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サラ金

被告の本店所在地を管轄裁判所とする合意は、単に付加的合意管轄を定めたにすぎないと解すべきであり、本来の法定管轄を排除する効力があるとまでは言えない。また、当庁で審理することで、訴訟が著しく遅滞するとは言えないし、当事者間の衡平を害するとも言えないので、民事訴訟法17条に基づき移送する理由もない。 大阪簡易裁判所 堤 秀起 平成16年サ第10853号 2004年(平成16年)10月12日 移送申立事件 久岡英樹弁護士 06(6365)1808 三和ファイナンス(株) サラ金に対する過払金請求を大阪簡易裁判所に提起したところ、被告から契約書に貸主の本店所在地を管轄する裁判所を管轄裁判所とすることに […]

商工ローン

SFCGが利息制限法上過払いとなっているのに連帯保証人の預金口座を公正証書によって差押えたことが不法行為に該当するとして、損害賠償責任を認めた事例 大分地方裁判所 龍岡俊文 平成15年ワ第482号 2004年(平成16年)10月22日 不当利得返還等請求事件 河野聡弁護士 097(533)6543 (株)SFCG SFCGが、利息制限法で計算すると31万円余り過払いとなっているにもかかわらず、生花店を経営する連帯保証人の銀行預金口座を差押え、52万円余りの支払いを得た事例で、主債務者が31万円余りの過払い金返還請求、連帯保証人が52万円余りの過払い金返還請求と30万円の慰謝料請求をした事案であ […]

サラ金

アイフルが訴訟手続に不誠実な対応などをしたことに対して、慰謝料請求などを求めて、アイフルが賠償金を全額認諾した事例 大阪簡易裁判所 柏森正雄 平成15年ハ第16704号 2004年(平成16年)5月20日 債務不存在確認ならびに慰謝料等請求事件 山元康市弁護士 06(6364)4866 アイフル(株) 本件は、天蓋孤独の老病人の債務整理事件(扶助事件、債権者は全2社、1社は利息制限法残金20数万円を調停の場で放棄済み)において、アイフルが利息制限法による残金3963円の回収に固執し、正当な理由なく調停不出頭、具体案の提示もしないという非協力的な態度を固持するなど非道卑劣な取立て回収の業務遂行方 […]

サラ金

本件は東京3弁護士会の法律相談担当者が平成12年5月に提訴した原告44名のアコム(株)に対するミニ集団訴訟の第1審判決である 東京地方裁判所 平成12年ワ第9365号・平成12年ワ第18069号 2004年(平成16年)11月29日 不当利得返還請求事件(第1事件)(第2事件) 内藤満弁護士 03(3563)5222 アコム(株) 争点は多岐にわたるが幾分でも先例的な価値がある部分をピックアップすると、以下のとおりである。 ①本件では、過払金訴訟前に当時の代理人(弁護士)が和解を成立させている案件がいくつか見られ、アコムからは和解の確定効や信義則違反が主張された。 非弁提携(弁護士法27条・7 […]

年金担保

年金を担保とする高利金融の取引は不法行為であるとして、取引当初からの業者が取得した年金から貸付交付金を差引いた残額を損害金とし、慰謝料、弁護士費用の支払いを命じた事例 大阪高等裁判所 岡部崇明 平成16年ネ第1041号 2004年(平成16年)9月9日 損害賠償請求控訴事件 植田勝博弁護士 06(6362)8177 (株)大阪ローン 原審大阪地裁判決(平成14年ワ第8424号 本誌59号44頁)で、年金担保取引は不法行為と認めたが、控訴審の本判決は、その不法行為は取引当初の昭和63年まで遡り、業者の取得した年金から貸付金を差し引いた額を損害金とし、これに慰謝料30万円と弁護士費用60万円の支払 […]

先物取引

国内先物事件について、被害者の過失を認めず、業者に損害金、慰謝料、弁護士費用の支払いを命じた事例 大阪高等裁判所 岩井 俊 平成16年ネ第814号 2004年(平成16年)8月31日 損害賠償請求控訴事件 植田勝博弁護士 06(6362)8177 光陽トラスト(株) 本判決は原審大阪地裁で被害者に過失はないのに判決(本誌59号102頁)の控訴審で、判決は業者の従業員の不法行為であるとし、業者従業員らが、従業員石田及び従業員赤井において、共同して、断定的判断の提供により、先物取引の初心者である被害者に対し、過大で不適合な取引を開始させ、従業員高見が、これを前提として、断定的判断の提供により被害者 […]

その他(ゴルフ会員権)

