大学及び特別支援学校における成年年齢引下げへの対応と課題

一般社団法人消費生活総合サポートセンター会長 東京家政学院大学現代生活学部准教授 小野由美子

1 はじめに

 私の専門は消費者教育であることから、成年年齢の引下げを前に、消費生活に関連する授業ではどうしても力が入ってしまう日々を過ごしている。地域で実施される消費生活講座を担当すると、理解力に制約のある参加者も見受けられる。私は知的障害のある人の講座や教材に関わる研究や実践を2008年頃から継続しており、それまでの活動を発展させる形で2020年に消費生活総合サポートセンターを発足させ、消費者が直面する課題の解決に向けて、資格や領域を横断した取組みを目指している。

2 大学における成年年齢引下げの対応と課題

 文部科学省「消費者教育に関する取組状況調査」(平成28年)では、7割の大学が学内へのポスター掲示や入学時ガイダンスを実施しているが、消費者問題に関する講義・ゼミの実施は4割程度であり、教職員対象の講座や情報提供となると8割の大学で「特に何も行っていない」と回答している。文部科学省消費者教育推進委員会の「大学等及び社会教育における消費者教育の指針」では、その留意事項において、トラブル防止にとどまら・・・

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