サラ金・営業譲渡原告と旧ハッピーとの取引において発生していた潜在的な過払金は、新ハッピー(現トライト)が返還義務を負うので、原告と旧ハッピー及び被告との取引は一連のものとして引き直し計算をすべきである。被告は、制限利率を超える利息を受領していたことを知っているのであるから、悪意の受益者である 加古川簡易裁判所 住谷 融 平成18年ハ第439号 2007年(平成19年)4月24日 不当利得返還請求事件 林明仁 司法書士079(424)5665 トライト(株) 本件は、①旧ハッピーから営業譲渡を受けた被告が不当利得返還債務を承継するのかどうか。②被告は、悪意の受益者かどうかが争われたものです。 ① […]
判例和解速報
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サラ金・民事調停の錯誤特定調停において債権債務なしの清算条項が付いた17条決定が確定した後の過払金請求の控訴審。控訴審は、本件清算条項は、本件過払金請求権をも清算する趣旨で定められたものと解したうえで、被控訴人が本件決定に異議を申し立てなかったのは、錯誤に基づくものであるとの認定により本件請求は既判力の遮断を受けないとして、結論において原審と同様に過払金返還を命じた判決(確定)那覇地方裁判所民事第1部 田中健治、加藤靖平成18年レ第18号2007年(平成19年)5月9日不当利得返還請求控訴事件安里長従司法書士 098(951)0250アイフル(株) 控訴審も同様、特定調停法が準用する民事調停法 […]
サラ金・利息制限法
仮請求の詐欺①貸付限度額設定契約を締結した上で、リボルビング方式によってなされた貸付については、1個の貸付と認定し、過払金はその後に生じた借入金債務に充当されるとし、消滅時効の主張は前提を欠くと認定し、②過払金請求に伴う原告の弁護士費用は民法704条後段所定の損害に当たると認定し、③グレーゾーン金利のもとで営業を行っているサラ金の支払請求行為を架空請求詐欺と認定した裁判例札幌高等裁判所第3民事部 佐藤紘基、北澤晶、石橋俊一平成18年ネ第303号2007年(平成19年)4月26日不当利得返還等請求控訴事件倶知安ひまわり基金法律事務所 0136(21)6228CFJ(株)本判決の特筆すべき点は、C […]
サラ金・期限の利益
遅延損害金の適用を争点とした裁判で「領収書兼利用明細書」の記載中、期限の利益喪失を主張し、一括支払いを求めるも、期限の利益の宥恕が認められた事例岐阜簡易裁判所 日比野幹平成18年ハ第1474号2007年(平成19年)3月19日不当利得返還請求事件高橋孝幸司法書士 058(262)5454新洋信販(株)新洋信販(株)との長期の消費貸借契約において、1回の支払期日に約定の元本及び利息の支払いが数日遅れただけで以降、遅延損害金にて残債務を計算した取引履歴を新洋信販(株)側が開示したので、遅延損害金の適用の有無について争いました。新洋信販(株)は、毎回の「領収書兼利用明細書」の記載中に期限の利益を喪失 […]
クレジット・クーリング・オフ
契約締結後、約10ヶ月経過してから通知されたクーリング・オフを、法定書面の「記載不備」を理由として有効と認めた判決 大阪地方裁判所第16民事部 髙木勝己 平成18年ワ第3064号 2007年(平成19年)3月28日 立替金請求事件 関井正博司法書士 072(469)3033 (株)オリエントコーポレーション 1 訪問販売員の強迫的言動によって、布団等の商品を無理やり購入させられた消費者が、販売会社に対してクーリング・オフの通知を行い、クレジット会社である(株)オリエントコーポレーションに対する支払を停止していたところ、同社から立替金請求訴訟を提起された。この原告からの請求に対して、クーリング・ […]
保険契約生命
保険契約の失効約款の適用に関し、消費者契約法・消費者基本法等の消費者保護の理念に基づき、民法等の任意規定との乖離が大きく、消費者の利益を一方的に害する場合は、保険契約の失効を主張することは、信義則に照らして相当ではない長崎地方裁判所 上拂大作平成18年ワ第453号2007年(平成19年)3月30日生命保険金請求事件問合先 福崎博孝弁護士 095(824)8186エイアイジー・スター生命保険(株)原告の父は、被告会社(の前身の保険会社)と生命保険契約を締結しており、死亡保険受取人は原告になっていた。保険料は、毎月、原告の父の預金口座から口座振替の方法で支払われていた。平成17年4月及び5月の振替 […]
個人破産広告
個人破産の情報を掲載する新聞の掲載中止を求めて仮処分申請をし、新聞社が「個人破産の情報を掲載しないことを確約する」との和解をした事例 宮崎地方裁判所 小池明善、伊藤拓也 平成19年ヨ第24号 2007年(平成19年)4月27日 破産情報の掲載差止めを求める仮処分申請 佐川民弁護士 092(731)7105 旬刊宮崎新聞社 宮崎県内には個人の破産情報を掲載している新聞社があり、弁護団からの2度にわたる掲載中止の要請にもかかわらず、掲載を継続していた。そこで、破産情報の掲載差止めを求めて仮処分を申し立てることになった。 新聞社との間で「債務者は、債権者に対し、今後、別紙物件目録記載の新聞に、債権者 […]
