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マルチ商法被害

本事案は、販売あっせん型に該当するマルチ商法に関して、特定商取引法40条1項によるクーリング・オフ主張を消費者が行ったところ、特定商取引法37条2項書面の受領があったか否かが争点になったものである。裁判所は、法定書面記載事項をその規制趣旨に遡って厳格に解釈し、書面の受領がないことを前提にクーリング・オフを認めた 裁判所 前橋地方裁判所民事第2部 西口元、樋口隆明、安田裕子 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月30日 事件番号 平成22年(ワ)第920号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 (株)AIR 問合先 吉野晶弁護士 027(256)8910 特定商取引法37条2項が契 […]

CO2排出権取引

CO2排出権取引において、損益の基準となるCO2排出権の価格を相対取引の一方当事者である業者が決定していたにもかかわらず、カバー取引先の提示するレートに基づく価格であるかのように装って原告を勧誘したことについて業者及び代表取締役に不法行為の成立を認めた事例裁判所 東京地方裁判所民事第16部 前澤功判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月10日事件番号 平成23年(ワ)第27998号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)セリック(旧社名:セカンドライフ(株))問合先 中島俊明弁護士 075(223)1002 本件は、独立行政法人国民生活センターにおいて注意喚起がなされているCO2排出権 […]

過払金の承継(プロミス・サンライフ)

プロミスが切替契約の締結に当たり、旧サンライフ取引に係る過払金等返還債務も引き受けたものである以上、その債務を承認したと判断し、提訴時点で取引終了後10年を経過した取引についても、過払金等返還債務の消滅時効が切替契約締結時に中断しているとしてプロミスの消滅時効の主張が排斥された事例 裁判所 高松高等裁判所第2部 金馬健二、政岡克俊、田中一隆 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月17日 事件番号 平成24年(ネ)第263号 事件名 過払金返還請求控訴事件 業者名等 SMBCコンシューマーファイナンス(株) 問合先 市川聡毅弁護士 0898(23)2136 本件は、旧サンライフと被告プ […]

過払金の承継(アエル・JPモルガン)

債務者対抗要件を欠く場合でも権利移転の効力は生じており、弁済における債務者の認識の位置づけ(弁済における債権の帰属についての債務者の認識は給付と債務を結びつける要素にとどまり、法律行為において当事者の意思内容が法律行為の内容を規定するのとは事情が異なる)を考慮すると、債務者は、アエルとNMとの間の法律関係を前提にNMに対する弁済の主張をすることができる 裁判所 大阪地方裁判所第12民事部 古谷恭一郎、小嶋宏幸、鎌田咲子 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)12月7日 事件番号 平成23年(ワ)第12771号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 ニューヨークメロン信託銀行(株) 問合 […]

過払金の承継(マルフク・ヴィラージュ)

過払金返還債務について、吸収分割会社(旧マルフク、現ヴィラージュ・キャピタル)と吸収分割承継会社(新マルフク)の双方の連帯債務関係を肯定した判決。(吸収分割会社当時の原告の旧商法374条の20第1項(現会社法789条1項2号)「知れたる債権者」該当性を肯定した判決)裁判所 東京地方裁判所民事第28部 大竹昭彦判決・和解・決定日 2012年(平成24年)5月14日事件番号 平成23年(ワ)第38282号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 (株)ヴィラージュ・キャピタル、(株)マルフク問合先 有坂秀樹弁護士 03(6206)0213 旧マルフクからCFJへの営業譲渡時の過払金返還債務の承継が否定 […]

クレジット・取引の空白と一連計算

クレジットカード契約は、金銭消費貸借取引の存在にかかわらず存続する契約であるから、金銭消費貸借取引を利用することによって金銭消費貸借取引に関する契約関係が成立し、完済によって契約関係は終了する。しかし、カードローン契約は、借入をするか否かにかかわらず、金銭消費貸借契約が成立しているから、完済することがあっても契約関係が終了することはない 裁判所 大阪地方裁判所第22民事部 小山恵一郎 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月20日 事件番号 平成23年(ワ)第9017号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 (株)オリエントコーポレーション 問合先 西尾剛弁護士 06(6366)0 […]

クレジット・取引の空白、翌月一括払いの一連計算

クレジットカードで、借入れと返済に個別の対応関係のある翌月一括払い・回数指定払いであっても一連計算すべきこと、クレジットカード会員契約がひとつの場合、5年7ヶ月の取引の空白期間があっても一連計算することを認めた判決裁判所 名古屋地方裁判所一宮支部 佐々木隆憲判決・和解・決定日 2012年(平成24年)10月18日事件番号 平成23年(ワ)第676号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 (株)オリエントコーポレーション問合先 瀧康暢弁護士 0586(26)6266 キャッシング取引の種類として、リボ払いがなく、貸付と返済に個別の対応関係のある翌月1回払いと回数指定払いのみのクレジットカードであっ […]

