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商品先物取引被害(国内公設)

要旨 契約当時72歳の女性が、先物取引の勧誘を受け、平成5年から平成18年にわたる取引によって、約6700万円の損害を被った事案。判決は、平成5年の取引開始当時については同女性が過去に他社で先物取引を行った経験がある等の理由から違法性を認めなかったが、遅くとも平成8年以降は、同女性が当初申告した投資額を超える損失が生じていることなどから、その後の取引勧誘に適合性原則違反があったと認定した。平成8年以降の損害約4383万円について、過失相殺25%として、約3287万円と弁護士費用の賠償を命じた 裁判所 大阪高等裁判所第1民事部 横田勝年、塚本伊平、髙橋文淸 平成20年ネ第1035号 判決・和解・ […]

司法書士・代理権

要旨 司法書士の裁判外の代理が無権代理であることを理由に和解契約の無効を認定した事例 裁判所 さいたま地方裁判所第2民事部 岩田眞 平成19年ワ第2229号 判決・和解・決定日 2009年(平成21年)1月30日 事件名 不当利得返還請求事件 問合先 川目武彦弁護士 048(866)4909 業者名等 CFJ(株)(当時) 裁判外の代理権については、弁護士以外の士業である司法書士についても、司法書士法で代理権が認められており(司法書士法第3条第1項第7号)、債務整理事件を扱う司法書士は、この代理権を根拠に、貸金業者から取引履歴の開示を受け、それに伴う引き直し計算を行い、過払金返還請求権が存在す […]

サラ金・和解無効

要旨 弁護士による和解契約後の過払金請求につき、取引履歴を開示せず、現実の債権額をはるかに超える債権証書を示し、錯誤に陥らせたことを公序良俗に違反するとして、和解契約の無効を認めた判決裁判所 長野地方裁判所民事部 近藤ルミ子平成19年ワ第324号判決・和解・決定日 2008年(平成20年)11月19日事件名 不当利得返還等請求事件問合先 小林正弁護士026(232)8825業者名等 公開せず 長野地裁平成20年11月19日判決は、担当弁護士が利息制限法に引き直せば、残債務が564万円余にもかかわらず、2350万円の債務があることを前提として債務弁済契約を締結し、その後3年余にわたり毎月40万円 […]

消費者契約法・消費者団体訴訟

要旨 適格消費者団体が、建物賃貸借契約において敷引条項(明け渡し時に本来全額返還されるべき敷金や保証金からあらかじめ一定額を控除して返還するとの特約条項)を使用している不動産賃貸業者に対し、消費者契約法10条違反であるとして敷引条項の使用差止、及び差止に必要な措置を求めたところ、使用差止については業者が請求を認諾した 裁判所 京都地方裁判所第3民事部 瀧華聡之、谷口園恵、向健志 平成20年ワ第2498号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)10月21日 事件名 敷引条項使用差止請求事件 問合先 野々山宏弁護士 075(222)0011 業者名等 大和観光開発(株) 本件は、2007年6 […]

名義貸し

要旨 購入していない商品について信販会社との間で商品代金の立替払契約をした顧客が、信販会社の加盟店による組織的な名義貸しに加担する意思を明確に有していたかどうかは疑わしく、他方、信販会社は営業利益拡大のために安易に与信を決定した疑いがある等の事情から、顧客が信販会社に対し、クーリング・オフに基づく解除を主張することが、信義則に反するとまでは断じ難いとして、信販会社の請求が棄却された 裁判所 福岡地方裁判所第1民事部 西森政一 平成18年ワ第3641号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)9月19日 事件名 立替金請求事件 問合先 岡小夜子弁護士 092(751)7888 業者名等 三菱 […]

ヤミ金・不法原因給付・公序良俗違反

要旨 タクシーヤミ金について、出資法5条1項の年利109.5%を下回る年利84.49%の利息の約定のある消費貸借契約についても、公序良俗違反による無効を認め、ヤミ金の貸付元金の返還請求を不法原因給付に該当するとして認めず、借主の既払金の返還請求については、返済があったと認定した金額(100万円)全額について返還請求を認めた 裁判所 大阪高等裁判所第11民事部 塩月秀平、菊池徹、髙橋善久 平成19年ネ第3464号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)7月10日 事件名 不当利得返還等本訴・貸金反訴請求控訴事件 問合先 石井宏治弁護士 0792(82)7067 業者名等 タクシーヤミ金 1 […]

欠陥住宅

要旨 海岸寄りの埋立て造成地に建てられた木造軸組み住宅が、地盤の状況を調査することなく漫然と支持地盤に立脚しない不相当基礎をつくられたため不等沈下したもので、取り壊し建て替えるほか相当補修方法がないとして、設計施工請負会社、同会社の代表取締役個人及び担当建築士に対し、それぞれ3828万円也と新築代金3000万円也を大幅に上回る損害賠償が認められた事例裁判所 和歌山地方裁判所民事部 藪崇司平成17年ワ第608号判決・和解・決定日 2008年(平成20年)6月11日事件名 損害賠償請求事件問合先 澤田和也・中井洋恵弁護士06(6443)6058業者名等 公開せず 1、事件の概要本件土地は昭和40年 […]

