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サラ金

利息制限法充当計算において、社会的にみて一連の取引と言いがたい貸付相互間において、過払いが生じた段階で別口の債権が存在しない場合、その後3カ月以上も経過した貸付には過払金は当然には充当されない 大阪高等裁判所 平成15年ネ第3600号 2004年(平成16年)4月20日 連帯保証債務履行請求事件 椛島敏雅弁護士 092(554)7110 (株)イッコー この判決は、「社会的に見て一連の取引と言い難い…」とする事実認定も誤っているが、最高裁平成15年7月18日判決を歪めた不当判決である。過払金発生時に他の債務が存在する場合に充当され、存在せず後に債務が発生した場合には充当されないというのは、極め […]

クレジット

信販会社に対して10年を超える取引経過の開示を命じた事例 名古屋地方裁判所 關紅亜礼 平成16年モ第19号 2004年(平成16年)6月30日 文書提出命令申立事件 瀧康暢弁護士 0586(26)6266 (株)セントラルファイナンス 信販会社は、ほとんど全てが10年以上の取引経過を開示しない。 その理由は様々であるが、セントラルファイナンスについては、弁論期日において、10年を超える取引経過を所持していることを認め、調書に記載させた。すなわちセントラルファイナンスは「文書提出命令の対象文書は存在する」と述べたことが記載された。 セントラルファイナンスに対して各地で過払金請求がなされているが、 […]

敷金

本件は、株式会社長栄が作成する建物賃貸借契約の中の、通常使用に伴う損耗・自然損耗をも賃借人負担とする原状回復特約を、消費者の利益を一方的に害するものと認定し消費者契約法10条により無効と判断した事例 京都地方裁判所 第1民事部 福井美枝 平成15年ワ第2138号 2004年(平成16年)6月11日 敷金返還請求事件 平尾嘉晃弁護士 075(256)0224 省略 株式会社長栄の作成する契約書は、特約のすぐ横に、特約の意味を一読し理解した旨の記載をし、そこに賃借人の署名押印を求め、さらに、別途原状回復特約に関する説明書に賃借人の署名押印を求め、特約に対する説明義務を果たしたかのような体裁がとられ […]

サラ金

サラ金取引経過非開示に対して損害賠償を認め、取引の中断も含め一連の取引であると認めた事例 名古屋地方裁判所 岡田治 平成15年ワ第79号 2004年(平成16年)4月28日 損害賠償等請求事件 山田克己弁護士 052(221)0092 ライオンズリース(株) 1 本判決は、取引履歴開示義務を認め、その義務違反を理由として損害賠償請求を認めたものです。ただ、本判決は、破産、個人再生及び任意整理のうちどの手続きをするかを判断するためには取引履歴が必要という理由から開示義務を認めたものなので、この判決からすると、これから介入通知を出すときは、「任意整理、個人再生あるいは破産」と書いて出した方がよいよ […]

消費者契約法

易学受講契約につき、退去妨害による取消と「運勢や将来の生活状態」につき断定的判断がされたことをもって取消を認めた 神戸地方裁判所尼崎支部 平成13年ワ第874号・平成14年ワ第470号 2003年(平成15年)10月24日 不当利得返還請求事件 判決は易学受講契約につき、法4条3項2号の「当該消費者を退去させないこと」とは、物理的なものであると心理的なものであるとを問わず、当該消費者の退去を困難にさせた場合を意味すると解した。そして、消費者がバッグを肩にかけて、「そしたら」と言いながら、席を立とうとしたにもかかわらず、事業者が厳しい口調で「ちよっと待ちなさい」「貴女のために時間を取っているのだ […]

消費者契約法

路上で声を掛けられ絵画展示場に連れて行かれた事案で退去妨害(4条3項2号)を理由としてクレジット契約自体の取消を認め、かつ取消権の時効の起算点を契約から2カ月後に認定した。 東京簡易裁判所 平成14年ハ第85680号 2003年(平成15年)5月14日 立替金請求事件 契約者は展示場において自分が家出中であり、定職を有しないことや絵画には興味がないことを繰り返し話したにもかかわらず、担当者はこれらを無視して勧誘を続けた。担当者は支払額等契約条件等について説明しないまま、収入についても月収27万円と虚偽記載をさせた。以上の事実を前提に、判決は、担当者は「退去させない」旨告げたわけではないが担当者 […]

消費者契約法

入居の長短にかかわらず一律に保証金を差し引くこととなる敷引特約は、民法等他の関連法規の適用による場合に比し、消費者利益を一方的に害する条項であり、法第10条により無効であるとし、敷金の返還を命じた。 大阪簡易裁判所 平成15年(少コ)第261号 2003年(平成15年)10月16日 敷金返還請求事件 シグマジャパン(株) 判決は一般的に、敷引契約が直ちに公序良俗に違反し、あるいは信義則に反して賃借人の利益を一方的に害するものであるとはいえないとした上で、本件契約締結に際し、その趣旨や内容は明示されておらず、口頭での説明もなかったこと、入居期間は約6か月にすぎず、原告の責めに帰すべき損傷はなく、 […]

