食の安全・市民ホットライン事務局長 西原崇文
序論
2010年10月より活動を始めた食の安全・市民ホットライン1は、「食の安全に関する不具合情報を集めて、行政や事業者などへの改善の要請をすること」を基本活動としている。まもなく12年目の活動となるが、コア・協力団体や一般消費者の方などからホットライン事務局に寄せられた不具合情報については、「食の安全・市民ホットライン」公式ホームページ利用規約第9条2項2に基づき、裏付け調査を実施している。筆者が事務局長に就任して以来、ホットライン事務局が実施しているこの裏付け調査においては、インターネットも活用している。本稿では、食の安全・市民ホットラインの活動の一つである通報があった「不具合情報」における裏付け調査活動で判明した、ネットを活用した情報精査の方法論とその限界について論じる。
ホットライン流「ネット検索を活用した裏付け調査活動」とは
一般消費者の方からホットラインに不具合情報が入った時、ホットライン事務局がまず一時的に、不具合情報の検証をする。具体的には、不具合対象とされた商品や事業者の公式サイトの検索や、具体的な広告表示などが実在しているかどう・・・
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