著者:カライスコス アントニオス
発行:法律文化社
価格:5,200円(税別)
本書は、EUの不公正取引方法指令と、その加盟国であったイギリス及び加盟国であるフランス、ドイツ、ギリシアにおける国内法化の状況を紹介し、これらとの比較において今後の日本における不公正な取引行為に関する規制の在り方を検討するものである。筆者は、京都大学大学院法学研究科のカライスコス アントニオス准教授である。
本書では、まずEUの消費者法の基本的枠組みを紹介したうえで、不公正取引方法指令の概要を解説する。エンフォースメント(実効化措置)や不招請勧誘、さらには、新しい動きである「消費者のためのニューディール」政策による改正に言及している。続いて、イギリス、フランス、ドイツ、ギリシアにおける同司令の国内法化の概要を紹介する。その上で、EUとの比較を通じて、日本における不公正な取引方法(行為)に関する今後の在り方について検討を加えている。近年議論が盛んになっている脆弱な消費者についても言及されている。
日本においては、不公正な取引方法に関する規制としての特定商取引法や消費者契約法は、特定の取引類型や・・・
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