サラ金・債権譲渡

要旨 SBI(譲受人)とプライム(譲渡人)との間では債権譲渡があったのみで債務の引継はないと主張する事案で、本件はあくまで債権譲渡契約であり債務の引継はないとした原審を覆し、SBIが顧客に宛てた督促状や勧誘文書、ホームページ(プレスリリース)上の記載、さらには債権評価額を残元本の61%としたことは過払金返還債務の負担リスクを考慮したこと以外に考えられないとして、SBIの主張を排斥した事案裁判所 大阪高裁第6民事部 渡邉安二、安達嗣雄、松本清隆平成20年ネ第2873号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)3月5日事件名 不当利得返還請求控訴事件問合先 上田敦弁護士075(256)1911業 […]

先物取引

要旨 先物取引会社(国内公設市場)の取締役には、従業員が適切な勧誘及び取引の際の助言を行うよう、教育及び指導の体制を整備し、少なくとも不適切な勧誘及び助言を行わないようにすべき義務があるとし、代表取締役に商法429条1項の損害賠償責任を認めた判決 裁判所 神戸地方裁判所第1民事部 牧賢二 平成19年ワ第1516号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)10月7日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 内橋一郎弁護士078(366)0865 業者名等 岡藤商事(株) 40歳代のサラリーマンが、先物取引会社(国内公設市場)との間で平成18年7月~同19年2月、金や大豆等の先物取引を行い、約125 […]

充当と過払金返還請求権の消滅時効

要旨 継続的取引に於いて取引継続中は過払金「充当合意」が法律上の障害となるので、新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点までは、借主に取引を終了させることを求めることはできず、消滅時効は進行しない裁判所 最高裁判所第1小法廷 泉徳治、甲斐中辰夫、涌井紀夫、宮川光治、櫻井龍子平成20年(受)第468号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)1月22日事件名 不当利得返還等請求事件問合先 茆原洋子弁護士044(855)5414業者名等 東日本信販(株) 第1小法廷は、判決の理由として、「過払金充当合意が過払金返還請求権行使の法律上の障害となる」という画期的判断を示した。(この場合の「充当 […]

サラ金・過払金と慰謝料など

要旨 過払金返還請求訴訟に係る弁護士費用、架空請求を原因とする不法行為に基づく慰謝料と弁護士費用を認めた事案裁判所 高松高等裁判所第2部 杉本正樹、市原義孝、佐々木愛彦平成20年ネ第321号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)2月19日事件名 過払金返還等請求控訴事件問合先 弁護士法人しまなみ法律事務所 0898(23)2136業者名等 ネットカード(株) サラ金業者との取引期間は昭和58年6月25日から平成19年9月7日までの相当期間に及ぶ取引であったところ、原審の松山地裁今治支部(平成20年8月26日)は、過払金返還請求訴訟に係る弁護士費用、架空請求を原因とする不法行為に基づく慰謝 […]

サラ金・過払金と慰謝料など

要旨 取引期間が平成13年ころから平成20年の取引であるにもかかわず、架空請求として、慰謝料、弁護士費用を認めた事案裁判所 今治簡易裁判所 西村忠志平成20年ハ第203号判決・和解・決定日 2009年(平成21年)1月14日事件名 過払金返還等請求事件問合先 弁護士法人しまなみ法律事務所 0898(23)2136業者名等 (株)エル・アンド・エム・ワールド 本件は、被告と株式会社キンダイ(被告ら)から、継続的に金員を借入、返済を繰り返した原告が、その後、被告は、キンダイの債権債務を譲り受けたとして、①被告らに対する過払金につき、被告に対し、原告が利息制限法所定の制限利率を超えて支払った部分を元 […]

クレジット・カード不正使用

要旨 19歳の長男が父親のクレジットカードを勝手に使用し、カード上の識別情報のみをもって有料サイトにアクセスしたことから、父親がカード会社から利用代金を請求された事案において、1審判決は、カード会社からの請求を棄却したところ、その控訴審においては、和解により、長男がカード会社に対してその損害を賠償することとなり、一方、カード会社は父親に対する請求を放棄することとなった 裁判所 福岡高等裁判所第2民事部準備手続室 瀬戸さやか 平成20年ネ第516号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)12月2日 事件名 譲受債権請求事件 問合先 福﨑博孝弁護士 095(824)8186 業者名等 (株) […]

