要旨 医師及びその妻による、約7年8月、3支店、6担当者に及ぶ証券取引(外債、投信、現物株、信用株)の事案につき、投資信託の説明義務違反及び違法な乗換売買、株式の過当取引を認めた事例 裁判所 横浜地方裁判所第5民事部 水野邦夫、宮坂昌利、太田雅之 判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月25日 事件番号 平成16年(ワ)第3939号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 岡三証券(株) 問合先 西本暁弁護士 045(663)6933 まず、投資信託の説明義務違反の有無を商品別に判断し、2つの投信について違法性を認めた(7割過失相殺)。次に、投信間の乗換売買の違法性につき、「担当者が、手数 […]
要旨 先物取引被害について損害賠償を認めた事例(過失相殺3割) 裁判所札幌地方裁判所民事第2部 中野琢郎 判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月26日 事件番号 平成19年(ワ)第3111号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 大阪岡安商事(株) 問合先 青野渉弁護士 011(233)7001 被害者は、会社経営者。被害額8314万1310円で、うち手数料は4147万5210円。取引期間は、3年5カ月間、月間売買回転率は仕切件数ベースで34.1回。重複をカウントしない方法でも特定売買比率は84.6%。また、取引の大半において常時両建がされている。 判決は、一任売買、説明義務違反、過当 […]
要旨 海苔業者が海苔養殖機を販売店から提携ローン型クレジットで購入したが、販売店が商品を納入しないまま倒産したため、クレジット会社に抗弁を対抗した事案において、購入者は商品受領書に認印を押印しているが、それだけでは支払い停止が信義に反すると認めることができないことは明らかだとして、契約書裏面条項による抗弁対抗を認めた事例 裁判所 高松高等裁判所第2部 杉本正樹、市原義孝、佐々木愛彦 判決・和解・決定日 2009年(平成21年)5月21日 事件番号 平成20年(ネ)第382号 事件名 求償債権請求控訴事件 業者名等 日立キャピタル(株) 問合先 平田元秀弁護士 079(222)0684 一審原告 […]
要旨 国内公設先物事件で、1審は外務員と会社の他、管理部長、統括本部長の責任を認めたが、一部の被告の責任を否定し、過失相殺4割。控訴審では実損884万円をはるかに上回る950万円を、損害賠償として被告全員が支払う旨の裁判上の和解が成立 裁判所仙台高等裁判所秋田支部準備手続室 寺西和史 判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月3日 事件番号 平成20年(ネ)第50号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 新日本商品(株)、外 問合先 津谷裕貴弁護士 018(864)2255 実損の113%回収(対新日本商品) 第1(原審) 秋田地判平成20年3月31日(先裁集51号530頁) 1 新日 […]
要旨 刑事摘発された「貴金属スポット保証金」を行っていた業者の役員・従業員らについて、この種取引が賭博行為として違法であり、特商法施行令3条3項はこの種取引の違法性を阻却するものではないと判示し、過失相殺を明示的に否定して損害の全部の賠償を命じた事例裁判所 東京地方裁判所民事第24部 矢尾渉、澤野芳夫、長博文判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月25日事件番号 平成20年(ワ)第18996号事件名 損害賠償請求事件業者名等 宮内一仁(あさひアセットマネジメント㈱代表取締役)ら問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 いわゆるロコ・ロンドン貴金属取引商法については、取引自体が違 […]
要旨 宗教法人のリース契約について実質的にクーリング・オフを認めた勝訴和解が成立した事例裁判所 大阪高等裁判所第13民事部準備手続室宮武康判決・和解・決定日 2009年(平成21年)6月5日事件番号 平成20年(ネ)第2940号事件名 損害賠償請求等控訴事件業者名等 (株)クレディセゾン問合先 大濵巌生弁護士 075(257)1546 本件は、訪問販売により宗教法人が株式会社クレディセゾンとの間で締結した複合機のリース契約(リース料月額3万1500円、72回払い、リース料総額226万8000円)について、特定商取引法によるクーリング・オフ、詐欺取消、錯誤無効、消費者契約法による取消、公序良俗違 […]
