CFJに対する過払金返還請求事件における空白期間0日の事案で、最判平成20年1月18日の判断の枠組みにしたがい、先行取引と後行取引は事実上1個の連続した貸付取引であり、充当合意が認められるとした事例 裁判所 大阪高等裁判所第14民事部 田中澄夫、大西忠重、橋本眞一 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)9月26日 事件番号 平成24年(ネ)第1663号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 CFJ合同会社 問合先 新宅正人弁護士 06(6233)7474 平成6年6月6日から継続的金銭消費貸借を繰り返し、平成12年9月27日に契約の切替えがなされたものの、取引は空白期間なく継続した事案 […]
①平成18年2月1日付旧マルフク会社分割における、現マルフクによる過払金返還債務の免責的引受の合意は認められない。②仮に上記合意があっても、会社法789条2項の催告がなされた証拠がない以上、同法759条2項により、ヴィラージュキャピタルも過払金返還債務を負う。③現マルフクとヴィラージュキャピタルの過払金返還債務は不真正連帯の関係となる 裁判所 唐津簡易裁判所 宮島文邦 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)10月3日 事件番号 平成24年(ハ)第40号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 (株)ヴィラージュキャピタル、(株)マルフク 問合先 川島雄輔弁護士 0955(74)5051 […]
本件は、適格消費者団体である消費者支援機構関西(大阪府)が、消費者契約法10条等に基づき、不動産賃貸業者に対して、消費者を賃借人とする賃貸借契約の不当条項の差止を求めた事案の一審判決であり、裁判所は賃借人に後見開始・保佐開始の審判の申し立てがあったことを理由とする無催告解除を認める条項についてのみ消費者契約法10条に違反するとしてその差止を認めたが、その余の請求についてはいずれも棄却をした判決である 裁判所 大阪地方裁判所第4民事部 松田亨、西村欣也、諸井明仁 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月12日 事件番号 平成23年(ワ)第13904号 事件名 契約解除意思表示差止等請求 […]
アパートの1室(賃料8万円)の賃借人が、明渡後、賃貸人に対して、敷金80万円の返還を請求したが、賃貸人が、50万円の敷引特約があること、水漏れによる損害賠償請求権を有することを理由として、その支払を拒んだ事案。本判決は、本件敷引特約が、信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものであって、消費者契約法10条により無効であると判示した 裁判所 神戸地方裁判所第6民事部 工藤涼二、末永雅之、今野智紀 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)8月22日 事件番号 平成22年(レ)第275号 事件名 敷金返還請求控訴事件 業者名等 (株)ヒーラー・インダストリーズ 問合先 増田祐一弁 […]
パロマ社製のガス湯沸器の不正改造が原因で発生した一酸化炭素中毒死事故につき、被控訴人(被害者の遺族及び事故アパートの家主)が控訴人であるパロマ社との間で、全面勝訴に近い内容の和解を成立させた例 裁判所 札幌高等裁判所第2民事部 湯川克彦 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)9月27日 事件番号 平成23年(ネ)第265号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 パロマ(株) 問合先 大崎康二弁護士 011(280)3777 本件は、パロマ社製の特定のガス湯沸器について、昭和60年以降に不正改造を原因とする一酸化炭素中毒事故が全国で15件以上発生し、多数の死亡者が生じていた事故のうち、北 […]
リース会社が提携販売店の違法行為を知り、または知り得たにもかかわらず漫然と顧客とリース契約を締結したというような特段の事情が認められる場合、リース会社は、提携販売店に違法な営業活動がないかを調査し、必要に応じて、両者の法律関係及び経済的影響力に応じた指導・監督をすべき注意義務があったものとして、顧客に対し不法行為責任を負う 裁判所 大阪地方裁判所第12民事部 髙橋文淸、山地修、鎌田咲子 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)7月27日 事件番号 平成20年(ワ)第73号、外 事件名 損害賠償等請求事件、外 業者名等 (株)クレディセゾン、外 問合先 安部将規弁護士 06(6201)050 […]
