WITHコロナ時代の通信販売とは

(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 西日本支部 消費生活相談員 蓮 奈穂子

コロナ自粛と通販生活

 私の勤務している消費生活センターは、年間2000件を超える相談を5名体制で受けています。2020年に入ってからは、コロナウイルス関連の相談が急増し、結婚式や旅行など、キャンセルに伴う相談が相次ぎました。また、「今まで通販は敬遠していたが、毎日見る電子広告に惹かれて、ついボタンを押した」「休校中に子どもが勝手に注文していた」など、コロナ自粛をきっかけとして通信販売を利用し、思わぬ契約をしてしまったという相談も目立ちます。

 今後、WITHコロナ時代に向けての消費行動の変化に伴い、通信販売はますますの発展が予想されます。しかし、センターに寄せられる通信販売関連の相談のほとんどが、定期購入や偽ブランド商品購入のトラブルなど、消費者の誤認契約であり、主な原因として、法整備の不十分さと消費者自身の慎重さや注意の乏しさが考えられます。以下、事例から最近の通信販売の問題点と課題を考えてみたいと思います。

注文確認画面は最後の砦

事例1【スマホの電子広告を見て、「初回、1袋10円」のサプリメ・・・

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