環境問題を重要テーマにした台湾の反カジノ運動

社会活動家 全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会事務局次長 新川眞一

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1 はじめに (5・21「カジノなどいらない 素敵なまちづくり-地域社会圏構想とは-」シンポのフロア発言)

 我が国でカジノ招致の是非については、6割以上が反対という堅固な世論が維持されている。反対の根拠として断然トップに挙げられるのは「ギャンブル依存症」に対する懸念であり、そのために政府はカジノ実施法とセットで対策法規=「ギャンブル依存症対策基本法」まで作ったほどである。全国各地で展開されているカジノ反対運動も同様に、「ギャンブル被害」=「ギャンブル依存症の弊害」が強調されてきた。我が国が既に公営賭博のほか、パチンコ、各種の籤(くじ)など、カジノ以前にギャンブルが社会に蔓延し、これによってギャンブル被害も蔓延している「ギャンブル大国」であるのだから、当然のことである。

カジノ推進派は、「観光振興」の美名の元に巨大な箱物施設「IR」をつくり、そこに賭博場を設けて、できるだけ「カジノ=賭博場」のイメージを隠し、景気浮揚だの経済対策だのとして「観光振興」を謳う。コロナの終息がなかなか見通せない中「観光業」・・・

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