スルガ銀行の不正融資被害者救済

スルガ銀行不正融資(SI)被害弁護団団長 弁護士(東京) 山口 広

発足から今日まで

 スルガ銀行の投資用不動産取得目的の融資が2018年初頭に社会問題となって、私と河合弘之が共同代表となって「スルガ銀行・スマートデイズ被害弁護団(略称:SS被害弁護団)」を結成して3年半。スマートデイズのサブリース契約による賃料収入保証があるからスルガの年4.5%、3.5%の30年ローンも確実に返済できるという詐欺的勧誘に乗せられて、シェハウス用の土地購入資金とシェアハウス建築資金をスルガから借りてしまった被害者の救済は、前例のない勝利的解決が来春までに完了する見込みとなりました。

 2021年8月迄、三次に分けて救済のための調停申立したのは949名、1216棟、合計債務1530億円。このうち542名、691棟は本年3月の調停成立までで解決し、残りの案件も同じスキームで来年初めには解決する見込みです。

前例のない解決スキーム

 そのスキームはこうです。1棟平均1億6500万円になるシェアハウスの土地代と建設資金の残債務について、SS被害弁護団は、各物件の詳細な情報をスルガの指定した入札手続仕切業者に提供し、300棟以・・・

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