サプライヤーにホームページの作成、SEO対策などの役務を依頼するという認識のもと、ソフトウエアを対象物件としてリース契約を締結した事案について、リース会社に注意義務違反が認められる場合には、役務の提供がないことを理由とするサプライヤーに対する抗弁を、信義則上リース会社に対しても主張できるとした裁判所 大阪地方裁判所第16民事部 谷有恒判決・和解・決定日 2012年(平成24年)5月16日事件番号 平成22年(ワ)第6572号事件名 債務不存在確認等請求事件業者名等 三井住友ファイナンス&リース(株)問合先 加納雄二弁護士 06(6311)6177 本件は、文化教室や司法書士事務所を経営する原告 […]
連鎖販売業者が契約の相手方に交付した書面に不備があるとして、契約締結から約4年5か月を経過していた連鎖販売契約について、特定商取引法40条1項による解除(クーリング・オフ)を認めた事例裁判所 東京簡易裁判所民事第4室 福本智公判決・和解・決定日 2012年(平成24年)2月1日(同月17日に確定)事件番号 平成23年(ハ)第7056号事件名 ビジネスキット商品代返還等請求事件業者名等 (株)アスロン問合先 小楠展央司法書士 053(445)3927 本件は、組織に加入する際、特定負担としてビジネスキットの代金を支払わせる連鎖販売取引について、連鎖販売契約の締結から約4年5か月を経過していたが、 […]
平成14年5月、マルフクからCFJに資産譲渡がなされたが、マルフク取引で発生した過払金をCFJが承継しないと主張することは、信義則違反、権利の濫用とならず、CFJはマルフク取引で発生した過払金の支払義務がないとした最高裁判決裁判所 最高裁判所第二小法廷古田佑紀、竹内行夫、須藤正彦、千葉勝美判決・和解・決定日 2012年(平成24年)1月20日事件番号 平成23年(受)第781号事件名 不当利得返還請求上告事件業者名等 CFJ合同会社、(株)マルフク問合先 森川清弁護士 03(6913)4650 原審東京高判平23.1.18本誌88号152頁は、圧倒的な経済力と情報量をもって自己に有利な内容の資 […]
年利49%程度のヤミ金融行為であっても、「反倫理的行為に該当する不法行為」に当たるとされ、また借主が保証人に成り合って借入金を保証人と分け合う等した事情があっても公序良俗違反性とは関係ないとした原判決を、慰謝料を除き支持した裁判例裁判所 高松高等裁判所第4部小野洋一、池町知佐子、金澤秀樹判決・和解・決定日 2012年(平成24年)4月24日事件番号 平成23年(ネ)第534号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 個人業者問合先 菅陽一弁護士 0897(37)3045 1 高松高裁第2部平成23年12月15日判決(本誌91号73頁全文紹介、原審松山地裁西条支部平成23年7月15日判決本誌89号4 […]
平成11年9月28日以前には取引がそもそもなかったとのエイワの主張を排斥するとともに、取引履歴の廃棄の主張をも排斥して取引当初からの履歴開示を命じた事例裁判所 東京高等裁判所第14民事部設樂隆一、須藤典明、門田友昌判決・和解・決定日 2012年(平成24年)3月22日事件番号 平成23年(ラ)第1204号事件名 文書提出命令申立却下決定に対する抗告事件業者名等(株)エイワ問合先 藤澤智実弁護士 053(455)2266 エイワは、平成11年9月28日付けの契約書等を証拠として提出するとともに、同日以前の契約書は所持していないし、また、同日以前の取引もなかった旨主張した。本決定は、エイワの上記主 […]
名義貸人が貸金業者から発行を受けたカードを名義借人に貸し、名義借人がそのカードを用いて長年金銭消費貸借を行っていたところ、過払いが発生していた。かかる過払い金返還請求権の帰属をめぐって、名義借人と貸金業者が争った事案である裁判所 東京高等裁判所第5民事部大竹たかし、山﨑まさよ、林俊之判決・和解・決定日 2011年(平成23年)8月24日事件番号 平成23年(ネ)第3665号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 アコム(株)問合先 杉山程彦弁護士 046(825)9590 前提として、訴外名義貸人は、被控訴人貸金業者に対し、自己の名に基づき、任意交渉で、過払い金返還請求を行い、減額和解してい […]
貸金業法19条の2に基づく帳簿の閲覧謄写請求に応じなかったとして、エヌシーキャピタルに対して3万円の慰謝料の支払いを命じた事例裁判所 静岡地方裁判所浜松支部民事部 藤原俊二判決・和解・決定日2 012年(平成24年)3月27日事件番号 平成23年(ワ)第9号事件名 帳簿閲覧謄写等請求事件業者名等 エヌシーキャピタル(株)問合先 藤澤智実弁護士 053(455)2266 本件は、貸金業者が取引履歴の開示には応じたものの、貸金業法19条の2に基づく帳簿の閲覧謄写には応じなかったことから、借主が「帳簿の閲覧謄写をさせよ」という作為を求めるとともに、閲覧謄写の拒否に基く慰謝料の支払いを求めた事案である […]
