弁護士（東京） 渋谷 寛
はじめに
動物の愛護及び管理に関する法律が、議員立法により改正され、2019年6月19日に公布されました。そして、マイクロチップの装着の義務化などの一部の改正を除き、2020年6月1日より施行されました。
改正された主な事項について概観してみます。
1 動物の所有者等が遵守する責務の明確化
動物の所有者又は占有者は、環境大臣が関係行政機関の長と協議して動物の飼養及び保管に関しよるべき基準を定めたときは、その基準を遵守しなければならなくなりました（第7条1項）。
2 第一種動物取扱業について規制の強化
（1）第一種動物取扱業の登録拒否事由の追加
都道府県知事等が第一種動物取扱業の登録を拒否しなければならない場合が増えました（第12条3・4・5の2・6・7項）。
（2）遵守基準の具体化
第一種動物取扱業者が遵守しなければならない基準は、動物の愛護及び適正な飼養の観点を踏まえつつ、動物の種類、習性、出生後経過した期間等を考慮して定めることになりました（第21条1項）。動物の飼養又は保管に従事する従業者の員数に関する事項や動物を繁殖の用に供することができる回数、繁殖の用に供することができ・・・
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