水回り修理ぼったくり被害
─悪質水道工事被害姫路弁護団の活動報告─

悪質水道工事被害対策姫路弁護団事務局長 弁護士(兵庫) 平田元秀

 トイレなどの水回りの修理で法外な料金を請求されるトラブルが相次ぐなか、兵庫県警に詐欺などの嫌疑で逮捕され、その後起訴された神戸市の男性の公判が開かれ、有罪判決が言い渡された。この事件の被害者は、当弁護団の依頼者であり、弁護団は、犯罪被害者代理人として刑事事件の公判をつぶさに傍聴した。

 本報告では、公判傍聴でも確認されたこの種商法の実態について、弁護団の現場報告をする。

1 水回り修理ぼったくりトラブルについて

 トイレなどの水回り修理で法外な料金を請求されるトラブルが、増え続けている。

 下図は、兵庫県立消費生活総合センターの2020年度「兵庫県内の消費生活相談状況」からの抜粋である。このトラブルは以前からあり、2011年〜2013年には100件程度であったが、その後、年を追う毎に被害が拡大し、2020年には672件に達している。


水回りトラブルに関する相談件数及び既払平均額推移

 苦情の内容としては、ネット検索やマグネット広告を見て、「安価な金額○○円〜とあったので、水道修理事業者を呼び、トイレの詰まり修理を依頼。次々と作業が必要と言われ・・・

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