1 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 133

サラ金

過払金請求に要する弁護士費用を民法704条後段の損害と認めた判決(確定)札幌高等裁判所第2民事部 末永進、千葉和則、住友隆行平成19年ネ第111号2007年(平成19年)11月9日不当利得返還等請求控訴事件宮原一東弁護士 0136(21)6228アイフル(株) 札幌地裁が過払金請求に要する弁護士費用を損害(民法704条後段)にあたらないと判断した為、控訴した案件です。札幌高裁第2民事部は、民法704条後段の法的性質に踏み込み、特別の法定責任を定めたものと判断しました。その上で、弁護士費用が相当因果関係ある損害にあたるかどうかを検討しました。不法行為に基づく損害賠償請求に関しては、弁護士費用を損 […]

商工ローン・違法取立

SFCGに対し連帯保証をした際、所有する不動産に根抵当権設定契約をし、かつ不動産仮登記承諾書を交付した場合に、連帯保証人が債務超過に陥り破産申立ての準備をしている最中、SFCGが根抵当権設定仮登記を行った後、連帯保証人が当該不動産を任意売却するため右仮登記の抹消を求めた際に、先順位抵当権の被担保債権が不動産の価格を上回っていて余剰がないにも関わらずSFCGが仮登記抹消の対価として金銭の要求をすることは違法行為であるとし、慰謝料等の賠償請求を認めた事例札幌高等裁判所第2民事部 末永進、千葉和則、住友隆行平成19年ネ第128号2007年(平成19年)10月26日根抵当権設定仮登記抹消登記手続等請求 […]

割賦販売法

有体物ではないインターネットからのダウンロードソフトが、割賦販売法施行令1条1項別表第1の36に該当するとされ、また、割賦販売法30条の4の効果として、貸金の効力は消滅し、未払いの貸金元本、利息、損害金の支払債務は存在しなくなるとされた判決岐阜簡易裁判所 日比野幹平成18年ハ第1744号2007年(平成19年)10月1日債務不存在確認請求事件松尾聡司法書士 058(295)5594(株)NFS主婦がインターネットの掲示板に仕事を探している旨書き込んだところ、斡旋業者から架電があり、スパムメール配信業務の斡旋を受け、また、この業務に必要であるとして、インターネットからのダウンロードの方法によるソ […]

サラ金基本契約が締結されていない、ABC各取引について(空白期間各11ヶ月、6ヶ月)、たとえ一定期間の空白期間があっても、たまたまその期間に取引がなかっただけであり、取引の可能性は常にあったことが認められる、などとして、別個の取引であるとの被告の主張を排斥し、一個の連続した貸付取引であるとするのが相当であるとして充当計算を認めた事例龍ケ崎簡易裁判所 齋藤利夫平成19年ハ第45号2007年(平成19年)10月9日不当利得返還請求事件大関彰司法書士029(854)9860(株)エル・アンド・エム・ワールド 原告の請求に対して被告は、原告・被告間で締結された金銭消費貸借契約においては、基本契約という […]

サラ金

第1取引と第2取引との空白期間が686日(1年10ヶ月)ある取引について、いずれも借り換えと返済を繰り返す形態のもので基本的な内容が同一であることなどから、連続した一体の取引と認定した事例(被告控訴) 岡谷簡易裁判所 小俣五三巳 平成19年ハ第34号 2007年(平成19年)10月24日 不当利得返還請求事件 木嶋日出夫弁護士 0266(23)2270 CFJ(株) 平成19年7月19日最高裁第1小法廷判決は、約3ヶ月の空白期間がある取引について、一連のものとして、過払い金の新たな借入金債務への充当を認めた。 本件は、約13年9ヶ月の間に53回の借出しと153回の返済が繰り返され、その途中「完 […]

サラ金

会社名義の取引が過払いになっている状態で終了し、終了日同日に代表者名義で取引が開始された事案で、両名義の取引を一連のものと判断し、代表者の過払い金債権を認めた事例枚方簡易裁判所 小川親治平成18年ハ第1366号2007年(平成19年)4月25日不当利得返還請求事件堀泰夫司法書士 06(6872)3400シンキ(株) 1 事案の概要有限会社Aはシンキと手形貸付取引を行ってきたが、シンキより、カード取引による代表者個人取引に変えて欲しいと持ちかけられた。このとき、既に会社名義での取引は過払いになっていた。有限会社Aの代表者Bはシンキの勧めに従い、個人名義に変えてシンキと取引を継続した。両名義の取引 […]

生命保険契約

生命保険契約の失権約款の内容が民法と比較して必ずしも保険契約者に不利益であるとはいえず、保険契約者が保険料の自動貸付制度が採用されていないことや、失効約款の存在を知っていたことが認められる場合、保険会社が失権約款の適用を主張することは信義則に反するとはいえない 福岡高等裁判所第1民事部 丸山昌一、川野雅樹、金光健二 平成19年ネ第382号 2007年(平成19年)9月17日 生命保険金請求控訴事件 福﨑博孝弁護士 095(824)8186 エイアイジー・スター生命保険(株) 本件は、保険会社が生命保険契約の失権約款に基づき保険契約の失効を主張することが、信義誠実の原則に反するかどうかが争点とな […]

