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CO2排出権取引

要旨CO2 排出権取引業者あおぞらとの取引につき、原告は、ECXという取引所において注文に基づく取引がされると考えて保証金名下で金員を交付したものであるが、実際に行われていたのは、取引所において現実に商品を売買する取引ではなく、保証金名下の金員を預託して行われる差金決済取引であったとして、あおぞらの実質的経営者、社長、従業員に対する共同不法行為責任を認めた(あおぞらは破産)裁判所 大阪地方裁判所第12民事部 柴田義明、牧野宇周、矢崎達也判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3月31日事件番号 平成27年(ワ)第2895号事件名 損害賠償等請求事件業者名等 (株)あおぞらの実質経営者・代表 […]

原発訴訟・千葉訴訟

要旨 千葉判決は、被告東電に対し、原賠法に基づき、原告42名への総額3億7600万円の支払いを命じ(3名の請求を棄却し)、被告国に対する原告らの請求を棄却した。その判決理由の骨子は以下の通りである。①東電には、民法上の過失も重過失も認定できない。②国には、東電に対する原発規制権限の行使を怠った国賠法上の責任は認定できない。③国が定めた中間指針は、財物・慰謝料とも最低限度の基準であり、裁判で原告が個別に立証すればそれを超える賠償額の認定が可能。④原告らの避難生活慰謝料は、中間指針の月額10万円を超えて、一人月額1万円から8万円までの範囲で認める。⑤避難慰謝料とは別に、ふるさと喪失による慰謝料も、 […]

原発訴訟・福島訴訟

要旨 敷地高さを超える津波の到来は地震本部の「長期評価」により予見できた。これを踏まえ建屋の水密化等の対策を講じることが求められ、かつ、これにより事故の回避は可能であった。経済産業大臣が津波対策の規制を怠ったことが著しく合理性を欠くとして国賠法上の責任が認められた。自主的避難等対象区域に居住していた原告一般を対象として原賠審の中間指針を超える損害が認容された裁判所 福島地方裁判所第一民事部 金澤秀樹、西村康夫、田屋茂樹判決・和解・決定日 2017年(平成29年)10月10日事件番号 平成25年(ワ)第38号、外事件名 原状回復等請求事件業者名等 国、東京電力ホールディングス(株)問合先 南雲芳 […]

対しんわ請求異議・時効債権による強制執行

要旨 判決確定日から10年以上が経過した後に、借主の自宅に動産執行を行い、動産執行当日に株式会社しんわの担当者が執行官に同行し、その場で債務承認書に署名押印させたという事案について、動産執行により家財道具を持って行かれ、生活ができなくなるのではないかという原告の恐怖感等の心理的動揺に乗じたものであって、時効援用は信義則に反しないとした(被告控訴) 裁判所 福岡簡易裁判所 末廣元保 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)10月17日 事件番号 平成29年(ハ)第2851号 事件名 請求異議事件 業者名等 (株)しんわ 問合先 藤﨑千依弁護士 097(533)6543 本件は、しんわが、すで […]

対エイワ冒頭残高ゼロ推認計算

要旨 誰に対しても10年以上前の履歴は処分したとして提出しないエイワに対し、提出履歴以前の借用書内容をもとに、借入金から借用書記載の従前債務額を引いた額を借用書作成時の貸金額として計算した過払金が認められた 裁判所 多治見簡易裁判所 村辻優 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)8月21日 事件番号 平成29年(ハ)46号 事件名 不当利得返還等請求事件 業者名等 (株)エイワ 問合先 伊藤知恵子弁護士 0572(59)4201 エイワからは、平成18年11月以前の履歴提出がなく、平成16年11月1日付借用書と償還表があったので、借用書に記載のある貸付金額35万円から同借用書に記載のある […]

サラ金・不当利得等冒頭残高ゼロ推認計算

要旨 冒頭残高をゼロ円と認めなかった原審判決に控訴した過払金返還請求訴訟において、控訴審は、貸主が開示した継続的消費貸借契約の取引履歴の冒頭残高は、いわゆる反転方式による推定計算によればゼロ円であることが合理的に推認できるとして、冒頭残高をゼロ円とすることを認めた 裁判所 東京高等裁判所第1民事部 深見敏正、吉田尚弘、江尻禎 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)9月27日 事件番号 平成29年(ネ)第2703号 事件名 不当利得返還等請求控訴事件 業者名等 ネットカード(株) 問合先 舟戸佐輝子弁護士 0586(26)6266 本件は、ネットカードに対する過払金返還請求につき、ネットカ […]

CFJ・ユニマットの一連計算

要旨 空白期間がない、同日切替えであるから契約書の返還やカード失効手続がなされても取引を一旦終了させるという意味合いを持つとはいい難い、両者の接触が途絶えた期間がない、与信審査がなく実質的な借換えである、約定利率等が同じである上リボ取引であることは共通していることからすると、事実上1個の連続した貸付取引と評価することができる 裁判所 大阪高等裁判所第6民事部 山田陽三、橋詰均、藤野美子 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)5月23日 事件番号 平成29年(ネ)第281号 事件名 不当利得返還請求控訴事件 業者名等 CFJ合同会社 問合先 西尾剛弁護士 06(6366)0312 本誌第1 […]