サラ金・過払金

要旨 自動継続の特約があり、当事者から解約の申し出や契約書面の返還などの事実が認められない等の状況から、「第1の基本契約に基づく取引により発生した過払い金を新たな借入金債務に充当する旨の合意」が存在するものと解するのが相当であるとした事例 裁判所 土浦簡易裁判所 持地明 平成20年ハ第232号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)12月8日 事件名 不当利得返還請求事件 問合先 大関彰司法書士 029(854)9860 業者名等 (株)SFコーポレーション(旧商号 三和ファイナンス(株)) 第1乃至第3取引のうち、第1取引については、原告本人の記憶が曖昧であり、陳述書等の立証も困難だっ […]

欠陥住宅・品確法

要旨 建売住宅(売買)における欠陥住宅被害事案において、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)の瑕疵担保責任等に基づき、建物取壊し・建替え費用相当の損害賠償を認めた事例裁判所 名古屋地方裁判所民事第7部 田近年則平成18年ワ第1554号判決・和解・決定日 2008年(平成20年)11月6日事件名 損害賠償請求事件問合先 石川真司弁護士052(231)5532業者名等 (株)F不動産、外 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)は、売買契約であっても、民法の請負契約における瑕疵担保責任条項に基づいて瑕疵修補請求ができる旨定めている。本件は、建売住宅(売買ケース)において、瑕疵修補として […]

特商法・クーリング・オフ

要旨 ソーラーシステムの訪問販売において、契約から2か月余り経過後、クーリング・オフの意思表示を行った事案につき、システムローン契約について、特商法所定の法定書面の交付がないことを理由に期間は進行しないとして、クーリング・オフを認めた。ソーラーシステムの工事が終了し利用しているにもかかわらずクーリング・オフをするのは権利濫用との主張を排斥裁判所 名古屋高等裁判所民事第3部 高田健一、尾立美子、上杉英司平成20年ネ第121号判決・和解・決定日 2008年(平成20年)9月10日事件名 求償金等請求控訴事件問合先 古田敏章弁護士052(935)8688業者名等 (株)ジャックス、(株)あめひこ 訪 […]

無限連鎖講

要旨 健康食品の委託販売を仮装して会員に利益を分配する取引システムとマルチ式の会員紹介システムを組み合わせた取引が、実質的に無限連鎖講に該当し、構造及び勧誘方法が一体的な詐欺的商法として違法と評価し、地域統括販社の不法行為責任を認定した事例。ただし、責任の範囲及び違法性の認識時期が限定的なため原告側で控訴 裁判所 さいたま地方裁判所第2民事部 岩田眞、瀬戸口壯夫、清水亜希 平成14年ワ第1835号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)11月26日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 池本誠司弁護士048(839)0611 業者名等 八葉物流 八葉物流は、健康食品を会員が割引価格で購入し、 […]

割販法・サラ金業者への抗弁

要旨 名簿抹消商法の被害者が金銭消費貸借契約を締結していた貸金業者に対し、販売業者との契約をクーリング・オフにより解約し、それをもって抗弁の接続を主張した事案で、貸金業者が本件の金銭消費貸借契約には割賦販売法は適用されないとして反訴請求をして争ったが、抗弁の接続が認められて反訴が棄却された事例 裁判所 津地方裁判所松阪支部 鈴木幸男平成19年ワ第143号、190号判決・和解・決定日 2008年(平成20年)7月25日事件名 立替払金債務等支払拒否抗弁権確認等請求事件、貸金反訴請求事件問合先 伊藤誠基弁護士 059(226)0451業者名等 かざかファイナンス(株) 被告は単純な金銭消費貸借契約 […]

訪販・恋人商法

要旨 いわゆる恋人商法を不法行為と認定した事例。約1年の間に5回にわたり、美顔器やジュエリーなど6契約(クレジット支払総額415万860円)を締結させられた事案において、販売員の勧誘行為は社会的に不相当であるとして不法行為責任を、販売会社2社には使用者責任を負うものとして、クレジット既払金全額393万7460円及び弁護士費用35万円の支払いを命じた事例である 裁判所 静岡地方裁判所民事第1部 竹内民生 平成18年ワ第793号 判決・和解・決定日 2008年(平成20年)6月17日 事件名 損害賠償請求事件 問合先 藤森克美弁護士054(247)0411 業者名等 (有)レオンハートコレクション […]

建築・部材業者の責任

要旨 オーエムソーラーシステム等の部材を供給した部材供給業者について、同システムにより住宅を建築しようとする消費者に対するシロアリ発生のリスクを伝える義務及び加盟工務店に対するシロアリ進入を防ぐ方法等について徹底した指導を施す義務を怠った過失があるとして、同業者の責任を否定した原審判決を変更して損害賠償責任を認めた事例 裁判所 名古屋高等裁判所民事第2部 西島幸夫、福井美枝、野々垣隆樹平成19年ネ第686号判決・和解・決定日 2008年(平成20年)4月21日事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)オーエムソーラー協会(現、OMソーラー(株)) 防蟻措置の不備によりシロアリ被害が発生したな […]

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