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滞納処分、税金差押えの違法

要旨 被告前橋市は、原告の年金振込日に、年金振込先口座に振り込まれた直後の預金のうち、2000円を差し押さえた。この差押に先立つ督促の送付が【住所】になされていない点が違法であるほか、差押も、国税徴収法77条が準用する同法76条の脱法行為であると認定して、差押額全額の不当利得返還を命じ、利得返還では回復されない慰謝料等1.1万円の賠償も命じた事案 裁判所 前橋地方裁判所民事第1部 塩田直也、高橋浩美、佐藤秀海 判決・和解・決定日 2018年(平成30年)2月28日 事件番号 平成29年(行ウ)第4号 事件名 預金差押処分取消等請求事件 業者名等 前橋市 問合先 吉野晶弁護士 027(256)8 […]

生活保護関係の国賠訴訟

要旨 生活保護受給者が営む自営業に関して、容易に判明する明白な誤りにより経費除外認定され、被保護者が本来受給すべき金額を下回る保護費しか支給されなかった場合に、福祉事務所長が職責を適切に果たさずに収入の認定を誤ったことに国家賠償法上の違法性を認め、支給されなかった保護費と慰謝料の支払を認めた 裁判所 大阪高等裁判所第4民事部 田川直之、安達玄、髙橋伸幸 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)9月21日 事件番号 平成29年(ネ)第787号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 野洲市 問合先 室田剛志弁護士 077(511)5858 生活保護受給者が自営業を営む場合には、売上から経費を […]

四日市インスリン事件

要旨 生活保護廃止処分事件において①処分の根拠となった指示の内容の相当性、②指示違反に至る経緯、③指示違反の悪質性、④保護の廃止がもたらす被保護世帯の生活の困窮の程度の4要件を示したうえで、裁量権の逸脱濫用を認め、国家賠償法上の違法を認定したこと、及び処分を選択するに至った事実関係及び理由の記載を求めたうえで、理由不備による国家賠償法上の違法も認定したこと 裁判所 津地方裁判所民事部 岡田治、小河好美、大久保陽久 判決・和解・決定日 2018年(平成30年)3月15日 事件番号 平成28年(ワ)第272号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 四日市市 問合先 芦葉甫弁護士 059(351)80 […]

サラ金・期限の利益(再付与)

要旨 アイフルに対する過払金返還訴訟において、約定日の支払の遅れにより期限の利益を喪失したとしても、一括返済を求めずに、分割返済を受領し続け、貸付を繰り返していたことから、各返済時に期限の利益を再度付与したものとした事例 裁判所 豊中簡易裁判所 小川育央 判決・和解・決定日 2018年(平成30年)3月13日 事件番号 平成29年(ハ)第262号 事件名 不当利得金返還請求事件 業者名等 アイフル(株) 問合先 薬袋真司弁護士 06(6361)8801 期限の利益の喪失に関しては、既に、最判平成21年9月11日、(シティズの事件、判タ1308号99頁)があるが、本件は、アイフルのキャッシングロ […]

詐欺的元本保証の信用取引、過失相殺なし

要旨 本件は、毎月3%から8%という高配当を謳うFX取引の投資ファンド勧誘の違法性が問題となった事案であり、勧誘方法としては連鎖(マルチ)取引類似の方法が用いられていた。本件の争点は、連鎖(マルチ)取引類似の勧誘方法が行われた事案で、直接の勧誘者ではない上位者が不法行為責任を負うかという点にあったが、本判決は、その者に対して過失相殺をすることなく原告の全損害について不法行為に基づく損害賠償責任を認めた裁判所 東京地方裁判所民事第31部 小野寺真也、加藤聡、内藤秀介判決・和解・決定日 2017年(平成29年)11月30日事件番号 平成27年(ワ)第29042号事件名 損害賠償請求事件業者名等 石 […]

株式信用取引・不法行為

要旨 (1)株式信用取引について、外務員は悪意で口座を支配して取引を主導し、過度な取引を行わせたものであってその目的は手数料を得ることにあったと推認でき、信用取引全体が違法であったと認定し、原告側の過失相殺もしなかった事例(2)他方で、株式現物取引については、回転率が高いという事情を考慮しても原告の自己責任であるとして違法性を認めなかった事例裁判所 東京地方裁判所民事第4部 北澤純一、渡辺力、濱中利奈判決・和解・決定日 2017年(平成29年)11月17日事件番号 平成26年(ワ)第3673号事件名 損害賠償請求事件業者名等 SMBCフレンド証券(株)問合先 志水芙美代弁護士 03(3984) […]

貴金属積立まがい取引

要旨 金やプラチナの積立てであるという「ゴールド積立くん」などと称する取引について、原判決よりも踏み込んだ判断を示して取引自体が公序良俗に反する私的差金決済契約であるとして、業者に対する損害賠償請求を全部認容した原判決を維持した事例 裁判所 東京高等裁判所第7民事部 甲斐哲彦、梶智紀、森健二 判決・和解・決定日 2018年(平成30年)1月25日 事件番号 平成29年(ネ)第3676号 事件名 損害賠償等請求控訴事件 業者名等 (株)ゴールドリンク、役員、従業員ら 問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 本件は、貴金属積立(分割払い)まがい取引の違法性を説得的に判示した初めての高裁判 […]

