要旨 継続的金銭消費貸借取引における債権者間の事業譲渡について債務者が異議をとどめない承諾をした場合でも、当該債務者は、異議をとどめない承諾をしたことを理由に当該取引について貸金業法第43条1項の適用がない旨の抗弁権を喪失することはない裁判所 東京高等裁判所第19民事部 貝阿彌誠、定塚誠、土田昭彦判決・和解・決定日 2013年(平成25年)7月23日事件番号平成25年(ネ)第2940号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 CFJ合同会社問合先 松井創弁護士 03(3221)3335 指名債権の譲渡につき債務者が異議をとどめない承諾をした場合、債務者は当該債権に付着した抗弁権を喪失するが(民 […]
要旨 適用制限利率18%過払いが発生した後新たな借入によって元本の額が10万円未満となった場合の貸付利率を年18%の利率で計算すべきとした事案 裁判所 宮崎地方裁判所民事第2部 末吉幹和、古賀秀武、芹澤美知太郎 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)6月11日 事件番号 平成26年(レ)第16号 事件名 不当利得返還請求控訴事件 業者名等 KCカード(株) 問合先 宮田尚典弁護士 0985(22)0825 (1)最一小判決平成25年7月18日裁判所時報1584号249頁を誤解した(過払いが発生した後新たな借入によって元本の額が10万円未満となった場合の貸金利息を年20%の利率で計算した) […]
要旨 ①当審における期限の利益喪失に関する主張は、控訴人の故意または重大な過失により訴訟の完結を遅延させることとなると認められるから、時機に後れた攻撃防御方法として却下する。②ある借入の時点で、従前の借入金残元本と新たな借入金の合計額が利息制限法所定の各区分における下限額を下回るに至ったとしても、いったん無効となった利息の約定が有効になることはなく、貸付取引に適用される制限利率が変更されることはない(本件では年18%が、より高い利率に変更されるわけではない) 裁判所 千葉地方裁判所民事第3部 廣谷章雄、中直也、原美湖 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月18日 事件番号 平成26年 […]
要旨 基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引において、貸金業者が、借入限度額合意に基づき、借主に対する与信額を0円に設定して貸付を停止する措置を採ったとしても、その後に貸金業者の都合によって貸付を再開することもできるから、新たな借入金債務の発生が見込まれなくなったとはいえず、過払金返還請求権の消滅時効は進行しないとして、貸金業者の消滅時効の抗弁を排斥した事例 裁判所 福岡高等裁判所第5民事部 一志泰滋、足立正佳、島田正人 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月25日 事件番号 平成24年(ツ)第21号事件名不当利得返還請求上告事件 業者名等 (株)しんわ 問合先 北古賀康博弁護士 […]
要旨 本件は、代理店と称される勧誘者が幾重にも連なり、その代理店群が預り金から数%の金銭を得ていくというマルチ型のファンド商法において、控訴人の直接の勧誘者の責任が問題となった。勧誘者からは、「自分たちも(控訴人らと同様に)真っ当な商法と信用して出資し、自分も損害を出しており、被害者である」との主張がなされた。これに対し本判決は、勧誘者が負うべき注意義務の根拠やその具体的な内容を明らかにした上で、勧誘者に不法行為責任を認めた 裁判所 東京高等裁判所第8民事部 髙世三郎、瀬戸口莊夫、廣田泰士 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月11日 事件番号 平成25年(ネ)第2485号 事件名 […]
要旨 スピリチュアルカウンセラーを自称する被告が、除霊を行えると自称する男性Aと共謀して対面相談を行い、原告及びその夫に生命・身体・財産に対する危険が生じるなどとして不安や恐怖心をあおり、除霊費用名目で650万円を支払わせた事案である。東京地方裁判所は、被告に対し、1割の弁護士費用を含めた715万円全額の支払を命じた 裁判所 東京地方裁判所民事第45部 大竹貴 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月26日 事件番号 平成24年(ワ)第30052号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 工藤陽子 問合先 石丸信弁護士 03(3431)4488 本判決は、いわゆるスピリチュアルブームに乗じ […]
要旨 電話占いの相談者に対し、多額の対価を必要とする祈祷の勧誘を行うという営業方針のもと、虚偽の事実により相談者を畏怖させて祈祷代金を支払わせた行為や、畏怖した状態が続いている相談者に対し虚偽の事実を装って護摩代金を支払わせた行為は、商行為として著しく不当なものであり、社会的に許容することはできず、全体として不法行為を構成する 裁判所 さいたま地方裁判所第1民事部 山口信恭 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月24日 事件番号 平成24年(ワ)第2878号 事件名 損害賠償等請求事件 業者名等 フォーチュンサロン天使の扉 問合先 川井康雄弁護士 03(3431)4488 本件は、イ […]