過払金・名義貸しと過払金債権の帰属

要旨 取引は、基本契約で定められた約定に従って行われ、使用者は、名義人の名で借入れと弁済を行い、貸金業者も、名義人に対する貸付けとして貸付金を交付し、名義人からの弁済として弁済金を受領してきたから、使用者は、名義人の使者として貸付金を受領し、弁済金を交付していたものと認められ、借入れと弁済の法律効果は名義人に帰属し、過払金債権も名義人に帰属する 裁判所 神戸地方裁判所第4民事部 奥野寿則 大阪高等裁判所第14民事部 田中俊次、竹内浩史、大畑道広 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)2月16日 2017年(平成29年)7月27日 事件番号 平成28年(ワ)第1888号 平成29年(ネ)第 […]

23条照会・愛知県弁護士会の訴訟

要旨 23条照会に基づく報告義務は公法上の義務であるが、本件の報告義務の確認の訴えは行政事件訴訟法4条の「公法上の法律関係に関する確認の訴え」に該当しない。本件で「報告せよ」との給付判決を求めることの許容性には疑義がある等の理由から本件訴えには確認の利益がある。転居先の新住居所の報告義務は守秘義務に優先し、報告拒絶には正当な理由はないとして報告義務を認めた判決裁判所 名古屋高等裁判所民事第3部 揖斐潔、池田信彦、蛯名日奈子判決・和解・決定日 2017年(平成29年)6月30日事件番号 平成28年(ネ)第912号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 日本郵便(株)問合先 石川恭久弁護士 052( […]

統一協会・協会と国への提訴

要旨 正体を隠した勧誘を受けて統一協会(世界基督教統一神霊協会、現在の名称は世界平和統一家庭連合)に入信、献身させられ、脱会するまでの間に献金や物品購入、受講料等の金銭的損害だけでも1100万円以上の損害を被った女性が、統一協会に加えて所轄庁である国(文部科学大臣)に対して損害賠償を求めていた訴訟につき、統一協会の損害賠償責任は認められたものの、国家賠償責任は否定された裁判所 東京地方裁判所民事第7部 本間健裕、畑佳秀、友部一慶判決・和解・決定日 2017年(平成29年)2月6日事件番号 平成24年(ワ)第19029号事件名 損害賠償請求事件業者名等 世界平和統一家庭連合問合先 江川剛弁護士 […]

電子マネー・サクラサイト被害

要旨 電子マネー発行会社の加盟店がサクラサイトを運営していることについて、電子マネー発行会社に認識又は認識可能性があった場合には、当該会社は、電子マネーを利用してサクラサイトの被害に遭った者に対して損害賠償責任を負う場合があると判示した事例裁判所 東京高等裁判所第21民事部 中西茂、畠山新、瀬田浩久判決・和解・決定日 2016年(平成28年)2月4日事件番号 平成27年(ネ)第4045号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 ペイデザイン(株)問合先 大塚陵弁護士 03(5405)2220 本件は、いわゆるサクラサイトに決済手段を提供した電子マネー発行会社の責任を追及した訴訟である。被害者たる原 […]

リフォーム・代表取締役の責任

要旨 悪質リフォーム会社による住宅リフォーム工事についてその必要性がなかったと認定したうえで、当該工事について直接関与していない当該リフォーム会社の代表取締役の監督義務懈怠責任(会社法429条1項)を認めた裁判所 高松地方裁判所民事部 木村哲彦判決・和解・決定日 2017年(平成29年)6月13日事件番号 平成28年(ワ)第30号事件名 損害賠償等請求事件業者名等 (株)AIホーム、個人問合先 玉井邦芳弁護士 087(813)1015 本件は、訪問販売の手法で、欺罔行為を用いて住宅リフォーム工事の必要性を謳い、工事代金名目の金銭を支払わせた事案である。このリフォーム会社は、訪問販売担当者が実質 […]

欠陥住宅・須賀川市の事件

要旨 盛土造成された宅地の地盤が東日本大震災を契機として地盤崩壊を起こしたことについて、盛土の土質、宅地造成前の地形、のり面小段への農業用水路の設置等の事情を踏まえた盛土の排水対策が不十分であり、盛土の安定設計を怠っていたとして瑕疵を認め、土地売買代金相当額、建物建築費用(使用利益や耐用年数を考慮して半額)等の損害賠償を認容した事案(確定)裁判所 福島地方裁判所郡山支部 上拂大作、目黒大輔、南雲大輔判決・和解・決定日 2017年(平成29年)年4月21日事件番号 平成25年(ワ)第230号事件名 損害賠償請求事件業者名等 須賀川市問合先 渡邊純弁護士 024(933)0823 本件宅地は、自治 […]

