関電金品還流問題について、受領金員の税金負担分の補填(業務上横領等)について大阪地検に追加告発

弁護士(大阪) 加納雄二

1 関西電力の役員らと福井県高浜町の元助役森山氏との間の高額金品還流問題について昨年関電役員らを特別背任、贈収賄等で告発(告発人合計3371名)したことは、前号108頁記載のとおりである。

2 それに関連して、3月14日の関電の第三者委員会の調査報告書で明らかになった事実について6月9日に追加で告発をした。 その事実とは、森山氏から金品を受領したことが明らかになり、税金を納める必要が生じた関電の元副社長に対し、関電が金員を交付し、実質的に元副社長が納めるべき税金を肩代わりしていたというものである。元副社長が犯した犯罪行為(脱税)に対し、更にお金を交付するのだから、まさに「盗人に追い銭」である。

 この事実について関電の元社長らを横領乃至特別背任容疑で大阪地検に告発した。

 また、関電は東日本大震災後の赤字に伴いカットした役員報酬を後で補填していた。これも会社のコンプライアンス上あり得ないことで、経済界からも強く批判されている。この問題も特別背任容疑で告発した。

3 なお、関電に関し、6月23日に株主代表訴訟を提訴した。

4 また、この金品受領問題に絡み、関電の監査役会が設置し・・・

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