コンサルティング契約

要旨 若年の消費者らに対して、「一緒に仕事をすれば月収がすぐに100万円に増える」「一緒に仕事をするプロジェクトに参加するための費用が必要」などと虚偽の勧誘を行い、コンサルティング業務を提供することで高額の収入を得られるようになると誤信させ、コンサルティング契約の対価名目で金員を騙取した事案について、コンサルティング業者に対する共同不法行為責任が認められた事案 裁判所 東京地方裁判所民事第49部 辻山千絵 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)10月27日 事件番号 平成27年(ワ)第24985号 事件名 損害賠償等請求事件 業者名等 Azmarketing(株)(株)エムエフホールディ […]

スポーツブック投資商法・不法行為

要旨 月3%から5%程度の高配当を謳うイギリスのブックメーカーのスポーツブックの裁定取引を利用した投資(以下、「スポーツブック投資商法」)への勧誘の違法性が問題となった事案である。同商品の勧誘方法としては連鎖(マルチ)取引類似の方法が用いられていた。本件は、東京と大阪において集団訴訟が提起され、①東京地判平成28年1月26日(東京訴訟判決)、②平成29年3月28日(大阪訴訟判決)は、首謀者のみならず、直接の勧誘者及びその上位者(中間者)についても、不法行為に基づく損害賠償責任を認めた裁判所 大阪地方裁判所第23民事部 三木素子、笹井朋昭、久保怜次郎判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3 […]

スポーツブック投資商法・不法行為

要旨 月3%から5%程度の高配当を謳うイギリスのブックメーカーのスポーツブックの裁定取引を利用した投資(以下、「スポーツブック投資商法」)への勧誘の違法性が問題となった事案である。同商品の勧誘方法としては連鎖(マルチ)取引類似の方法が用いられていた。本件は、東京と大阪において集団訴訟が提起され、①東京地判平成28年1月26日(東京訴訟判決)、②平成29年3月28日(大阪訴訟判決)は、首謀者のみならず、直接の勧誘者及びその上位者(中間者)についても、不法行為に基づく損害賠償責任を認めた 裁判所 大阪地方裁判所第23民事部 三木素子、笹井朋昭、久保怜次郎 判決・和解・決定日 2017年(平成29年 […]

原野商法

要旨 原野商法被害について、実際には売買契約に立ち会わず説明もしないにもかかわらず、土地売買契約上説明をした宅地建物取引士として表示されることについて原野商法業者に対し承諾していた宅地建物取引士について、詐欺行為の幇助に当たり共同不法行為責任を負うとした判決 裁判所 秋田地方裁判所大曲支部 後藤英時郎 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)9月22日 事件番号 平成29年(ワ)第4号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 (株)千代田エステート 問合先 近江直人弁護士 0182(33)3238 本件は、昭和50年ころ原野商法の被害に遭い原野を所有している者に対して、原野を買い取ると言って接 […]

滞納処分、税金差押えの違法

要旨 前橋市は、原告の給与振込先口座を、給与振込日に、2万円ずつ2ヵ月に亘って差押えた後、3ヵ月目に3万円、4ヵ月目に5万円(①)、5ヵ月目に預金残高全額7万6226円を差押えた(②)。①及び②は、国税徴収法76条1項(給与差押一部禁止)の脱法行為と認定して、差押額全額の不当利得返還を命じたうえ、利得返還では回復されない慰謝料等5.5万円の賠償も命じた事案 裁判所 前橋地方裁判所民事第1部 塩田直也、高橋浩美、佐藤秀海 判決・和解・決定日 2018年(平成30年)1月31日 事件番号 平成28年(行ウ)第5号 事件名 前橋市による預金差押処分取消等請求事件 業者名等 前橋市 問合先 吉野晶弁護 […]

国家賠償、奨学金を収入として生活保護費を減額した件の損害

要旨 保護の実施機関には被保護者に対して適切に助言するとともに、自ら調査すべき義務があるところ、福島市福祉事務所長は、給付型奨学金について収入認定除外の対象となるか否かの調査検討を行わず、全額を収入認定し生活保護費減額処分を行ったものであり、裁量権を逸脱したものといえ、国家賠償法1条1項にいう違法があるとして、福島市に国家賠償責任を認めた事例(確定) 裁判所 福島地方裁判所第一民事部 金澤秀樹、内藤和道、豊臣亮輔 判決・和解・決定日 2018年(平成30年)1月16日 事件番号 平成27年(行ウ)第6号 事件名 収入認定処分取消等請求事件 業者名等 福島市 問合先 関根未希弁護士 024(53 […]

