要旨 正体を隠した勧誘を受けて統一協会(世界基督教統一神霊協会、現在の名称は世界平和統一家庭連合)に入信、献身させられ、脱会するまでの間に献金や物品購入、受講料等の金銭的損害だけでも1100万円以上の損害を被った女性が、統一協会に加えて所轄庁である国(文部科学大臣)に対して損害賠償を求めていた訴訟につき、統一協会の損害賠償責任は認められたものの、国家賠償責任は否定された裁判所 東京地方裁判所民事第7部 本間健裕、畑佳秀、友部一慶判決・和解・決定日 2017年(平成29年)2月6日事件番号 平成24年(ワ)第19029号事件名 損害賠償請求事件業者名等 世界平和統一家庭連合問合先 江川剛弁護士 […]
要旨 電子マネー発行会社の加盟店がサクラサイトを運営していることについて、電子マネー発行会社に認識又は認識可能性があった場合には、当該会社は、電子マネーを利用してサクラサイトの被害に遭った者に対して損害賠償責任を負う場合があると判示した事例裁判所 東京高等裁判所第21民事部 中西茂、畠山新、瀬田浩久判決・和解・決定日 2016年(平成28年)2月4日事件番号 平成27年(ネ)第4045号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 ペイデザイン(株)問合先 大塚陵弁護士 03(5405)2220 本件は、いわゆるサクラサイトに決済手段を提供した電子マネー発行会社の責任を追及した訴訟である。被害者たる原 […]
要旨 悪質リフォーム会社による住宅リフォーム工事についてその必要性がなかったと認定したうえで、当該工事について直接関与していない当該リフォーム会社の代表取締役の監督義務懈怠責任(会社法429条1項)を認めた裁判所 高松地方裁判所民事部 木村哲彦判決・和解・決定日 2017年(平成29年)6月13日事件番号 平成28年(ワ)第30号事件名 損害賠償等請求事件業者名等 (株)AIホーム、個人問合先 玉井邦芳弁護士 087(813)1015 本件は、訪問販売の手法で、欺罔行為を用いて住宅リフォーム工事の必要性を謳い、工事代金名目の金銭を支払わせた事案である。このリフォーム会社は、訪問販売担当者が実質 […]
要旨 盛土造成された宅地の地盤が東日本大震災を契機として地盤崩壊を起こしたことについて、盛土の土質、宅地造成前の地形、のり面小段への農業用水路の設置等の事情を踏まえた盛土の排水対策が不十分であり、盛土の安定設計を怠っていたとして瑕疵を認め、土地売買代金相当額、建物建築費用(使用利益や耐用年数を考慮して半額)等の損害賠償を認容した事案(確定)裁判所 福島地方裁判所郡山支部 上拂大作、目黒大輔、南雲大輔判決・和解・決定日 2017年(平成29年)年4月21日事件番号 平成25年(ワ)第230号事件名 損害賠償請求事件業者名等 須賀川市問合先 渡邊純弁護士 024(933)0823 本件宅地は、自治 […]
要旨 商品先物取引業者が取引開始時49歳の看護師に対し商品先物取引を勧誘(判決は否定)した事案で、特定売買比率15.38%、手数料化率49.01%であった。第一審は、新規委託者保護義務違反・両建取引の違法性を認めたが、積極的に投資可能資金額の引上げを申し出ていること等を理由に3割の過失相殺がなされた。控訴審では、実損の85%強である950万円にて和解成立裁判所 東京地方裁判所民事第42部 太田多恵 東京高等裁判所 池下朗判決・和解・決定日 2017年(平成29年)1月24日2017年(平成29年)7月11日事件番号 平成26年(ワ)第14760号平成29年(ネ)第793号事件名 損害賠償請求事 […]
要旨 金やプラチナの積み立てであるという「ゴールド積立くん」などと称する取引について、取引自体が公序良俗に反する私的差金決済契約であるとして、損害賠償請求を全部認容した事例 裁判所 東京地方裁判所民事第5部 吉村真幸、五島真希、野田翼 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)7月5日 事件番号 平成28年(ワ)第6084号 事件名 損害賠償等請求事件 業者名等 (株)ゴールドリンク、役員、従業員ら 問合先 荒井哲朗弁護士 03(3501)3600 本件は、貴金属積立(分割払い)まがい取引を商標登録を得、大阪や仙台などに支店を設けて営業活動をしている業者について、その商法を正面から公序良俗に […]
要旨 宅建業者が、電話での勧誘を契機に、認知症によって理解力・判断能力が著しく低下していた高齢者から、時価2000万円のマンションを700万円で購入した行為が、適正な売買代金額と誤信させたものであるとして、当該宅建業者および同社代表取締役、同社平取締役(被害者と直接接触した者)の不法行為を認め、登記手続を行った司法書士についても注意義務違反を認めた例裁判所 東京高等裁判所民事第30部 篠原礼判決・和解・決定日 2015年(平成27年)4月28日事件番号 平成27年(ネ)第182号事件名 損害賠償請求控訴事件業者名等 (株)グッドライフ問合先 大橋正典弁護士 03(3438)2323 本件は、押 […]
