本判決は、保険会社が、車両盗難の事実が認められないとして、車両保険金支払を拒絶した事案について、車両盗難の事実を認定して、保険金の支払を命じたものである。保険会社から保険金請求用紙が交付されなかった場合、保険金請求から30日以内とされる保険金支払期限の起算点につき、調査初日から30日経過日とした。保険金の不当支払拒絶を理由とした弁護士費用の請求は、棄却された 裁判所 大阪地方裁判所第17民事部 石丸将利 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)12月20日 事件番号 平成23年(ワ)第9114号 事件名 保険金等請求事件 業者名等 あいおいニッセイ同和損害保険(株) 問合先 高橋正人弁護士 […]
「免震住宅」をその特色とする建物につき、平成23年3月11日の東日本大震災によって、近隣住宅には建物被害が生じていないにも関わらず、あろうことか免震構造部分が破損し、建物基礎部分を境に、建物上ものが西側方向に約65cm、北側方向に約15cm移動するという甚大な被害はじめ居室内に多数のひび割れ・開閉不良等が生じた事案である 裁判所 古川簡易裁判所 後藤憲雄、砂金隆夫(調)、佐々木友夫(調) 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)8月28日 事件番号 平成23年(ノ)第49号 事件名 建物補修方法等解決調停事件 業者名等 公表しない 問合先 千葉晃平弁護士 022(713)7791 (1)時 […]
建物に構造耐力上看過できない瑕疵が存在することを理由に、設計監理を受託した建築士及び構造計算の委託を受けた建築士に対する損害賠償請求が認められた事例 裁判所 静岡地方裁判所民事第1部 足立哲 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)5月29日 事件番号 平成20年(ワ)第1740号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 公表不可 問合先 今泉麻衣子弁護士 052(950)5355 本件は、鉄筋コンクリート造3階建て建物について、構造耐力上看過できない瑕疵が存在するとして、施主が、設計監理を受託した建築士及び構造計算の受託を受けた建築士に対し、債務不履行及び不法行為に基づく損害賠償請求を求めた […]
平成17年3月20日の福岡県西方沖地震の際、雑壁に多数の大きな亀裂が生じたマンンョン(鉄骨鉄筋コンクリート14階建)に、構造スリットの施工不足が発覚した事案。管理組合が原告となり、施工会社、設計事務所等を被告として補修(構造スリット施工)費用、慰謝料等を請求する訴訟を提起した。結局、被告らが原告に対し補修費用相当額9000万円の解決金を支払う旨の和解が成立した。 裁判所 福岡地方裁判所第5民事部 藤田正人 判決・和解・決定日 2011年(平成23年)3月23日 事件番号 平成20年(ワ)第2068号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 公表しない 問合先 鳥居玲子弁護士 092(714)344 […]
未公開株商法の発行会社の取締役について、その辞任を、辞任届を以てしても認められないとした事例 裁判所 東京地方裁判所民事第13部 花村良一、杉浦正樹、佐藤康行 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)3月25日 事件番号 平成22年(ワ)第30957号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)ダイア・アイ・コムの取締役 問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 本判決は、「被告は、原告が平成21年7月24日に株式を購入するより前の6月16日には、S(代表者)に対し、取締役を辞任する旨を伝え、辞任のための手続をするよう求めたが、手続がされないため、その後も、何度も辞任のための手続を […]
商品CFDまがい取引について、賭博に該当するものとして公序良俗に反するとの判断に加えて、商品CFD取引の実体がなかったとして詐欺に当たるとし、利益相反関係業者によるレートの任意の設定、業者の資金的裏付けの欠如・相対取引で生ずる損害について担保の欠如からくる高い危険性があることを説明をせずに取引を行わせたとして取引が違法であるとしたもの 裁判所 東京地方裁判所民事第25部 齋藤清文、西村修、木村太郎 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)3月19日 事件番号 平成24年(ワ)第16836号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)フロンティア・エッジ、役員・従業員ら 問合先 荒井哲朗弁護 […]
国内公設商品先物事件において、従業員らの指導・助言義務、取引継続段階の適合性原則違反等を認めた上で、代表取締役ら役員5名に対し、従業員の違法行為を抑止し、再発を防止するための実効的な方策や、会社法及び同法施行規則所定の内部統制システムを適切に整備、運営することを怠り、業務の執行又はその管理を重過失により懈怠したものとして、会社法429条1項の責任を認めた 裁判所 名古屋高等裁判所民事第3部 長門栄吉、内田計一、中丸隆 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)3月15日 事件番号 平成24年(ネ)第631号、第654号 事件名 損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件 業者名等 大起産業(株) 問合 […]