①本件条項による期限の利益喪失には貸金業者の請求等が必要であること、②担当者が一括弁済でなく遅れた不足分の支払を指示したこと、③遅延損害金が貸付元帳に計上されないこともあったこと、④ATM伝票に期限の利益喪失の記載がないこと、⑤全額の弁済期到来を注意喚起した形跡がないこと―という事情の下で、貸金業者が期限の利益喪失を主張することは信義則に反し許されない裁判所 東京高等裁判所第22民事部加藤新太郎、柴田秀、加藤美枝子判決・和解・決定日 2011年(平成23年)3月30日事件番号 平成22年(ネ)第6485号事件名 不当利得返還等請求控訴事件業者名等 CFJ合同会社問合先 磯孝幸弁護士 03(58 […]
消費貸借契約の締結時に、期限の利益喪失特約の内容を具体的に説明したと認めることはできない。契約後、仮に従業員が電話で債務者に契約内容の説明の有無を確認していたとしても、そもそも説明がなかったため、債務者が特約を理解していたとは推認できない。したがって、債務者が特約の内容を正確に理解していたということはできず、各弁済は任意とはいえず、みなし弁済は認められない(シティズ)裁判所 京都地方裁判所第2民事部吉川愼一、吉岡真一、髙嶋諒判決・和解・決定日 2012年(平成24年)3月28日事件番号 平成23年(レ)第250号事件名 貸金等請求控訴事件業者名等 (株)シティズ承継人アイフル(株)問合先 佐野 […]
平成18年最高裁判決後にシティズが使用し始めた期限の利益喪失特約において、利息制限法所定の制限利息の支払をしていれば期限の利益を喪失することがないように読める文言があるから、顧客が事実上利息制限法超過利息の支払を事実上強制されることはないなどのシティズの見解を鵜呑みにして採用した和歌山地方裁判所の判決には法令違反があるとしてこれを取り消した上告審判決の事例(シティズ)裁判所 大阪高等裁判所第7民事部矢延正平、泉薫、舟橋恭子判決・和解・決定日 2012年(平成24年)3月22日事件番号 平成23年(ツ)第120号事件名 貸金請求上告事件業者名等 (株)シティズ(現アイフル(株))問合先 竹下法律 […]
本件は、①平成10年和解契約の効力②平成16年和解契約の効力③貸出中止措置と過払金の消滅時効の起算点が争点となり、第一審は①・②について錯誤により無効、③について貸金業者が取引途中で貸倒損失処理を行った時点から消滅時効が進行するとしました。控訴審は①について清算条項の内容について合意が不成立、②について錯誤により無効、③について取引が終了した時点から消滅時効が進行するとしました裁判所 仙台高等裁判所第3民事部石原直樹、瀬戸口壯夫、中島朋宏判決・和解・決定日 2012年(平成24年)3月14日事件番号 平成23年(ネ)第456号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 アコム(株)問合先 桝田裕 […]
既に過払金が発生している継続的金銭消費貸借取引について約定債務額のみを分割で支払う旨の和解契約が締結された事案について、和解契約の錯誤無効を認めた判決裁判所 五所川原簡易裁判所 齋藤和政判決・和解・決定日 2011年(平成23年)12月21日事件番号 平成23年(ハ)第234号事件名 不当利得金返還請求事件業者名等 アイフル(株)問合先 藤本祥平司法書士 0172(36)8140 平成19年8月頃、原被告間の継続的金銭消費貸借取引は既に過払金が発生していた。そんな中、被告から原告に対し電話があり、将来利息カットの元金分割弁済の和解案が示され、返済に苦しんでいた原告はその内容で和解した。和解契約 […]
社団法人兵庫県貸金業協会が介在した原告と被告との間の和解契約について、有効に成立したのか、無効なのかが大きな争点である。原告は、①和解契約上の残元金は、基本契約の約定利率である年29.2%で計算されており、強行法規である利息制限法違反で無効である。②本件和解契約は、暴利行為であって、公序良俗違反により無効である。③契約の要素に動機の錯誤があり無効である。との主張に対し、「法律行為の要素に動機の錯誤があり、かつ、そのことは表示されているというべきであるから」和解契約は無効と判示した裁判所 加古川簡易裁判所 高田文昭判決・和解・決定日 2012年(平成24年)2月16日事件番号 平成23年(ハ)第 […]
本件のような経緯で異議なく確定した17条決定は、裁判の形式をとってはいるものの、その実質は当事者間の合意による調停成立と異なるところはないというべきであるから、その合意の過程において、合意を予定する内容に異議はない旨の調停委員会に対する当事者の意思表示に要素の錯誤があると認められる場合には、民法95条を類推適用し、確定した17条決定の無効確認を求めることができる裁判所 東京地方裁判所民事第43部 萩原秀紀判決・和解・決定日 2012年(平成24年)4月25日事件番号 平成23年(ワ)第10021号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 CFJ合同会社問合先 及川智志弁護士 047(362)557 […]