サラ金

基本契約に基づいて発生した過払金は、その後に発生する新たな借入金債務に当然充当されると認め、その新たな貸付は不当利得返還請求権を消滅させる債務の自認行為であるとして、消滅時効は中断されるとした事例(確定) 長野地方裁判所伊那支部 藤井聖悟 平成19年ワ第10号 2007年(平成19年)10月10日 不当利得返還請求事件 木嶋日出夫弁護士0266(23)2270 CFJ(株) 平成19年6月7日最高裁第1小法廷判決は、いわゆるカードローンの基本契約に基づく借入金債務につき、利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により過払金が発生した場合には、他の借入金債務が存在しなければ、これをその後に発生する […]

サラ金・不法行為

原告から取引履歴開示請求があった当時、被告は容易に開示できる状態にあったにもかかわらず、4か月以上取引履歴を開示せず放置した行為を不法行為と認定した事例 堺簡易裁判所 西村恭一 平成19年ハ第628号 2007年(平成19年)10月1日 不当利得返還等請求事件 森川恵介司法書士 072(286)1420 フクホー(株) 再三、取引履歴の開示を求めたにもかかわらず、被告は一切開示しなかった。原告が財務局に行政指導を求めた結果、受任後4ヶ月を経て、ようやく取引履歴を開示した。その後、引き直し計算の結果をもとに過払金返還請求をしたが、何の回答も得られなかったので、不法行為による損害賠償請求も併せて訴 […]

特定商取引法(リース)

電話機(複合機)のリース契約の料金請求裁判において、宗教法人である被告は営利を目的としない宗教法人であり、営業のため又は営業として取引を行う事は通常あり得ない事等を理由にクーリング・オフを認め、請求を棄却した事例広島地方裁判所民事第3部 能勢顯男平成18年ワ第1165号2007年(平成19年)7月20日リース料請求事件加納雄二弁護士三洋電機クレジット(株) 本件は、電話機器(複合機)のリース契約について、リース会社(三洋電機クレジット)が、借り主である宗教法人A寺に対し、リース料残額全額(期限の利益喪失による)の支払を求めた事案である。本件では、被告が特商法によるクーリング・オフを主張し、原告 […]

クレジット・取引経過開示

商業帳簿の保存期間は、商法によって10年と定められている。保存期間を経過しないで商業帳簿を破棄することは違法であり、民訴法第224条2項の証明妨害に該当するので民訴法第224条3項を適用して相手方(反訴原告)の主張を真実と認める。本庄簡易裁判所 堤幸正平成18年ハ第23号平成18年ハ第70号2007年(平成19年)6月14日貸金返還請求事件不当利得返還請求反訴事件市村隆治司法書士 0493(62)6907(株)オリエントコーポレーション 事実の概要は、①第1取引、A(反訴原告)は、平成6年12月2日頃、(反訴被告)株式会社オリエントコーポレーションから、アドオン方式によって金165万2100円 […]

サラ金(過払金)

「取引の過程で過払金が発生し、その後に新たな貸付がなされた場合、借主は、過払金が発生した時点ではその存在を認識していないのが通常であるから、新たな貸付がなされた都度借主に相殺の意思表示を求めることは、借主にとって酷であり、そのようなことを借主に期待することはできない」として、過払金がその後発生した貸金に当然には充当されず、相殺の意思表示がない限り併存するという、CFJの主張を排斥した事例。 松山地方裁判所西条支部 末吉幹和 平成18年ワ第271号 2007年(平成19年)5月31日 不当利得返還請求事件問合先 菅陽一弁護士 0897(37)3045 CFJ(株) 借主は、旧アイク、旧ディック( […]

特定商取引法

被告の提供するCADの受講契約が、特定継続的役務の「パソコンの操作に関する知識や技術の教授」に該当するとして、クーリング・オフや中途解約が可能であるとし、過去の受講経過を踏まえて既払の授業料のほぼ半額の返還を認めた和解。 大阪地方裁判所第3民事部 井川真志 平成17年ワ第10808号 2007年(平成19年)9月13日 不当利得返還請求事件 森田泰久弁護士 06(6344)5198 (有)オフィスキャド学院新大阪校 被告の提供するCADの受講契約が、特定継続的役務の「パソコンの操作に関する知識や技術の教授」に該当するかどうかが争われた。 事業者側の主張は、CADの受講契約は、建築設計図面、積算 […]

