1 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 133

消費者信用(免責不許可事由)

破産宣告申立直前にいわゆる「換金屋」を利用し、損害を受けたクレジット会社2社から免責に対する異議の申立があったが、破産者には免責不許可事由は見当たらないとして免責を許可した事例 消費者信用(免責不許可事由) 静岡地方裁判所浜松支部 1995年(平成7年)7月11日 (株)ソニーファイナンスインターナショナルほか 破産者は、1994年11月に約300万円の債務を負って破産宣告の申立をし、1995年1月に破産宣告・同時廃止決定を受け、翌2月に免責の申立をした。 右免責申立には、㈱ソニーファイナンスインターナショナルおよび全日信販㈱から異議の申立がなされたが、㈱ソニーファイナンスインターナショナルの […]

証券会社の作成する売買注文伝票につき、民事訴訟法三一二条三号後段の「法律関係文書」に該当するとして文書提出命令を発した原決定に対する即時抗告を棄却した決定

証券会社の作成する売買注文伝票につき、民事訴訟法三一二条三号後段の「法律関係文書」に該当するとして文書提出命令を発した原決定に対する即時抗告を棄却した決定
-福岡高等裁判所平成六年(ラ)第二〇七号文書提出命令に対する即時抗告事件・平成7年3月9日決定-

原野商法(宅建業者の責任)

青森県の下北半島でむつ小川原開発計画により値上がりが見込めるとして原野商法を行った業者に山林・原野を売却、仲介した宅地建物取引業者に対し、原野商法を行った業者の不法行為・詐欺行為を予見し、結果発生を回避する義務があったとして過失による幇助責任を認めた事例(損害額については過失相殺を七割とし総額一九六〇万円の損害賠償を認めた) 大阪高等裁判所 平成6年(ネ)第373号 平成7年5月30日 損害賠償請求控訴事件 原田次郎弁護士 06(6361)2361 石田信行 本判決は、原野商法による被害が社会問題となり、原野商法を行った業者が逮捕されたり、損害賠償訴訟を提起されたり、行政処分を受けたことが各新 […]

約款(ダイヤルQ2)

NTTが約款118条に基づき被控訴人の息子が無断で利用したダイヤルQ2通話料を支払請求することは信義則上許されない、として14万2891円の請求控訴を棄却し、被控訴人の管理義務不履行に基づく損害賠償の予備的請求も棄却した事例 広島高等裁判所 平成6年(ネ)第32号 平成7年5月24日 損害賠償請求事件 井上正信弁護士 0848(25)2633 NTT 広島地方裁判所尾道支部平成6年1月21日判決(本誌18号判例和解速報No.118)の控訴審判決である。 「控訴人が、個別の加入電話契約者の利用意思を具体的に確認することなく、ダイヤルQ2制度を既設の電話回線により一般的に利用可能なものとして創設し […]

消費者信用(不法取立)

支払義務のない親族宅を宅配便業者を装い聞き出し、訪問し、「請求権がある」「それなりの対応するで」「九州でも訴訟できる」などと告げ同親族を困惑さえ、畏怖させ「確約書」と題する債務支払約束をさせた行為を強迫行為と認め、債権者の請求を棄却し、同親族に対する10万円の慰謝料の損害賠償請求を認めた事例 京都右京簡易裁判所 平成6年(ハ)第9号 平成7年4月28日 貸金請求事件 損害賠償請求事件(反訴) 戸倉晴美弁護士 075(211)5507 ローンズ鳳 原告(貸金業者)は、被告の妻の母に20万円貸し付けたところ、債務者である母が破産手続に入る旨受任弁護士から通知がきた。同日午前8時ころ宅配便業者を装い […]

証券・金融(ワラント)

1審で投資家の請求が棄却された外貨建ワラント取引被害事案の控訴審において、説明義務違反による不法行為の成立が認められ、原判決を取り消したうえ証券会社に請求額の8割(過失相殺2割)の損害賠償が命じられた事例 大阪高等裁判所 平成4年(ネ)第1550号 平成7年4月20日 損害賠償請求控訴事件 田中康之弁護士 06(6365)7100 国際証券株式会社 本判決は、高等裁判所レベルでの初の投資家勝訴判決であり、ワラント訴訟の裁判例としては初めて公刊された大阪地裁平4・6・22判決(判例タイムズ809号165頁)の控訴審判決である。事案は、鍼灸師である控訴人が、30回にわたって外貨建ワラントを購入せし […]

消費者信用(不当異議申立)