平成22年7月23日大阪高裁判決を挙げて、過払利息を新たな貸金債務に充当することの充当合意を否定するプロミスの主張を排斥した高裁判決裁判所 大阪高等裁判所第6民事部渡邉安一、池田光宏、安達嗣雄判決・和解・決定日 2012年(平成24年)4月25日事件番号 平成23年(ネ)第3634号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 プロミス(株)問合先 安部朋美弁護士 0798(31)1900 最高裁平成23年12月1日の悪意の受益者肯定判決後、貸金業者側から、平成22年7月23日大阪高裁判決の判旨を挙げて、過払い利息については新たな貸金債務に充当する旨の充当合意はなく、別途精算すべきであるとの主張が […]
本契約は、借受債務が存在することを前提として、残元金の弁済方法等を定めたものであり、既発生の過払金返還請求権の存否・額までを含めて双方が互譲し、過払金返還請求権があったとしても放棄する効果を伴う内容とは認められない裁判所 大阪高等裁判所第4民事部八木良一、比嘉一美、杉村鎮右判決・和解・決定日2012年(平成24年)2月10日事件番号 平成23年(ネ)第2581号、同第3251号事件名 不当利得返還請求控訴事件、仮執行の原状回復及び損害賠償請求事件業者名等 アコム(株)問合先 西尾剛弁護士 06(6366)0312 返済困難に陥った借主が、債務承認分割弁済契約に応じて分割弁済を続けていたところ、 […]
犯罪利用預金口座等にかかる被害回復分配法3条1項の情報提供者である捜査機関「等」とは、具体的には弁護士会、金融庁及び消費者生活センターなど公的機関や、振り込め詐欺等の被害者代理人となる資格を有する弁護士及び認定司法書士が含まれる。金融機関は、捜査機関等から当該預金口座に不正利用に関する情報提供がある場合には、特段の事情がない限り、提供された情報に相当の理由があるかどうかを別途調査することなく、犯罪利用預金口座等である疑いがあると認めることができる裁判所 東京高等裁判所第21民事部齋藤隆、飯田恭示、舘内比佐志判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月24日事件番号 平成23年(ネ)第49 […]
被告は、原告が非自発的失業状態になったことにより保険会社から損害の補填として支払われたものであり原告による支払いではないと主張するが、被告作成の取引履歴照会表によれば、当該支払により債務が消滅したことが認められ、それにより過払金が発生したものとはいえないから理由がない裁判所 東京簡易裁判所民事第2室 浅見牧夫判決・和解・決定日 2010年(平成22年)7月29日事件番号 平成22年(ハ)第4416号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 (株)武富士問合先 水田敦士弁護士 0859(33)1019 失業保険制度は、借主が特定の原因で債務の返済が困難な状態になった場合に、貸金業者と保険会社との間の […]
対ライフ。AOYAMAカードとプレイカード各取引が一定期間並行して行われていた場合、過払金充当合意を認めてAOYAMAカード取引終了時の過払金をプレイカード取引貸付金に充当することを認めた裁判所 米子簡易裁判所 藤本憲司判決・和解・決定日 2011年(平成23年)10月31日事件番号 平成22年(ハ)第1075号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 アイフル(株)(旧ライフ)問合先 森田英雄司法書士 0859(23)6523 AOYAMAカード取引と約1年後に開始されたプレイカード取引との間で、充当合意が含まれていたとした。約款に複数契約の場合の充当規定があること及び一定時期二つの取引が並行し […]
ヴィラージュ・キャピタルは、旧マルフクの会社分割により、その旧貸付債権にかかる債権債務関係は、すべて新マルフクが承継しており、原告とヴィラージュ・キャピタル間には金銭消費貸借契約に伴う債権債務関係は一切存在しないと主張した。この主張をしりぞけた判決である裁判所 宮崎簡易裁判所 土井久志判決・和解・決定日 2011年(平成23年)11月16日事件番号 平成23年(ハ)第865号事件名 不当利得金返還請求事件業者名等 (株)マルフク、(株)ヴィラージュ・キャピタル問合先 宮田尚典弁護士 0985(22)0825 被告らの主張どおり、本件会社分割について、旧マルフクの貸金業部門で発生した債務が承継会 […]