要旨 利息制限法・過払金要旨過払金返還請求に対し、取引中(既に引直し計算では過払となっていた)に「債務承認弁済契約書(和解契約書)」を作成したので、被告は、原告が貸金元本の存在を承認し過払金返還請求を放棄した和解契約(民法696条)が成立したと抗弁したが、判決は、これが和解契約に該当するとしても、錯誤により無効であるとして抗弁を排斥し、原告の請求を全部認容した 裁判所 東京地方裁判所立川支部民事第3部 中山直子 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)6月17日 事件番号 平成25年(ワ)第1721号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 新生フィナンシャル(株) 問合先 秋山努弁護士 […]
要旨 本件では、マルチ型ファンド商法(121商法)において、出資金の送金先の収納代行業者の責任が問題となった。業者からは、「代金前払式クレジットカードの発行事務及び収納代行の委託を受け、前払金として入金された金員を委託元が指示する口座に送金したにすぎない」との主張がなされた。本判決は、詳細な事実を検討した上で、収納代行業者は詐欺的なものであると知りつつ送金していたと認定して不法行為責任を認めた裁判所 東京高等裁判所第19民事部 貝阿彌誠、定塚誠、岡山忠広判決・和解・決定日 2014年(平成26年)7月10日事件番号 平成25年(ネ)第7169号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)アイ・ […]
要旨 業者が白紙の借用証に借主と保証人の署名押印をさせて、保証人の居ないところで現金を渡して貸した。要物性による貸金額は、借主が認めた金額で、貸主の貸付額を認めなかった事例。保証契約は認めないとの事例 裁判所 東大阪簡易裁判所 木村俊彦 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)5月27日 事件番号 平成24年(ハ)第1208号(第1事件)平成24年(ハ)第1252号(第2事件) 事件名 保証債務履行請求事件(第1事件)貸金請求事件(第2事件) 業者名等 パークこと原川秀民 問合先 植田勝博弁護士 06(6362)8177 〔事件〕被告父がダイレクトメールに応じて喫茶店などで小田から借りた。 […]
要旨 同一のクレジットカード契約に基づくキャッシングについて、①第1取引の最後に約定の債務を完済し、その後第2取引開始までに793日の取引の中断があったとしても、一連計算を認め、また②過払金発生後の新たな借入金に適用される利率について、最判平成22年4月20日判決と最判平成25年7月18日判決の関係性について判示した判決 裁判所 広島地方裁判所民事第1部 太田雅也、中尾隆宏、奥田惠美 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月4日 事件番号 平成25年(レ)第117号 事件名 不当利得返還請求控訴事件 業者名等 ライフカード(株) 問合先 岡﨑伸哉弁護士 0824(55)6161 ①につ […]
要旨 破産免責を受けた後の過払金請求について、過払金返還請求権の存在を認識しながら隠匿していた等の特段の事情のない限り請求することができるとの一般論を前提に、平成17年11月破産申立をした後旧ライフに対して過払金返還請求を行った事例につき、当時は過払金返還請求は一般的ではなく、免責決定までに取引履歴が開示されていなかったこと等を考慮して、信義則に反しないとした例 裁判所 宮崎地方裁判所民事第1部 内藤裕之 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月5日 事件番号 平成25年(ワ)第262号 事件名 過払金返還等請求事件 業者名等 アイフル(株) 問合先 小林孝志弁護士 0985(62)2 […]
要旨 両取引は、いずれもリボルビング方式で行うという基本的な契約形態は同様であり、後の取引の初回借入金をもって前の取引の約定残債務を返済したことからすると、後の取引は、実質的には、前の取引について借入極度額を上げ、それに伴って不動産担保を設定するとともに、借入利率等を変更したものに過ぎないというべきであるから、事実上1個の連続した取引であると評価することができる 裁判所 大阪地方裁判所第24民事部 中田克之 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)4月25日 事件番号 平成25年(ワ)第5355号事件名不当利得返還請求事件 業者名等 アコム(株) 問合先 西尾剛弁護士 06(6366)03 […]