最高裁は、原審の大阪高裁判決を破棄し、差し戻した。その後大阪高裁は、平成16年8月25日、「営業の譲受後遅滞なく本件クラブの会員による本件ゴルフ場の施設の優先的利用を拒否した等の事情がなく、その他特段の事情に該当する事実が存することを認めるに足りる証拠はない」旨判示し、控訴棄却の判決を出し、譲受人が上告・上告受理申立をしなかったことから、ゴルフ場元会員権者の勝訴が確定した 最高裁第2小法廷 平成14年受第399号 2004年(平成16年)2月20日 預託金返還請求事件 山口直樹弁護士 089(933)2757 (株)ギャラック ゴルフ場の預託金返還問題は、バブル経済崩壊後、大きな社会問題となっ […]

商工ローン(みなし弁済)

シティズの取引において、銀行送金による弁済確認日の翌営業日に受取証書を普通郵便で発送した場合、確認日に受取証書の発送を不可能とする事情がないから、18条書面を弁済の直後に交付したとは言えないとして、43条1項の適用を否定した。 横浜地方裁判所 松田 清 平成15年ワ第4887号・平成16年ワ第1068号 2004年(平成16年)8月26日 貸金請求事件(本訴)不当利得返還請求事件(反訴) 根本稠弁護士 045(681)0063 (株)シティズ 本件は、シティズの債務者及び連帯保証人に対する貸金請求訴訟と、債務者が利息制限法の制限利率により計算した過払金返還請求の反訴を提起した事案である。 シテ […]

サラ金

サラ金業者の取引経過について、金銭消費貸借取引に関する事項を記載した商業帳簿、または、これに変わる書類及び顧客カードの提出を命じた事例、及びその抗告審の業者の抗告を棄却した決定事例 東京地方裁判所 飯野里朗 平成15年ワ第14373号 2004年(平成16年)7月6日 文書提出命令申立事件 山本清一弁護士 03(3263)1477 貸金業法19条によれば、貸金業者は、その業務に関する帳簿に、債務者ごとに貸付けの契約について契約年月日、貸付けの金額、受領金額等の取引履歴を記載することを義務づけられているから、上記取引履歴が記載された業務帳簿又はこれに代わる書面(電磁的記録を含む。以下「業務帳簿等 […]

商工ローン

平成15年7月18日の最高裁判決の考え方を前提にして、当事者の合理的意思解釈により、全体として1個の債務と見る考え方と同一の方法による充当を認めた事例 神戸地方裁判所姫路支部 池上尚子 平成15年ワ第945号 2004年(平成16年)8月31日 不当利得返還請求事件 石井宏治弁護士 0792(82)7067 (株)ロプロ 債務者が債権者から複数回借入をしている場合、平成15年7月18日の最高裁判決によると、債務者の債権者に対する弁済金は①当該債務の制限利息、②当該債務の元本、③他の債務の制限利息、④他の債務の元本の順番で充当されることになる。これに対して、全体として1個の債務と見る考え方による […]

商工ローン

貸金業法施行規則15条2項の規定(「契約番号」をもって契約の表示に代える)が、貸金業法18条1項の趣旨に反し、その委任の範囲を超えた違法なものであるとして、同規定に基づく記載がなされた原告の受取証書の18条書面性を否定した事例 千葉地方裁判所 佐久間政和 平成16年ワ第76号 2004年(平成16年)5月24日 貸金請求事件 坂下裕一弁護士 048(866)7770 (株)シティズ 原告より貸付を受けていた主債務者に関し、小規模個人再生の申立をなしたところ、主債務者及び連帯保証人に対し原告より貸金請求訴訟が提起され、これに応訴したもの。 ご多分に漏れず、原告が分割和解等の余地(利息制限法引き直 […]

サラ金

サラ金業者が、弁護士からの内容証明郵便の受取拒絶後に、3カ月間に3回に渡って督促のハガキを出し続けた行為について、慰謝料として25万円を支払う旨の和解が発生した事例 福岡地方裁判所小倉支部 高橋亮介 平成15年ワ第478号 2004年(平成16年)4月12日 損害賠償請求事件 配川寿好弁護士 092(884)2824 北九興銀(有) 1、業者は、従来から免責を受けた債権や、消滅時効にかかっている債権について、執拗に督促を続けていたものであるが、今回、平成元年3月に破産免責を受け、しかも、消滅時効にかかっている債権について、依頼者に支払督促の電話をしてきたので、代理人において内容証明郵便を出した […]

リース契約

自動販売機のもうかります商法について、会社役員の不法行為責任を認めた事例 津地方裁判所 甲事件平成13年ワ第56号、乙事件平成13年ワ第299号 2003年(平成15年)12月24日 損害賠償請求事件 村田正人弁護士 059(226)0451 ビッグベアー 自動販売機をセールスするに際し、中途解約ができないリース契約を利用させようとしながら、「売れなければいつでも解約して引き取る」あるいは、ハンバーガーの賞味期限が3~4日のものであるのに、「賞味期間は8日間である」などといって虚偽の事実を述べたことが、詐欺あるいは不実の情報を積極的に告知したものとして、会社の不法行為責任を認めた名古屋地方裁判 […]

