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サラ金

趣旨の不明確な期限の利益喪失条項について、貸主からの請求があって初めて期限の利益が喪失する旨定めたものと判断したうえで、サラ金の貸金請求を棄却し、債務者の過払金(約3万円)返還請求を認容した事例。任意整理交渉において過払金返還請求を受けたサラ金が提起した貸金請求訴訟が不当訴訟であるとして、慰謝料30万円及び弁護士費用5万円の賠償を命じた事例 大阪簡易裁判所 松本澄清 2002年(平成14年)7月24日 平成14年(ハ)第3539号、平成14年(ハ)第6330号 貸金請求事件、過払金返還等請求事件 小久保哲郎弁護士 (株)ベストライフ Xから任意整理交渉を受任した代理人弁護士は、株式会社ベストラ […]

商工ローン

日栄の貸付は貸付の同一性や元本の継続性を否定し、元本は減らさずに高利を長期に渡り受領できるように考案されたシステムであり、利息制限法の潜脱が許されず、実態に則して一連の取引として充当計算を行い、日本信用保証の保証料等は公序良俗違反として無効ないしみなし利息であるとして日栄の請求を棄却した事例 福岡地方裁判所小倉支部 中嶋功 2001年(平成13年)10月10日 平成13年(ワ)第498号(甲事件)、平成13年(ワ)第777号(乙事件) 貸金請求事件(甲事件)、保証債務金請求事件(乙事件) 牧野聡弁護士 (株)日栄 本判決は、貸付についてこれを個別の貸付であるとする日栄の主張に対して、同社が採用 […]

商工ローン

商工ファンドの貸付につき、法律の定める書面の不交付、支払いの「任意性」を欠くなどを理由として、貸金業規制法43条のみなし弁済を否定した事例 新潟地方裁判所高田支部 加藤就一 2001年(平成13年)9月27日 平成12年(ワ)第97号 不当利得返還請求事件 牧野聡弁護士 (株)商工ファンド 本判決は、商工ファンドの貸金業規制法43条1項の適用があるとの主張に対して、 ① 本件貸付においては当初の弁済期に元金が完済されたものは1つも無いし、基本約定書でも「最長5年を期間とする根保証の制限内の月々反復継続が出来るものとします」となっていることから、本件貸付は当初の弁済期に精算することは予定されてお […]

商工ローン

日本信用保証(株)(日栄の保証会社)の保証債務履行請求が信義則を理由に全額排斥された事例 仙台地方裁判所(原告控訴中)鈴木陽一 2001年(平成13年)12月20日 平成12年(ワ)第1621号、同13年(ワ)第32号 求償金請求事件 十河弘弁護士 022(212)1603 日本信用保証(株) 本件は日栄の保証会社である日本信用保証(原告)が日栄の保証人2名(被告ら)に対して根保証契約の成立を主張して求償金1000万円を請求してきた。被告らはいずれも根保証契約を否認し、500万円の単純保証である旨主張し、手形が決済されていることを理由に完済を主張した。また、仮に根保証契約の成立が認められる場合 […]

サラ金

保証人に対する請求がヤミ金などを理由に権利濫用として請求を棄却した事例 松山地方裁判所 中山雅之 2001年(平成13年)12月20日 平成10年(ワ)981号、平成11年(ワ)102号 保証債務金請求事件、貸金等請求事件 高田義之弁護士 089(947)1788 公開を差し控えます 保証人と主債務者はNo.558事件と同じで貸主は別人である。Oは平成8年8月から11月にかけて、KがG有限会社に対して事業資金として複数回、貸し付けるに当たってその都度、保証し、合計1億300万円となった。うち、8300万円についてその後、準消費貸借証書を作成した。Kは貸金業の登録はしていないが、貸付資金を登録貸 […]

ヤミ金

保証人に対する請求がヤミ金などを理由に権利濫用として請求を棄却した事例 松山地方裁判所 上原裕之 2002年(平成13年)10月29日 平成11年(ワ)第248号 保証債務金反訴請求事件 高田義之弁護士 089(947)1788 公開を差し控えます 昭和10年生まれの男性Oは平成9年3月から9月ころにかけて、知人に頼まれるまま、TがG有限会社に対して事業資金として複数回、貸し付けるに当たってその都度、保証し、同社が倒産後、Oを債務者とする1口の準消費貸借(債務額4700万円)を作成した。Oが内金、3000万円を弁済した後、Tは残債務額1700万円を請求して提訴した。貸主Tは不動産会社を経営する […]

ヤミ金

ヤミ金の金利を公序良俗に反して無効だとした事例 札幌簡易裁判所 岡田洋佑 2002年(平成14年)9月10日 平成14年(ハ)第2509号 不当利得金返還請求事件 山崎俊彦弁護士 011(271)5951 キャッシングのアトラス こと肥田安世 いわゆるヤミ金融についての判決であるが、「同判決は、本件金銭の授受が、定型的な利率計算によるものでないにせよ、金銭貸借といえるし、そこで支払った差額金が利息といえるが、それが年608から1460%にもなるものであるから、各利息契約は公序良俗に反し無効である」と判示した。 本件は、総受領額と総支払額との差額金についての返還を求めた事例である。 さらに、同旨 […]

