弁護士(神奈川) 吉田正穂
1 発足から現在までの活動
2022年7月以降、いわゆる「旧統一教会」問題をはじめ、霊感商法等の悪質商法及びその他反社会的な宗教問題による被害について、大きな社会的関心が集まるとともに、その被害の深刻さが改めて顕在化することとなった。
すなわち、正体を隠した勧誘・SNS等を利用した露見しづらい勧誘などによってマインドコントロール下におかれた後、長期かつ継続的な高額献金等の被害のみならず、職業キャリアを途絶させられたり、適切な医療を受ける機会を逸したり、団体によって決められた結婚を強いられたり、結婚生活においてDV等を受忍させられたりしている実態があらたに浮き彫りとなった。さらには、生まれながらにして、あるいは幼少期から信仰を強制され、精神面はもとより、場合によっては経済的・肉体的にも虐待を受ける等(過度な恐怖や罪意識の植え付け、友人や恋人を作るなど団体外部の人や社会との交流をさせない、布教活動等への強制的な従事、貧困、就学・就労機会のはく奪、体罰等の身体的暴力等)、筆舌に尽くしがたい体験を強いられている宗教等二世の問題も明らかとなっている。
日弁連においても、同年1・・・
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