弁護士(大阪) 松尾善紀
1 当ニュースで紹介された判例について
2024年消費者法白書(当ニュース140号)以後、当ニュース判例和解速報・判例データベースに報告されたクレジット・リース・決済手段に関係する案件の判例(以下の1件)を紹介する。
さいたま地方裁判所 令和5年7月12日判決(法ニュース第142号・判例和解速報№2644)
【事案の概要】
決済代行業者である㈱ファーストペンギンが運営する「インフォトップ」というウェブサイトにて、ある詐欺的情報商材販売業者が、仮想通貨を複数の取引所間で移動させて差益を得ると称する「フラッシュマージンシステム」を販売しており、その際、この情報商材を購入(加入)すれば、毎日3万円の儲けが出るとしていたが、これを信じて当該情報商材を購入した消費者が、取引の場を提供した上記決済代行業者に対し、故意に詐欺的な情報商材の販売行為に加担・幇助したものとして、購入代金及び弁護士費用相当額の損害賠償請求を行った事件。
【判決の要旨】
本判決は控訴審(地裁)のものであるが、上記決済代行業者は、当該詐欺的情報商材販売業者の商品の審査は行っていたが、詐欺的な情報商材が存在することに・・・
この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。