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サラ金

貸金業法17条書面は原則として1通でなければならず、例外的に複数の書面による場合には、同条1項所定の事項が他のいかなる書面によって補完されるのかが明確である必要がある 東京高等裁判所 淺井重機・西島幸夫・原敏雄 平成12年(ネ)第5097号 2001年(平成13年)1月25日 不当利得返還請求事件 齋藤雅弘弁護士 03(3265)2771 ユニオントレード(株) 本件は、貸金業法43条のみなし弁済規定の適用が争われた事件であり、業者が貸付に際して交付した「金銭消費貸借契約証書」の記載だけでは同法17条1項所定の事項の記載が欠けている事案であった。業者は契約書以外に「返済表」及び「『ご案内』と題 […]

サラ金・裁判管轄

弁護士が任意整理を受任しサラ金会社に対し弁済案(東京3会の基準に基づく利息制限法に引き直した金額に将来性利息をつけないで分割弁済する)を提示したところ、サラ金会社が弁済案を拒否し高松簡易裁判所に訴訟を提起した事案について、松山簡裁への移送を認めた 高松簡易裁判所 脇定義 平成12年(サ)第1789号 2000年(平成12年)12月1日 野垣康之弁護士089(913)1266 サンライフ(株) 本件は、弁護士が任意整理を受任しサラ金会社に対し弁済案(東京3会の基準に基づく利息制限法に引き直した金額に将来性利息をつけないで分割弁済する)を提示したところ、サラ金会社が任意弁済案を拒否し金銭消費貸借契 […]

フランチャイズ

日本エル・シー・エーのフランチャイズ商法を違法と認めた事例 東京地方裁判所 川勝隆之・坪井宣幸・澤村智子 平成6年(ワ)第16421号外 2000年(平成12年)6月30日 損害賠償請求事件 瀬戸和宏弁護士 03(3265)2771 (株)日本エル・シー・エー 京都に本店を置く(株)日本エル・シー・エー(以下、日本LCAといいます)が、経営コンサルタントとして独立開業或いは業務の強化・拡大をめざす中小企業診断士、社会保険労務士或いは既に経営コンサルタントを開業している者らに対し、日本LCAのフランチャイズシステムに加盟すれば、営業拠点を紹介する、優秀なスーパーバイザーによるサポート体制が整備さ […]

裁判管轄

債権譲渡を受けた特定承継人も、譲渡人が契約の際締結した管轄合意の効力を受けるとした事例。専属的合意管轄がある場合であっても、合意管轄裁判所に移送した場合には訴訟の著しい遅滞を生じるおそれがあり又は当事者間の衡平に反する結果となると認められるときには、移送しないものとすることができると一般論を述べた後、本件では右事情が認められないとした事例 大阪地方裁判所 山下寛・大竹昭彦・渡部五郎 平成12年(ソ)第20号 2000年(平成12年)12月18日 移送決定に対する即時抗告事件 森弘典弁護士 052(262)7061 (株)オー・シー・エス 本件は、業者から大阪簡易裁判所に貸金請求の訴訟を提起され […]

クレジット・裁判管轄

クレジット会社の請求事件。管轄を東京簡裁から債務者の住所地の豊中簡裁に移送した事例 東京簡易裁判所 岩田和壽 平成12年(ハ)第12306号 2001年(平成13年)2月14日 貸金等請求事件 植田勝博弁護士 06(6362)8177 安田ユニオンクレジット(株) 債務者はクレジット会社に不当利得金返還請求訴訟を提起した(大阪簡易裁判所)。クレジット会社は約款に基いて東京簡易裁判所に貸金の請求をした(本件訴)。 債務者は管轄について次の主張をした。今国的ないし広域の営業活動がなされる消費者事件は、営業活動がなされた消費者の住所地を管轄裁判所とするべきである。 業者の一方的な管轄約款は適用される […]

文書提出命令

金融機関の貸出稟議書等について文書提出命令を認めた原決定が維持された事例 大阪高等裁判所 松尾政行・熊谷絢子・坂倉充信 平成12年(ラ)第385号 2001年(平成13年)2月15日 中嶋弘弁護士 06(6365)9181 整理回収機構 1 本件は、整理回収機構が木津信から貸金債権を譲り受け、その支払を求めて提訴した本案事件に関連して、被告(借り手側)が貸付稟議書等の文書提出を求めた事案である。 2 稟議書の文書提出命令については、最高裁平成11年決定があるが、本件では、申立人(被告・借り手側)が、木津信が破綻したために整理回収機構が稟議書を所持するに至ったこと、稟議書を提出しても木津信は営業 […]