高配当を喧伝し分散投資をするとしながら、実際は特定の一社に運用を委託し、その運用委託先の再委託先個人が資金を持ち逃げしたなどとして資金の返還をしないという事案で、東京地判平成24年7月9日に次ぐ判決である。本判決は、問題となった投資スキームは破綻必至なものであり、取引の仕組み及び運用内容が不明なスキームであるのにこれを秘して出資者から金員を集めたのは出資金を詐取したものであるとした点に特徴がある 裁判所 東京地方裁判所民事第5部 畠山稔 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)9月14日 事件番号 平成24年(ワ)第1269号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)パブリックライジング […]
商品先物取引(国内公設市場)の勧誘等について、商品先物取引業者の従業員の説明義務違反、断定的判断の提供、取引開始後の適合性原則違反、無意味な反復売買の勧誘の違法行為を認め、商品先物取引業者の使用者責任(民法715条)を認めるとともに、過失相殺を否定した裁判例 裁判所 富山地方裁判所民事部 髙嶋卓 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)9月28日 事件番号 平成23年(ワ)第71号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 大起産業(株) 問合先 橋爪健一郎弁護士 076(420)4880 本判決は、取引開始当時61歳の準公務員(元教員)の男性が、業者の勧誘により商品先物取引を開始し、約5か月半 […]
海外商品先物オプション等取引業者の元取締役について、顧客の資産、能力等に照らして過大となる投機的取引を勧誘するなどの違法行為を営業担当者が行うことのないようにするための実効性のある方策を可能な限り実施し、特に、主婦、年金生活者及び高齢者を対象とする取引の勧誘については、営業担当者を適切に指導、監督する義務に違反したとして、会社法429条に基づく責任を認めた判決(判決確定) 裁判所 名古屋地方裁判所民事第5部 谷口豊 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)9月7日 事件番号 平成22年(ワ)第1594号、平成23年(ワ)第3030号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 エー・シー・イー・イ […]
①司法書士が債務整理の委任を受け、紛争の目的物の価額が140万円を超えていた際に、本人が和解書に署名押印したとしても、司法書士が行った行為は本人の代理行為であり、司法書士法3条1項7号及び弁護士法72条に違反する。②司法書士が司法書士法及び弁護士法に違反する債務整理を行った場合、不法行為による損害賠償として、和解報酬、債務整理費用相当額及び慰謝料を支払う義務がある(確定) 裁判所 前橋地方裁判所民事第2部 西口元 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)10月17日 事件番号 平成23年(ワ)第478号 事件名 損害賠償等請求事件 業者名等 A司法書士、CFJ合同会社 問合先 稲毛正弘弁護 […]
約定残債務を抱えた契約者Xが、実は過払いであり、その返還を求めた場合、信用情報機関への登録情報は残債務延滞ありとすべきか、残債務なしとすべきか。後者にすべきは明白だが、貸金業者A社は返還請求から約8ヶ月間(和解から約7ヶ月間)延滞ありと情報登録し、Xは他社クレジットカードが使用不能となった。信用毀損を理由にA社に賠償を求め、和解した事案 裁判所 神戸地方裁判所伊丹支部 蛯名日奈子 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)6月21日 事件番号 平成23年(ワ)第608号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 アコム(株) 問合先 岡本智規司法書士 06(6359)0120 昨今の過払金請求の増 […]
更生債権に係る訴訟が更生開始時に係属しており、これが債権確定手続で異議なく確定して訴訟が終了した場合において、開始決定時において当事者は訴訟費用について期待を有するに過ぎず、訴訟費用償還請求権は更生開始前の原因に基づいて生じたといえないから、更生債権たるべき将来の請求権とはいえないとした原決定を維持し、訴訟費用負担決定が確定した裁判例 裁判所 札幌高等裁判所第2民事部 山﨑勉、片岡武、湯川克彦 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)8月17日 事件番号 平成24年(ラ)第206号 事件名 訴訟費用負担決定に対する抗告棄却決定に対する再抗告事件 業者名等 TFK(株)(旧武富士) 問合先 […]
原告が興信所との調査委任契約の2日後に解約を申し出たのに、『着手後の解約の場合には一切返金に応じない』ことを内容とする不返還条項を理由に、被告が返金に一切応じず、返金がない以上契約を継続をした方が良いと申し向けたため、原告が契約解除を撤回した点に関して、同条項が消費者契約法9条に違反し、その限度で無効であることは明白であるのにこれを理由に解除を妨害したとして、不法行為責任を認め、同条項違反無効の限度で損害を認定した 裁判所 福岡地方裁判所八女支部 秋本昌彦 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)5月17日 事件番号 平成22年(ワ)第137号、平成23年(ワ)第89号 事件名 損害賠償請 […]
