要旨 開運等の効果を謳って「天珠」(てんじゅ)というアクセサリーを被控訴人(34歳・男性)に対し6回にわたり高額で売り付けた事案について、詐欺にあたるか、そうでなくても代金支払いにつき軽率又は稚拙な判断能力の低下に乗じた社会的相当性を欠く販売方法が採られたもの(つけ込み型勧誘)として、不法行為(使用者責任)を認めたもの(過失相殺なし)裁判所 大阪高等裁判所第13民事部木納敏和、山本善彦、安田大二郎判決・和解・決定日 2019年(令和元年)12月25日事件番号 令和元年(ネ)第1611号事件名 損害賠償等請求控訴事件業者名等 (株)タマインターナショナル(ザ・グリーンターライオンモール堺鉄砲町店 […]
要旨 生活保護利用者の収入申告について、当該収入が福祉事務所において本来収入認定すべきではなかったものであったにもかかわらず、誤って収入認定し、保護費が減額されたことについて、処分の取消しがされた後、違法に控除された保護費が正しく支給されただけでは足りないとして、別に損害金を請求し、正しい支給がなされるまでの遅延損害金と裁判に伴う弁護士費用の請求が認められた判決裁判所 京都地方裁判所第3民事部 増森珠美、力元慶雄、上田千愛判決・和解・決定日 2019年(平成31年)3月12日事件番号平成29年(ワ)第3270号事件名 損害賠償請求事件業者名等 京都市問合先 尾藤廣喜弁護士 075(222)22 […]
要旨 平成12年5月24日契約のローンカード「アメニティ」契約(第1取引)とオリコカード契約(第2取引)とを合わせて一連取引とはいえないが、借主が両取引に基づく各債務を一括して支払うことにより第2取引について過払金が発生した場合、この過払金は、特段の事情のない限り、借主は、その当時存在する第1取引の債務への当該過払金の充当を指定したものと推認する、判断した判決裁判所 西都簡易裁判所吉村哲郎判決・和解・決定日 2019年(令和元年)11月27日事件番号 平成31年(ハ)第5号事件名 不当利得金返還請求事件業者名等 (株)オリエントコーポレーション問合先 宮田尚典弁護士 0985(22)0825 […]
要旨 約定残債務を一括返済した後に、引落しの取消処理が間に合わず引落しがされてしまい、後に返金した場合であっても、返金までの期間は、悪意の受益者であると認めた例裁判所 宮崎簡易裁判所 濱田 孝判決・和解・決定日 2019年(令和元年)12月17日事件番号 令和元年(ハ)第322号事件名 過払金等請求事件業者名等 ライフカード(株)問合先 小林孝志弁護士 0985(62)2317 かなり細かい論点であるが、平成25年12月30日に引落し予定であったところ、原告が予め連絡して、残債務を一括返済をする旨申入れ、同月27日に約定残債務を一括にて弁済し、完済させた。しかし、引落しの取消しが間に合わなかっ […]
要旨 第1取引最大貸付額10万円未満、第2取引貸し付け開始時に貸付額100万円、中断期間114日のリボルビング取引で、第1取引と第2取引をそれぞれ分断計算で堤訴したところ、第1回期日前に勝訴的和解ができた事例 裁判所 東京地方裁判所 判決・和解・決定日 2019年(令和元年)11月6日 事件番号 令和元年(ワ)第26040号 事件名 不当利得返還等請求事件 業者名等 SMBCコンシューマーファイナンス(株) 問合先 杉山程彦弁護士 046(825)9590 SMBCコンシューマーファイナンスにおいて、原告は、平成17年2月4日から、平成19年7月17日まで、最大貸付額は10万円未満であるリボル […]
要旨 平成18年1月13日の最高裁判決後に取引が開始した件の過払訴訟において、アコムが、「元金又は利息の支払を遅滞したときには、当然に期限の利益を失う」という期限の利益喪失条項を削除したことを理由として、みなし弁済を主張した事例 裁判所 那覇地方裁判所民事第2部 小西圭一 判決・和解・決定日 2019年(令和元年)9月25日 事件番号 平成31年(ワ)第196号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 アコム(株) 問合先 安井琢磨弁護士 098(917)4475 本件は、平成18年1月13日の最高裁判決後に取引が開始した件についての過払訴訟において、アコムがみなし弁済を主張した事案である。ア […]
要旨 コムテックスの従業員らの勧誘・受託行為には、指導・助言義務違反、信任・誠実公正義務違反等の違法性があるとして不法行為責任を認めるとともに、代表取締役ら役員は、同社において法令等遵守及び内部管理体制を確立・整備し、適正な勧誘・受託の履行を確保する義務に違反しているとして、会社法429条1項の責任を認めた高裁判決
