全国霊感商法対策弁護士連絡会事務局 弁護士(東京) 阿部克臣
1 事案の概要
本件は、霊感商法や高額献金等が問題視されている世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体である世界平和女性連合が、同団体の活動について注意喚起する令和5年6月15日付け声明(本件声明)を発出した全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の代表世話人である弁護士5名と事務局長である弁護士、及び本件声明を発出した際に開いた記者会見で発言した全国弁連所属の紀藤正樹弁護士の合計7名に対して、宗教ヘイト等を理由として、代表世話人及び事務局長の弁護士については連帯して3300万円もの、紀藤弁護士については330万円もの高額の損害賠償請求訴訟を提起してきた事案である。
旧統一教会は霊感商法や高額献金等で長年にわたり多数の者に甚大な経済的・精神的被害を生じさせてきた団体であり、本年3月25日には東京地裁で解散命令決定が出されている。このような旧統一教会による被害は、その多くが、旧統一教会であることを隠したまま教義を教え込むという違法な「正体隠し勧誘」が端緒となっていた。
世界平和女性連合は、この旧統一教会の教祖文鮮明により創設された・・・
この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。