その他

葬祭業者に対して葬祭業務委託者に対する信義則上の説明義務を認め、説明義務違反に基づく損害賠償を命じた事例 神戸地方裁判所伊丹支部 和田三貴子 平成14年ワ第418号 2004年(平成16年)6月24日 損害賠償請求事件 松尾善記弁護士 06(6222)2031 (株)ベルコ 本件は、実父の葬祭業務を委託した遺族の業者(ベルコ)に対する①葬儀費用の過大請求②「心付け」の騙取による損害賠償請求訴訟の判決である。①は、契約に反して葬儀費用から意図的に差し引かれなかった業者への積立金を元本として発生する年6%乃至8%の利子(割増金)相当額、②は、本来遺族が支払うことが任意である心付けについて、業者があ […]

サラ金

アイフルが470万円を貸し付けるにあたり、痴呆で意思疎通不能の父親を連帯保証人としてその所有不動産に根抵当権を設定させたのに対して、父親の債務不存在の確認と根抵当権の抹消及び弁護士費用の損害賠償を請求に対して、アイフルが請求を認諾した事例 大分地方裁判所中津支部 鈴木雄輔 平成16年ワ第49号 2004年(平成16年)7月15日 根抵当権設定登記抹消登記手続等請求事件 河野聡弁護士 097(533)6543 (株)アイフル アイフルは多重債務者に対して、親族の不動産に抵当権を設定することで数百万円の返済資金を貸付ける「不動産担保ローン」事業を展開しているが、現実には返済能力の乏しい者に多額の貸 […]

サラ金

新レイク(現GEコンシューマーファイナンス)に対する過払金返還請求訴訟で新レイクの旧レイク当時の過払金返還債務は継承しないとの主張が否定された事例 東京地方裁判所 片田信宏 平成15年ワ第7331号 2004年(平成16年)3月31日 不当利得返還請求事件 井堀周作弁護士 03(3665)1616 レイク(現GEコンシューマーファイナンス) 新レイクに旧レイク時代から存する取引の過払金を請求したところ、新レイクは旧レイク時代の債務は継承しないと主張した。 本判決は新レイクは旧レイクから営業譲渡を受け、(株)レイクの商号を続用したことから商法26条1項の適用により商号続用者の弁済責任を負うとする […]

サラ金

契約書中の返済方法欄に別紙償還予定表のとおりと記載しながら、償還表を添付していないことは17条書面の要件を欠くとされた事例 東京地方裁判所 宇田川基 平成15年ワ第14056号 2004年(平成16年)3月30日 不当利得返還請求事件 井堀周作弁護士 03(3665)1616 (株)エイワ 本件はエイワに対する過払金返還請求につき、17条書面の要件につき次のように判断した(カッコ内は報告者注) 別紙取引明細リスト1ないし10記載の各貸付けの際、被告から原告に対し「省令第16条3項に基づく書面(業者が保存する借用証書写)」と題する書面が交付され、その「各回の支払金額」欄には、元利金の数値と共に( […]

ヤミ金・自動車リース

大阪簡易裁判所 今井勝敏 本訴平成15年ハ第70158号、反訴平成15年ハ第8176号 2003年(平成15年)7月24日 自動車引渡請求事件、反訴請求事件 山元康市弁護士 06(6364)4866 有限会社カーアクセス(マルユーこと日野直人) No.819参照。

ヤミ金・自動車リース

大阪地方裁判所 塚本伊平、金子隆雄、杉本敏彦 平成16年レ第303号 2004年(平成16年)2月26日 自動車引渡請求事件 山元康市弁護士 06(6364)4866 有限会社カーアクセス(マルユーこと日野直人) No.819参照。

ヤミ金・自動車リース

車に乗ったままの金融としてのリース契約が暴利であり、民法90条で無ヤミ金・自動車リース 効、不法原因給付により既払い弁済金の不当利得返還請求した件について、これを認める大阪高裁上告審判決の事例 大阪高等裁判所 下方元子、橋詰均、三宅康弘 平成16年ツ第24号 2004年(平成16年)7月28日 不当利得返還請求上告事件 山元康市弁護士 06(6364)4866 有限会社カーアクセス(マルユーこと日野直人) 本件は、乗ったままの車を担保にした融資をうたう悪質な金融業者(古物商の免許を持つカーアクセスと、貸金業の登録を持つマルユー日野直人のコンビ、業者はリース契約の主張ではなく、買戻し特約を主張) […]

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