先物取引

新規委託者保護義務違反、無断取引・仕切拒否、過当取引の違法行為を認定した上、それら諸行為の態様が悪質であるとして、公平の観点から、過失相殺を行わなかった事例 大阪地方裁判所 2000年(平成12年)11月30日 平成10年(ワ)第9486号 損害賠償請求事件 三木俊博弁護士 日光商品 ① 被害者は兵庫県但馬地方の男性会社員(45才)。商品先物取引では新規委託者。平成8年12月に営業社員の勧誘を受けて、商品先物取引を開始。以後、平成9年8月6日に全ての売買取引を終了するまで(約8カ月間)、3商品・4取引所で売買回数274回にわたる取引を行い、売買利益4840万円を上げたが、被告が取得した手数料が […]

商工ローン

債務者の商工ローン業者に対する利息制限法所定の金利を超える過払いがあるとして、不当利得返還請求を求めた件につき、1審判決を取消して、債務者の業者に対する不当利得金約337万円の返還を認めた事例 東京高等裁判所 2000年(平成12年)7月24日 平成11年(ネ)2030号 不当利得等請求控訴事件 茆原洋子弁護士 044(855)5414 (株)イッコー 本件についての判断事項は数点にわたる。詳細については本誌にて全文紹介する。 その判断事項は次の通りである。 利息天引きの場合には、利息制限法2条が適用される。これについては債務者が利息として任意に支払ったということは困難であり、貸金業法43条は […]

商工ローン

天引き利息の貸付については貸金業法43条1項は適用されないとして、利息制限法による残債務を計算し、貸付金は消滅しているとした事例 大阪高等裁判所 1999年(平成11年)12月15日 平成11年(ネ)2416号 連帯保証債務履行請求控訴事件 竹内寛弁護士 077(524)6981 (株)イッコー 商工ローンイッコーの債務者に対する請求について、1審判決を取消して業者の請求を棄却した。 判決は貸金業法43条1項は、注文上明らかではないが、立法の経緯に照らし、利息制限法1条1項または4条1項の特則であって同法2条の特則ではなく、同条の規定する天引利息には貸金業法43条1項は適用されないと解されるか […]

クレジット

クレジット契約の場合、販売業者は代理人(商)に実質的に準じる立場があるとして、販売業者がクレジット契約の相手方に契約締結の意思がないことを知り、または知るべかりしときには信販会社が知り、または知るべかりしときと同様に民法93条但書の解釈上は、信販会社は契約の効力を主張することはできないとした判決 東京高等裁判所 2000年(平成12年)9月28日 平成12年(ネ)第1143号 求償金請求控訴事件 芳野直子弁護士 045(662)2226 (株)ライフ 事案は、販売の実績のない架空クレジット契約を販売店と第3者が、被控訴人名義で契約してしまったことから、クレジット会社のライフが名義人である被控訴 […]

商工ローン

商工ローン業者の従業員が、交渉と称して債務者側の代理人弁護士に執拗に電話をかけ業務を妨害した事案について、ベルで交渉の席に着くことを強要する電話を執拗にかけたことは、正当な示談交渉の枠を逸脱したもので違法であるとして、損害賠償を認めた事例 和歌山地方裁判所 2000年(平成12年)11月27日 平成11年(ワ)第141号 損害賠償請求事件 豊田泰史弁護士 073(433)3980 (株)日栄、田中清秀 本件訴訟は、弁護士である原告が商工ローン業者である被告(株)日栄と和解交渉中に、被告日栄管理部職員の肩書で交渉に当たっていた被告従業員(当時日本信用保証(株)に出向中)が、執拗に原告の法律事務所 […]

サラ金

従前の取引経過を秘して、借換後の債権額にて仮差押を申立てた業者に不法行為責任を認め、仮差押を取消した事例 大阪簡易裁判所 2000年(平成12年)11月10日 平成12年(サ)第61015号 保全異議申立事件 辰巳裕規弁護士 (株)日本プラム 債務者は、平成11年2月23日に債権者から、金20万円を年利40%で借り入れ毎月1万円づつ返済をしてきたが、平成12年8月10日に残金15万円で借り換えの扱いとなっている。その後、平成12年8月22日に自己破産する旨の受任通知を発したところ、これに回答することなく、しかも、従前の取引経過を秘し借換後の名目上の残金である15万円を新たな消費貸借契約に基づく […]

PL(欠陥住宅)

建売住宅の建物に構造耐力性能や耐火性能等の欠陥があり、補修方法としては解体し再築する他ない場合に、売買契約の目的を達することができないとして、瑕疵担保責任に基づき売買契約の解除を認め、販売会社等に、代金相当額のほか、登記費用、火災保険料、住宅ローン保証料、住宅ローン既払い金利、契約印紙代、固定資産税、建築士調査費用、慰謝料、弁護士費用の賠償を命じた判決 大阪地方裁判所 2000年(平成12年)9月27日 平成11年(ワ)第10567号 損害賠償請求事件 田中厚弁護士 (株)アイワエステム 本件は、販売会社(株式会社アイワエステム)から土地付一戸建木造3階建住宅(以下建物を「本件建物」といい、敷 […]

