なぜか分かりにくい、日本の遺伝子組換え表示(2)

上級食品表示診断士・行政書士 大矢安昌

 まず前回の、大豆・とうもろこし、について分かりやすくまとめておく。新制度では、分別生産流通管理をして、遺伝子組換え農産物の意図せざる混入を5%以下に抑えている大豆及びとうもろこし並びにそれらを原材料とする加工食品については、「大豆(分別生産流通管理済み)」等の任意表示が可能、さらに、分別生産流通管理をして、遺伝子組換えの混入がないことを確認した場合(0%〜不検出)は、「大豆(遺伝子組換えでない)」等の任意表示が可能となる。但し、意図した混入が仮に1%でもあったり、分別生産流通管理をしたが、意図せざる混入が5%を超えていた場合及びそれを加工食品の原材料とした場合には、「大豆(遺伝子組換え不分別)」等の義務表示となるので誤解のないように注意していただきたい。

 なぜ、「5%」という数値なのかに関しては、平成11年7月13日の農林水産省の「遺伝子組み換え食品部会における技術的検討のための小委員会報告」でもその経過が分かるし、平成28年12月消費者庁の「遺伝子組み換え表示制度に係る分別生産流通管理等の実態調査報告書」の中でも分析結果の数値が示されているので参考・・・

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