10・19消費者庁・消費者委員会15周年記念シンポパネルディスカッションの報告

記念シンポコーディネーター 弁護士(東京) 中村雅人

 第2部のパネルディスカッションでは、消費者庁元次長の川口康裕さん、主婦連合会会長の河村真紀子さん、元内閣府消費者委員会委員長、元国民生活センター理事長の松本恒雄さん、NHK解説委員で長年消費者行政を見てきた今井純子さんと日弁連消費者委員で、消費者庁、内閣府消費者委員会勤務の経験もある増田朋紀さんをパネリストに迎えて議論した。

1 簡単な振り返り

 初めに河村さんから、福田総理の発言を受け、消費者団体が団結して「ユニカねっと」を立ち上げ消費者庁創設運動を全国展開した、と振り返った。

 川口さんは、内閣府にいて、福田総理の、行政が「国民一人ひとり」のために役立っていないと考え、「消費者行政を統一的・一元的に推進するための、強い権限を持つ新組織を発足させます」という方針を平成20年1月18日施政方針演説に基づき検討の場となる消費者行政推進会議や、事務局となる消費者行政一元化推進準備室を立ち上げた、と振り返った。

 推進会議の委員でもあった松本さんは、全会出席された福田総理の次の3原則をもとに議論が進められた、と紹介された。

 第一は、「国民目線の消費者行政の・・・

この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。