証券取引

取引一任勘定取引契約締結後、投資の回数や態様において、従前の取引を遙かに上回り、極めて投機性の強い反面、外務員ひいては証券会社にとって、利益の大きいワラント取引を主体として、合理的な理由の認められない短期売却、多くは短期損切り売却等を短期間に繰り返し、その結果巨額の損失を累積させた一任勘定取引は、委任の本旨に反した過当な取引というべきである。 東京高等裁判所 1998年(平成10年)9月30日 平成10年(ネ)第664号 寄託金返還請求控訴事件 星隆文弁護士 03(3502)0081 野村証券(株) 本件は、証券会社に株式等売買の委託等をしていた顧客らが、証券会社の営業担当者との間で取引一任勘 […]

商工ローン

原告と被告との取引は、手形上の権利関係については、一通一通各別に成立して弁済によって消滅していることは明らかであるが、そのことが必ずしも、その原因関係である原告と被告との金銭消費貸借契約の個別化を決定づけるものではなく、原因関係については、手形上の権利関係を参考に、その人的関係である原告と被告との主観的は意思の合致内容に照らして、その実体的権利関係を認定するべきものである。本件各手形による貸付のうち、決済日と貸付日が同一で連続する手形貸付については、その原因関係である消費貸借契約としては一本として認定することができる。 鳥取地方裁判所倉吉支部 2000年(平成12年)7月13日 平成10年(ワ […]

サラ金

返済日を数日遅延したが、返済を継続していた事案につき、期限の利益の再度付与が認められた事例 加古川簡易裁判所 2000年(平成12年)10月31日 平成12年(ハ)第116号 貸金請求事件 辰巳裕規弁護士 三和ファイナンス(株) (事案) 原告三和ファイナンスは、被告に対し、平成11年4月28日に金50万円を年利39.931%で貸し付けた。被告は、以後、平成12年4月5日までの間、ほぼ毎月11回に渡り毎月の約定返済額である金2万5000円を返済してきた(最終回のみ金1万5000円しか入金していない。)。この間借増はなかった。ところが、被告は、第1回目の支払日を4日遅滞していたことから原告三和フ […]

破産・免責

借金の主たる原因が競馬によるギャンブルで破産法366条の9第1号、375条所定の免責不許可事由があるが、免責に対し異議申立した債権者は皆無であること、平成11年3月以降、競馬もやめ、真面目に働いて高齢の母親の世話をし、反省の念もみられ、更生の可能性があることから裁量的免責を認めた事例 大阪高等裁判所 2000年(平成12年)10月25日 平成12年(ラ)第971号 免責不許可決定に対する抗告事件 吉井正明弁護士 078(371)0171 本件は申立人の借金の主たる原因が競馬によるギャンブルであったことから、神戸地方裁判所は申立人の免責申立に対し、破産法366条の9第1号、375条所定の浪費によ […]

特定調停

金融機関からの借入について、金融機関に代位弁済した東京信用保証協会が、倒産した会社の代表取締役の連帯保証人に対し、求償金約200万円のうち、月1万円ずつの支払いにより合計88万円に達したときは、その余の債務を免除する旨の特定調停が成立した事例 東京簡易裁判所 2000年(平成12年)11月10日(調停成立) 平成12年(特ノ)第5384号 特定調停申立事件 大西英敏弁護士 03(5473)0691 東京信用保証協会 本件調停は、平成9年11月に弁護士介入により、開始された合計15件の任意整理の内、東京信用保証協会については、他社と異なり大幅な譲歩ができないとして14社と和解済み後も未処理となっ […]

PL

本件は、原告である被害者が、昼食に買ったダブルチーズバーガーセットのオレンジジュースを飲んだところ、ガラスの破片のようなものが刺さり、出血、嘔吐した。勤務先の会社の診療所の医師が、救急車を手配し、証拠のジュースを国立病院まで運ばせたが、病院のミスで、廃棄してしまった事件 名古屋高等裁判所 2000年(平成12年)5月10日 平成元年(ネ)第679号 マクドナルドオレンジジュース異物混入事件 平塚雅昭弁護士 052(222)1775 日本マクドナルド(株) 第1審名地裁は、複数の間接事実をあげ、「ジュースに、それを飲んだ人の喉に障害を負わせるような異物が混入していたという事実自体は明らかである」 […]

先物取引

原告はエース交易の上場記念の広告をみて、金の現物を買い、かつ1年後に2億4000万の定期が満期になるので、頭金のつもりで金200kgを注文し、その時のパンフで被告にビデオを申込んで勧誘を受けるに至った50才代の料理店経営者であるが、勧誘に負け、現物引取りの意思で(アンケートにも理解度の難しい回答あり)、エース交易での現引予定金を被告に預託し、金2億1000万の損をした。当初の説明義務違反、新規委託者保護義務違反、無意味な反復継続取引を含め20%の過失相殺をして8400万の損害を認め、後半の取引は自己責任としてすべて棄却された。債務不履行構成 大阪地方裁判所 2000年(平成12年)11月21日 […]

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