要旨被告Yに対する関係では確定。原告A、B、C、被告佐賀大学は控訴 裁判所 佐賀地方裁判所民事部 波多江真史、坂本寛、稲垣雄大 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)4月25日 事件番号 平成24年(ワ)第285号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 国立大学法人佐賀大学 問合先 山口貴士弁護士 03(3515)6681 1 当事者原告A:佐賀大学の女子学生(現在は卒業、被告Yの元ゼミ生) 原告B:原告Aの父 原告C:原告Aの母 被告:佐賀大学被告Y:被告佐賀大学の男性准教授※ 原告A、B、Cはいずれも、現役の統一協会信者。 2 事案の概要 被告Yが、平成24年2月10日、原告Aに対し、 […]
要旨 被告株式会社アースハートの元会員や遺族ら47名が、同社の欺罔的なセミナーへの勧誘が不法行為にあたるとし、幹部A、Bの同社活動への関与が共同不法行為ないし取締役の対第三者責任を構成するとして損害賠償を請求するとともに、セミナー契約の取消、クーリング・オフも予備的に求め、被告3名は連帯して約7割の損害額を支払えとの一部認容判決を得た(双方控訴) 裁判所 福岡地方裁判所第3民事部 平田豊、片瀬亮、大野崇 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月28日 事件番号 平成23年(ワ)5184・5428号平成24年(ワ)1543・2676・4025号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株) […]
要旨 霊能による霊視が出来るとの言動をもって、供養料、霊能者の念の入った水などを高額に購入をさせた行為について損害を認めた事例 裁判所 京都地方裁判所第1民事部 齋木稔久、橋本耕太郎、畦地英稔 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)8月28日 事件番号 平成24年(レ)第356・433号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 メディアゲート(株)、遠藤隆史、望月静枝 問合先 植田勝博弁護士 06(6362)8177 〔事件〕被害者Aは、望月の運営するサロンウィンズへ行き、望月から「霊視」のできる遠藤を紹介され、遠藤から「先祖供養は大事」「お経は御先祖様のご飯になる。先祖供養をすると浄化 […]
要旨 パスカルの原理により、里芋畑の水が本件建物の床下を湿潤にしていることを認めたうえ、(水の他地への流出防止措置を講じないまま)農地を地上げする行為は、水の他地への流出を来す行為であり、不法行為を構成するとして、床下の全面に防湿シートを敷く費用(57万8345円)、慰謝料(50万円)等相当額の合計(142万5343円)の損害賠償を認めた 裁判所 神戸地方裁判所姫路支部 永吉孝夫 判決・和解・決定日 2013年(平成25年)8月13日 事件番号 平成23年(ワ)第290号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 公表しない 問合先 石井宏治弁護士 079(282)7067 本件建物の隣地はもともと […]
要旨 自動販売機を購入させる商法が業務提供誘引販売取引に該当し、書面不備を理由としてクーリング・オフを認めた判決 裁判所 名古屋簡易裁判所 柴田和也 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月12日 事件番号 平成24年(ハ)第2515号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 (株)エーシー 問合先 竹之内智哉弁護士 052(955)8123 本件は、新聞の折り込みチラシの自動販売機管理のアルバイト募集の広告に応募した主婦が、業者から自動販売機を購入し業者の代理店となって管理した方が儲かると勧められ、自動販売機を購入させられた事件である。 判決は、自動販売機に関する業務が業者からあっせ […]
要旨 抗告人において、可及的な努力を行っても被告らの住所及び氏名の特定が困難である状況の下で、インターネットサイト上の情報等を記載することにより、他の者と区別して一定の者を被告らとし、釈明処分としての調査嘱託についての職権発動を促している場合、上記調査嘱託をしない段階では、いまだ訴状として必要な被告の特定を欠くものとして却下すべき状況には至っていないというべきである裁判所 静岡地方裁判所民事第2部 村野裕二、伊丹恭、河野文彦判決・和解・決定日 2014年(平成26年)1月29日事件番号 平成25年(ソ)第8号事件名 訴状却下命令に対する即時抗告事件業者名等 公表しない問合先 山田茂樹司法書士 […]
要旨No.2066に同じ 裁判所 旭川地方裁判所民事部 田口治美、立野みすず、檀上信介 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月28日 事件番号平成24年(ワ)第229号事件名立替金請求事件 業者名等 (株)オリエントコーポレーション 問合先 金昌宏弁護士 0166(76)5407