サラ金

支払いが遅れたときの期限の利益喪失の約定は、従来どおりの取引があることを理由として、遅延利息を認めず、過払金はその発生から金利を認めた事例 大阪地方裁判所岸和田支部 明石万起子 2001年(平成13年)6月28日 平成13年(ワ)第122号 不当利得金返還請求事件 井上元弁護士 06(6366)0636 星和開発(株)(アイ信販) ①約定の支払日に遅れたことを理由に遅延損害金が発生したとの業者の主張に対し、判決は、業者はその後も借主に対し期限の利益の喪失を告知したことも、それを理由に一括返済したこともなく、それ以前と全く変わらず分割の弁済金の受領を続けていた上、返済を受けた際、利息金及び元金と […]

サラ金

支払いが遅れたときの期限の利益喪失の約定は、従来どおりの取引があることを理由として、遅延利息を認めず、過払金はその発生から金利を認めた事例 枚方簡易裁判所 庵前重和 2000年(平成12年)10月30日 平成12年(ハ)第1070号 過払金返還請等求事件 井上元弁護士 06(6366)0636 関西クレジット(株) ①契約書に約定の弁済を1回でも遅滞したときは期限の利益を喪失する旨の記載があったとしても、期限の利益喪失時期以降も、業者が借主に対し、期限の利益の喪失を告知したことも、それを理由に残金の一括返済を求めたこともないばかりか、それ以前と全く変わらず債務残額に応じた低額の弁済金を受領し続 […]

欠陥住宅

建物工事の瑕疵について、名義を貸したにすぎないと主張する工事監理者の設計士を含めて、建替費用を含む3924万円の損害賠償を認めた事例 大阪高等裁判所 太田幸夫・川谷道郎・牧賢二 2001年(平成13年)11月7日 平成12年(ネ)第3622号、第3623号 損害賠償請求控訴事件 田中 厚弁護士 アイワエステム、南口建設、矢野設計事務所 判決は次のとおり判断する。 「南口は、アイワエステムから注文を受けて、本件建物を建築したものであるところ、本件瑕疵は南口の建築工事によって生じたものであるから、南口の不法行為によって注文主の財産を侵害したと認めることができる。なぜならば、建築基準法は、国民の生命 […]

中古車

中古車販売の解約において損害賠償の予定条項に基づくキャンセル料の請求が棄却された事例 大阪地方裁判所 曳野久男 2002年(平成14年)7月19日 平成13年(ワ)第9030号 損害賠償請求事件 野々山宏弁護士 075(222)0011 泉北車輛販売(株) 消費者は、雑誌を見て中古車販売業者の店舗に行き、ワゴンRの登録済み未使用車(俗に「新古車」と呼ばれているもの)を購入しようとした。店舗には目的車両がなかったので、探してもらうために「自動車注文書」に署名して提出した。その自動車注文書の裏面には、特約条項として、消費者の都合で契約を撤回した場合には、車両価格の15パーセントの損害賠償金と作業実 […]

サラ金(日掛)

日掛業者が、相保証していた人が逃げたので保証人の分もあわせて請求していたが、たまたま町で業者の従業員が債務者を見つけ、業者の店まで連れて行き、殴る蹴るの暴行をしたことにつき、慰謝料100万円を含む損害賠償を認めた事例 神戸地方裁判所 松村雅司 2002年(平成14年)3月15日 平成12年(ワ)第2706号 損害賠償請求事件 吉井正明弁護士 078(371)0171 光実業こと田渕和義 本件は、タクシー運転手である原告が日掛け業者から運転手仲間数人で相保証して金員を借り受けていたところ、これまでも相保証人2人が逃げたりしたため、原告の支払が1日7000円になっていたところ、平成12年10月2日 […]

サラ金

保証依頼の際に主債務者に詐欺があった場合に、貸金業者がこれを知っていたことを理由として、民法96条2項により保証契約を取り消し、保証人による不当利得返還請求を認めた事例 広島地方裁判所 山田明 2001年(平成13年)6月22日 平成11年(ワ)第925号 不当利得返還請求事件 足立修一弁護士 082(211)2441 シティズ 原告は、義妹が被告から350万円を借り入れるに当たってその保証人となった。主債務者である義妹が支払不能となったため、原告は被告に対し、返還請求を行う旨の意思を告げた上で、被告の主張(みなし弁済)に基づく計算による残金額を支払い、利息制限法上の再計算に基づいて不当利得返 […]

