に係る帳簿等を所持しているとして、その提出が命じられた事例裁判所 郡山簡易裁判所(福島富岡) 細谷和信判決・和解・決定日 2011年(平成23年)12月21日事件番号 平成23年(サ)第3号事件名 文書提出命令申立事件業者名等 三菱UFJニコス(株)問合先 毛利弘道弁護士 0246(68)8810 過払金返 […]

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