適格消費者団体NPO法人消費者支援機構福岡理事・専門部会員・事務局長 弁護士(福岡) 藤村元気
1 はじめに
適格消費者団体NPO法人消費者支援機構福岡(以下「当機構」)は、マンション等にポスティングされた司法書士法人杉山事務所(代表社員:杉山一穂)(以下「杉山事務所」)のチラシ広告に「お詫びとお願い」なるタイトルとともに「日本を代表する経済ビジネス誌である“週刊ダイヤモンド”にて、『消費者金融が恐れる司法書士』No-1に選ばれました」と表示されていること等について、2024年3月19日、杉山事務所に対し、景表法に基づき広告表示差止請求訴訟を提起した(他に複数の広告表示の差止めを求めているが、紙幅の関係で上記の点に限って紹介する)。
景表法に基づく差止請求訴訟である本訴には、差止訴訟において課題となることの多い「おそれ要件」の他にも、訴訟物に関する考え方や、請求することができる措置の内容等、実務的に検討し、蓄積していくべき内容が多く含まれている。債務整理についての広告等を巡る問題であるという社会的意義に加え、上記の法的問題についても検討すべき点の多い案件であるため、当機構の活動報告として紹介・・・
この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。