要旨 いわゆる年金担保貸付について、年金受給者である原告の生活を困窮させる反社会的な違法行為であり、業として金銭の貸付を行う者の行為としては著しく相当性を欠くとして不法行為に該当すると判示し、被告が具体的貸付金額や充当関係等を明らかにせず損害額を具体的に争う主張をしていない以上、損害から控除すべきものは認められないとして、支払金額全額を因果関係のある損害と認めた事例裁判所 福岡地方裁判所第5民事部 藤田正人判決・和解・決定日 2009年(平成21年)4月23日事件番号 平成20年(ワ)第5013号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)ダイキ問合先 岩熊豊和弁護士 092(752)3208 平 […]
要旨 本件は、セキュリティシステムを内蔵したパソコン関連商品の貸与が指定役務にあたるとし(「電子計算機の貸与」、施行令3条の別表第3の第2号チ)、被告は宗教法人であり、その主たる活動内容自体が営利を目的としたものではないなどとして、特商法26条1項の適用除外に該当しないとし、クーリング・オフを認め、請求を棄却した裁判所 東京地方裁判所民事24部 荻原弘子判決・和解・決定日 2009年(平成21年)4月13日事件番号 平成20年(ワ)第29631号事件名 リース料請求事件業者名等 シャープファイナンス(株)問合先 大塚陵弁護士 03(3502)0081 本件は、いわゆる電話機等リースの事案である […]
要旨 ニューファイナンスの期限前の返済の場合に違約金を負担するとの契約条項が消費者契約法10条の信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるとして同条項の差止めを命じた事例裁判所 京都地方裁判所第6民事部辻本利雄、和久田斉、波多野紀夫判決・和解・決定日 2009年(平成21年)4月23日事件番号 平成20年(ワ)第1079号事件名 契約条項使用差止等請求事件業者名等 ニューファイナンス(株)問合先 黒木理恵弁護士 06(6223)1717 消費者契約法上の適格消費者団体である消費者支援機構関西(KC’s)が提起した差止請求訴訟である。対象としたのは、消費者が、貸付金の返済期日が到来する […]
要旨 年金の払い込まれる預金口座から自動送金の方法による返済を指示した行為は不法行為に該当するとして、支払総額及び慰謝料、司法書士費用の損害賠償を認めた裁判所 堺簡易裁判所 宮下耕治判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月5日事件番号 平成20年(ハ)第814号事件名 損害賠償請求事件業者名等 ベストワンこと松山國秀問合先 前田勝範司法書士 06(6316)8651 本件は、直接、年金証書等を担保として預かるようなケースではなく、その脱法手段として、年金の払い込まれる預金口座から自動送金の方法による返済を指示していたケースである。貸金業法の改正で、これらの行為も禁止されることとなったが […]
要旨 預金債権の執行について、差押命令送達の日から3営業日の間に発生する(増加する)預金部分について包括的差押命令が発せられた事例裁判所 高松地方裁判所観音寺支部 辻井由雅判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月25日事件番号 平成21年(ル)第23号事件名 債権差押命令申立事件業者名等 未公開株商法業者取締役問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 詐欺商法構成員には、預金口座から頻繁に出金手続を繰り返すことによって強制執行手続を不当に回避しようとする傾向が如実に見られるところであり、本件申立はこれに対抗して債権執行手続の実効を図ろうとしたものである。すなわち、現在は、差押命 […]
要旨 銀行の弁護士会の照会及び裁判所の調査嘱託に対するヤミ金口座の開示義務 裁判所 最高裁判所第3小法廷 堀籠幸男、藤田宙靖、那須弘平、田原睦夫、近藤崇晴 平成19年オ第669号、平成19年(受)第769号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)11月25日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 植田勝博弁護士06(6362)8177 業者名等 みずほ銀行、三井住友銀行 判決PDF
要旨 過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては、同取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は、過払金返還請求権の行使について上記内容と異なる合意が存在するなど特段の事情がない限り、同取引が終了した時点から進行するものと解するのが相当であるとして、過払金の時効消滅を否定した最高裁判決 裁判所 最高裁判所第2小法廷 古田佑紀、今井功、中川了滋 平成20年(受)第1170号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月6日事件名 不当利得返還請求事件問合先 大田原俊輔弁護士 0857(29)6990業者名等 プロミス(株) 本年になって出された過払金の消滅時効の起 […]