裁判所 名古屋高等裁判所民事第1部 倉田慎也、大場めぐみ、久保孝二
判決・和解・決定日 2019年(令和元年)8月22日
事件番号 平成30年(ネ)第936号
事件名 損害賠償請求控訴事件
業者名等 (株)コムテックス
問合先 正木健司弁護士 052(961)3071
要旨 No.2425の控訴審判決 裁判所 東京高等裁判所第11民事部 野山宏、原克也、池田知子 判決・和解・決定日 2019年(令和元年)9月4日 事件番号 平成31年(ネ)第1899号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等(株) バイクオフコーポレーション、ゲートプラス 問合先 中村昌典弁護士 03(5919)0745 情報提供義務違反を認定し、損害として支払った加盟金のほか、給与相当額10か月分を逸失利益として認定し、故意の不法行為であるとして過失相殺を否定した一審判決の判断を維持し、フランチャイズ本部側の控訴を棄却した。 判決PDF
要旨 放置自転車の回収業のフランチャイズ本部による加盟希望者に対する説明が情報提供義務違反にあたると認定した事案(過失相殺なし)裁判所 東京地方裁判所民事第31部 小野寺真也、湯浅雄士、内藤秀介判決・和解・決定日 2019年(平成31年)3月14日事件番号 平成29年(ワ)第10249号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)バイクオフコーポレーション、ゲートプラス問合先 中村昌典弁護士 03(5919)0745 本誌116号361頁と同種事案。放置自転車回収業を展開するフランチャイズ本部は、パートナーとして加盟すれば年間700万円以上の利益が出るとして加盟者を勧誘し、加盟金等を加盟者に支払わ […]
要旨 家賃保証会社と消費者間の保証委託等の契約(住み替えかんたんシステム保証契約)の条項について、適格消費者団体が消費者契約法12条3項に基づく差止請求を行い、一定の事由がある場合に、原契約賃借人が明示的に異議を述べない限り、賃借物件の明渡しがあったものとみなす権限を家賃保証会社に付与する条項について、同法8条1項3号に違反するとして差止めを認めた事例裁判所 大阪地方裁判所第4民事部 西村欣也、髙原知明、宮崎陽介判決・和解・決定日 2019年(令和元年)6月21日事件番号 平成28年(ワ)第10395号事件名 消費者契約法12条に基づく差止等請求事件業者名等 フォーシーズ(株)問合先 消費者支 […]
要旨 ①貸金業者から3年分の取引履歴のみ開示されながら、9年間の取引の推認を認めた事例②貸金業者の貸金債権を放棄する旨の債権放棄確認書に精算条項があったとしても、過払金返還請求権の存否等の説明がなされていない事情のもとでは、同確認書による合意は、過払金返還請求権を対象とした和解合意ではないとした事例(被告控訴)
裁判所 大津地方裁判所民事部 岡田慎吾
判決・和解・決定日 2019年(令和元年)8月30日
事件番号 平成29年(ワ)第32号
事件名 不当利得返還等請求事件
業者名等 大栄ローン
問合先 黒田啓介弁護士 077(510)5758
要旨 当事者間に借入金債務の存否や金額に争いがあったわけではなく、単に経済的に困窮した被控訴人が、控訴人が主張する債務の存在を前提に毎月の返済額の軽減を求めていたにすぎないと認められ、本件変更合意も、控訴人が主張する債務の存在を前提に、その弁済方法を取り決めたに過ぎないものと認められるから、「当事者が互いに譲歩をし」たとも、「争いをやめることを約」したともいえない
裁判所 大阪高等裁判所第13民事部 木納敏和、森崎英二、安田大二郎
判決・和解・決定日 2019年(令和元年)8月28日
事件番号 平成31年(ネ)第810号
事件名 不当利得返還請求控訴事件
業者名等 CFJ合同会社
問合先 西尾剛弁護士 06(6366)0312
同一基本契約内における3年弱の分断について、具体的な事実関係を踏まえて、過払金充当合意が認められるとして、一連計算を肯定し、かつ、消滅時効も否定した例
裁判所 東京地方裁判所民事第41部 髙橋玄
判決・和解・決定日 2019年(令和元年)10月3日
事件番号 平成31年(ワ)第582号
事件名 不当利得返還請求事件
業者名等 SMBCコンシューマーファイナンス(株)
問合先 小林孝志弁護士 0985(62)2317