消費者契約法

法施行後の授業料を返還しないとの特約は同法に違反するとして返還を命じた。しかし、入学金については「入学資格を得た対価」として返還義務を否定した。 大阪地方裁判所 平成14年ワ第6377号 2003年(平成15年)10月16日 学納金返還請求事件 高木吉朗弁護士 (学)大阪薬科大学 本判決は、(1)学納金の性質に関して、入学金部分の性質については、「大学に入学し得る地位を取得することの対価として受験生から大学側に納入されるもの(入学権利金)」と判断して、「入学金の納入は、入学金納入者がその大学に入学し得る地位を取得したことによってその目的を達成したもの」であると捉え、入学金部分についての返還は認 […]

消費者契約法

4条の「勧誘」には、パンフレットが入ることを前提に、当該パンフレットが仲裁手続の全般にわたり当事者同席のうえで行われることを一般人に誤認させるものとは認められないとして棄却した。 京都簡易裁判所 平成13年(少コ)第155号 2002年(平成14年)10月30日 仲裁申立費用返還請求事件 京都弁護士会 被告発行の仲裁センターのパンフレットを見て、仲裁手続きは当事者双方と仲裁人の3者が同席して行われるものと誤信した結果仲裁手続きの申立をしたものが、被告発行のパンフレットには仲裁は3者同席でやるものと誤信させる絵が描いてあり、これは消費者契約法の4条1項の重要事項についての事実と異なる事項を告げる […]

消費者契約法

3カ月後の月謝の値上げを告げなかったことが「不利益事実の不告知」に該当するとして取消しを認めた。 神戸簡易裁判所 平成13年ハ第2302号 2002年(平成14年)3月12日 入所金等返還請求事件 (株)劇団東俳 俳優等の養成所に入所した歌手志望の原告が、入所式直後に被告の養成システムが原告の考えていたものとは違うとして退所を申し出、入所に際して納入した諸経費の返還を求めていた事案である。 判決は、月謝の要否並びに値上げの有無・値上げの時期及び額は契約の基本的要素であり契約の中でも重要な位置を占めており、これは一般消費者にとって契約を結ぶか否かについての判断に通常影響を及ぼすものにあたるとした […]

消費者契約法

遅延損害金の率を法第9条2項により14.6%に制限することとした。(欠席判決) 札幌簡易裁判所 平成13年ハ第5333号 2001年(平成13年)11月29日 和解金請求事件 貸金業者 貸金業者が消費者に対して平成11年2月26日貸し付けた20万円の残債務金について、消費者契約法施行後の平成13年6月12日、「元金15万円、支払い方法同一3年7月から同一5年12月まで毎月15日限り金5000円ずつの分割払いとし、遅延損害金を年26.28%とする」和解契約を締結したところ、約定による2回の支払い遅滞があったとして貸金業者が消費者に対し、残元金と約定遅延損害金を請求する訴訟を提起した。 被告である […]

ヤミ金

【事例1】ヤミ金融業者に対して、300万円の損害賠償請求権を被保全権利とする仮差押決定が無担保で認められた事例 【事例2】ヤミ金融業者との間で、事実関係を認めて謝罪し、損害賠償金300万円を支払う旨の和解が成立した事例 盛岡地方裁判所 平成16年ヨ第34号・平成16年ヨ第35号 2004年(平成16年)4月28日・5月20日 債権仮差押命令申立事件 田岡直博弁護士 (株)イレブンこと小俣圭 債権者は岩手弁護士会所属の弁護士であり、いわゆる公設事務所の所長である。債務者は東京都渋谷区に事業所を有する、いわゆるヤミ金融業者である。 【事例1】は、債権者事務所に対する度重なる迷惑電話、弁護士の受任通 […]

消費者契約法

宝飾品は主観的かつ相対的な価値判断によって価格設定がされるため、同種商品を他の事業者がいかなる価格で販売しているかにつき、ことさら誤認させることに関連し、小売価格が消費者契約法4条1項1号の不実の告知の対象に該当するとして、原判決を覆し契約取消しを認めた事例 大阪高等裁判所 井上正明・中村哲・久保田浩史 平成15年ネ第2237号 2004年(平成16年)4月22日 立替金請求控訴事件 片岡成弘弁護士 (株)オリエントコーポレーション TVでも宣伝している有名な販売店へ主婦が出かけ、信販会社の立替払いを利用して、小粒のダイヤモンドを多数配置した金製台のファッションリング1個を29万円で購入した。 […]

