日栄の貸付につき、取引が一連のものであり、また、日本信用保証の保証料等がみなし利息であるとして、借主の日栄に対する不当利得返還請求を認め、保証債務を認めた事例 宇都宮地方裁判所足利支部 大島哲雄 2001年(平成13年)5月30日 平成12年(ワ)第218号、平成13年(ワ)第51号 過払金返還本訴請求事件、貸金反訴請求反訴事件 榊原利幸弁護士 (株)日栄 判決は、「原告らの本件利息制限法違反の取引に関しては、強行法規としての利息制限法の適用によって、法的に有効に存在する債務に対する利息制限法による経過利息の計算と、現金交付額、弁済額を元にした計算が正しい計算方法というべきである。そうすると、 […]
利息制限法上の利息に引き直せば、過払いとなっているのに、約定利息で残元金が残っていると商工ファンドが主張し、根抵当権設定仮登記の抹消を拒否した事案である。また、公正証書作成が、平成12年7月であり、平成11年12月の商工ファンド社長の国会での尋問、平成12年4月の商工ファンド従業員逮捕(有印私文書偽造・貸金業規制法違反)、同年5月の起訴、同年8月の判決といった商工ファンドの営業実態が社会問題となっていた時期でのものである。他の商工ファンド被害者との関係で早期解決が必要なため、他の事件と同日に和解した 宮崎地方裁判所 金光健二・新谷祐子 2002年(平成14年)3月26日 平成13年(ワ)第31 […]
信用取引について①一任取引②適合性の原則違反③過当取引。これらが全体として不法行為にあたるとした 東京高等裁判所 奥山興悦・杉山正己・山崎まさよ 2001年(平成13年)11月29日 平成13年(ネ)第362号 損害賠償請求控訴事件 河本和子弁護士 043(224)7366 みずほインベスターズ証券(株)(旧勧角証券(株)) 東京高裁で、信用取引について、1審判決を覆し、一任取引、適合性の原則違反、過当取引により全体を不法行為に当たるとして勝訴判決(東京高裁平成13年(ネ)362号) 東京高裁で、信用取引について、1審の敗訴判決(千葉地裁佐倉支部平成10年(ワ)第229号)を覆し、一任取引、適 […]
要旨 差押債権が、債務者に対する厚生年金給付が社会保険庁より振り込まれたものと認められる場合に、厚生年金給付が厚生年金保険法上の差押禁止債権であることを理由として、債権差押命令を取り消した事例 裁判所 横浜地方裁判所 田中治 判決日 2001年(平成13年)5月9日 事件番号 平成13年(ヲ)第111号 事件名 差押禁止債権の範囲変更申立事件 問合せ先 大川雅弘弁護士 業者名 (株)オーエスファクター 解説 (事案) 申立人は無職であり、厚生年金給付として2カ月に1回、偶数月の15日に、金378,982円を受給しており、同じく厚生年金給付として2カ月に1回、偶数月の15日に、金143,383円 […]
要旨 日栄の継続的取引について借主の保証料等もみなし利息であるとして貸金業法43条の適用を否定し、不当利得金の返還を認めた事例 裁判所 大阪地方裁判所 山下郁夫・青木亮・小泉満理子 判決日 2002年(平成14年)2月21日 事件番号 平成12年(ワ)第6667号(甲事件)、同年(ワ)第10356号(乙事件) 事件名 不当利得金返還等請求事件(甲事件)、求償債権請求事件(乙事件) 問合せ先 井上元弁護士 業者名 (株)日栄 解説 判例和解速報No.530と同旨の判断によって、借主に不当利得返還を認めた。 (判決文は本誌27頁に全文掲載)
要旨 日栄の継続的取引について借主の保証料等もみなし利息であるとして貸金業法43条の適用を否定し、不当利得金の返還を認めた事例 裁判所 大阪地方裁判所 山下郁夫・青木亮・小泉満理子 判決日 2002年(平成14年)3月14日 事件番号 平成12年(ワ)第8265号 事件名 不当利得返還請求事件(本訴)、同年(ワ)第11063号貸金請求事件(反訴) 問合せ先 原野早知子弁護士 業者名 (株)日栄 解説 判決は次のとおり判断する。 (1)日本信用保証の保証料及び事務手数料は、日栄とは別の法人ではあるが、長年にわたって、被告の決定した貸付先については自動的に保証をし、保証料率も独自に決めることができ […]