要旨 過払金返還請求権の消滅時効の起算点を、取引終了時とした最高裁判決。取引の終了時の判断基準については触れていない裁判所 最高裁判所第3小法廷 那須弘平、藤田宙靖、堀籠幸男、田原睦夫、近藤崇晴平成20年(受)第543号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月3日事件名 不当利得返還請求事件問合先 瀧康暢弁護士 0586(26)6266業者名等 プロミス(株)最高裁第1小法廷平成21年1月22日判決に続き、過払金返還請求権の消滅時効の起算点を取引の終了した時とした。なお、取引の終了時点がいつなのかは、判断していない。理由中に1月22日判決と比べて特に目新しい判断はないが、田原睦夫裁判官 […]
要旨 預金債権の執行について、差押命令送達の日から3営業日の間に発生する(増加する)預金部分について包括的差押命令が発せられた事例裁判所奈良地方裁判所 福田敦平成21年ル第77号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月5日事件名 債権差押命令申立事件問合先 荒井哲朗弁護士03(3501)3600業者名等 公開せず 詐欺商法構成員には、預金口座から頻繁に出金手続を繰り返すことによって強制執行手続を不当に回避しようとする傾向が如実に見られるところであり、本件申立はこれに対抗して債権執行手続の実効を図ろうとしたものである。すなわち、現在は、差押命令が午前11時に送達された場合を考えてみると、 […]
要旨⑴ 上告審、仙台高裁(平成21年3月5日判決)債務者が保証会社に支払った保証料はみなし利息にあたるとした原審の判断は、原判決の挙示した証拠関係に照らして首肯するに足りる。⑵ 2審山形地裁判決(平成20年9月2日)N保証会社とA貸金会社は別個の法人格であり、資本関係もないが保証会社の成立経緯、業務内容、組織体制等に照らせば、保証料は最終的にはA貸金会社に還流されるシステムの実態があり、債務者の支払った保証料はみなし利息にあたる。裁判所 仙台高等裁判所第2民事部 大橋弘、山口均、岡田伸太平成20年ツ第23号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月5日事件名 貸金請求上告事件問合先 加藤 […]
要旨 初心者投資家が熟慮なく大量多額の株式を購入しようとした場合、適合性原則に基づき、証券外務員は購入株数の過大であることを指摘して再考を促すなどの指導助言を行なう信義則上の義務を負う裁判所 大阪地方裁判所第8民事部 小野憲一、原司、飯島暁平成17年ワ第10756号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月4日事件名 損害賠償請求事件問合先 三木俊博弁護士業者名等 日興コーディアル証券(株) 被害者投資家(原告)は退職独居老人(取引開始時66歳)で証券投資の知識経験は乏しく老後を託す金融資産は約3700万円。問題対象のNTT株25株を購入する以前は、社債投資の経験があるのみ:普通社債2本 […]
要旨 デート商法による宝飾品の売買契約は、本件事情のもとでは公序良俗に反し無効であるとして、クレジット契約の未払金請求に対しては、割賦販売法30条の4第1項に基き、その支払いを拒むことができるし、クレジット契約の既払金は、クレジット契約が目的を失って失効する結果、不当利得返還請求権に基づき、その返還を斡旋業者に対して求めることができると判示した裁判所 名古屋高等裁判所民事第1部 岡光民雄、夏目明德、光吉恵子平成20年ネ第747号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)2月19日事件名 債務不存在確認等、参加各請求控訴事件問合先 村田正人弁護士 059(226)0451業者名等 GEコンシュ […]
要旨 いわゆるロコ・ロンドン取引は賭博に該当し、これを金融商品として組織的に勧誘・販売する行為は不法行為に該当し、法人自体が民法709条により不法行為責任を負うとした事例。販売会社とその関連会社が一体であるとし、2社及びその役員5名全員と従業員1名について、民法709条、民法719条により賠償責任を肯定した事例裁判所 札幌地方裁判所民事第2部 橋本修平成20年ワ第2809号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)1月8日事件名 損害賠償請求事件問合先 青野渉弁護士 011(233)7001業者名等 (株)JTS、(株)SAP 株式会社SAP(本社札幌)の従業員が、被害者(男性・79歳・無職 […]
要旨 ヤミ金が債権回収に名を借りて行った過酷な取立てが恐喝行為にあたるとされた上、同行為と債務者の自殺との相当因果関係を認めた。そして、直接取立行為をなした者だけでなく、実行班の責任者、貸付の審査役、顧客への振込や顧客が支払った金員の出金の担当者も共同不法行為責任を負うとした。なお、ヤミ金組織の統括者に対しては、使用者責任を認めた 裁判所 大阪地方裁判所第12民事部 高橋文淸、横田典子、神谷善英平成18年ワ第9925号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)1月30日事件名 損害賠償請求事件問合先 鈴木嘉夫弁護士06(6361)8155業者名等 アクセス、友&愛 本判決は、平成15年に大阪 […]