要旨 被告(金融商品取引業者)が、原告(取引当時42歳の会社役員、女性)に対し、インターネット取引による取引所為替証拠金取引(くりっく365)及び取引所株価証拠金取引(くりっく株365)を勧誘して取引を行わせて5325万円余の損失を与えた事例において、説明義務違反、過大取引の勧誘による違法があるとし、被告に対して、4098万円余の損害賠償を命じた事例(過失相殺3割)裁判所 京都地方裁判所第3民事部 増森珠美、佐藤彩香、牛島賢判決・和解・決定日 2019年(令和元年)8月27日事件番号 平成28年(ワ)第3688号事件名 損害賠償請求事件業者名等 豊商事(株)問合先 住田浩史弁護士 075(22 […]
要旨 いわゆる原野商法事件において、原野商法を行っている不動産業者に対して、専任の宅建士として名義貸しを行った宅建士に共同不法行為責任を認めた裁判例 裁判所 東京地方裁判所民事第25部 鈴木昭洋 判決・和解・決定日 2019年(令和元年)7月16日 事件番号 平成30年(ワ)第28806号 事件名 損害賠償等請求事件 業者名等 須藤章夫(宅建士) 問合先 山口翔一弁護士 048(825)8312 原野商法を行う宅地建物取引業者が、宅建業免許を取得するためには、宅建業法上、専任の宅建士を置かなければならない。しかしながら、原野商法を行う宅建業者においては、宅建業の免許付与を受けるために、専任の宅 […]
要旨 原野商法業者の専任の宅地建物取引士について、被害者に適法な取引であると見せかけて安心させるために利用されることを認識し、あるいは認識し得たにもかかわらず、原野商法業者の専任の宅地建物取引士に就任し、原野商法業者の違法行為を容易にしたと認めるのが相当であるとして、共同不法行為責任を負うとした判決裁判所 東京高等裁判所第16民事部 萩原秀紀、西森政一、矢向孝子判決・和解・決定日 2019年(令和元年)7月2日事件番号 平成30年(ネ)第5230号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)三井開発、同社専任宅地建物取引士問合先 竹村直樹弁護士 03(3501)3600 原野商法業者が、被害者 […]
要旨 開運等の効果を謳って「天珠」(てんじゅ)というアクセサリーを高額で売り付けた事案について、実質的に暴利行為であること、目的隠匿勧誘、長時間勧誘、組織的反復継続性を認定し、不法行為(使用者責任)を認めたもの(過失相殺なし)裁判所 大阪地方裁判所堺支部第2民事部 井田宏判決・和解・決定日 2019年(令和元年)5月27日事件番号 平成29年(ワ)第589号事件名 損害賠償等請求事件業者名等 (株)タマインターナショナル(ザ・グリーンターライオンモール堺鉄砲町店)問合先 岡崎宣利弁護士 06(6940)0292 天珠(てんじゅ)とはメノウ等の天然石に薬草等を混ぜ合わせ文様を染みこませて焼き上げ […]
要旨 本件は、平成29年5月30日の時点で同年3月1日付の保護廃止決定がなされ、更に平成28年12月から平成29年2月までの期間中に過支給を行ったとして処分庁がなした法63条に基づく費用返還決定に対し、その処分の取消しを求めた審査請求事件である裁判所 大阪府知事松井一郎判決・和解・決定日 2018年(平成30年)11月6日事件番号 社援第2239号事件名 審査請求事件業者名等 泉大津市社会福祉事務所長問合先 新川眞一司法書士 072(444)9931 審査請求人は、平成26年から生活保護を利用していたが、平成28年12月26日に処分庁に赴き、同世帯員の孫が実母(審査請求人の子)の居住する隣県に […]
要旨 旧レイクの新レイクに対する平成10年の資産等の一括譲渡の際に、新レイクは当該資産譲渡契約書(ただし、一部のみ開示)の文言を根拠に過払金を承継していないと争った事案において、新レイクが旧レイクに消費者金融債権を担保に約5300億円を融資したなどの新レイク側の社長の発言記事等を根拠に当該融資に関する金銭消費貸借契約書及び担保設定契約書の提出を命じた決定 裁判所 八女簡易裁判所 古庄範行 判決・和解・決定日 2019年(令和元年)6月18日 事件番号 令和元年(サ)第5号(本案平成30年(ハ)第84号) 事件名 文書提出命令申立事件(本案不当利得返還請求事件) 業者名等 新生フィナンシャル(株 […]
要旨 貸金業者が主張する取引開始日に係る契約書控えについての文書提出命令を受けて、貸金業者が貸金請求を放棄した事例 裁判所 大阪簡易裁判所 寺田俊弘 判決・和解・決定日 ①2017年(平成29年)7月24日 ②2017年(平成29年)9月27日 事件番号 ①平成29年(サ)第334号 ②平成28年(ハ)第32688号 事件名 ①文章提出命令申立事件 ②貸金請求事件 業者名等 (株)三光 問合先 井上耕史弁護士 072(221)0016 貸金業者(原告)が、平成22年7月10日が取引開始日(証書貸付)であると主張して、残元本6万円弱の貸金請求訴訟を提起した。借主(被告)には全く資料がなかったが、 […]