- 著者:谷本圭子、坂東俊矢、カライスコス アントニオス
- 発行:法律文化社
- 価格:2,400円(税別)
本書は消費者法の入門書であるが、サブタイトルからもうかがわれるように消費者教育の入門書としての側面を強く持っている。本書は、一般的な意味での‘消費者法’のテキストというよりも、むしろ、‘消費者教育の一環としての消費者法’、あるいは、‘消費者市民として学ぶ消費者法’のテキストと表現した方が適切かもしれない。著者は、谷本圭子教授(立命館大学)、板東俊矢教授(京都産業大学)、カライスコス アントニオス准教授(京都大学)の3名である。
本書は、次の二つの特徴がある。1点目は、その視座が明確な点である。本書は、消費者被害の予防・救済のための知識・理解の習得を単純に求めるものではない。読者に、「市民」である消費者・生活者として、日常の自身の生活と世界とのつながりを意識し、その一環として自らの生活を問い直しつつ消費者法を学ぶことを求めている。2点目は、視野が実に広いという点である。本書は、消費者契約法、特定商取引法、割賦販売法の説明にとどまらず、ステルス・マーケティング、ターゲット広告、Do-Not-Call制度・・・
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