危険性が認知され始めた人工甘味料

市民バイオテクノロジー情報室代表 天笠啓祐

食卓に甘いものが増えている

 私たちの食卓に日々登場する食べ物の多くが、人工的に食感や味が作られたものに変わってきています。それだけ加工食品が増えたといえます。そこに使われる食品添加物やそれに類する役割を果たす食材は全体で約320万トン(2022年度)に達します。国民一人当たり約27キログラムで、1日あたり74グラムです。一生(80年)では一人が2トン強も摂取することになります。1トントラック2台分です。その中で甘味料が約60%を占めて、ダントツに多いのです。同じ味覚にかかわる添加物に調味料がありますが、これも多く約11%もあり、甘味料と合わせて71%に達します。味にかかわる添加物を用いた食品がとても多いのです。また、いかにいまの食品の味が人工的になり、甘くなっているかが分かります。

 その甘味料の中の6割を占め、断トツに多いのが異性化糖で、ブドウ糖果糖液糖などと呼ばれるものです。ブドウ糖と果糖が分かれて存在し、液体の形をとっていることから、このように呼ばれます。果糖の方が多いと果糖ブドウ糖液糖と順番を変えて表示されます。果糖やブドウ糖を単独で用いるこ・・・

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