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商工ローン

商工ファンドより、500万円の保証契約をさせられた件について、100万円超える保証債務がないとされた事例 秋田地方裁判所 1998年(平成10年)2月13日 平成10年(ワ)第13号 債務不存在確認請求事件 津谷裕貴弁護士 商工ファンド 原告は訴外人(主たる債務者)が商工ファンドから借金するについて、訴外人から100万円の借入金の保証をしてほしいと頼まれた。訴外人は破産した。 保証契約書を作る際に商工ファンドは「主たる債務者には100万円しか貸さない。500万円の契約となっているので、取りあえず書いて貰うが、500万円の保証をしたことにはならない」と原告に話した。 商工ファンドは原告に対して、 […]

日賦貸金

日賦貸金業者につき、受取証書の交付及び借換えの際の契約書面への旧債務の記載の用件を厳格に解して、法43条の適用を否定した事案 佐賀地方裁判所 2000年(平成12年)3月17日 平成11年(レ)第7号 貸金請求控訴事件 焼山敏晴弁護士 0952(28)9795 (有)ダイヤモンドリース 一 控訴審判決 1 (有)ダイヤモンドリースが、モバイルターミナル導入前に、支払を受けた翌日に、その支払に対する受取証書を(債務者が経営するスナックの)棚の下に置いて交付したことは、法18条1項の「直ちに」の要件を充たさない。 2 借換えの際に残債務を控除した額のみしか交付しなかったのに、(契約書の)「契約手渡 […]

先物取引

先物の両建を、顧客と弁護士から手仕舞の指示をしたのに、これを業者が無視したことにより発生した損害金額の賠償を認めた事例 佐賀地方裁判所 1999年(平成11年)5月11日 平成10年(ワ)第33号 損害賠償事件 平山泰士郎弁護士 0952(22)5312 光陽トラスト(株) 1 完全両建状態にあった顧客が弁護士ともども全部手仕舞の指示をしたのに、被告従業員は「ストップ高だから買玉は仕切れても、売玉が仕切れるとは限らない。」と虚偽の説明を繰り返して買玉のみを仕切り、翌日になってから売玉を仕切ったケースである。両建だったのでバイカイ付出しにより容易かつ確実に全部手仕舞が実行できたのに、あえてそれを […]

証券取引(投資信託、ワラント)

ワラントの勧誘が適合性原則違反、説明義務違反、投資信託の勧誘が説明義務違反とされ、証券会社の債務不履行を認めた上、商事時効の適用はなく、時効は損害確定から10年であるとの1審判決が、控訴審において維持された事例。 大阪高等裁判所 2000年(平成12年)5月11日 平成12年(ネ)第1501、1502号 損害賠償請求控訴事件 田端聡弁護士 山一證券(株)(破産管財人) 1審判決たる大阪地判平成11年3月30日(判タ1027・165)は、売却による損害確定後ワラントにつき4年、投資信託につき7年が経過していた事案において、知識、経験に乏しい主婦に対する適合性原則違反、説明義務違反の勧誘が債務不履 […]

クレジット

無職で生活保護を受けている消費者に、訪問販売により、外壁工事(代金消費税共 4347000円)の契約を締結させ、支払能力がないのを知りながら、オリエントコーポレーション及びクォークの信販2社を利用させて、工事代金を支払わせようとした事案。 外壁工事クーリング・オフ事件 長谷川彰弁護士 075(222)0011 新興産業(株) 主位的に、消費者に契約意思がないので契約不成立である旨主張し、予備的に、商品名・工事名・型式欄に「サイデリアDX−1」しか記載がなく訪販法の規定する商品名、役務の種類等の記載のない不備書面であるからクーリング・オフの起算が開始しないとして、クーリング・オフを主張した。 相 […]

欠陥住宅

建売の欠陥住宅で、堺市の抜き打ち調査をきっかけに、売主、施工業者、仲介業者、建築確認申請をしただけで施工監理を全くしなかった1級建築士と示談交渉し、全面的補修と損害賠償を行わせた事例 示談交渉 1999年(平成11年)10月20日示談成立 示談交渉 建物補修・損害賠償請求示談交渉事件 岩城穣弁護士 公開を差し控えます Hさんは97年3月、細長い土地で1階が車庫になっている木造3階建の建売住宅を約2600万円で購入したが、入居すると建物がひどく揺れ、サッシの窓が完全に締まらない。売主のA社、施工業者のB社に言っても「木造3階建は揺れるものだ」と相手にされなかった。 99年2月、堺市は過去3年間に […]

