改正「動物愛護管理法」について

動物との共生を考える連絡会 青木貢一

 「動物愛護管理法」は、第4回目の改正が2019(令和1)年6月に行われ、2020(令和2)年6月に施行された。しかし、いくつかの条項は先送りされ、2021(令和3)年6月に法律の実効性を高めるための「動物取扱業の犬猫飼養保管に関する基準」が施行されるはずだったが、2020(令和2)年12月25日開催の中央環境審議会動物愛護部会(第58回)で「飼育者一人当たりの取り扱う飼育数についての規制」が3年先送りされるとのこと。ペットショップ・ブリーダー関係者が、「この規制が施行されると、一気に不要犬猫が自治体に持ち込まれ、それが動物愛護団体に委託されるので、あふれてしまい対応困難となるのは必定だ」と発言したからとのこと。何年も前から議論していたのに、準備なくこの体たらくで、なんとも情けない。不埒な業者の延命効果でしかない。2024(令和6)年まで先送りされることは、法律の実効性が疑われる。

 この改正の目玉の一つに、生後56日(8週齢)以下の犬猫の販売禁止が成立したが親兄弟姉妹との引き離しではない。いずれにせよ生年月日の確認が必要で、繁殖業者のごまかし不正を見抜く・・・

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