業者が、貸金請求の訴提起をし、併せて免責に対する異議申立をしさらに免責決定に対する抗告をしたが、債務者は業者の免責に対する異議・抗告について免責手続遅延目的のためのもので不法行為にあたるとの反訴を提起した事案で、業者が反訴の訴訟費用の半分を負担するとの和解をした事例 大阪簡易裁判所 平成5年(ハ)第2655号 平成7年3月29日 貸金請求事件に対する反訴請求事件 植田勝博弁護士 06(6362)8177 株式会社レイク 本件はサラ金債務者が自己破産をしたことに対し、レイクが貸金請求訴訟(本訴)の訴え提起をし、併せて債務者の免責手続につき、異議を出し、その免責決定に対しさらに抗告をし、大阪高裁で […]

消費者信用(期限の利益)

期限の利益の喪失約款があるのに業者が何等の留保もなく毎月の支払金を受領していたなどの事実関係がある場合、業者はすでに発生した遅滞の効果を免責したものと推認しあるいは新たな黙示の合意が成立したものと認定すべきとした事例 宇都宮簡易裁判所 平成6年(ハ)第120号 平成7年1月27日 貸金請求事件 吉岡和弘弁護士 022(214)0550 シティファイナンス サラ金業者の期限の利益の喪失約款に関する判決は本誌でも度々紹介されているところである。たとえば、奈良地判平成2年11月20日(本誌第6号32頁)は、「右約款は約款に該る事由がある場合に債権者の請求により期限の利益を喪失させ得るとの意味に過ぎな […]

証券・金融(先物取引)

先物取引の損害賠償請求事件において1審は全面敗訴したが、控訴審で4割を越える和解金の支払いが得られた事例 名古屋高等裁判所 平成5年(ネ)第62号 平成6年12月27日 損害賠償請求控訴事件 藏冨恒彦弁護士 株式会社アイメックス 原告は大卒・本件取引当時51歳の会社員。先物取引の経験はないが、相当の年数・規模の株式取引の経験あり。取引の開始にあたって相談した妻は、証券会社証券貯蓄課に勤務。追加金の支払はなし。などの事情から、1審では勧誘および取引過程において不法行為を構成するような違法性は認められないと判示した(名古屋地方裁判所、平成元年(ワ)第3884号損害賠償請求事件平成5年1月29日判決 […]

消費者信用(過剰融資)

実質的な信用調査を怠って貸し付けしたことを、貸金業法13条、大蔵省通達にいう過剰融資に該当し、債権者の請求を相当額まで減額できるとして請求元金額の7割のみ支払義務を認めた事例札幌簡易裁判所平成6年(ハ)第3170号平成7年3月17日貸金請求事件市川守弘弁護士011(281)3343株式会社ローンズスター事案は、ローンズスターが一主婦に対して金10万円を貸し付け、97、089円および遅延損害金を求める訴訟を提起するという、ごく一般的な事件である。業者はこの貸付の際、信用情報機関を使って178万円の借受の事実、うち2社は返済が遅延していたことを知っていた。貸付金額も希望額30万円に対して10万円し […]

役務取引(約款)

〔本誌20号判例和解速報132の控訴審判決〕退塾の申出を20日迄になさなかった場合は、翌月分の授業料を支払う旨の合意が成立したと認めることはできない、として翌月分の授業料を請求する塾会社の控訴を棄却した判決大阪地方裁判所平成6年(レ)第61号平成7年3月10日授業料等請求控訴事件久岡英樹弁護士高志株式会社「控訴人は、『重要事項の説明』と題する書面を被告人らに交付し、被告訴訟人らは同書面を閲覧の上、入塾申し込みの意思表示をしたものであるところ、その『3会計』欄③には『目的終了、転居等で退塾される場合、前月20日までにご連絡下さい。21日以降、翌月の学籍が確保されます。』との記載(以下『本件規定』 […]

証券・金融(ワラント)

外資建ワラント取引の勧誘につき、適合性原則違反を肯定するとともに、ハイリスク・ハイリターンであり2年程で終了するとの説明があったとしつつ説明内容全般の誤りや不十分さを指摘して説明義務違反を認め、過失相殺を否定して証券会社にワラント購入代金全額の損害賠償を命じた事例 大阪地方裁判所 平成5年(ワ)第3928号 平成7年2月23日 損害賠償請求事件 田端聡弁護士 和光証券株式会社 本判決は、外貨建ワラントの株式などとは異なる危険性や問題点を指摘したうえで、まず、原告(現物株式取引等の経験を有する70歳の開業医)の投資経験や知識・年齢・ワラントの知識の欠如・本件ワラント固有の問題点から、「本件ワラン […]

役務取引(会員権)

ジュエリーイワサキが行った詐欺商法の和解金捻出のために設立されたコスミック産業のレジャー会員権商法の違法性を明らかにして、これに主導的立場で関与した役員の共同不法行為責任を認めた事例 大阪地方裁判所 平成4年(ワ)第9864号 平成7年2月14日 損害賠償請求事件 松葉知幸弁護士 06(6365)1884 コスミック産業株式会社、岩崎信雄ほか 「本件会員権が実質的に価値を有するためには、会員権について資産的な裏付けが必要であるにもかかわらず、コスミック産業はジュエリーイワサキの顧客に対する和解金を捻出することを目的として設立され、経営基盤は当初から脆弱であったことに加えて、保有施設もほとんどな […]

