社会保障問題研究会から「一般社団法人つながる社会保障サポートセンター」へ

司法書士(愛知) 水谷英二

1 はじめに

 新型コロナウイルスの脅威の中、すべての国民が命と暮らしを守る生活保障の必要に迫られている。このような時こそ、社会保障制度のあり方を真剣に考える、よい時期といえるのではないだろうか。

 本稿では、「一般社団法人つながる社会保障サポートセンター」(以下、「つなサポ」という)の前身である社会保障問題研究会(以下、「研究会」という)の活動を振り返ることで、法律家、行政、支援者団体による社会保障制度活用による生活困窮者などに対する支援活動が、今後どこに向かうべきかを考える一助となれば幸いである。

2 社会保障問題研究会の結成から一般社団法人化へ

 2015年4月、全国クレサラ生活再建問題対策協議会(以下、「クレサラ対協」という)内に研究会を作り、社会保障問題に関する相談員育成を目標に数多くの学習会を開催してきたが、コロナ禍の中、2020年4月11日、「つなサポ」を設立した。「クレサラ対協」は、2010年6月の貸金業規制法の完全施行から10年経過して生活再建問題に取り組むこととなったが、生活困窮者の増加、格差の拡大、そしてコロナ禍により、貧困問題に取り組むこととなったの・・・

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