クレジット・翌月一括払いとリボ払いの一連一体計算

1枚のDCカードに基づく返済方法・極度額の異なるカードキャッシング契約(マンスリークリア方式)とカードローン契約(リボルビング払い方式)について、請求書・支払口座・支払日等の同一性から、各取引は1枚のカードを用いた立替金等を含まない貸金に関する一つの継続的な金銭消費貸借取引として、本件カード各取引の一連性(過払い充当合意の擬制)を認めた判決裁判所 さいたま地方裁判所川越支部 坂本隆一判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月10日事件番号 平成24年(ワ)第188号事件名 不当利得返還請求事件業者名等 三菱UFJニコス(株)問合先 雀ノ森法律事務所 049(293)2134 本件は、1枚 […]

シティズ・契約切替と一連計算

旧シティズ(現アイフル)との間での証書貸付けに基づく各取引が、契約形態や契約条件において類似し、新たな貸付けが実行された際に、いったん貸付金全額を受領しつつ、その直後に貸付金の一部を従前の貸付けの残元本にそれぞれ弁済充当していたという事情から、事実上1個の連続した貸付取引であると認定した地裁控訴審判決 裁判所 東京地方裁判所民事第17部 戸田久、山口和宏、中野雄壱 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)9月24日 事件番号 平成23年(レ)第741号 事件名 貸金請求本訴、不当利得返還請求反訴控訴事件 業者名等 アイフル(株)(旧(株)シティズ) 問合先 弁護士法人二見総合法律事務所 0 […]

日本保証・債権譲渡通知なしの貸金請求(否定)

倒産した旧武富士から日本保証(旧商号:ロプロ)に移転した貸付債権について、吸収分割契約に基づく債権の移転に債務者対抗要件の具備が必要であるとして、これを具備していない日本保証の請求を棄却した判決 裁判所 東京簡易裁判所民事第10室 多原收一 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)2月1日 事件番号 平成24年(ハ)第324712号 事件名 貸金請求事件 業者名等 (株)日本保証 問合先 持田光則弁護士 042(548)7230 本件は、倒産した旧武富士から吸収分割契約により日本保証(旧商号:ロプロ)に移転した債権について、消滅時効期間満了日の約3か月前に訴訟提起された事案である(なお、第 […]

武富士・記憶にない返済と消滅時効中断(否定)

消滅時効が完成したと思っていたところ、債務者に記憶のない返済履歴に基づき旧武富士(日本保証が承継)が貸金請求訴訟を提起した事案で、当該弁済として支払ったことを認めることはできない、として、消滅時効の援用を認めた事例 裁判所 浜松簡易裁判所 塩谷雅人 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月17日 事件番号 平成24年(ハ)第651号 事件名 貸金請求事件 業者名等 (株)日本保証 問合先 榛葉隆雄司法書士 053(413)1147 訴状添付の取引履歴には平成19年4月10日に5万円の弁済をしたという記載があった。ところが、債務者の記憶では、平成18年3月7日の弁済が最後のはずであり、提 […]

サラ金・管轄(2) 日本保証・貸金訴訟に対する移送申立

日本保証が東京簡裁に提訴した貸金請求事件について、合意管轄地を契約締結時の本店所在地であるとして被告による移送申立てを却下した原決定を取り消し、合意管轄地は提訴時の日本保証の本店所在地であるとして、管轄違いを理由に大阪簡裁に移送を認めた 裁判所 東京地方裁判所民事第26部 都築政則、川﨑聡子、齋藤隆広 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)12月28日 事件番号 平成24年(ソ)第227号 事件名 移送申立却下決定に対する即時抗告事件 業者名等 (株)日本保証(旧武富士) 問合先 新宅正人弁護士 06(6233)7474 武富士から会社分割により貸金債権を承継したとする日本保証が、契約上 […]

サラ金・管轄(1) シティズ・移送申立却下

シティズを吸収合併したアイフルが、シティズの貸金の契約証書に専属的管轄合意の条項があると主張し、条項記載の「専属的合意管轄裁判所」への移送申立てをしたのに対し、専属的管轄合意があったとしても、民事訴訟法17条及び20条の趣旨から、不当利得返還請求訴訟を被告の住所地の簡易裁判所で審理することの妨げになるものではないとして、移送申立てを却下した裁判例(確定) 裁判所 福井簡易裁判所 和気明博 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月7日 事件番号 平成24年(サ)第2102号 事件名 移送申立事件 業者名等 アイフル(株)(合併前旧(株)シティズ) 問合先 八木宏弁護士 0776(22)0 […]

