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貸金

シティズの貸金業法第43条の見なし弁済の主張に対して、同条項の要件を欠くとして請求を認めなかった事例 長崎簡易裁判所 真崎 章 平成12年(ハ)第1928号 2001年(平成13年)3月28日 貸金請求事件 原 章夫弁護士 095(820)2500 (株)シティズ 貸金業規制法第43条は利息制限法の知、不知によって債務者の受ける利益に差が生ずる法律の不公平があり、公序良俗に反するというべき高利を許容する規定であり、その廃止が強く主張されている。 本判決は、「受取証書に契約年月日を記載せず契約番号を記載しているが、契約番号によって契約年月日が必ずしも対応ないし合致する訳ではなく、契約番号のみによ […]

クレジット(名義借り)

販売店の詐欺的言動によって作出された架空のクレジット契約について、顧客の申込み意思を心裡留保と認定した上、販売店の不審な状況等を基礎に、信販会社は顧客の真意を知り得たとして民法93条但書によって契約を無効とした事例 名古屋地方裁判所 山口均 平成11年(ワ)第3522号ほか 2001年(平成13年)3月16日 立替金請求事件 北村栄弁護士、稲垣仁史弁護士 052(211)2236 (株)ジャックス 事案の内容は、絵画販売会社コスモワールドの販売員T(実質は経営者)が、購入歴のある顧客を訪れ「会社の利益還一企画としてお世話になったお客様に絵画をプレゼントすることになった」と言って絵画を贈与した後 […]

クレジット

立替金の請求を受けていた被告(消費者)は、原告(信販会社)に対して商品の引き渡しが無い旨を通知し、売買契約を解除する旨の意思表示をしており、従って、原告の履行遅滞により被告の売買契約の解除が認められるとして、原告の請求を棄却した事例 東京地方裁判所 前田順司 平成11年(ワ)第14167号 2000年(平成12年)11月30日 立替金請求事件 村千鶴子弁護士 (株)クオーク 1 訴訟援助を行った事件とその経緯 購入契約した商品の引き渡しを受ける前に呉服販売店が倒産したため、約束した納期までに商品が届かず、購入の目的にも用をなさなかったことから、商品購入にあたって消費者と立替払契約をしていた株式 […]

宗教

正体を隠した勧誘など欺瞞的な勧誘方法により、宗教団体に入会し、その後教化され、違法な宗教活動に従事するようになったことに対し、慰謝料請求が認められた事例。いわゆる青春を返せ裁判でのはじめて元信者が勝利した事例 広島高等裁判所岡山支部 片岡安夫・金馬健二・安井省三 平成10年(ネ)第158号 2000年(平成12年)9月14日 損害賠償請求控訴事件 河田英正弁護士 086(231)2885 世界基督教統一神霊協会 この判決は献金60万円、セミナー参加費(12万5000円)のみならず、霊感商法などの反社会的経済活動に従事させられた点についての身体的、精神的被害そのものについても、宗教選択の自由を奪 […]

業者の貸金業法43条の主張に対し、同法17条(17条の要件(法17条1項8号による貸金業法施行規則13条1項1号チ「各回の返済期日および返済金額」の明示))を満たさないとして、43条の主張が排斥された事例 福岡簡易裁判所 今井光朗 平成13年(ハ)第1621号 2001年(平成13年)6月6日 保証債務履行請求事件 黒木和彰弁護士 092(752)7878 (株)峯野 判決は、業者の貸付証書について法17条1項8号による貸金業法施行規則13条1項1号チ「各回の返済期日および返済金額」の明示が必要であるところ、これを欠くので貸金業法43条の要件を満たさないとして、業者のみなし弁済の主張を棄却して […]

相続放棄(貸金業取引)

貸金業者が、死亡した連帯保証人の相続人に対して提起した貸金返還請求訴訟で、相続人がした2度目の相続放棄が適法と判断され、貸金請求が棄却された事例 大津地方裁判所 山口芳子 平成12年(ワ)第51号2001年(平成13年)4月17日 貸金請求事件 伊藤誠基弁護士 059(226)0451 ニューファイナンス(株) 事案は次のとおりである。相続人は被相続人(父)の長女で、結婚してから実家と行き来がなく、父は長男と同居していたが、長男は貸金業者から95年11月500万円の貸し付けを受け、父は連帯保証をし、かつ自宅を抵当に入れていた。長女はこれらの事情は一切知らない。 父は98年2月死亡したが、長男が […]

サラ金・時効

債務者が、自己の負担する債務について時効が完成したのちに、債権者に対し債務の承認をしたとしても、債権者及び債務者の各具体的事情を総合考慮の上、信義則に照らして、債務者がもはや時効の援用をしない趣旨であるとの保護すべき信頼が債権者に生じたとはいえないような場合には、債務者にその完成した消滅時効の援用を認めるのが相当である 福岡地方裁判所 中山弘幸・野村朗・佃浩介 平成12年(レ)第100号 2001年(平成13年)3月13日 貸金請求控訴事件 古賀克重弁護士 日新信販(株) 被控訴人(被告)は、貸金業者である控訴人(原告)から、顧客として、昭和60年12月に金銭貸付を受けた。控訴人は、平成2年1 […]