SFCG・仮登記抹消
複写式による根抵当権設定仮登記合意書などの契約書は、本人の意思によらないものであること、署名時点では物件の表示もなされていないこと等を認定し、仮登記自体が無効であること、また抵当権者の住宅金融公庫から、速やかな任意売却による転居等に要した費用の贈与の約束が実現しなかったのは不法行為であることを認定した。その結果、仮登記の抹消と損害賠償額全額を認めた事例札幌地方裁判所民事第5部 笠井勝彦平成18年ワ第583号2007年(平成19年)3月26日根抵当権設定仮登記抹消登記手続等請求事件市川守弘弁護士 011(281)3343(株)SFCG最近、債務整理の通知を出すと、SFCGが債務者の所有する不動産 […]
年金担保
年金担保貸付であること自体が争点となった事案で、年金担保貸付であることを認定したうえ、「本件貸付契約は、民法90条に定める公序良俗に違反する無効な契約と認めるのが相当である」「その不法の原因が、被告にのみ存することが明らかであるから、被告は、本件貸付及びその後の追加貸付の返還として徴収した金額について給付保持権原を有せず、原告は、その全額の返還を請求できる(民法708条ただし書)」と判示した事例裁判所和歌山簡易裁判所 今井勝敏平成18年ハ第189号2007年(平成19年)3月15日不当利得返還等請求事件畑純一弁護士073(433)2241(株)ジャストナウコーポレーション 1 和歌山簡易裁判所 […]
商工ローン(特定調停)
債務者A名義での借り入れ後、取引継続中に債務者B名義に書き換えが行われた事案において、当事者間の認識・事実上の一体性・書換の経緯などから一連計算を行うことが妥当である旨を主張したところ(過払いとなる)、片面的債務不存在の17条決定がなされた事例(相手方異議申立) 下田簡易裁判所 荒井九州雄 平成18年(特ノ)第14号 2006年(平成18年)11月8日 特定調停申立事件 山田茂樹司法書士 0558(74)2801 (株)SFCG 第1 事案の概要 本件は、①債務者をBとする相手方の取引が平成16年7月26日から平成18年2月7日、②債務者をAとする相手方の取引が平成11年8月30日から平成16 […]
サラ金・取引履歴
取引履歴の開示を拒んだサラ金業者に対し、推定計算に基づく過払金の返還に加え、慰謝料10万円と司法書士費用3万円の支払いを命じた事例 和歌山簡易裁判所 今井勝敏 平成19年ハ第101号 2007年(平成19年)3月22日 不当利得返還等請求事件 戸井洋木司法書士 073(402)1120 (有)ダイワクレジット 本件において、被告会社は原告との取引があったことは認めたが、不良債権として処理したため履歴は存在しないと主張した。これに対し、裁判所は「俄かには信じ難い不自然な弁解」とまずは一蹴した。その上で、「仮に、不良債権として処理したにしても、原告との取引履歴は、商法19条3項に定める『営業に関す […]
商工ローン・供託
連帯保証人である被告が、1審判決に従った内容の供託をしたところ、2審において、供託金額より1万5885円多い金額の支払いを命じる判決が出された。本判決は、シティズが主張する期限の利益喪失日が曖昧であり、それが原因で、供託金額を客観的に把握することが困難であったと言えるから、結果的に供託金に若干の不足があっても供託は信義則上有効である、と判示した 東京地方裁判所民事第13部 野山宏、野村高弘、遠山敦士 平成18年レ第278号2007年(平成19年)3月12日 貸金請求控訴事件 石川哲央弁護士 03(3226)6110 (株)シティズ 東京高裁での上告審において、みなし弁済に関するシティズの主張が […]
サラ金
1 取引履歴の不開示につき、「開示請求に返信用封筒が同封されていない」ことを理由とする被告の主張を排斥し、15万円の慰謝料及び2万円の司法書士費用を認めた。 2 第1取引と第2取引の空白期間が2年9ヶ月ある取引について、契約期間につき期間満了となっても当事者が異議を言わないと自動的に更新されるという特約があり、完済時に借主から終了の意思表示をしたことが窺えないこと等から、これらは一連の取引であり、通算計算をするのが相当とした事例 石岡簡易裁判所 伊藤博 平成18年ハ第84号 2007年(平成19年)1月24日 不当利得返還等請求事件問合先 大関彰司法書士 029(854)9860 (株)日本ア […]
サラ金