要旨 金・白金の地金を分割払で購入するという契約の外形を取って金銭を騙取する近時多発している商法について、詳細な判断を加えて同取引を公序良俗に違反するとして損害賠償請求を全部認容した事例 裁判所 東京地方裁判所民事第1部 後藤健、杜下弘記、中村玲子 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月18日 事件番号 平成25年(ワ)第17659号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 アドニス(株)、役員、従業員 問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 20年間もの長期にわたって分割金を支払い、金等地金の引渡しを受けること自体に大きな意味はないこと、本件各契約は、顧客による中途解約が […]
要旨 病院で乳がんと言われた人に対して、霊能者が「神さんは、がんではない。できものだと言っている」「お祓いによって治る」などと言い、これを信じた被害者は、お祓いの治療を続けたが、乳がんが増悪して死亡した被害について、判決は、霊能者によって被害者を死に至らしめたとして、損害賠償を認めた 裁判所 大阪地方裁判所第11民事部 岩井一真 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月9日 事件番号 平成23年(ワ)第8490号平成25年(ワ)第60号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 松田昇、外 問合先 植田勝博弁護士 06(6362)8177 本件は、加害者霊能者の神様(雷神など)の意志を受け死 […]
要旨 一般に流布されている他社の為替チャートを用いることや手動で行っていたと考えられる取引は被告の約款にいうシステムを利用するなどのツール等を使用した不適正な取引ではないとして、これがあったとしてキャッシュバック金の支払いを拒む業者の行為は信義則に反するものとして許されないとして原告の請求を全部認めた事例 裁判所 東京地方裁判所民事第5部 髙瀬保守 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)6月19日 事件番号 平成25年(ワ)第23093号 事件名 キャッシュバック金請求事件 業者名等 ワイジェイFX(株)(旧商号(株)サイバーエージェントFX) 問合先 浅井淳子弁護士 03(3501)3 […]
要旨 第一商品(株)との間で、平成16年9月から平成21年11月まで取引を行った原告(属性としては農業を営み年収300万円程度・国債のみ経験)の不法行為損害賠償請求につき、被告会社と担当者2名の責任を認めた上で、3割の過失相殺を行ったものである。被告らの違法な行為としては、適合性原則違反・説明義務違反・断定的利益判断の提供・新規委託者保護義務違反を認めた 裁判所 秋田地方裁判所民事第1部 佐野文規 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月18日 事件番号 平成24年(ワ)第367号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 第一商品(株) 問合先 弁護士法人近江法律事務所 0182(33)3 […]
要旨 商品先物取引についての知識・経験が乏しい者が契約締結する場合には、単に同取引がハイリスクであることを理解させるのみならず、同取引の仕組みや内容、用語などはもとより、リスクの具体的内容(手数料、追証拠金など)を説明することが必要。顧客の知識・経験・財産の状況・契約目的に照らして顧客が理解できないような内容にとどまっていたならば説明義務を果たしたことにはならない 裁判所 東京高等裁判所第19民事部 貝阿彌誠、定塚誠、田代雅彦 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)8月21日 事件番号 平成26年(ネ)第2231号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 第一商品(株) 問合先 平澤慎一 […]
要旨 商品先物取引被害につき、被害者の請求を棄却した原判決を取消し、新規委託者保護義務違反を認めて、被害者の請求を一部認容した事例(過失相殺6割、上告受理申立) 裁判所 東京高等裁判所第14部民事部 須藤典明、小池晴彦、島村典男 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月17日 事件番号 平成26年(ネ)第949号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 第一商品(株) 問合先 太田賢志弁護士 03(3501)3600 40代の専業主婦が、商品先物取引業者の外務員の勧誘により商品先物取引を開始し、約3か月半の間に、約2255万円の損失を被った事案。 本判決は、本人の資産や具体的な生活状況 […]