新築住宅における木製窓の設置に関し、構造上の固有の瑕疵があるとは認められないが、設置上の瑕疵および防火認定を取得していないという瑕疵があると認定した事例裁判所 東京高等裁判所第12民事部難波孝一、野口忠彦、飛澤知行判決・和解・決定日 2013年(平成25年)5月8日事件番号 平成24年(ネ)第5250号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)参會堂問合先 中村昌典弁護士 03(5919)0745 新築建物(病院兼住宅)の建築に際して、木製窓等の建具については本体工事を請け負った工務店ではなく、木製窓専門業者が取り付けまで行った事案である。引き渡し直後から木製窓から雨水が浸入し、数年で木製窓 […]
被害者が自転車で走行中に、サスペンションが分離して転倒し、頸髄不全損傷によって頸部から下が全麻痺となった事件につき、自転車輸入会社に総額1億8930万円の損害賠償が命じられた裁判例。サスペンションに欠陥があることが認定され、被害者本人のメンテナンス不足は過失相殺として1割減殺された 裁判所 東京地方裁判所民事第32部 白井幸夫、中西正治、水田直希 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)3月25日 事件番号 平成22年(ワ)第12475号、同第17038号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 サイクルヨーロッパジャパン(株) 問合先 鈴木周弁護士 03(5925)2831 平成20年8月に […]
商品先物取引業者に対する不法行為に基づく損害賠償債権の消滅時効の起算点を、弁護士から、本件取引による損失について、違法な商品先物取引による損失による被害である可能性がある旨指摘されたときとした高裁判決 裁判所 名古屋高等裁判所民事第3部 長門栄吉、内田計一、山崎秀尚 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)2月27日 事件番号 平成24年(ネ)第960号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 ニューザック(株)(旧グローバリー(株)) 問合先 石川真司弁護士 052(950)5355 本件先物取引の取引期間は2002年2月14日から同年3月14日で、被害者は、その後しばらく、損失結果を自 […]
設計書を熟読検討すれば設計書に記載された満期時受取金額の意味が理解できるとしても、保険の仕組みを知らない者に対しては育英資金の積立利率やこれが変動する可能性を説明すべき義務があり、外務員はこれを怠ったから、保険会社は旧募取法11条により賠償責任を負う 裁判所 大阪地方裁判所第13民事部 阪本勝、進藤千絵、奥山浩平 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)4月18日 事件番号 平成23年(ワ)第8084号 事件名 不当利得返還等請求事件 業者名等 住友生命保険相互会社 問合先 中嶋弘弁護士 06(6365)9181 住友生命の「新教育保険」(「ちびっこライフ」)に加入した際、外務員から、右肩 […]
架空請求詐欺に用いられたレンタル携帯電話を貸与したレンタル電話事業者につき、幇助者責任が成立するとして、振込金額、振込手数料、司法書士費用相当額の支払を命じた判決(確定) 裁判所 富士簡易裁判所 酒井正史 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月22日 事件番号 平成23年(ハ)第646号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)ZERO 問合先 山田茂樹司法書士 0558(76)0505 1 事案の概要 架空請求メールを受信した原告が、訴訟沙汰になることをおそれ、同メールに記載された電話番号に架電し、その後、合計4回にわたり振込の指示を受け、125万9000円(振込手数料合計168 […]
入園希望者の入園辞退は入園間際に授業料を値上げ及び入園式の日程変更をした幼稚園側の有責的事情に起因し、当該入園辞退には合理的な理由がある。この場合、入園金不返還合意は信義則に反するものであって、消費者契約法10条に規定する「消費者の権利を制限」する条項にして「消費者の利益を一方的に害するもの」というべきであるから、片面的に無効となり、その効力が及ばない 裁判所 大阪簡易裁判所 鈴本浩一郎 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)2月22日 事件番号 平成24年(ハ)第17022号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 学校法人森友学園 問合先 寺川拓弁護士 06(6366)0636 1 本件 […]