消滅時効経過後の弁済と時効援用権の喪失

消滅時効の完成した貸金返還請求を受けた被告が、答弁書提出前に1度原告に対して5000円を振込送金していた事案で、その後の被告の時効援用に対して原告がした時効援用権喪失の主張について、本件事実関係のもとでは時効援用権喪失が認められないとされた事例 裁判所 宇都宮簡易裁判所 上田正俊 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)12月3日 事件番号 平成24年(ハ)第11210号 事件名 貸金請求事件 業者名等 アペンタクル(株) 問合先 近江直人・澤入満里子弁護士 0182(33)3238 本件は、アペンタクルから消滅時効が完成した貸金債権について請求を受けた被告の妻が、被告と相談した上でアペン […]

清算条項の効力・和解か準消費貸借契約か

「示談書」と題し、他に債権債務のないことを確認する旨の清算条項が含まれているが、その実質は、過払金返還請求まで放棄したとは認められず、返還請求を認めた事例。(その時点で当事者間で額に争いのない利息債務及び遅延損害金債務をアコムが全額免除するとともに、同様に額に争いのない残元金債務を消費貸借契約の目的とし、その弁済方法及び期限の利益喪失について定めた準消費貸借の合意であると解するのが相当である) 裁判所 京都地方裁判所第4民事部 佐藤明 判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月14日 事件番号 平成24年(ワ)第47号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 アコム(株) 問合先 西尾 […]

過払金・和解契約の詐欺取消

貸金業者が借主との間で締結した過払金返還の和解契約が、業者から取引履歴の開示もなく、制限利率による引直し結果の説明もせずに、借主の法律知識の乏しいことに乗じて、実際の過払金額の10分の1以下の額が過払金であるかのように告げて借主を欺き成立させたものであるときは、詐欺によるものとして取消すことができる 裁判所 堺簡易裁判所 大迫隆二 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月23日 事件番号 平成24年(ハ)第834号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 アイフル(株) 問合先 由良登信弁護士 073(433)5551 本件は、アイフルと取引していた借主が、完済後にアイフルに電話をして […]

貸金業協会斡旋和解契約の不存在

平成16年10月に旧社団法人神奈川県貸金業協会が仲介し、約定残高からわずかに減額した金額を債務者が一括弁済することで完済とする「和解」の合意をし、それに基づき一括弁済をしたことが、和解の抗弁として被告から主張されたが、そもそも和解契約は存在しないと事実認定され、被告の抗弁の主張が排斥された事案である裁判所 横浜地方裁判所第1民事部 倉地康弘判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月30日事件番号 平成24年(ワ)第661号事件名 不当利得返還等請求事件業者名等 CFJ合同会社問合先 プレミア法律事務所 046(825)9590 貸金業法の改正に伴い、平成19年12月18日に解散した各都 […]

過払金・本人口座直接送金に対する賠償請求

過払金返還請求事件の判決により過払金の返還を命じられた貸金業者が、借主に代理人弁護士が就任しているにも拘わらず、代理人の銀行口座ではなく借主本人の銀行口座に対して直接送金をしたことが不法行為に該当するとして、借主1人あたり慰謝料1万円と弁護士費用1000円の合計1万1000円、代理人弁護士に慰謝料3万円の損害賠償請求を認めた裁判例裁判所 宮崎簡易裁判所 土井久志判決・和解・決定日 2012年(平成24年)11月28日事件番号 平成24年(ハ)第327号事件名 損害賠償請求事件業者名等 KCカード(株)問合先 小林孝志弁護士 0985(62)2317 弁護士等が借主の代理人となって過払金返還請求 […]

年金担保・偽装質屋

偽装質屋による、いわゆる年金担保貸付について、質物をもって弁済に充てる機会を事実上奪うもので、年金を担保にとったと評価できるとして、厚生年金法等に実質的に違反し、社会的相当性を欠く不法行為と認定し、年金受給口座から自動振替された金員全額を損害と認め、被告会社の代表取締役に対して会社法429条に基づく第三者責任の成立も認めた事例 裁判所 福岡簡易裁判所 長尾正一 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月21日 事件番号 平成24年(ハ)第60345号・60346号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 質屋「えびす」こと(株)恵比寿 問合先 安河内肇司法書士 092(986)5209 被告 […]

信用取引(株式)

信用取引を中心とする株式取引につき、①本件取引開始以後の経緯、②本件取引の取引回数、保有期間、手数料比率、回転率、日計・直し、③投資意向に沿わない取引、④担当者の言いなりになっていた実態等に照らすと、本件取引は全体として、適合性原則に違反し、過当に行われたもので、不法行為を構成すると判断して損害賠償責任を認めた判決(控訴) 裁判所 大阪地方裁判所第11民事部 西田隆裕、髙原知明、峯健一郎 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)1月11日 事件番号 平成22年(ワ)第4190号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 SMBCフレンド証券(株) 問合先 内橋一郎弁護士 078(366)0865 […]

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