クレジット

年金収入しかなく軽度の認知症の傾向にある女性に、クレジットで次々と3件のリフォーム契約を締結させた件で、3件目の契約について、クレジット会社が請求金額の約98%を免除する内容の訴訟上の和解が成立した事例。 仙台地方裁判所第1民事部 千葉直人 平成18年レ第4号 2007年(平成19年)8月23日 立替金請求控訴事件 小野寺友宏弁護士 022(266)4664 (株)ジャックス 無職で年金しか収入がない60代の女性(収入額は、2カ月に1回約24万円・軽度の認知症の傾向にある)に対し、リフォーム業者が、訪問販売で、3度にわたりクレジット契約を締結させた(クレジット総額約880万円、毎月の支払額約6 […]

証券取引

事実上の一任売買において顧客適合性に著しく反する(過大な危険を伴う)取引を行って社会的相当性を欠く場合には「違法な一任売買」に該当する。 裁判所大阪地方裁判所第3民事部 石井寛明、井川真志、松浪聖一 平成16年ワ第8758号 2007年(平成19年)7月30日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 三木俊博弁護士 岡三証券(株)藤井寺支店 投資家属性は有職寡婦(高卒)。問題期間は平成8年1月~同14年11月約7年間(担当社員代わらず)。問題行為は①仕手株勧誘②投信乗換③外国株勧誘。損害額は約2000万円(亡夫遺産株の大半を喪失)。 投資家は亡夫の遺産株(有名銘柄が大半)を受け継いだだけ。それ以前に […]

欠陥住宅

設計者、施工者及び工事監理者は、契約関係にない居住者に対する関係でも建物の基本的な安全性が欠けることがないように配慮すべき注意義務を負い、この義務を怠ったために居住者らの生命、身体及び財産を侵害した場合は、これによって生じた損害について不法行為による賠償責任を負う。最高裁判所第2小法廷 今井功、津野修、中川了滋、古田佑紀平成17年(受)第702号2007年(平成19年)7月6日損害賠償請求上告受理申立事件幸田雅弘弁護士 092(641)2007菅組(株)住報一級建築士事務所 本誌73号158頁論文参照。 判決PDF 平成17年(受)第702号損害賠償請求上告受理申立事件 判決当事者の表示 別紙 […]

商工ローン

期限の利益喪失後も長期間、多数回にわたって多額の弁済を受け続けること等により期限の利益の喪失を宥恕し再度期限の利益を与えたとして、シティズの貸金請求本訴を棄却し不当利得返還請求反訴を認容した原判決を維持した事例。東京高等裁判所第8民事部 原田敏章、氣賀澤耕一、渡部勇次平成18年ネ第4441号平成18年ネ第4993号2007年(平成19年)3月8日事件名貸金請求・損害賠償等反訴請求控訴事件、附帯控訴事件ベル法律事務所03(5957)5528(株)シティズ本件では、期限の利益喪失後に支払われた金員の充当計算を行うに当たり、利息制限法4条の規定する賠償額の予定についての制限利率を適用するか、又は同法 […]

サラ金

第1取引と第2取引の空白期間が約1年、第2取引と第3取引の空白期間が約5ヶ月ある取引について、各基本契約における契約番号並びにカード番号は異なるが、これらは一連の取引であり、通算計算をするのが相当とした。大阪簡易裁判所 中川雅章平成19年ハ第3805号2007年(平成19年)7月18日不当利得返還請求事件森岡章江司法書士 06(6223)1888(株)キャスコ 本件は、(株)キャスコに対して過払金返還請求訴訟を提起したところ、(株)キャスコは、旧取引と新取引との期間が、相当期間経過していること、契約番号並びにカード番号が異なること、各基本契約取引の完済時に包括契約を解除し、包括契約に係る基本契 […]

サラ金

貸金業者が制限超過部分を利息の債務の弁済として受領したが、その受領につき貸金業法43条1項の適用が認められないときは、当該貸金業者は、同項の適用があるとの認識を有しており、かつ、そのような認識を有するに至ったことがやむを得ないといえる特段の事情がある場合でない限り、法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得した者、すなわち民法704条の「悪意の受益者」であると推定される。最高裁判所第3小法廷 堀籠幸男、藤田宙靖、那須弘平、田原睦夫、近藤崇晴平成18年(受)第1666号2007年(平成19年)7月17日不当利得金返還請求事件井上元弁護士(株)オリエントコーポレーション 債務者が貸金業者に対し […]

過払金・「悪意の受益者」

貸金業者は、「みなし弁済」(貸金業規制法43条1項)の適用がない場合には、…適用があるとの認識を有しており、かつ、そのような認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情があるときでない限り、法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得した者、すなわち民法704条の「悪意の受益者」であると推定されるものというべきである。最高裁判所第2小法廷 今井功、津野修、中川了滋、古田佑紀平成18年(受)第276号2007年(平成19年)7月13日不当利得返還上告事件内藤満弁護士 03(3563)5222(株)エイワ 過払金について、発生時点から法定利息を加算することは、下級審判決ではむし […]

1 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 133