要旨 債務者の日栄に対する利息制限法所定の金利を超える過払いがあるとして、不当利得返還請求を求めた件について、日本信用保証に対する保証料をみなし利息であるとし、多数回の取引は全部一体のものとして考え、超過利息は順次元本に組入れして計算し、不当利得返還請求を認めた事例 裁判所 山形地方裁判所酒田支部 馬場純夫 判決日 2002年(平成14年)2月7日 事件番号 平成12年(ワ)第17号 事件名 不当利得金返還請求事件 問合せ先 海野寛康弁護士 0234(26)0858 業者名 (株)日栄 解説 本判決は、日栄と原告間の取引が、手形取引約定書や原告の返済能力から長期間の融資関係を継続していくことを […]
要旨 日本信用保証(日栄)の保証債務について、保証は当初の単発の保証の意思であったとして保証債務を認めなかった事例 裁判所 横浜地方裁判所 山本博 判決日 2002年(平成14年)1月28日 事件番号 平成13年(ワ)第665号 事件名 求償金請求事件 問合せ先 十枝内康仁弁護士 03(3517)5225 業者名 日本信用保証(株) 解説 本件保証委託契約書の保証委託の内容が、期間を平成11年4月9日から平成16年4月8日まで、元本極度額を1500万円とする根保証であり、保証人は、本件保証委託契約から生じる借主の債務一切を連帯保証するというものであることの認識を有しないまま、単なる400万円の […]
要旨 日栄の継続的取引について貸金業法43条の適用を否定し、不当利得金の返還を認めた事例 裁判所 京都地方裁判所 井戸謙一 判決日 2002年(平成14年)1月25日 事件番号 平成12年(ワ)第1902号 事件名 不当利得金返還請求事件 問合せ先 野村泰彦弁護士 業者名 (株)日栄 解説 手形の切り直しの貸付について、それぞれが別個の貸付と判断する。過払金は、他の貸付金に充当されることなく、個別に不当利得返還請求権が発生するにすぎないとする。弁済金の充当に関する民法488条ないし491条の規定は、弁済者が複数の債権に対して弁済する意思を有している場合には適用があるが、その意思が認められない本 […]
要旨 商工ローンイッコーの継続的取引について貸金業法43条の適用を否定し、不当利得金の返還を認めた事例 裁判所 大阪高等裁判所 武田多喜子・松本久・小林秀和 判決日 2002年(平成14年)2月27日 事件番号 平成13(ネ)第2076号 事件名 不当利得金返還請求控訴、同年(ネ)第2251号同附帯控訴事件 問合せ先 辰巳裕規弁護士 業者名 (株)イッコー 解説 本判決は、貸金業法43条の適用について利息天引貸付は同法が否定されること、また、利息後払いの場合も書面交付が直ちに借主に交付されたとは考えがたく、後払いの貸付期間中に後払い用紙の書面が借主に交付されたとは認められないので、同法は適用さ […]
要旨 主な判断は次の3点。①借換の際の17条書面には現実の交付額の記載も必要(原審の判断も支持)②借換があっても一連の取引として引き直し計算して過払額を算出③取引経過の開示拒否は不法行為で弁護士費用の損害賠償肯定 裁判所 東京高等裁判所 淺生重機・西島幸夫・原敏雄 判決日 2002年(平成14年)3月26日 事件番号 平成13(ネ)第4498号、平成13年(ネ)第6134号 事件名 過払金返還請求等請求控訴事件 問合せ先 付岡透弁護士 03(5774)4535 業者名 (株)エイワ 解説 本件は、エイワが任意交渉の段階において取引経過の一部(直近1年分程度)しか開示しなかったことから、過払金返 […]
要旨 (株)日栄の手形担保貸付につき、系列ごとに1つの貸付であり、日本信用保証に支払った保証料もみなし利息であるとして、利息制限法適用による過払金の元金充当を認め、過払金733万9152円の不当利得返還請求権を認めた事例 裁判所 京都地方裁判所福知山支部 松井英隆 判決日 2002年(平成14年)3月15日 事件番号 平成12年(ワ)第9号 事件名 不当利得返還請求事件 問合せ先 宮本平一弁護士 0773(23)2911 業者名 (株)日栄 解説 本件は、商工ローンの(株)日栄との間の手形担保貸付について、利息制限法による元金充当計算後の過払金の不当利得返還請求を求めた(株)日栄事件の1つであ […]
要旨 取引履歴の全部開示を拒否したサラ金業者に対し、契約当初からの業務帳簿の提出を命じた事例(基本事件・大阪簡易裁判所平成13年(ハ)第14140号) 裁判所 大阪簡易裁判所 松本澄清 判決日 2002年(平成14年)3月1日 事件番号平成14年(サ)第1577号 事件名 文書提出命令申立事件 問合せ先 小久保哲郎弁護士 業者名 (有)セラミック 解説 全文 上記当事者間の平成13年(ハ)第14140号過払金返還等請求事件につき、原告から文書提出命令の申立てがあったので、当裁判所は次のとおり決定する。 主文 被告は、原・被告間の金銭消費貸借契約について、契約当初からの、契約年月日、貸付けの金額 […]