伊方原発3号機運転差止仮処分決定

要旨 伊方原発敷地は、火山ガイドが定めた地理的領域内に、「設計対応不可能な火山事象が運用期間中に影響を及ぼす可能性が十分小さいと評価されない火山がある場合」に該当するから、立地不適である。債務者は債権者の人格権侵害の具体的危険がないことについて立証を尽くしていないから、その存在が推認される。但し、本案訴訟で異なる判断がなされる可能性があるから、差止期間を限定する 裁判所 広島高等裁判所第2部 野々上友之、太田雅也、山本正道 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)12月13日 事件番号 平成29年(ラ)第63号 事件名 伊方原発3号機運転差止仮処分命令申立(第1事件、第2事件)却下決定に対 […]

対アイフル訴外和解無効

要旨 本件は、引き直し計算によっても残債務がある状況で訴訟外和解をした事案において、当該和解は、それまでの弁済を約定の利率及び遅延損害金率に基づいて充当計算した残債務額を前提として、その弁済方法について合意したものであり、残債務額については民法695条にいう「争い」の対象ではないとし、当該和解の前提事実に錯誤があるとして、当該訴訟外和解の錯誤無効を認めたものである裁判所 大阪高等裁判所第11民事部 山下郁夫、杉江佳治、森脇淳一判決・和解・決定日 2017年(平成29年)12月15日事件番号 平成29年(ツ)第61号事件名 不当利得返還請求上告事件業者名等 アイフル(株)問合先 田原卓哉弁護士 […]

サラ金・期限の利益(信義則)

要旨 新生フィナンシャル(レイク)に対する過払金返還訴訟において、約定日の支払の遅れにより期限の利益を喪失したとしても、宥恕または期限の再度付与がなされていたとし、訴訟提起の段階に至って期限の利益の喪失を主張することは、信義則に反し許されないとした 裁判所 大阪簡易裁判所 朝田和男 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)12月12日 事件番号 平成29年(ハ)第13447号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 新生フィナンシャル(株) 問合先 薬袋真司弁護士 06(6361)8801 期限の利益の喪失に関しては、既に、最判平成21年9月11日(シティズの事件、判タ1308号99頁)が […]

携帯電話名義人(個人)の責任

要旨 闇金融業者の連絡先となっていた携帯電話の契約者(レンタル業者でない個人)に、闇金融業者の高金利貸付などの不法行為をほう助したとして、弁済金額について損害賠償を認めた裁判例 裁判所 東京地方裁判所民事第5部 吉村真幸、五島真希、野田翼 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)12月13日 事件番号 平成29年(レ)第570号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 公表しない 問合先 鈴木敦士弁護士 03(3501)8822 原告は、70代の女性であり、年金が振り込まれる預金口座の通帳とキャッシュカードを闇金融業者(個人)に預けて平成28年7月から9月の間に、闇金融業者から借り入れをし […]

サラ金時効・貸出停止措置と消滅時効起算点

要旨 平成7年7月13日から継続的に借入返済を繰返していた借主が、平成16年4月30日、残借入債務を確定し、残部を借主が分割弁済するという和解をし、貸主が貸出停止措置をとったものの、借主が、将来的に本件基本契約に基づく借入れが全くできなくなったとの認識であったとはいえず、過払金充当合意を含む本件基本契約が解約されたとは認め難いと判断した判決 裁判所 福岡高等裁判所第3民部 阿部正幸、坂本寛、横井健太郎 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)8月24日 事件番号 平成29年(ツ)第23号 事件名 不当利得金返還請求上告事件 業者名等 アコム(株) 問合先 宮田尚典弁護士 0985(22)0 […]

対十六カードクレジット翌月一括払いの一連計算

要旨 クレジットカードの翌月一括払いにつき、「借入限度額を定めて、その範囲内で繰り返し借入れができる基本契約が締結されていると認められる以上、……充当合意を認めるのが相当」として一連計算を認め、また、途中完済(空白期間4年7か月)につき、「基本契約が同一であり法律上一個の連続した金銭消費貸借取引として過払金充当合意を認め」、一連計算を認めた裁判例 裁判所 一宮簡易裁判所 水谷正俊 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)8月31日 事件番号 平成28年(ハ)第1073号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 (株)十六カード 問合先 加藤友文弁護士 0587(81)6361 クレジットカ […]

CFJとユニマットの一連計算

要旨 本件を上告審として受理しない。第2取引の基本契約が締結されたのは、CFJがユニマットライフの基本契約と異なる内容の基本契約を設定したことに伴い、改めて契約を締結し直したものであり、それ以上の目的があったわけではない。従って、第2取引は、第1取引を引き継ぐものといえ、CFJもそのように認識していた。このことは、第1取引終了時の未収利息を第2取引のそれに計上していることからも窺える 裁判所 最高裁判所第一小法廷 木澤克之、池上政幸、大谷直人、小池裕、山口厚 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)11月16日 事件番号 平成29年(受)第1507号 事件名 不当利得返還請求上告受理申立事 […]

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