株式取引

株式信用取引における無意味な反復売買の違法により過失相殺零の損害賠償を認めた事例 大阪地方裁判所 2000年(平成12年)4月24日 平成11年(ワ)第4137号 損害賠償請求事件 斎藤英樹弁護士 太平洋証券 説明義務違反、断定的判断の提供、一任・無断売買の主張は斥けられたが、無意味な反復売買については、平成10年7月7日、前日からの指値3280円の売却注文が継続しているにもかかわらず、同日、指値3220円で1300株と2800株の買付がされていること。同年7月8日、右記指値3280円で200株、100株、1700株の売却が成立したにもかかわらず、同日、指値3210円で100株、1900株の買 […]

PL

鑑定なしで中古車のオートマミッションオイル漏れの原因が車検整備不良に起因すると認定した事案 新潟地方裁判所佐渡支部 2000年(平成12年)3月24日 平成10年(ワ)第13号 損害賠償請求事件 味岡申宰弁護士 025(229)0152 本件訴訟は、車検整備指定工場を保有する自動車販売会社の被告から、車検整備を行った上で引き渡すとの約束で、中古自動車を購入した原告が、車に瑕疵があったとして、瑕疵担保責任、債務不履行責任及び不法行為責任に基づき、損害賠償を求めた事案である。 原告の主張は、第1に、タイヤの残溝が1.6mm未満で保安基準を満たしていなかった。第2に、原告が車の引き渡しを受けた2日後 […]

サラ金

別個の10口の貸付のうち2口についてのみ保証していた者に対する貸金請求において、2口だけについて利息制限法に引き直すのでなく10口全部の過払金請求額と相殺した残額のみを認めた事例 佐賀地方裁判所 2000年(平成12年)3月28日 平成11年(ワ)第161号 連帯保証債務金請負事件 辻泰弘弁護士 0952(22)7424 (株)日豊興産 本件被告は、原告から借入をした主債務者Aの保証人である。 原告はAに対して14回の貸付をし、Aはそのうちの10口については完済したが、4口を残して自己破産の申立をした。 本件被告は、その4口のうちの2口について保証をしており、原告は、その2口について「みなし弁 […]

建物売買

新築マンションの販売用パンフレットが全面南向きとされていたが、実際は西向きであったとして購入者に60万円から120万円の慰藉料を認めた事例 京都地方裁判所 2000年(平成12年)3月24日 平成10年(ワ)第247号 損害賠償請求事件 飯田昭弁護士 075(211)4411 (株)足立住宅 業者は新築マンションの販売用パンフレットに「全戸南面・採光の良い明るいリビングダイニング」とのコピーが記載され、一部のタイプを除き、すべての部屋が真南を向いているとの印象を与える内容のものであった。しかし、実際に建ったのはバルコニー側が真南から62度11分西方向に向いていた。 判決は、一般に、不動産分譲事 […]

サラ金

日本プラムからの貸金返還請求については、期限の利益を回復させる黙示の合意が成立したとして、その請求を棄却し(本訴)、債務者側から日本プラムに対する利息制限法超過支払分の過払金返還請求を認め、過払金の発生する弁済のあった日から悪意を認定したうえで、商事法定利率である年6分の割合による遅延損害金を認容した事例(反訴)。 佐賀簡易裁判所 2000年(平成12年)3月9日 本訴平成11年(ハ)第368号、反訴同年(ハ)第546号 貸金請求本訴事件(不当利得金返還反訴請求事件) 池田晃太郎弁護士 0952(23)2465 (株)日本プラム 日本プラムが各月毎の数日の遅れを遅延損害金として、貸金返還請求訴 […]

証券

株式取引につき知識及び経験とも乏しい者といってもよく、財産を堅実に守って生きて行くべきまじめな寡婦である原告に対して、仕手株も多数含まれている投資銘柄を頻繁に推奨し、取引期間を通じて原告の口座を支配していた証券外務員の投資勧誘行為は、全体として証券外務員の信任ないし誠実義務に著しく違反する違法なものと評価すべきである。 東京高等裁判所 1999年(平成11年)10月22日 平成10年(ネ)第3878号 損害賠償請求控訴事件 渡辺征二郎弁護士 03(5543)0931 新日本証券(株) 本件は、原審において証券外務員の信任ないし誠実義務違反が認められて原告に対する損害賠償義務が認められた証券会社 […]

日掛金融

弁護士が任意整理を受任し、業者に利息制限法に基づく残元金一括支払の示談案を提示し、支払資金を準備している場合に、給料仮差押えの保全の必要性の疎明が不十分として仮差押命令を取り消したもの 佐賀簡易裁判所 2000年(平成12年)3月17日 平成12年(サ)第26号 保全異議申立事件 辻泰弘弁護士 0952(22)7424 (有)ダイヤモンドリース 本件は、ダイヤモンドリース(日掛金融)から借入をしていた者(主債務者)が破産するのにともない、その保証人となっていた者の任意整理を弁護士が受任し、利息制限法所定の上限金利に引き直した金額の一括弁済を検討していたところ、ダイヤモンドリースが、「みなし弁済 […]

