東京ミネルヴァ法律事務所
「新たな非弁提携」の被害

東京ミネルヴァ法律事務所破産被害対策全国弁護団事務局長 弁護士(千葉) 石川浩一郎

1 過去最大の弁護士法人破産とその背景

 全国で広告活動を展開し、数万件規模の債務整理事件及びB型肝炎事件等の依頼者を集めていた東京ミネルヴァ法律事務所が破産開始決定を受けました(東京地裁令和2年(フ)第3841号 第一東京弁護士会による破産手続開始申立、6月24日破産手続開始決定)。

 負債総額51億円(預り金流用が31億円、広告宣伝費関係が20億円)の弁護士法人としては過去最大の倒産事件です。

 同事務所が破綻したことで、事件依頼中の消費者や弁済代行を依頼している消費者、過払い金を同事務所から返還してもらっていない消費者等、1万数千人ともいわれる多くの被害者が出てしまいました。

 破産した背景、原因には、同事務所が広告会社(株)リーガルビジョン(会長:児嶋勝。元武富士支店長)の実質的支配があると考えています。リーガルビジョンは、過払い案件処理に長けた人材や好立地の事務所や事務所設備を手配し、同事務所のHP制作、管理だけでなく自ら企画したTVCMや折り込みチラシ、地方での相談会等を活用して過払い案件を集めて事務所経営を・・・

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