要旨 YahooやGoogleの画面の上位に掲載されるソフトのインストールに関するリース契約などで、全額返金の和解が成立した事例裁判所 津地方裁判所四日市支部 片山博仁、津田裕、吉田那奈判決・和解・決定日 2017年(平成29年)6月19日事件番号 平成29年(ノ)第6号(本案平成29年(ワ)第98号)事件名 損害賠償等請求事件業者名等 LYKAON(株)、大阪厚生信用金庫問合先 村田正人弁護士 059(226)0451 農家である原告は、平成28年4月26日、被告LYKAONの社員の訪問販売を受けた。社員は、米のインターネット販売には、LYKAONにホームページの作成を依頼し、YahooやG […]
要旨 貸金債権の消滅時効の完成後に、債権者と債務者が和解契約書を作成した事案について、債権者が債務者の消滅時効援用の方途を封じようとの意図の下に取り立てを行い、これにより債務者がやむなく和解契約書の作成に応じたという個別具体的事情からすれば、債務者がもはや消滅時効の援用をしない趣旨であるとの保護すべき信頼が生じていたとは言えないとして消滅時効の援用を認めた裁判例裁判所 名古屋簡易裁判所 田島憲一判決・和解・決定日 2017年(平成29年)7月11日事件番号 平成28年(ハ)第6963号事件名 賃金請求事件業者名等 (株)アオバ問合先 金銘愛弁護士 0586(26)6266 本件は、債務者が、( […]
要旨 借主が時効完成後に弁済を続けたことは、時効による債務消滅の主張と相容れない行為とまではいえないから、貸金業者である原告に対して時効を援用することは信義則に反しない裁判所 福岡簡易裁判所 末廣元保判決・和解・決定日 2017年(平成29年)7月18日事件番号 平成28年(ハ)第12696号事件名 貸金請求事件業者名等 NISSIN(株)問合先 巨瀬慧人弁護士 097(533)6543 最高裁判所昭和41年4月20日大法廷判決(民集20巻4号702頁)は、時効完成後に債務承認をした以上、債務者が消滅時効の援用をすることは許されないと判示しており、その根拠として「信義則」を挙げていた。上記判例 […]
要旨 最終弁済から15年以上経過した貸金債権につき、債権者(しんわ)が債務者に督促して1万円を支払わせ、さらに貸金請求訴訟を提起した事案において、債権者に、債務者がもはや時効を援用しないことに関する法的に保護すべき信頼が生じたとは言えないなどと判示して、1万円支払いによる債務承認をもって消滅時効援用が認められないとの債権者主張を排斥し、請求を棄却した裁判例(確定) 裁判所 大分簡易裁判所 吉岡俊一 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3月22日 事件番号 平成29年(ハ)第82号 事件名 賃金請求事件 業者名等 (株)しんわ 問合先 堀哲郎弁護士 097(532)3222 最判昭41. […]
要旨 ユニマットと基本契約を締結して取引していた原告が同社を吸収合併したCFJとの間で新たに基本契約を締結して取引を続けた事案について、最判平成20年1月18日が挙げた諸事情を検討して、事実上1個の連続した貸付取引であると評価できるとした例 裁判所 東京地方裁判所民事第45部 佐藤康憲 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)4月19日 事件番号 平成28年(ワ)第7281号 事件名 不当利得返還請求事件 業者名等 CFJ合同会社 問合先 八下田学弁護士 03(6383)2611 CFJ(当時ディックファイナンス)は、ユニマットを平成15年1月1日に吸収合併している。原告は、ユニマットとの […]
要旨 第2取引の基本契約が締結されたのは、CFJがユニマットライフの基本契約と異なる内容の基本契約を設定したことに伴い、改めて契約を締結し直したものであり、それ以上の目的があったわけではない。従って、第2取引は、第1取引を引き継ぐものといえ、CFJもそのように認識していた。このことは、第1取引終了時の未収利息を第2取引のそれに計上していることからも窺える裁判所 大阪高等裁判所第7民事部 池田光宏、榊原信次、寺西和史判決・和解・決定日 2017年(平成29年)5月19日事件番号 平成29年(ネ)第200号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 CFJ合同会社問合先 西尾剛弁護士 06(6366 […]