サラ金

現実に金銭の授受がなされなかった形式的な借入人に経済上現実の授受と同一の利益の授受がない場合には、金銭消費貸借契約は本来の成立要件である「金銭の受取」すなわち要物性を欠き、効力を生じないとして、業者による貸金返還請求を棄却した事例 広島地方裁判所 矢延正平・橋本眞一 20021(平成13年)5月29日 平成11年(レ)第61号 貸金請求控訴事件 足立修一弁護士 082(211)2441 シティズ 控訴人1は、自己の雇用主の友人(実質的な借入人)が被控訴人(貸金業者)から借入をするに当たり、多額の債務を負っていて借入ができないため、雇用主の命を受けて借入の名義人となり、実質的な借入人の友人である […]

ヤミ金

東京のヤミ金業者(都①業者)に対する不当利得返還請求事件で原告が支払った元利金全額の返還請求を認めた判決 掛川簡易裁判所 清雄策 2002年(平成14年)6月14日 平成14年(ハ)第65号 不当利得返還請求事件 小寺敬二司法書士 0547(30)4010 タカク信用こと高工春信 原告は被告からのDM勧誘により平成14年4月8日に金1万7580円借りうけた。その後返済と借り入れを繰り返し、同年4月18日までの間に計12万9530円の借入に対して金22万5000円支払った。 これについて本判決では「原告と被告との本件金銭消費貸借契約は、その約定利率が出資取締法の上限利率を超えて刑事罰の対象となる […]

日掛金融

日掛け業者が債務者宅に取立てに行き、債務者の長女に保証人になることを執拗に求め、また約1時間半にわたり退去しないなど、貸金業法違反の取立てが行われたことを理由として、保証契約は公序良俗に反するとして無効とし、債務者と保証人に対して慰謝料と弁護士費用を認めた事例 宮崎地方裁判所 金光健二・武田義徳・新谷祐子 2002年(平成14年)2月15日 平成12年(ワ)第235号 損害賠償請求事件 河野聡弁護士 097(533)6543 宮崎県、(株)ロイヤル信販 判決は、業者が退去要求を受けたにもかかわらず正当な理由無く約1時間30分にわたり退去しなかったものであるから刑法上の不退去罪を構成するものであ […]

商工ローン

日栄の取引は一連の継続取引であり、保証料等はみなし利息であるとして約586万円の不当利得金の返還を命じた事例 東京高等裁判所 鬼頭季郎・慶田康男・河村吉晃 2001年(平成13年)12月11日 平成13年(ネ)第2908号 損害賠償請求控訴事件 富田均弁護士 日本信用保証(株) 日栄事件について、裁判所は次のとおり判断した。 1 日本信用保証(日栄の保証会社)の事前求償は不法行為となる。 2 日本信用保証が取得する保証料と事務手数料は、日本信用保証の営業が日栄に依頼し、その一部門のような実状にあり、損益は100%出資している親会社日栄に還流される点などから、日栄の行う貸付について保証料等の名目 […]

先物取引

先物取引の不法行為を認め、5割の過失相殺をした事例 奈良地方裁判所 樋口庄司 2002年(平成14年)3月7日 平成12年(ワ)第305号 損害賠償請求事件 相良博美弁護士 0742(24)2003 朝日ユニバーサル貿易(株) 1 本件の被害者は、公務員(公立病院勤務 調理師)であり、最終学歴は中卒、株の現物取引及び債券投資の経験はあるが、先物取引その他投機的取引経験はない。 2 朝日ユニバーサル(以下、「朝日」という)は、被害者に対して先物取引の危険性を一応説明しており、被害者も損をすることもあり得ることを認識の上委託契約を締結している。勧誘商品は当初はトウモロコシであり、エルニーニョやアメ […]

保証委託契約

自ら貸すと称して広告し、来た顧客に対して「貸すのは密接な提携関係の別の金融業者であって、自分は保証をする」と言って、保証委託契約を結ばせ、高額の保証料を取立てる一連の流れは、暴利行為であって、公序良俗に反し、無効である、として、全額の返還請求を認めた 東京地方裁判所 大島淳司 2002年(平成14年)3月5日 平成13年(ワ)第14461号 不当利得返還請求事件 茆原正道弁護士 044(855)5414 (株)大同重機レンタル 本件は、有限会社大同重機レンタルという会社(金融業登録はしていない)が、自らが金を貸付ける金融業者であるかのような、「幸福を呼ぶ!!太っ腹特大融資」「5000万円迄即日 […]

サラ金

借主2名からアイフルに対し、過払金返還請求訴訟を提起したところ、アイフルから取引明細の開示がなかったため、文書提出命令が出された事例 大阪地方裁判所 曳野久男 平成14年(モ)第2228号、同年(モ)第2521号 井上 元弁護士 06(6366)0636 アイフル(株) 借主Aは昭和63年頃から、借主Bは平成元年頃から、アイフルより借入れしていた。代理人弁護士からアイフルに対し、過去の全取引明細の開示を要求したことろ、アイフルは、借主Aについては、昭和63年4月8日から取引があることを認めながら、平成10年11月18日以降の取引明細しか開示せず、借主Bについては、平成10年5月29日以降の取引 […]

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