要 旨 第一審判決に基づいて被告が回収した金額と控訴審判決による金額の差額について、原告が不当利得返還請求権を取得するに至る可能性があることは、破産手続開始決定がされた時点において当然に予測されるものであり、被告が破産手続開始申立書の債権者一覧表に原告を登載し、報告書においてその事情を説明していたという経緯からすれば、上記差額の不当利得返還請求権は、破産債権である
裁判所 横浜地方裁判所第9民事部
髙宮健二
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)7月20日
事件番号 平成3年(ワ)第350号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 (株)エイワ
問合先 八木 宏弁護士 0776(22)0168
要 旨 違法業者に対する損害賠償請求訴訟と、銀行に対する債権者代位訴訟について、民訴法38条前段の併合要件該当性と、これに伴う民訴法7条の併合管轄を認めた事例
裁判所 札幌地方裁判所
谷口哲也、亀井佑樹、木村大慶
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)10月19日
事件番号 令和3年(ソ)第7号
事件名 移送決定に対する抗告事件
業者名等 住信SBIネット銀行(株)、トータルインベストメント(株)
問合先 山本晋弁護士 011(204)6125
要 旨 セゾンカードについて、セゾンカード規約内容から1回払いが選択された借入れについても過払金充当合意を肯定した例(リボ払い・1回払い一連)。最長700日の中断期間のある同一基本契約に基づく取引の一連性を肯定、約定利率を年18%に変更した後の不当利得性を肯定
裁判所 東京地方裁判所
大濱寿美
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)8月26日
事件番号 平成元年(ワ)第35605号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 (株)クレディセゾン
問合先 八下田学弁護士 03(6383)2611
要 旨 No.2518に対するアイフルの控訴を棄却した控訴審判決
裁判所 秋田地方裁判所
綱島公彦、工藤 智、川島 堤
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)10月8日
事件番号 令和3年(レ)第3号
事件名 不当利得返還請求控訴事件
業者名等 アイフル(株)
問合先 近江直人弁護士 0182(33)3238
要 旨 無担保リボ契約から不動産担保リボ契約に切り替えられた事案の過払金請求について、一連計算を認めた一審判決
裁判所 横手簡易裁判所
三井憲人
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)5月14日
事件番号 令和2年(ハ)第37号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 アイフル(株)
問合先 近江直人弁護士 0182(33)3238
要 旨 会社及び会長が一体となって、社内において労働者に対し、①人種差別的な内容ないしこれを助長する内容を含む文書を大量に配布した行為や②教科書展示会でのアンケートの記入を強く勧奨した行為、③提訴した原告を非難する内容の文書を配布した行為について、その態様、程度が社会的に許容する限度を超えており、原告の人格的利益を侵害して違法であるとして損害賠償請求を認めた事例
裁判所 大阪地方裁判所堺支部第1民事部
中垣内健治
判決・和解
・決定日 2020年(令和2年)7月2日
事件番号 平成27年(ワ)第1061号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 フジ住宅(株)
問合先 冨田真平弁護士 06(6633)7621
要 旨 開運商法に加担した寺院及び住職について、開運商法業者の不法行為に該当する可能性を認識し得たとして損害賠償責任を肯定し、寺院の宗派の責任については、最低限の対応は行っていること、宗派の事業の執行たる外形を有する行為ではなかったとしてその責任を否定した事案
裁判所 東京地方裁判所民事第34部
桃崎 剛、稲玉 祐、清光成実
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)3月31日
事件番号 平成28年(ワ)第28892号、他1件
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 (株)さくら、(株)ひかり、(株)笑福堂
問合先 川井康雄弁護士 03(3431)4488
