共通義務確認訴訟1号事件・東京医大入学試験女子差別問題

弁護士(東京) 白井晶子

1 共通義務確認訴訟第1号事件

 本件は、平成28年10月1日に施行された消費者裁判手続特例法(以下、「特例法」)に基づく初めての共通義務確認訴訟の判決である。

この制度は、同種多数の消費者被害について、国の認定を受けた団体(特定適格消費者団体)が財産的被害を集団的に回復するためのものであり、二段階の手続きで構成される。一段階目の共通義務確認訴訟では、個々の消費者ではなく、特定適格消費者団体が原告となって、事業者に対し、共通義務を確認する訴訟を提起する。消費者は、一段回目で事業者の支払義務が確認された後、二段階目の簡易確定手続で債権届出を行い、簡易な手続きで債権の有無の判断を受けることができる。このため、消費者の手続負担が軽減され、少額多数の被害を救済することが可能となる。

 本件は一段階目の共通義務確認訴訟で勝訴し、現在二段階目の簡易確定手続に移行している。

2 入試における女子等差別問題

 平成30年8月、東京医大が入学試験において密かに女性や浪人生等一定の属性を有する者(以下、「女性等」)について不利益な得点調整をしていたとの報道がされ、社会的な注目を浴びた。その後の第三・・・

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