「弁済自体は事実行為に過ぎず、債務者が弁済金を交付した相手がサービサーであったにもかかわらず、債権者と認識していたとしても、その後債権者と主張した上で不当利得返還を請求することが許されなくなると解すべき理由はない」「受けた利益(利得)とは、利得者が当初取得した利益(給付利得においては給付された財貨)をいうのであるから、信託の導管性を理由にNYMに利得がないという主張は採用できない」 裁判所 大阪地方裁判所第8民事部 山下美和子 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)3月29日 事件番号 平成24年(ワ)第7165号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 ニューヨークメロン信託銀行(株) […]
日本保証(大阪市。旧ロプロ)が、武富士から承継した貸金債権について岩手県奥州市在住の被告に対し東京簡裁に訴えた事案で、被告が、東京簡裁に合意管轄なしとして移送申立をしたところ、再抗告審の本決定は、武富士の契約書の「当社の本社所在地を管轄する裁判所」とは訴え提起時の原告の本社所在地を管轄する大阪簡裁を指すとして、東京簡裁に合意管轄を認めず、水沢簡裁に移送した 裁判所 東京高等裁判所第17民事部 原優、野村高弘、本田能久 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)2月8日 事件番号 平成24年(ラ)第2372号 事件名 移送申立却下決定に対する抗告棄却決定に対する再抗告事件 業者名等 (株)日本 […]
質屋の形態をとりつつ実質的には年金担保貸付を行っていた福岡市内の業者について、債権者から破産手続開始等の申立てがなされ、これと同時に申し立てられていた「費用の国庫仮支弁の申立て(破産23条)」も認められた事例(決定、2件)裁判所 福岡地方裁判所第4民事部岸和田羊一、立川毅、數間薫判決・和解・決定日 2013年(平成25年)4月26日事件番号 ①平成25年(フ)154号②平成25年(フ)155号事件名 国庫仮支弁決定申立事件業者名 等①(株)恵比寿②(有)ダイギンエステート問合先 河内美香弁護士 092(761)9105 本件は「国庫仮支弁(破産法23条)の申立て」が認められた全国初の事例である […]
貸付停止措置により新たな借入金債務の発生が見込まれない状態になったとして最判平成21年1月22日における「特段の事情」にあたるのかが問題となった事案です。第一審では「特段の事情」にあたらないとして借主側の主張が認められたものの、控訴審で一転貸金業者の主張が認められ、上告審で再度借主側の主張が認められたものです裁判所 福岡高等裁判所第1民事部古賀寛、武野康代、清野英之判決・和解・決定日 2013年(平成25年)3月14日事件番号 平成24年(ツ)第82号事件名 不当利得金返還等請求上告事件業者名等 アコム(株)問合先 五嶋俊信弁護士 0982(50)3711 第一審判決では、「借主・貸金業者間の […]
カードキャッシングの際には分割返済方式と残高スライドリボルビング返済方式から支払方法を選択できる基本契約における弁済は、借入金の全体に対して行われているものと解される。充当の対象となるのは、全体の借入金債務であり、約定利率による完済や約定利率の変更によって充当合意の及ぶ取引が区別されるとは解されない。(被告控訴により控訴審係属中) 裁判所 福井地方裁判所民事部 千葉健一 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月31日 事件番号 平成24年(ワ)第43号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 (株)オリエントコーポレーション 問合先 八木宏弁護士 0776(22)0168 本判決は、一 […]
過払金返還請求事件の判決により過払金の返還を命じられた貸金業者が、借主に代理人弁護士が就任しているにも拘わらず、代理人の銀行口座ではなく借主本人の銀行口座に対して直接送金をしたことが不法行為に該当するとして、借主1人あたり慰謝料5000円と弁護士費用1000円の合計6000円、代理人弁護士に慰謝料1万円の損害賠償請求を認めた裁判例 裁判所 宮崎簡易裁判所 橋口幸司 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月20日 事件番号 平成24年(ハ)第886号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 KCカード(株) 問合先 小林孝志弁護士 0985(62)2317 弁護士等が借主の代理人となって過 […]
平成4年8月以前の取引履歴について、紙文書で管理しており、現在は廃棄して存在しないというCFJの主張を斥け、取引履歴が顧客の信用情報に関する最も重要な資料であり、保存期間が経過すると自動的に廃棄されることは考え難い上、廃棄につき従業員の陳述書のみで合理的な説明がないことを理由に、CFJに対して、昭和62年9月から平成4年8月までの取引履歴の提出を命じた 裁判所 大阪高等裁判所第13民事部 紙浦健二、神山隆一、内山梨枝子 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月15日 事件番号 平成24年(ラ)第1202号 事件名 文書提出命令に対する抗告事件 業者名等 CFJ合同会社 問合先 吉倉美 […]