サラ金

業務帳簿が破棄された期間中の取引経過を僅かな資料で再現した過払金額を認定し、破産免責後の過払金請求が禁反言に反することはないとした事例 東京地方裁判所 小島浩 平成13年ワ第11377号 2003年(平成15年)5月21日 不当利得返還請求事件 内藤満弁護士 アエル(株) 東京3弁護士会の有志弁護士が主導をして原告31名がアエル(旧日立信販。但、会社更生手続開始前)に対し、過払金総額3009万4662円余の返還を求めたミニ集団訴訟である(端数を除いてほぼ全部認容)。 この事例では業務帳簿が破棄された期間中の取引経過をどのように確定するかが問題であり、この判決では、原告の手元に僅かに残されていた […]

サラ金

GE(旧レイク)の「みなし弁済」の抗弁、破産免責後の過払金請求が権利の濫用に当たるという反論を何れも否定した事例 東京高等裁判所 平成14年ネ第5612号(原審 東京地方裁判所平成13年ワ第26080号) 2003年(平成15年)4月14日 不当利得返還等請求控訴事件 内藤満弁護士 ジー・イー・コンシューマー・クレジット(株) GE(旧レイク)に対する過払金訴訟の控訴審判決であり、GEの「みなし弁済」(貸金業規制法43条1項)の主張を店頭取引に関する立証がないことを理由に排斥し、破産免責後の過払金請求が権利の濫用に当たるという主張も「同時破産廃止によって破産宣告と同時に破産手続が終了した以上、 […]

サラ金

約定利息を支払わなければ、期限の利益を喪失すると記載されている契約書面は、虚偽を記載したというべきであるから、貸金業法17条1項の要件を満たしたものとはいえない。 山口簡易裁判所 徳丸哲夫 平成15年ハ第406号、第411号 2004年(平成16年)3月25日 貸金等請求事件・不当利得返還請求事件 吉元徹也弁護士 083(923)6456 (株)シティズ 本判決は、「契約書面に利息制限法の制限利率を超える利息。損害金の約定利率を記載すること自体は許されるが、約定利息の支払いを期限の利益喪失事由とする期限の利益喪失約款が契約証書及び交付書面に記載されている場合には、単に約定利息、損害金利率が記載 […]

消費者契約法

①入学金については返却の義務なし②授業料、施設利用費等入学金を除く学納金については、平成14年3月31日までに入学辞退した者に対しては返却すべきだが、同年4月1日以降に契約を解除した者については返却する必要ない。 大阪地方裁判所 村岡寛、小堀悟、小川暁 平成14年ワ第6380号、第9634号 2004年(平成16年)3月5日 学納金返還請求事件 中西啓弁護士 同志社大学、同志社女子大学 平成14年度の同志社大学または同志社女子大学の入学試験を受験し合格したものの志望順位の高い他の大学に進学したため、両大学の運営母体である学校法人同志社に対して両大学に納めた入学金・授業料等の学納金の返却を求めて […]

サラ金(取引経過開示)

貸金業規制法・ガイドラインの趣旨、利息制限法及び判例法理、公共の利益につながる任意整理の必要性などから、貸金業者に信義則上の開示義務を認め、違反した業者に対し、慰謝料・弁護士費用の支払を命じた事例 大阪地方裁判所 中嶋功 平成16年ワ第1252号 2004年(平成16年)5月19日 不当利得返還等請求事件 西田広一弁護士 06(6316)8365 (株)キャスコ 本件は、任意整理を行う弁護士の要求にも拘わらず取引履歴を提出しないばかりか取引履歴の開示義務がないとの主張を記載した定型の文書を送付してきていた(株)キャスコに対して、推計計算による過払金返還を求めると共に取引履歴開示義務違反の不法行 […]

クレジット

貸金業者日東リースが、内職商法業者と提携して、金銭消費貸借契約書を用いて貸付金を消費者の口座に送金する形式で、事実上クレジット業務に参入している事案について、割賦販売法の書面記載不備を認め、クーリング・オフによる解約・債務免除を認めた和解事例(裁判外の和解による訴訟取下) 東京簡易裁判所 平成15年ハ第98531号 2004年(平成16年)6月8日 貸金請求事件 池本誠司弁護士 048(839)0611 日東リース(株) 内職商法業者(日本健康流通協会)が、消費者に対し、電話勧誘の方法で、チラシ配りで収入が得られると称して商品を販売し、商品売買契約書と日東リースのローン申込書を一緒に送付し、消 […]

クレジット

システムバス工事未施工のまま業者(三和住設)が倒産したので、クレジットの支払いを拒絶したところ、契約締結時の電話確認に際し、業者に誤導されて「工事は終わった」と応答した点を捉えて、禁反言に該当し信義則上抗弁対抗は認められないと判断した事例 東京高等裁判所 平成15年ネ第1749号 2004年(平成16年)5月27日 立替金請求控訴事件 池本誠司弁護士 048(839)0611 (株)オリエントコーポレーション リフォーム業者である三和住設の勧誘員が、「リフォームローンの低利借り換えで、利息の負担が安くなるので、リフォーム工事をしよう。銀行融資手続きには時間がかかるため、工事代金の集金代行として […]

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