要旨 空白期間がない、同日切替えであるから契約書の返還やカード失効手続がなされても取引を一旦終了させるという意味合いを持つとはいい難い、両者の接触が途絶えた期間がない、返済能力についての与信審査がない上実質的な借換えである、約定利率等が同じである上リボ取引であることは共通していることからすると、事実上1個の連続した貸付取引と評価することができる裁判所 大阪高等裁判所第7民事部 池田光宏、榊原信次、寺西和史判決・和解・決定日 2017年(平成29年)6月23日事件番号 平成29年(ネ)第282号事件名 不当利得返還請求控訴事件業者名等 CFJ合同会社問合先 西尾剛弁護士 06(6366)0312 […]
要旨 No.2287と同様の事案で、説明義務の内容(範囲)として、交付された書面に記載された仕組みやリスクのみではなく、投資家にとって極めて関心が高いと考えられる事項についても説明が必要であるとして、業者に説明義務違反の違法性を認めた事例である裁判所 東京地方裁判所民事第45部 鈴木正弘、佐藤康憲、今澤俊樹 東京高等裁判所第9民事部 齋木敏文、石井浩、三村義幸判決・和解・決定日 2016年(平成28年)9月27日2017年(平成29年)4月26日事件番号 平成25年(ワ)第11070号平成28年(ネ)第5160号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)ストラテジックパートナーズ・インベストメン […]
要旨 外務員による直接の勧誘は行わず、インターネットにより募集やリスクの告知を行い、インターネットによる契約の申込みをさせていたファンド商法において(以下、このような取引を「インターネット取引」という)業者に説明義務違反の違法が認められた事例である裁判所 東京地方裁判所民事第17部 松本利幸、今井和佳子、水谷遥香判決・和解・決定日 2015年(平成27年)2月4日事件番号 平成23年(ワ)第35097号平成24年(ワ)第30410号事件名 損害賠償請求事件業者名等 (株)ストラテジックパートナーズ、外問合先 五反章裕弁護士 03(3501)3600 No.2287については、インターネット取引 […]
要旨 原告が、占い師であった被告から、洗脳(マインドコントロール)を受けて多額の金員を詐取されていたことが認定され、詐取された損害金約8500万円、慰謝料500万円及び弁護士費用900万円の計1億円弱の損害賠償が認められた(一審確定) 裁判所 東京地方裁判所民事第49部 戸室壮太郎 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)1月18日 事件番号 平成26年(ワ)第33867号 事件名 損害賠償請求事件 業者名等 個人 問合先 福永活也弁護士 03(6447)4437 原告(当時20代後半女性)が、被告(女性)に人生相談をする中で親しくなり、被告所有マンションを賃借するようになったところ、同マ […]
要旨 金沢大学医学部准教授が、教授による不正経理を大学本部に通報したが、不正なしとされた(後に不正を認めて教授は出勤停止2ヶ月の懲戒)。その頃から教授らによる激しいハラスメントが始まったとして、准教授が教授個人、次いで大学法人を提訴し、提訴から約10年後、教育研究の妨害や名誉毀損などを理由に、元教授(一審中に辞職)に165万円、大学法人に220万円の賠償を命じた一審判決 裁判所 金沢地方裁判所民事部 藤田昌宏、川﨑慎介、新谷真梨 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3月30日 事件番号 平成19年(ワ)第305号平成23年(ワ)第281号 事件名 ハラスメント差止および慰謝料等請求事件 […]
要旨 被告(株)プリモの中身のない起業家育成プログラム(セミナー)への勧誘が不法行為にあたるとし、その被害者が代表取締役A及び主な勧誘者Bの関与が共同不法行為ないし取締役の対第三者責任を構成するとして損害賠償を請求、被告3名は連帯して受講料等の損害額を支払えとの原審の認容判決に対し、被告全員が控訴したが、控訴は棄却され、原審の判断が確定した 裁判所 福岡高等裁判所第3民事部 金村敏彦、坂本寛、篠原淳一 判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3月28日 事件番号 平成28年(ネ)886号 事件名 損害賠償請求控訴事件 業者名等 (株)primo 問合先 西岡里恵弁護士 092(741)26 […]
要旨 いわゆる「押し紙」を排除しようとした販売店に対し、新聞社が、一方的な減紙の要求は取引慣行に反し信頼関係を破壊するなどとして販売店契約の更新拒絶を通告した事案につき、当該取引慣行は、新聞社の優越的立場を背景に形成された可能性があり、それに従わなければならないとすれば、販売店は新聞社の要求部数を前提に取引をせざるを得ず、販売店の自主的判断に基づく自由かつ公正な競争が阻害されるおそれがあるとして、販売店契約更新拒絶の正当理由があるとはいえないとした事例裁判所 佐賀地方裁判所民事部 森山由孝判決・和解・決定日 2017年(平成29年)3月29日事件番号 平成29年(ヨ)第3号事件名 地位保全仮処 […]