要 旨 納骨堂の経営許可は宗教法人が持っているところ、実際には別の営利法人が納骨堂を経営していた(名義貸し)。ビル型納骨堂の場合、エレベーター等の維持費がかかるが、納骨堂を運営していた宗教法人等には今後の運営を営む資力がなく、継続的な運営が難しい。これらを理由に、納骨堂の利用者が代金相当額の損害賠償請求を求めたところ、大阪高裁は同額の賠償責任を認めました
裁判所 大阪高等裁判所第6民事部
大島眞一、橋詰 均、福井美枝
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)2月16日
事件番号 令和2年(ネ)第1398号
事件名 不当利得返還 契約代金返還請求控訴事件
業者名等 梅旧院、光明殿(株)
問合先 井上正人弁護士 06(6773)9114
要 旨 家賃債務保証業者が、所定の要件を満たす場合に、賃借人が賃借物件を明け渡したものとみなすことができるとする条項が、消費者契約法8条1項3号に該当せず、同法10条により無効とされるものではないと判断して、適格消費者団体による使用差止等の請求を棄却した事例
裁判所 大阪高等裁判所第7民事部
西川知一郎、栩木有紀、森田 亮
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)3月5日
事件番号 令和元年(ネ)第1753号、令和2年(ネ)第1891号
事件名 消費者契約法12条に基づく差止等請求控訴、同附帯控訴事件
業者名等 フォーシーズ(株)
問合先 増田 尚弁護士 06(6633)7621
要 旨 市街化調整区域の土地及び建物(都計法の線引き前に建築された飲食店と線引き後に違法建築された住宅)の売買契約において、「住宅建物は再築不可」との建築制限の説明しかなかったところ、買主が自治体から用途制限のため居住を禁じられ、用途変更許可のために住宅建物除却を余儀なくされた事案で、仲介業者に住宅解体費や居住のための店舗改装費等の損害賠償責任を認めた判決
裁判所 京都地方裁判所
久留島群一、中野彩子、浦恩城泰史
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)1月19日
事件番号 平成29年(ワ)第230号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 控訴中ゆえ公表しない
問合先 神崎 哲弁護士 075(211)6700
要 旨 2階建ての枠組壁工法で施工された注文住宅に関し、擁壁に滑動及び破壊の危険があること、布基礎の根入れ深さが不足していること、強風に対する壁量が不足していることなどを瑕疵として認定し、瑕疵を是正するには建物を解体再築するしかないとして、施工業者及び工事監理者に対する解体再築費用その他の損害賠償が認められた事案
裁判所 那覇地方裁判所石垣支部
百瀨 玲
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)2月16日
事件番号 平成27年(ワ)第44号
事件名 損害賠償等請求事件
業者名等 (株)信用組
問合先 鳥川慎吾弁護士 06(4706)6205
要 旨 敷地に軟弱地盤があったにもかかわらず、地盤補強工事を行わずに建物を建てた結果、不等沈下によって建物に傾斜が生じたことについて、請負業者には不等沈下の原因となり得る軟弱な粘性土層が不均等な層厚で存在していることを疑う契機が現実に存在したことを理由に、地盤調査義務があることを認めた判決
裁判所 大津地方裁判所民事部
西岡繁靖、岡田慎吾、林 宏樹
判決・和解
・決定日 2020年(令和2年)3月12日
事件番号 平成29年(ワ)第448号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 北村産業(株)
問合先 壽彩子弁護士 075(604)1177
要 旨 株価指数証拠金取引(くりっく株365)について、投資経験のない者に対する勧誘について適合性原則違反、説明義務違反の違法性を認め、損害賠償請求を一部認容し(過失相殺4割)、業者の立替金請求については、信義則に反するとして、請求を棄却した判決
裁判所 岡山地方裁判所第2民事部
小嶋宏幸
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)6月4日
事件番号 平成30年(ワ)第424号、第785号
事件名 損害賠償請求事件(立替金等請求事件)
業者名等 (株)フジトミ
問合先 大本崇弁護士 086(231)2885
裁判所 名古屋地方裁判所民事第6部
加島滋人、治部宏樹
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)5月20日
事件番号 平成30年(ワ)第3910号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 KOYO証券(株)