商工ローン

特定調停法、日栄に対する調停申立について民事調停法12条により手形取立禁止の仮処分を無保証で認めた事例 仙台簡易裁判所 2000年(平成12年)4月7日 平成12年(サ)第1072号 事前措置申立事件 新里宏二弁護士 022(263)3191 (株)日栄 日栄の手形取立禁止仮処分は、現在手形額面の概要10%程度で認められているが、借主にとっては残債務を弁済してその保証金を負担することは困難なことが多い。 新たに施行されたいわゆる特定調停法の調停申立をして、民事調停法12条の調停前の保全の申立をし、手形取立禁止仮処分命令が認められた。 (本誌10頁、特集サラ金・商工ローンに、調停申立書、保全命令 […]

証券取引(株式・ワラント)

過当取引につき債務不履行責任及び不法行為責任の成立を認め、相場の変動等による損失を除く一切の損害が債務不履行又は不法行為における損害と認められた事例 東京高等裁判所 1998年(平成10年)9月30日 平成10年(ネ)第664号 寄託金返還請求控訴事件 竹内義則弁護士 03(3502)0081 野村証券(株) 本件判決は証券会社の顧客として株式売買等の委託をしていた個人及び会社が、証券会社の営業担当者との間で口頭の取引一任契約を締結したところ、右営業担当者がいわゆる「過当売買」をおこなったため、右過当売買は証券会社の債務不履行及び不法行為に当たるとして、証券会社に対して債務不履行責任及び不法行 […]

クレジット

ココ山岡一副会長らをダイヤ買い戻しの商法で詐欺罪とした件 横浜地方裁判所 2000年(平成12年)3月9日 詐欺罪 ココ山岡 破産した「ココ山岡宝飾店」(横浜市中区)のダイヤ買い戻し商法をめぐり、顧客から計1億3000万円近くをだまし取ったなどとして、詐欺罪と商法の特別背任罪に問われた同社の元副会長・本間夏樹(63)、元社長・森下展男(47)両被告と、特別背任罪の共犯に問われた関連会社「ジャパンジュエリー」社長の原義邦被告(56)の判決公判が3月9日、横浜地裁で開かれ、岩垂正起裁判長は本間被告に懲役5年6月(求刑懲役7年)、森下被告に懲役2年(同懲役4年)、原被告に懲役3年(同懲役3年)を言い […]

サラ金

武富士に対して、①利息制限法違反による不当利得金返還及び毎月の過払金発生の日からの遅延損害金の支払い②取引経過の開示をしなかったことに対する慰謝料10万円及び弁護士費用2万円の支払、を命じた事例 大阪簡易裁判所 2000年(平成12年)2月28日 平成11年(ハ)第9232号 過払金返還請求事件 井上元弁護士 06(6366)0636 (株)武富士 債務者は、武富士から平成元年頃より借入・返済を繰り返していたところ、平成11年に任意整理を行うことになり、同年5月、武富士に対し、内容証明郵便により取引明細の開示を求めた。これに対し、武富士は「過去3年分については開示するが、それ以前の分については […]

クレジット・名義貸し

名義貸し事件について、割賦販売法上の抗弁の接続を認めた事例 釧路簡易裁判所 2000年(平成12年)3月23日 平成7年(ハ)第397号第581号 立替払金請求事件 今瞭美弁護士 0154(42)7722 三善屋 釧路簡易裁判所は、平成12年3月23日、ジャックスによる大型空売り事件の一部について、「割賦販売法第30条の4第1項の抗弁の接続を認める判決を出しました。 判決要旨 被告は、抗弁事由として、本件売買契約の虚偽表示にらる無効を主張し、原告は、売買契約の虚偽表示による無効をもって立替払契約の抗弁とすることはできないと主張するので、この点について判断する。 1、割賦販売法第30条の4第1項 […]

PL

いわゆる三洋電機冷蔵庫発火事件について、製造物責任を認め、メーカーに建物焼損に伴う損害賠償を認めた事例(本件は判例時報1687・39など判例雑誌で掲載されており、大部であるのでコピーサービスは致しません) 東京地方裁判所 1999年(平成11年)8月31日 平成6年(ワ)第24472号 損害賠償請求事件 三洋電機(株) 三洋電機冷蔵庫の発火により店舗兼住宅が半焼したとして、製造物責任法施行前の事故であるので、民法上の責任に基く損害賠償がなされた事案である。 判決は次のように判断する。 1 本件火災は、本件冷凍庫を発生源とするものであることを推認することができる。 民事訴訟における立証は、経験則 […]

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