要旨 従来から多発している名義貸し事案について、平成20年改正割販法の「個別クレジット契約自体の不実告知取消権」を正面から適用し、名義貸与者を全面救済した事案(販売店営業所での契約も勧誘目的不明示販売として訪問販売該当性を肯定。得意客訪問販売による適用除外の主張を排斥)。不実告知取消等が信義則に反しないとの判断に際し、A①被告らの属性、②販売店と被告らとの関係、③販売店による勧誘の態様、④電話確認の際の販売店の関与態様、⑤謝礼と名義貸しとの対価性の有無、⑥信販会社側の事情(電話での意思確認方法の不適切さ、契約書の不合理記載を与信時に漫然と見過ごした、販売形態確認調査を未実施)等の本件特有事情に […]
要旨 当方からの取引履歴開示請求に対し、相手方が約2ヶ月後に借りかえ時以降の取引履歴のみを開示すると同時に、その取引履歴に基づく残額の請求訴訟を提起してきた事案。当方指摘によって、相手方はそれ以前の取引履歴を開示したが、裁判所は取引履歴不開示等を不法行為として慰謝料10万円の損害を認めた 裁判所 大阪簡易裁判所 宇都宮庫敏 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月13日 事件番号 平成25年(ハ)第20357号 事件名 貸金請求事件 業者名等 (株)三光 問合先 古本剛之弁護士 06(6633)7621 受任後、相手方に対し受任通知と取引履歴開示請求を出したが、相手方はすぐには応じず、 […]
要旨 シンキは貸付当初1週間を無利息としている。過払金返還請求において、原告は冒頭1週間を利率0%で計算した。シンキは「1週間無利息特約(本件特約)は約定利率による取引を前提としているが、原告が約定利率を撤回したので、本件特約をも撤回したと推認される。したがって、契約当初から法定利率を付すべき」と主張した。裁判所は、シンキの主張を退け、原告の計算を全面的に支持した 裁判所 広島簡易裁判所 平田学 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月19日 事件番号 平成25年(ハ)第2033号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 シンキ(株) 問合先 中村越史弁護士 082(819)0592 […]
要旨 平成15年8月に利用者本人と業者の間で行った和解契約について錯誤無効が認められた東京高等裁判所判決である。なお、本件は、消費者法ニュース98号で紹介された平成25年10月11日横浜地方裁判所判決の控訴審である 裁判所 東京高等裁判所第9民事部 下田文男、橋本英史、小野寺真也 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月19日 事件番号 平成25年(ネ)第6538号事件名不当利得返還等請求控訴事件 業者名等 CFJ合同会社 問合先 杉山程彦弁護士 046(825)9590 サラ金業者と利用者本人が利息制限法に基づく引き直しをしないで、利息カットと多少の債務の減額をした事案で、錯誤無効が […]
要旨 貸金業者から債務の弁済を請求された被告が、時効完成後に債務の一部を弁済し、債務の承認をした事案について、原告従業員の取立ての態様等から、時効を援用することはないであろうという原告の信頼を保護する必要はなく、信義則に照らし、改めて時効の援用をすることができると判断した事例裁判所 宇都宮簡易裁判所 寺内正三判決・和解・決定日 2014年(平成26年)2月25日事件番号 平成25年(ハ)第12448号事件名 貸金請求事件業者名等 アペンタクル(株)問合先 吉水和也弁護士 0193(71)1217 本件は、貸金業者である原告が、貸金債権の時効完成後に返済を迫り、その結果として債務の一部を弁済し、 […]
要旨 控訴人支配人の来訪・不適切発言を受けた被控訴人の本件弁済は、任意の弁済ではない。被控訴人の法律の無知と困惑に乗じ、僅かな金銭を支払わせ時効援用権を喪失させる目的すらうかがえる。したがって控訴人が、被控訴人が本件貸金債権の消滅時効を援用しないと信頼したとしても、信義則上保護に値しない。被控訴人の消滅時効援用は信義則に反せず、本件貸金債権は時効消滅している 裁判所 宮崎地方裁判所民事第2部 末吉幹和、向井亜紀子、西尾信員 判決・和解・決定日 2014年(平成26年)4月23日 事件番号 平成25年(レ)第106号 事件名 貸金請求控訴事件 業者名等 (株)ギルド 問合先 荒武法律事務所 09 […]
要旨 消滅時効完成後に借入金の一部弁済を行った債務者につき、事業者の取立行為は、消滅時効に関して法的な知識に乏しい債務者が、少額でも支払えば分割払いに関する交渉が可能になるかもしれないとの心理的状態になることを利用し、少額の支払いをもって消滅時効の援用を封じ、その余の債権回収をしようとするものであって、債務者が時効援用権を行使することは信義則に反しないとされた事例裁判所 大阪地方裁判所第17民事部 杉浦徳宏、浦上薫史、札本智広判決・和解・決定日 2014年(平成26年)3月17日事件番号 平成25年(レ)第669号事件名 貸金請求控訴事件業者名等 (株)ギルド問合先 福岡城南法律事務所 092 […]