問合先 正木健司弁護士 052(961)3071
要 旨 日本育英会(現・独立行政法人日本学生支援機構)から奨学金を借り受けた元奨学生の単純保証人であった原告らが、他に保証人(連帯保証人)がいるために自己に分別の利益があることを知らず、保証債務額を超える金額の支払いをしたため、当該超える額の金額について不当利得返還請求権に基づいて過払金の返還を認めた事例
裁判所 札幌地方裁判所民事第3部
小西俊輔、豊富 育
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)5月13日
事件番号 令和元年(ワ)第916号
事件名 不当利得返還等請求事件
業者名等 (独行)日本学生支援機構
問合先 西 博和弁護士 011(206)0768
要 旨 書面には、原契約を変更するものではない旨の記載がある上、貸付停止をするなどの記載はない。仮に、貸付停止措置がとられていたとしても、信用状態が回復するなどした場合には新たな貸付けが再開されることはあり得ると考えられることからすると、基本契約に基づく新たな借入金債務が発生する余地はなくなっており、それが客観的にも認識可能であったと認めるには足りない
裁判所 大阪地方裁判所第19民事部
田郷岡正哲
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)3月25日
事件番号 令和2年(ワ)第4635号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 アイフル(株)
問合先 西尾剛弁護士 06(6366)0312
要 旨 労働者が、給与債権を譲渡して譲渡代金額を貰い、次の給料日に譲渡をした給与債権額を勤務先に知られないよう自分で支払うという「給与ファクタリング」について、労働基準法、貸金業法、出資法に違反(犯罪)して、公序良俗違反。不法行為に基づいて、業者と代表者に対して、業者に支払った金額全額、慰謝料、弁護士費用の損害賠償を認めた事例(欠席判決)
裁判所 大阪地方裁判所
石川千咲
判決・和解
・決定日 2021年(令和3年)6月21日
事件番号 令和2年(ワ)第6482号
事件名 損害賠償請求事件
業者名等 (株)健麗堂(ジャパンファクタリング)
問合先 植田勝博弁護士 06(6362)8177
要旨 破産手続きで債権者名簿に記載しなかった奨学金債権に免責の効果が及ぶかにつき、刑務所に収監されていたため請求書が届いていなかったこと、総債権額の1割未満の債権であること、不誠実でない破産者の更生を目的とする免責制度の趣旨・目的から、免責決定の効果を認めない程の過失は認められないとして「破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった債権」に該当しないとされた
裁判所 中津川簡易裁判所 上杉誌朗
判決・和解・決定日 2011年(平成23年)3月24日
事件番号 平成22年(ハ)第186号
事件名 奨学金返還請求事件
業者名等 (独行)日本学生支援機構
問合先 伊藤知恵子弁護士 0572(59)4201
要旨 約定の支払期限を徒過した後の返済があることを認定しつつも、返済金受領の際にこれを利息でなく遅延損害金として受領した旨の意思表示を原告に対して欠かさず行っていた旨の事実を認めるに足りる証拠はなく、被告が認めた場合、実際には期限の利益を失わないとする場合があることが契約上明らかにされており、本件においては、被告が原告に対し、期限の利益を宥恕したものと解するのが合理的であるなどとして、取引のすべてを利息の利率によって引き直し計算すべきであるとした事例(確定)
裁判所 福井簡易裁判所 熊野浩靖
判決・和解・決定日 2021年(令和3年)2月24日
事件番号 令和2年(ハ)第468号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 アペンタクル(株)
問合先 八木宏弁護士 0776(22)0168
要旨 原告が不法行為地を管轄する裁判所に給料ファクタリング業者相手に債務不存在確認請求及び取立てが違法とする損害賠償請求訴訟を提起したところ、被告が、東京地裁に専属的合意管轄があるとし、移送申立てをした。原審は移送申立てを容認したが、高裁では、期限前の取立ては想定されておらず、損害賠償請求については専属的合意管轄をした契約の範囲外であるとして、移送申立てを却下した
裁判所 福岡高等裁判所第3民事部 阿部正幸、浅香幹子、富張邦夫
判決・和解・決定日 2020年(令和2年)6月11日
事件番号 令和2年(ラ)第132号
事件名 移送決定に対する即時抗告事件
業者名等 ミナミ実業(株)
問合先 田中芳太郎弁護士 096(359)0830