証券

40歳代のサラリーマンに対して、断定的判断を提供して、信用取引をさせた点につき1526万円の損害賠償金を認めた事例(一部過失相殺) 東京地方裁判所 菊池洋一 平成12年(ワ)第4015号 2001年(平成13年)3月22日 損害賠償請求事件 山口広弁護士 03(3341)3133 東海東京証券(株) 原告は、間違いなく値上がりする旨の宮澤の説明と勧誘を受けて、原告自身も値上がりするものと予想して最終的には自己の判断でSANKYO株及びトーセ株を信用買いし、また、その後損失拡大を回避するため売却・決済したものと認められる。 SANKYO株については、宮澤は、原告に対し、株式分割の発表につき、「1 […]

宗教等

いわゆるヤマギシ会に全財産を提供して参画した人が、参画時に出資した財産を返還できないとする契約は公序良俗に反して無効だとして約2104134万円の返還を認めた事例 東京地方裁判所 岡久幸治・一木文智・日比野幹 平成8年(ワ)第7072号 2001年(平成13年)1月31日 損害賠償請求事件 藤森克美弁護士 ヤマギシズム生活豊里実顕地農事組合法人・ヤマギシズム生活豊里実顕地調正機関 ヤマギシについて、ヤマギシズム生活豊里実顕地農事組合法人(法人)ヤマギシズム生活豊里実顕地調正機関(機関)に対して、組織参画時に全財産を提供したが、脱退時において、その返還を求めた事案である。 ヤマギシズム生活豊里実 […]

サラ金

サラ金の債権が、サラ金業者の合併及びそこからまた譲渡を受け、また、合併、譲渡を繰り返していた業者につき、最終譲渡債権業者が借主の承諾を理由に貸金を支払わせたことにつき、業者間の債権譲渡が認められないとして、借主の返済金の返還を認めた事例 札幌簡易裁判所 三浦正信 平成12年(ハ)第1021号 2001年(平成13年)1月30日 不当利得金返還請求事件 山崎俊彦弁護士011(271)5951 (株)オー・シー・エス 事案の概要 原告は昭和57年9月14日にプランから金10万円を借用し、翌年2月に上京し、平成7年に帰郷したところ、オー・シー・エスからその債権を譲り受けたからと称して元利合計金749 […]

サラ金

サラ金業者の債権譲渡の承諾を無効として業者が借主に対し、金60万円の不当利得金の返還を認めた民事調停法17条の事例 札幌簡易裁判所 石田賢一 平成12年(ノ)第1331号 2000年(平成12年)8月18日 不当利得金返還請求調停事件 山崎俊彦弁護士 011(271)5951 スターエイト(株) 事案の概要 原告は、昭和57年10月14日にエコー実業から金15万円を借用したが、多重債務のため翌年2月に上京してそのままにされていた。 その12年後の平成7年に帰郷したとき、エコー実業から債権譲渡を受けたと称してスターエイトが元利合計金746847円を請求した。 原告は、その言を信じて、言われるまま […]

ヤミ金

ヤミ金に対し、年1541%強という途方もない高利となる取引は金銭消費者貸借契約自体、公序良俗に反して無効である。弁護士費用5万円を含めて賠償を認めた事例 札幌簡易裁判所 梁井啓 平成12年(ハ)第3412号 2000年(平成12年)9月13日 不当利得金返還請求事件 吉原美智世弁護士 011(622)7963 シティクレジットこと小野寺大輔 判決は、これを金利に換算すると1541パーセント強という途方もない高利となるのであって、前記いわゆる(平成12年6月1日改正前)の出資法第5条2項に定める閏年における制限利率40.1136パーセントの実に38倍余に達するのである。このような約定が強行法規に […]

サラ金

サラ金業者は、借主からの全取引明細の開示を求められた時は、これを拒絶する合理的な理由のない限り、開示要求に応じるべき信義則上の義務があるとした事例 大阪高等裁判所 妹尾圭策・渡邊雅文・宮本初美 平成12年(ネ)第3380号、同第3898号 2001年(平成13年)3月21日 不当利得金返還等請求控訴、同附帯控訴事件 井上元弁護士 (株)武富士 本件は借主の不当利得金の返還を認めるとともに、金融業者は借主から、全取引明細の開示を求められたときには、借主がその必要もないのに開示請求をした場合とか、業者において右開示を拒絶する合理的な理由がある場合でない限り、被控訴人の右開示要求に応じるべき信義則上 […]