要旨 任意整理交渉において、過去3年分の取引履歴のみを開示し、それ以前の履歴については記録が存在しないとして開示に応じなかったサラ金業者に対して、過払金約6万円、慰謝料30万円及び弁護士費用5万円(計約41万円)の支払いを命じた事例 裁判所 大阪簡易裁判所 松本澄清 判決日 2002年(平成14年)3月22日 事件番号 平成13年(ハ)第14140号 事件名 過払金返還等請求事件 問合せ先 小久保哲郎弁護士 業者名 (有)セラミック 解説 被告は、任意整理交渉において、過去3年分の取引履歴のみを開示し、それ以前の履歴については記録が存在しないとして開示に応じなかった。これに対し、原告は、手持ち […]
要旨 債務者の不当利得返還請求債権は、更生債権として届出をすることがおよそ期待できない債権であり、会社更生手続終結によっても免責されないとした 裁判所 浜松簡易裁判所 村瀬憲士 判決日 2002年(平成14年)2月12日 事件番号 平成13年(ハ)第798号 事件名 不当利得返還請求事件 問合せ先 中里功司法書士 053(432)4525 業者名 (株)ライフ 解説 平成3年からの利息制限法に基づく過払金約53万円の支払いを求めた不当利得返還訴訟において、更生会社のライフ(平成13年3月29日更生手続終結)から「会社更生法所定の債権届出がなされていないため、同法241条により既に免責されている […]
要旨 先物取引損害賠償請求事案において、構造詐欺である「客殺し」が行われたと認定し、顧客の出捐額全額の賠償を認容した例 裁判所 神戸地方裁判所姫路支部 島田清次郎・正木きよみ・柴田誠 判決日 2002年(平成14年)2月25日 事件番号 平成10年(ワ)第509号 事件名 先物被害事件 問合せ先 平田元秀弁護士 0792(22)0684 業者名 三貴商事 解説 【要旨】 ① 本件取引を実質的に見れば、商品取引員の担当者は、委託者の資産の管理を任されていたといえるから、委託者の資産を適切に運用すべき信義則上の注意義務(配慮義務・信認義務)を負っていたものと解するのが相当であるが、本件取引の経過に […]
要旨 霊視商法を行っていた明覚寺に対し、解散命令を出した事例 裁判所 和歌山地方裁判所 判決日 2002年(平成14年)1月24日 事件番号 平成11年(チ)第4号 事件名 霊視商法事件 問合せ先 瀬戸和宏弁護士 業者名 明覚寺 解説 霊視商法は、新聞折り込み広告等を使って悩みを抱えている人たちを集め、霊能力が有すると称する僧の恰好をした教師が、悩みの原因が水子や先祖の祟りなどの霊障であり、その霊障から逃れるためには供養が必要であり、供養をしなければ1層不幸になるなどと脅して多額の金銭を布施や供養料名目で支払わせたものです。平成11年1月、各地弁護団に依頼した合計325名全員につき、出捐額の1 […]
要旨 主債務者の既存貸付について開示せずに締結された連帯保証契約においては、控訴人(日栄)は、信義則上、被控訴人に対し、既存貸付についても保証債務を負担することを主張できない 裁判所 大阪高等裁判所 加藤英継・窪田正彦・伊東正彦 判決日 2001年(平成13年)7月10日 事件番号 平成12年(ネ)第1700号 事件名 債務不存在確認本訴、貸金反訴請求控訴事件 問合せ先 中原修弁護士 業者名 (株)日栄 解説 主債務者は、元本限度額を1500万円とする基本取引契約に基づき、日栄から合計750万円の手形貸付を受けていた。日栄の担当者は、主債務者に対して保証人をもう1人付ければ追加融資ができると勧 […]
要旨 商工ファンドについて、貸金業法43条のみなし弁済の適用を否定した事例〜商工ファンド過払い集団訴訟他 裁判所 さいたま地方裁判所 滝澤孝臣・本田敦子・白崎里奈 判決日 2001年(平成13年)11月30日 事件番号 平成12年(ワ)第1839号 事件名 不当利得返還請求事件 問合せ先 和田聖仁弁護士 業者名 (株)商工ファンド 解説 判例和解速報515と同じ
要旨 商工ファンドについて、貸金業法43条のみなし弁済の適用を否定した事例〜商工ファンド過払い集団訴訟他 裁判所 東京地方裁判所 宮岡章・綱島公彦・福渡裕貴 判決日 2001年(平成13年)12月19日 事件番号 平成12年(ワ)第7064号 事件名 不当利得返還請求事件 問合せ先 和田聖仁弁護士 業者名 (株)商工ファンド 解説は 判例和解速報515と同じ