本件は、自営業者である個人Aが、株式会社Iからホームページ作成ソフトを購入し、株式会社Bとリース契約を結び、同時に、株式会社Nに対して賃貸人の地位が譲渡され、AからNに対してリース代約100万円が支払われたというものである(支払予定額は約219万円)。Aは、静岡地裁沼津支部に詐欺等に基づく契約解除及び既払い金の返還等を求めて提訴し、Iから既払い金の7割強の返還を受けることで、訴外和解した 裁判所 静岡地方裁判所沼津支部 小林康男 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)7月2日 事件番号 平成24年(ワ)第330号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 公表せず 問合先 角替清美弁護士 05 […]
浜松市に本社のあった中堅住宅メーカー富士ハウス㈱が平成21年に倒産、多大な被害を与えた事件で、施主が富士ハウスの取締役らに被害の損害賠償を求めた訴訟において、静岡地裁が破産時の代表取締役に請求額全額の支払いを命じた事例裁判所 静岡地方裁判所民事第2部山﨑勉、清水克久、中村亜希子判決・和解・決定日 2012年(平成24年)5月24日事件番号 平成21年(ワ)第513号、同年(ワ)第906号事件名 会社法429条等に基づく損害賠償請求事件業者名等 富士ハウス(株)問合先 青山雅幸弁護士 054(205)0577 本件は、倒産直前の会社が集金行為を続け、顧客らに損害を与えたものであるが、とりわけ特徴 […]
国内公設の商品先物取引被害事件において、外務員らの適合性原則違反等を認めた上で、代表取締役に対し、従業員教育等の適切な措置をとらず放置していたもので、業務の執行に重大な過失があるとして、会社法429条1項の責任を認めるとともに、取締役らに対し、代表取締役の業務執行に対する監視義務の懈怠につき重大な過失があるとして、会社法429条1項の責任を認めた事例裁判所 名古屋地方裁判所民事6部 倉田慎也判決・和解・決定日 2012年(平成24年)4月11日事件番号 平成22年(ワ)第4624号事件名 損害賠償請求事件業者名等 大起産業(株)問合先 正木健司弁護士 052(961)3071 判決PDF 重要 […]
株式会社の為替デリバティブ(クーポンスワップ)被害につき、想定最大損失額等に関する説明義務違反が認められた事例(双方控訴)裁判所 大阪地方裁判所第17民事部黒野功久、石丸将利、山下真吾判決・和解・決定日 2012年(平成24年)4月25日事件番号 平成22年(ワ)第9603号事件名 損害賠償請求事件業者名等 SMBC日興証券(株)問合先 田端聡弁護士 06(6314)0039 判決PDF 重要判例抄録 4平成21年(ワ)第8724号不当利得金返還等請求事件(甲事件)平成22年(ワ)第9603号損害賠償請求事件(乙事件) 判 決 甲事件原告・乙事件原告 破産者X破産管財人田中崇公(以下「原告」 […]
関西のメーカーが、野村証券に勧められて次々と購入させられた多数の仕組債によって莫大な損失を与えられたことについて賠償を求めた裁判。一審敗訴判決を覆し、高裁では商品の公序良俗違反を徹底して主張するなかで適合性原則違反説明義務違反を明らかにし、逆転勝訴(過失相殺5割)を勝ち取った事例裁判所 大阪高等裁判所第7民事部矢延正平、泉薫、舟橋恭子判決・和解・決定日 2012年(平成24年)5月22日事件番号 平成22年(ネ)第2174号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 野村證券(株)問合先 栄枝明典弁護士 03(3546)8101 本件は、関西のメーカー(X社)が、野村證券の担当者に「5%の利息がつく […]
アーバンコーポレイションの旧役員ら8名に対して、有価証券報告書等の虚偽記載等があったとし、「記載が虚偽であり又は欠けていることを知らず、かつ、相当な注意を用いたにもかかわらず知ることができなかった」とは言えないとして、金商法22条1項に基づく損害賠償を認め、損害額を民訴法248条により1株あたり40円として計算した事例裁判所 東京地方裁判所民事第4部太田晃詳、竹内幸伸、池田知子判決・和解・決定日 2012年(平成24年)6月22日事件番号 平成20年(ワ)第32110号、外2件事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)アーバンコーポレイションの役員ら問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)360 […]
高配当を喧伝し分散投資をするとしながら、実際は特定の一社に運用を委託し、その運用委託先の再委託先個人が資金の持ち逃げをしたなどとして資金の返還をしないという事案である。本判決は、出資金の運用の実態が全く明らかでなく、業者の違法性の程度は強く、また配当金の交付もその出資をさせるための手段であり、損益相殺の対象にはならないとした裁判所 東京地方裁判所民事第25部 齋藤清文判決・和解・決定日 2012年(平成24年)7月9日事件番号 平成23年(ワ)第26045号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)パブリックライジングジャパン問合先 五反章裕弁護士 03(3501)3600 本判決は、勧誘資料に […]