製造物責任(マンション)

鉄骨マンションの鉄骨柱と鉄骨梁との任口(接合部)溶接(剛接合)の手抜き欠陥がある場合、それが建築基準法第20条1項に定める構造の安全性性能を害するものとして、取り壊し再築費用相当損害や補修期間中のレンタル損、建築士・弁護士費用、慰謝料の支払いを請負業者の被用者の建築士の監理義務懈怠に基づくものとして業者に民法第715条の使用者責任により命じた事例(双方控訴せず確定)神戸地方裁判所姫路支部昭和61年(ワ)第386号ほか平成7年1月30日立替金請求(本訴)損害賠償請求(反訴)澤田和也弁護士旧日本電建株式会社(国際興業株式会社が吸収合併)本件は請負残金の支払いを求めてきた業者の本訴請求に対し、鉄骨造 […]

役務取引(興信所)

被告が行った本件浮気調査の実態は、調査の専門家としての興信所が、1日あたり10万円もの調査費用を費やし、専門的な調査技術あるいは調査設備を駆使して行われたものと評価するには、あまりに杜撰なもである、として被告の債務不履行を認め、原告の解除を有効として、既払金72万余円および弁護士費用10万円の損害賠償を認めた事例(控訴)名古屋地方裁判所平成4年(ワ)第3959号平成7年1月30日損害賠償請求事件浅井岩根弁護士 015(42)7722株式会社ファミリー総合調査事務所「一般に、興信所による素行調査は、被調査者の行動を調査し、その結果を報告書にまとめて依頼者に提出することをその内容とするものであり、 […]

証券・金融(ワラント)

ワラントの販売の際に、ワラントについて十分な説明がなかったことを理由に、損害賠償が認められ、かつ過失相殺がなく投資家の全面勝訴となった事例(被告の控訴なく、確定)大阪地方裁判所平成4年(ワ)第2388号平成6年12月20日損害賠償請求事件山崎敏彦弁護士06(6365)8565丸万證券株式会社原告は化学薬品関係の会社を営む62歳(当時)の男性であり、昭和63年から現物株式の取引等の経験があった。被告会社は証券会社で、他に被告会社の担当者も被告とした(以下被告Aという)。平成2年という、一般にワラントの危険性がほとんど知られていなかった頃に、原告は被告Aから、「ワラントとはハイリスク・ハイリターン […]

役務取引(中途解約)

外国語会話教室経営に対し、主位的に教室側の受講拒否等の債務不履行を理由とする損害賠償請求、予備的に中途解約に基づく不当利得返還請求として、既に支払い済みの年間受講料相当額等の返還を求め、予備的請求が認められた。 大分簡易裁判所1994年(平成6年)12月15日I・L・A外国語原告は、平成5年3月18日、I・L・A外国語の経営者である被告との聞で、同年3月13日から1年間、原告の娘に対する外国語受講契約を締結し、即日入会金12万円を、同月30日に1年間の受講料(被告は会員費であると主張)41万6325円を支払った。原告の娘が数回受講後、正当な理由もなく受講を拒否されたとし、原告は同年5月14日到 […]

証券・金融(違法勧誘)

原告には約30年ほどの証券投資の経験があるが、本件勧誘は当時の状況から見て根拠が乏しいのに断定的判断を提供したもので違法であるとして、不法行為を認めた(過失相殺5割)会社側控訴 横浜地方裁判所1994年(平成6年)12月9日山一證券(株)投資経験者が勧誘の違法性を根拠に損害賠償請求する場合、違法性・因果関係・損害のそれぞれについてクリアーしなければならない論点がある。本件は、担当者が平成2年7月31日に被告に対し、ユニデン株(当時2部上場)を、「超優良株だ」「住友信託が買いつけることが決まった」などと勧誘した事案である。裁判で山一證券は、原告の豊富な投資経験を強調したうえで、本件勧誘は担当者の […]

消費者信用(日賦貸金)

日賦貸金業者が100分の64の日数にわたり集金をしたとしても、出資法付則9項3号に規定する100分の70以上の日数集金をしていない以上全体を利息制限法に基づく金利で計算して、過払金分は不当利得としうて返還しなければならないとした事例 大分簡易裁判所1994年(平成6年)10月18日(有)セントラル信用 日賦貸金業者は、出資法付則9項3号に規定する100分の70以上の日数を集金しないと109.5%の金利を徴収できない。右要件を充たしているか、が争点。被告会社保管の入金表には114回まで毎日約定どおり支払ったように記入されているが、第1回の支払日は貸付当日で被告会社の店頭における支払と推定されるの […]

1 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 133