不動産取引

不動産の売買会社である被告が、分譲マンションを販売するに当たり、パンフレットや広告に5年後に購入した価格で買い戻しするとの特典が記載されており、購入者である原告らとの売買契約の際に、原告らから買戻しの特約について確認された被告担当者が具体的に説明した場合、買戻しの合意について別途書面を作成していなかったとしても、口頭による買戻しの合意があったものと認めるのが相当である 名古屋地方裁判所 筏津順子 平成10年(一)第1749号、第4522号 2001年(平成13年)2月8日 買い戻し代金請求事件 小島高志弁護士 052(852)1220 一光住宅(株) 本件は、原告らが、不動産の売買並びに仲介会 […]

商工ローン

根保証契約が、保証の不十分認識の状況でなされたことにより、契約不成立、心裡留保の民法93条の但し書き、及び民法90条の公序良俗違反を理由に無効とした事例 東京高等裁判所 淺生重機・西島幸夫・江口とし子 平成12年(ネ)第4474号 2001年(平成13年)2月20日 保証債務請求控訴事件 和田聖仁弁護士 (株)商工ファンド 訴訟は、商工ファンドが、知り合いの男性の保証人になった東京都内在住の会社員に対して、男性が返済していない元金400万円と利息の支払いを求めたもの。1審東京地裁は業者の主張を認めて支払いを会社員に命じた。 東京高裁では、書類上は根保証契約は「保証人への説明を不明確にする道具と […]

商工ローン

日栄による利息天引方式の手形貸付を、それぞれが別個の貸付と見るが、利限法2条による元本充当後の超過額(過払金)は、過払金発生時の別口の貸付に法定充当されると解し、日本信用保証と日栄は一体のもので、保証料等は日栄に帰属するから貸付のみなし利息と認めるのが相当と判示 和歌山地方裁判所 礒尾正 平成11年(ワ)第371号 2000年(平成12年)11月30日 保証債務請求事件 由良登信弁護士 073(433)5551 日本信用保証(株) 本件訴訟は、日栄の貸付金1242万円を代位弁済したとする日本信用保証が、保証人3名を被告として保証債務の履行を求めた訴訟である。 日本信用保証は、①保証料・事務手数 […]

欠陥住宅

欠陥住宅訴訟で取壊し建替え補修相当損害と関連損害を含めて原告請求どおりの5774万円を認めた事例(確定) 長崎地方裁判所大村支部 島田陸史 平成10年(ワ)第78号 2000年(平成12年)12月22日 損害賠償請求事件 澤田和也弁護士 被告会社 一般建設業者 被告A 被告会社代表取締役兼本件現場担当の建設業法第26条に定める主任技術者 被告B 被告会社の従業員で同社併営の1級建築士事務所の建築士法第23条の2第1項第4項に定める管理建築士。確認申請手続の原告代理者で同手続き及び本件設計施工請負い契約上の設計及び工事監理担当者。 工事の内容 ① 目的住宅 長崎県所在 木造セメント瓦葺2階建て居 […]

消費者信用(商工ローン)

日栄の取引について、日本信用保証に対する保証料等も利息とみなしたうえ、系列毎に整理された一連の貸付は一体の貸付とみなすべきであるとして、不当利得返還請求を認めた事例 大分地方裁判所 鹿島久義 平成11年(一)第636号 2000年(平成12年)10月17日 不当利得金返還等請求事件 河野聡弁護士 097(533)6543 (株)日栄 日栄との手形取引については、100%子会社である日本信用保証の保証料及び事務手数料がみなし利息に該当するか否かという論点と、利息制限法に基づく元本充当計算について、手形毎に計算すべきか、一連の取引を一体のものとして計算すべきか(手形の満期日と次の融資日が同一の手形 […]

生命保険

個人年金保険の勧誘が違法だとされ、100万円の慰謝料請求が認められた事例 大阪地方裁判所 佐藤嘉彦 平成12年(ワ)第6896号 2001年(平成13年)3月15日 配当金等請求事件 河野豊弁護士 明治生命保険相互会社 1 事案の概要 昭和56年、46歳の男性自営業者である原告が、明治生命との間で個人年金保険契約を締結した。1年に28万2500円を19年間(合計536万7500円)支払えば、20年目から10年間は毎年50万円ずつ、次の5年間は毎年75万円ずつ、その次の5年間は毎年100万円ずつ、という具合に、年を経るに従って受領できる基本年金額が増え、さらに、年金原資の運用益を配当金として受領 […]

証券取引

証券会社が信用リスク(期日に元利が支払われないリスク)を有する債券の購入を顧客に勧誘するに当たり、購入を決定する上で重要な判断資料となるようなリスクに関する情報を有している場合は、証券会社は顧客に対し、その情報を開示した上で、信用リスクについての説明を行うべき義務があるとした事例 東京地方裁判所 山田俊雄・土谷裕子・新崎長俊 平成11年(ワ)第2597号 2000年(平成12年)12月19日 損害賠償請求事件 桜井健夫弁護士 日興證券(株) 本件は、77歳で無職の原告(男性)が、証券会社の担当者からペレグリン債という外債の申込みを勧誘されて承諾したところ、7カ月後に発行会社が倒産したという事案 […]

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