消費生活相談におけるトラブル事例から(40)

国民生活センター広報部 菱戸淳二

給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!─高額な手数料や強引な取立ての相談が寄せられています─

〈事例〉

① 新型コロナウイルスの影響で仕事が減り収入が見込めず、生活費のためネットで検索して、「借金せず現金化」「お勤めの方向けの資金調達サービスという給料ファクタリング」という金融業者に融資を申し込んだ。業者にメールや電話で連絡をとり、「債権譲渡契約書」がメールで送られてきたが、書面は取り交わしていない。業者には運転免許証、健康保険証、給料明細書等の写真をメールで送り、家族の名前や住所と電話番号、勤務先も伝えた。5万円を申し込むと手数料20%が引かれた4万円が振り込まれた。しかし、返済方法について業者から「銀行トラブルがあり、口座振込ではなく現金書留で5万円を送るように」と言われ、不審である。 (30歳代、男性)

② 失業して借金の返済が滞り生活に困窮したため、インターネットの広告で簡単融資をうたう給与ファクタリング業者へ連絡した。給料債権を譲渡するシステムと説明を受けたが、5万円を申し込んだのに、実際に振り込まれたのは手数料を引かれて3万円であった。次の給

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