国内公設先物取引

要旨 商品先物取引業者が取引開始時49歳の看護師に対し商品先物取引を勧誘(判決は否定)した事案で、特定売買比率15.38%、手数料化率49.01%であった。第一審は、新規委託者保護義務違反・両建取引の違法性を認めたが、積極的に投資可能資金額の引上げを申し出ていること等を理由に3割の過失相殺がなされた。控訴審では、実損の85%強である950万円にて和解成立裁判所 東京地方裁判所民事第42部 太田多恵 東京高等裁判所 池下朗判決・和解・決定日 2017年(平成29年)1月24日2017年(平成29年)7月11日事件番号 平成26年(ワ)第14760号平成29年(ネ)第793号事件名 損害賠償請求事 […]

貴金属積立まがい取引

要旨 金やプラチナの積み立てであるという「ゴールド積立くん」などと称する取引について、取引自体が公序良俗に反する私的差金決済契約であるとして、損害賠償請求を全部認容した事例 裁判所 東京地方裁判所民事第5部 吉村真幸、五島真希、野田翼 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)7月5日 事件番号 平成28年(ワ)第6084号 事件名 損害賠償等請求事件 業者名等 (株)ゴールドリンク、役員、従業員ら 問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 本件は、貴金属積立(分割払い)まがい取引を商標登録を得、大阪や仙台などに支店を設けて営業活動をしている業者について、その商法を正面から公序良俗に […]

不動産の押し買いに関する判例

要旨 宅建業者が、電話での勧誘を契機に、認知症によって理解力・判断能力が著しく低下していた高齢者から、時価2000万円のマンションを700万円で購入した行為が、適正な売買代金額と誤信させたものであるとして、当該宅建業者および同社代表取締役、同社平取締役(被害者と直接接触した者)の不法行為を認め、登記手続を行った司法書士についても注意義務違反を認めた例裁判所 東京高等裁判所民事第30部 篠原礼判決・和解・決定日 2015年(平成27年)4月28日事件番号 平成27年(ネ)第182号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)グッドライフ問合先 大橋正典弁護士 03(3438)2323 本件は、押 […]

SEO対策ソフトのリース契約

要旨 YahooやGoogleの画面の上位に掲載されるソフトのインストールに関するリース契約などで、全額返金の和解が成立した事例裁判所 津地方裁判所四日市支部 片山博仁、津田裕、吉田那奈判決・和解・決定日 2017年(平成29年)6月19日事件番号 平成29年(ノ)第6号(本案平成29年(ワ)第98号)事件名 損害賠償等請求事件業者名等 LYKAON(株)、大阪厚生信用金庫問合先 村田正人弁護士 059(226)0451 農家である原告は、平成28年4月26日、被告LYKAONの社員の訪問販売を受けた。社員は、米のインターネット販売には、LYKAONにホームページの作成を依頼し、YahooやG […]

対アオバ時効債権の承認と消滅時効の援用の可否

要旨 貸金債権の消滅時効の完成後に、債権者と債務者が和解契約書を作成した事案について、債権者が債務者の消滅時効援用の方途を封じようとの意図の下に取り立てを行い、これにより債務者がやむなく和解契約書の作成に応じたという個別具体的事情からすれば、債務者がもはや消滅時効の援用をしない趣旨であるとの保護すべき信頼が生じていたとは言えないとして消滅時効の援用を認めた裁判例裁判所 名古屋簡易裁判所 田島憲一判決・和解・決定日 2017年(平成29年)7月11日事件番号 平成28年(ハ)第6963号事件名 賃金請求事件業者名等 (株)アオバ問合先 金銘愛弁護士 0586(26)6266 本件は、債務者が、( […]

時効完成後の支払・時効援用

要旨 借主が時効完成後に弁済を続けたことは、時効による債務消滅の主張と相容れない行為とまではいえないから、貸金業者である原告に対して時効を援用することは信義則に反しない裁判所 福岡簡易裁判所 末廣元保判決・和解・決定日 2017年(平成29年)7月18日事件番号 平成28年(ハ)第12696号事件名 貸金請求事件業者名等 NISSIN(株)問合先 巨瀬慧人弁護士 097(533)6543 最高裁判所昭和41年4月20日大法廷判決(民集20巻4号702頁)は、時効完成後に債務承認をした以上、債務者が消滅時効の援用をすることは許されないと判示しており、その根拠として「信義則」を挙げていた。上記判例 […]

対しんわ時効債権の承認と消滅時効の援用の可否

要旨 最終弁済から15年以上経過した貸金債権につき、債権者(しんわ)が債務者に督促して1万円を支払わせ、さらに貸金請求訴訟を提起した事案において、債権者に、債務者がもはや時効を援用しないことに関する法的に保護すべき信頼が生じたとは言えないなどと判示して、1万円支払いによる債務承認をもって消滅時効援用が認められないとの債権者主張を排斥し、請求を棄却した裁判例(確定) 裁判所 大分簡易裁判所 吉岡俊一 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3月22日 事件番号 平成29年(ハ)第82号 事件名 賃金請求事件 業者名等 (株)しんわ 問合先 堀哲郎弁護士 097(532)3222 最判昭41. […]

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