要旨 日経平均2倍リンク債を勧誘・販売した証券会社の行為につき、1名につき適合性原則違反と説明義務違反を、1名につき説明義務違反による不法行為責任を認め、過失相殺を2名とも5割とした事例 裁判所 横浜地方裁判所第6民事部 市村弘、餘多分亜紀、小野航介 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)8月26日 事件番号 平成23年(ワ)第3281号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 野村證券(株) 問合先 石戸谷豊弁護士 045(212)3517 原告は、取引当時51歳の男性(X1)と、その母親(X2)の2名である。X2は当時77歳で、視力障害により身体障害者1級の認定を受けていた。野村證券の取 […]
要旨 保険契約の被保険者であったが入浴中に溺水して死亡したことにつき、保険会社が、既往症を原因とする虚血性心疾患を発症したことにより溺水して死亡したのであるから、本件には疾病免責条項が適用されるとして保険金を不払いにしたことに対し、保険会社の主張は溺水した原因の一つの可能性を示したにすぎず、本件では溺水した原因を特定することは困難である等を理由として免責疾病条項の適用を否定し、遺族らの保険金請求を全額認容した事例 裁判所 大阪地方裁判所堺支部第1民事部 吉村弘樹 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)6月10日 事件番号 平成23年(ワ)第2208号、平成24年(ワ)第104号 事件名 […]
要旨 本件は元受講生27名が、代表取締役他取締役及び監査役並びに監査法人に対し、主位的には不法行為により、予備的には会社法(旧商法)上の取締役らの責任に基づき、未使用チケット等合計約2100万円の請求を行ったところ、一審全面敗訴だったが控訴審で代表取締役他取締役に対して、会社法(旧商法)上の第三者責任が認められ、約1900万円の認容となった 裁判所 大阪高等裁判所第13民事部 山下郁夫、神山隆一、内山梨枝子 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月27日 事件番号 平成24年(ネ)第2282号事件名損害賠償請求控訴事件 業者名等(株)ノヴァ元役員ら、監査法人 問合先 尾崎敬則弁護士 0 […]
要旨 福祉事務所が行った生活保護停止決定及び廃止決定の両決定に対する執行停止申立が認められた事例 裁判所 松山地方裁判所民事第2部 西村欣也、古市朋子、藤田佳祐 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月11日 事件番号 平成26年(行ク)第2号(本案平成26年(行ウ)第4号) 事件名 行政処分執行停止申立事件 業者名等 八幡浜市 問合先 岡崎充隆弁護士 089(907)0088 本決定は、脚が悪く立つことができないため就労できない申立人に対し、福祉事務所が、脚が悪いというのは詐病であるとして就労指導を続け、申立人が指導指示に従わないとして行った生活保護の停廃止決定につき、その執行停止を […]
要旨 貸主が、借主が長期間家賃を滞納していたにも係わらずそれを放置し、滞納の事実を更新時にも借主の連帯保証人に告げずに、滞納家賃全額を連帯保証人に請求したのに対して、信義則によって、請求しうる4年8月分の賃料のうち、法定更新前の契約期間2年分に制限することが相当であると、保証責任を一部制限した事例 裁判所 横須賀簡易裁判所 高梨雅夫 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)9月8日 事件番号 平成25年(ハ)第640号 事件名 建物明渡等請求事件 業者名等 非公開 問合先 呉東正彦弁護士 046(827)2713 事案は、被告が2年間の賃貸借契約につき、平成17年3月と平成19年3月に建物 […]
要旨 アイフルの遅延損害金の主張に対し、期限の利益喪失後も、一括弁済を求めず、新たな貸付を繰り返し、分割返済を受領し続けたこと、弁済金を遅延損害金に充当した旨の記載がある領収証の交付といった事情も認められないこと等を前提にすると、原告が期限の利益を喪失していないと誤信したことはやむを得ず、期限の利益の喪失の主張は信義則に反し許されないとした判決(確定) 裁判所 福井簡易裁判所 武長信次 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月9日 事件番号 平成26年(ハ)第174号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 アイフル(株) 問合先 八木宏弁護士 0776(22)0168 顧客が約定の支 […]
要旨 アイフルの遅延損害金の主張に対し、期限の利益喪失後も、一括弁済を求めず、新規の貸付を行い、分割弁済を受領し続けたこと、弁済金を遅延損害金に充当した旨の記載のある領収証の交付といった事情も認められないこと、及び原告の陳述書によれば、原告が期限の利益を喪失していないと誤信したのもやむを得ず、期限の利益の喪失の主張は信義則に反し許されないとした判決(確定) 裁判所 福井地方裁判所民事部 石田明彦 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)5月16日 事件番号 平成25年(ワ)第387号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 アイフル(株) 問合先 八木宏弁護士 0776(22)0168 顧 […]