1 第1取引と第2取引の空白期間が2年4ヶ月ある取引について、契約期間につき期間満了となっても当事者が異議を言わないと自動的に更新されるという特約があり、完済時に借主から終了の意思表示をしたことが窺えないこと等から、これらは一連の取引であり、通算計算をするのが相当とした。 2 取引履歴の不開示につき、「人的時間的に困難」という被告の主張を排斥し、10万円の慰謝料及び1万円の司法書士費用を認めた事例 石岡簡易裁判所 伊藤博 平成18年ハ第85号 平成18年ハ第112号 2007年(平成19年)1月15日 不当利得返還等請求事件 貸金請求反訴事件 大関彰司法書士 029(854)9860 ベーシッ […]
商工ローン
原告からの過払金返還請求及び損害賠償請求について、手形割引の法的性質と司法書士からの受任通知・協力依頼に誠実に対応しないまま行った公正証書に基づく強制執行の不法行為性について争った事件。司法書士支援による本人訴訟 長崎地方裁判所民事部 上拂大作 平成18年ワ第211号 2007年(平成19年)2月20日 不当利得返還等請求事件 島田武典司法書士 096(320)9413 (株)SFCG 本件は、原告が被告との間で平成9年2月27日、手形割引による継続的金銭消費貸借契約を締結した後、回収不能となった手形金を目的物として平成17年6月6日、準消費貸借継続取引契約の混合契約を締結したというものである […]
サラ金・保証料
保証会社が貸金業者と一体と認められることから、債務者の保証会社への各金銭の支払いは、貸金業者に支払われたものとみて、各貸付時に保証料を差引徴収したうえ利息制限法所定の引直し計算をした 佐野簡易裁判所 松林秀樹 平成18年ハ第192号 2007年(平成19年)2月16日 不当利得返還請求事件 新川眞一司法書士 072(444)9931 (株)栄光(光保証(株)) 利息制限法、出資法の潜脱手段として貸金業者が「保証料」を徴収することが少なくない。保証会社の存在が形式的なものにすぎず、保証料自体も暴利(年利換算すれば数百%から数千%に相当するもの)かつ保証期間も短期(1週間から10日程度)のヤミ金融 […]
サラ金
取引履歴破棄 取引履歴を破棄したとして全ての取引履歴を開示しないことを常とする業者が、一定の日以前の取引履歴を破棄した旨の回答書と一定の日以降の取引履歴を開示し、それに記載された残債務額を請求してきたのに対し、破棄したことを認めながら、一部の取引履歴による残債務額を請求する行為は、禁反言の原則に違反するとして、全ての取引履歴を開示したうえ、残債務額の立証をしない限り、債務は存在しないことの確認等を請求した事案について、残債務額が存在しないことを認めた訴訟上の和解が成立した事例 さいたま地方裁判所第4民事部 富永良朗 平成18年ハ第432号から移送 平成18年ワ第1848号 2006年(平成18 […]
サラ金
要旨 「ワコー」の営業主が、和晃商事、(株)和晃、キャッシングステーションワコーと変わっていったが、業者は実質一体であるか、信義則上過払金返還義務を承継しないと主張することは商法17条1項の類推適用により前の業者の負っていた債務を弁済する責任があるとされた事例 裁判所 大阪高等裁判所第9民事部 中路義彦、礒尾正 平成18年ネ第2301号 平成18年ネ第2510号 判決・和解・決定日 2007年(平成19年)2月28日 事件名 不当利得返還請求控訴事件同附帯控訴事件 問合先 植田勝博弁護士 06(6362)8177 業者名等 キャッシングワコーこと文裕雄本件の原判決は大阪地裁平成18年7月21日 […]
クレジット
要旨 消費者が判断能力を欠く中で、多数のクレジット契約が組まれた取引について、消費者のクレジット会社に対する抗弁を認め、割賦購入あっせんの売買契約が無効であることを理由に割賦金の支払いを拒絶できるとした事例 裁判所 大阪地方裁判所第25民事部 三代川俊一郎、鳥飼晃嗣、三芳純平 平成16年ワ第12777号 判決・和解・決定日 2006年(平成18年)9月29日 事件名 不当利得金返還等請求事件 問合先 黒木理恵弁護士 06(6365)6980 業者名等 (株)千扇之会、信販会社5社他 1人暮らしの70代後半の女性が、家族が認知症発症に気付くまでの2年間に、特定の呉服等展示販売事業者から、販売価格 […]
サラ金、時効
要旨 過払金発生後も、約定の貸金残を請求し続けてきた点などから、過払金返還請求権の消滅時効を援用することは、信義に反する 裁判所 東京簡易裁判所民事第2室 福本智公 平成18年ハ第12432号 判決・和解・決定日 2007年(平成19年)1月12日 事件名 不当利得返還等請求事件 問合先 大冨直輝司法書士 03(5367)5141 業者名等 アコム(株) 原告は、被告との間で、昭和62年1月に最初の借り入れをした後、平成7年8月まで継続的に金銭の借入及び返済を繰り返してきた。 支払いに窮した原告は、最後の取引後は、路上生活をしたり友人宅を転々とするようになった。一方、被告は、平成17年11月頃 […]